多くのカードローンの審査結果が出るのが、早くて驚くという方もいますよね。
中には最短30分で審査完了するというローン会社もあります。
そのため
「そんなに早く結果が出るなんて、ちゃんと審査しているの?」
「審査の仕組みは?」
などといった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、カードローンの審査に採用されている、スコアリングとはどういったものなのか、カードの申込みで気をつける点など詳しく見ていきましょう。
これを読めば、カードローンの申込みでやってはいけないミスもわかるので、役に立ちますよ!
ぜひ読み進めてくださいね。
目次
スコアリングとは?
まず始めにカードローンの審査は、スコアリングという方法をとっています。
スコアリングとは、申込み内容をもとに、その人物の信用度を数値化する方法です。
しかし、各カード会社共通のスコアリングを行っているわけではありません。
それぞれスコアリングの付け方や基準が異なるので、同じ人が同じ条件で複数カードローンへ申込んだとしても、結果が異なることがあるのです。
審査で数値化(スコアリング)されるのは主に2つの申込情報
申込み内容をスコアリングするといっても、主に2つの情報を行います。
そこで、どのようにスコアリングしていくのか、詳しくお話しましょう。
申込者の属性情報(プロフィール)のスコアリング
まず、申込み内容に記載されている、申込み者のプロフィールをスコアリングします。
主に次の5つの項目をスコアリングされるので詳しく解説していきましょう。
- 家族構成
- 居住形態
- 雇用形態
- 勤続年数
- 年収
- 健康保険証の種類
金融機関側では、スコアリングの内容や点数などは公開されていません。
そのため、これからご紹介する点数は、あくまで目安と傾向になりますが、ぜひ参考にしてくださいね。
家族構成(独身、既婚、子供の有無など)
「なんで家族構成まで?!」と驚く方も多いでしょう。
家族構成もスコアリング対象になります。
配偶者がいるのか、子供がいるのかによって、スコアリングで付けられる点数は下記の表のように異なります。
配偶者 | あり | 10点 |
---|---|---|
なし | 5点 | |
子供 | なし | 5点 |
1人 | 15点 | |
2人 | 20点 | |
3人 | 10点 | |
4人 | 5点 |
※点数はあくまで例です。
配偶者がいる人や、子供がいる人の方が点数は高い傾向にあります。
理由は配偶者や子供がいるという人は、経済力があると判断されやすいためかも知れません。
しかし、一部では子供の人数が多すぎるとそれだけ経済的負担も大きく、スコアリング上では点数が減少してしまうこともあるようです。
住居の種類(持家、賃貸)
居住形態も、スコアリングでは差があります。
例えば、次のようになるので参考にしましょう。
住居 | スコア例 |
---|---|
戸建て(所有) | 100点 |
マンション(所有) | 90点 |
社宅 | 80点 |
賃貸(アパート) | 50点 |
戸建てやマンションを所有している方は経済力が高いと判断されやすく、賃貸では低いと判断される傾向にあります。
賃貸であれば、移り住む可能性が高く、連絡がつかなくなるなどといった懸念も含まれているでしょう。
また、戸建てやマンションでも、自己所有もしくは家族が所有しているかによって差がでるローン会社もあるので覚えておいてくださいね。
雇用形態(職業)
雇用形態は、返済に関わる収入に大きく影響するものです。
そのため、スコアリングの中でも重要視されやすい項目になります。
雇用形態 | スコア例 |
---|---|
正規社員 | 100点 |
契約社員 | 85点 |
会社経営者(法人) | 80点 |
派遣社員 | 50点 |
個人事業主 | 30点 |
パート・アルバイト | 20点 |
年金受給者 | 10点 |
専業主婦 | 5点 |
やはり、収入のない専業主婦は点数が低く、安定して雇用される正規社員は、点数が高い傾向にあります。
また、次のように働く職業によってもスコアが全く違うので見ていきましょう。
職業 | スコア例 |
---|---|
公務員・医師 | 100点 |
弁護士・税理士 | 90点 |
会社員 | 80点 |
教職員 | 80点 |
自営業 | 60点 |
契約・派遣社員 | 60点 |
アルバイト・パート | 30点 |
専業主婦 | 20点 |
各カード会社によって、職業のスコアリングは異なります。
しかし、一般的に安定しているとされる公務員や、経済力の高い医師は点数が高い傾向にあるというのは共通しているでしょう。
また、アルバイトやパートなど収入が低い、もしくは専業主婦のように自身に収入がないという方は、点数が低い傾向にあります。
職業の面では、いかに安定している雇用形態で、収入が高めであるかが重要ということです。
勤続年数
勤続年数も、スコアリングでは次のように重要視されます。
勤続年数 | スコア例 |
---|---|
10年 | 80点 |
8年 | 70点 |
5年 | 50点 |
3年 | 40点 |
1年 | 30点 |
1年未満 | 10点 |
半年未満 | 5点 |
やはり、勤続年数が長ければ長いほど、離職する可能性は低いと判断され、安定した収入の要素になります。
しかし、まだ勤め始めて1年未満の場合、職場が合わないなどといった理由などから離職してしまう可能性は高いと考えられ、スコアリング上でも点数は低いです。
審査を受けるうえでは、最低でも1年以上の勤務年数が必要と言えますね。
下記の記事にて勤務年数の重要性が詳しく紹介されています。
https://shifit.co.jp/cardloan-land/shinsa/192.html
年収
年収は、想像通り審査においては最も重要と言える部分です。
そのため、スコアリングの点数の差も次の表のように高い傾向にあります。
年収 | スコア例 |
---|---|
100万円未満 | 20点 |
300万円 | 100点 |
400万円 | 150点 |
500万円 | 300点 |
700万円 | 400点 |
800万円 | 500点 |
1000万円以上 | 700点 |
年収は、返済に直結するものです。
そのため、年収が高ければ高いほど評価も高いのは頷けますね。
健康保険証の種類
クレジットカードの申込みで、健康保険証の種類まで記載することはあまりありませんが、もし記載項目があった場合は、次のようになるので参考にしてください。
健康保険証 | スコア例 |
---|---|
共済保険 | 50 |
社会保険 | 40 |
国民健康保険 | 30 |
扶養で保険加入 | 30 |
未加入 | 0 |
職業によって、健康保険証は異なるので仕方ない部分ではありますが、未加入というのは審査においてマイナス要素になります。
最低でも国民健康保険に加入するようにしましょう。
申込者の個人信用情報のスコアリング
クレジットカードの審査では、申込み内容の他にも、個人信用情報の閲覧も行います。
個人信用情報とは、いわゆるクレジットカードヒストリー(クレヒス)と呼ばれるもので、今まで利用してきたカードローンやクレジットカード、スマホなどの割賦払いの記録を記載しています。
そのため、今までに返済を滞納したといった事故歴も、その記録は残されてしまうのです。
そして、この個人信用情報も次のようにスコアリング対象になります。
例)延滞事故情報がある場合
健康保険証 | スコア例 |
---|---|
共済保険 | 50 |
社会保険 | 40 |
国民健康保険 | 30 |
扶養で保険加入 | 30 |
未加入 | 0 |
事故情報は、スコアリング上でマイナス要素の一つです。
事故歴の期間が長ければ長いほど、点数はマイナスされ審査に悪影響ができます。
もし延滞などをしてしまった場合は、できるだけ早く解消をすることが重要なので覚えておきましょう。
カードローン審査とスコアリングについて知っておくべきこと
これまでは、スコアリングの内容や点数の付け方など詳しく説明してきました。
しかし、
「いつスコアリングで審査されるの?」
「点数はどれくらいで審査に合格できる?」
など、疑問が浮かぶという方も多いですよね。
そこでここからはスコアリングをされるタイミングなど、点数以外についてお話ししましょう。
スコアリングが実施されるタイミングは申込直後
カードローンの審査では、スコアリングされるのは序盤の、申込み直後になります。
ローン会社としては、申込み内容自体が自社の審査通過ラインに達していなければ、その先の審査をするかどうか判断することができません。
そのため、申込みが完了したらまずは申込み内容をスコアリングし、審査通過ラインに達しているのかどうかを判断するのです。
スコアリングは審査のプロセスの1つ。本審査で落とされることもある
例えば、申し込み内容がとてもよくスコアリングで高評価であっても、最終的な審査結果では通過できないといったことはあります。
その理由は、スコアリングで審査の合否を決めているわけではなく、総合的に見て判断されるためです。
雇用形態も収入も申し分なく、スコアリング結果も高評価。
しかし、過去にカードローンで返済を滞納していた、もしくは自己破産しているなどといった場合、審査に通過できない可能性があります。
スコアリングは、あくまで審査の一つだということを覚えておきましょう。
スコアリング評価の合格ラインは非公開。各カードローン会社で違う。
審査に不安を抱えている方は特に、スコアリングの合格ラインが気になりますよね。
しかし、先にお話ししていたスコアリングの点数もそうですが、カードローン会社は自社の基準を公開していません。
そのため、点数が高いだろうと“予測”はできても、“確定”することができないのです。
とは言え、多くの方が利用するカードローンなので、傾向は見えてきますね。
スコアリングシステムは自動化された審査。審査スピードがはやい
スコアリングシステムは、人の手で行っているわけではなく自動化されているため、全ての申し込み者が平等に受けることができます。
また、申込みと同時に自動で行われるため、審査スピードが速く出て即日融資も受けることができるのです。
カードローンやクレジットカードの申込で気を付けること
スコアリングによって、審査時間も早くなり、即日融資も受けられるようになったのは大きなメリットですが、やはり、自動だからこその注意点があるので、ご紹介します。
ぜひ参考に気をつけてくださいね。
記入ミスは致命的。申込前の確認を徹底しよう
スコアリングにとって、記入ミスは審査に大きく影響します。
バイトで100万円の年収なのに、まちがって1,000万円の年収だと記入してしまった場合、自動的に判断されると「虚偽の申請では?」と疑われる結果になる可能性が高いです。
人が審査をする場合、多少の記入ミスは「間違いかな」とフォローし判断することも可能です。
しかし、自動的に点数化されるスコアリングは、記入ミスの可能性といった“例外”を判断することができません。
そのため、どんな方でも平等に審査されるという利点がありますが、その分記入したミスはそのまま反映されるため注意が必要になります。
申し込み時には間違いがないか、必ずチェックしてから行うようにしましょう。
他の借入がある人は正確に記入しよう!ローンの利用状況は金融機関側で把握可能
カードローンの申込みでは、他社の借入額を記入する欄があります。
しかし、「借入があると審査に通らないかも」と嘘の情報を記入する方もいますが、それは絶対に行ってはいけないことです。
スコアリング上では自動的に判断されるため、運よく通過できたとしても、他の借入があるかどうかは金融機関側で把握することができます。
そのため、「借入なし」という内容はすぐに嘘だとわかり、これも「虚偽の申請」によって信用できないと判断され、審査に通過することができません。
申込み内容は、必ず正確に正しい情報を記入するようにしてくださいね。
申込者の性格やライフスタイルもスコア対象に?今後は信用スコアを活用した時代が来るかもしれません。
「信用スコア」をご存知でしょうか。
ここまでにご紹介したスコアリングシステムは年収や職業などの個人情報をもとに算出するものでした。
しかし、その人の性格やライフスタイルなども対象にスコアリングし、算出したものが「信用スコア」です。
この信用スコアを利用し、すでに海外では金融関連の取引やサービスの提供などを行っています。
日本では、これまでにご紹介したカードローンやクレジットカードなどの、審査において利用されるのが「スコアリングシステム」だという印象が強いでしょう。
しかし、AiスコアレンディングやNTTドコモ、ヤフーやLINEなどの信用スコアへの参入を次々の表明したことによって、今後日本でも信用スコアを利用したサービスの提供などが増える可能性が高いです。
日本ではまだまだ馴染みの薄い信用スコアですが、今後の動向に注目していきましょう。
まとめ
今回は、カードローンの審査で利用されるスコアリングシステムとはどんなものか、注意点など詳しく説明しました。
重要なポイントは次の5つなのでおさらいしておきましょう。
- スコアリングは、個人情報を数値化したもの
- カードローンでは、申込み完了時点でスコアリングされる
- 重要度が高い申し込み項目ほど、点数が高い傾向がある
- 申し込みには正しい情報を記入することが重要
- スコアリングでは記入ミスが大きく影響する
「年収が少ないんだけど、審査大丈夫かな?」
「雇用形態が不安」
などといった方は、ぜひこの記事を参考に、自分の情報がスコアリング上どの程度なのか予測してみてくださいね。
予測することで安心感を得られ、落ち着いて申込むことができますよ。