クレジットカードを紛失してしまったら、拾った誰かに勝手に使われてしまう恐れがあります。
そんな万が一のリスクを考えたときに、「不正利用されたら補償は受けられるのか?」「クレジットカードを紛失したらどんな手続きが必要なのか」など、
そこでこの記事では、クレジットカードを失くしたときの対処方法や、補償を受けるために気をつけたいポイントについて解説します。
最後まで読めば、クレジットカード紛失時もスムーズに対応できるようになり、被害を防ぐことができるようになるので、参考にしてくださいね。
この記事の目次
第三者にクレジットカードを利用されても、正しい対処をすれば補償を受けられます!
クレジットカードを紛失し、拾った人に勝手に使われてしまったとしても、正しい対処さえしていれば補償を受けられます。
対処が必要となるため、誰でも絶対に補償を受けられるわけではないので、注意が必要です。
事前にしっかりクレジットカード紛失時の対処方法や補償の注意点を確認しておいて、トラブルに適切に対応できるように備えましょう。
クレジットカード紛失時の対応方法(重要)
クレジットカードを紛失した際は、以下の4つの手順を順番に進めることが重要です。
- カード会社の専用窓口へ連絡する
- 警察署へ紛失届を出す
- カード会社に再連絡する
- 新しいクレジットカードの再発行手続きをする
それぞれ解説するので、覚えておいてください。
①.すぐにカード会社の紛失・盗難窓口へ電話をしよう
クレジットカードを紛失したら、カード会社が用意している「紛失・盗難窓口」へ電話をかけて連絡しましょう。
失くしたカードを使えなくするためです!
紛失や盗難の受付は、基本的にどのカード会社も24時間対応となっています。
クレジットカードの紛失補償は、連絡した日から60日前以降の不正利用を補償してもらえるしくみなのです。
もしも連絡が遅れると、一部~全ての不正利用額に対して補償を受けられなくなってしまいます。
紛失したことに気づいたら受付時間に合わせて、大至急連絡をしましょう。
なお、紛失・盗難の連絡をする電話番号は、通常のカードデスクと番号が異なるケースがほとんどです。
失くしたクレジットカードの公式サイトや契約書類から、紛失・盗難時の連絡用番号をチェックして、正しい番号へ問い合わせてください。
②.最寄の警察へ紛失届を提出しよう!
クレジットカードの紛失・盗難用窓口に続いて、警察へ紛失届を提出しましょう。
カード会社への連絡だけではダメなんですか?
カード会社の紛失時の補償を受ける条件として、「警察に紛失届を提出すること」となっているんだよ。
なるほど!
それに、警察に紛失届を提出すれば、失くした事実を証明できる。
カード会社に、客観的にカードの紛失について正確に伝えられるから必ず紛失届は出そう。
紛失届は警察署で受け取って記入したり、各都道府県で用意されている電子申請サービスを利用したりすれば提出可能です。
最寄の交番でも紛失届は提出できますよ!
③.もう一度カード会社に連絡をする
警察へ紛失届を提出したら、改めてカード会社へ連絡をしておきましょう。
紛失届を出した事実が確認されれば、補償を受けられる可能性が上がります。
④. 新しいクレジットカードの再発行の手続きをする
紛失届を出し、カード会社へ連絡したら、最後にカードを再発行しましょう。
カードを再発行することでカード番号が変更になり、紛失してしまった古いカードは使用不可能となります。
カードで定期支払している人は、新しいカードで再登録が必要
カードを再発行すると、カード番号が新しく変わります。
クレジットカードで以下の4つのような定期支払いをしている方は、それぞれ手続きをしてカード番号を変更しましょう。
- ガス、水道、電気などの公共料金
- スマートフォンや光回線、新聞などの月額料金
- 動画配信サービス、音楽配信サービスなどの月額課金式サービス
- 家賃
ネットショップに登録しているカード番号も変更が必要ですよね?
そうだね!忘れずに番号を変更しておきましょう。
基本的に紛失したクレジットカードで支払っているものは全て変更しておくこと!
いずれも手続き完了まで数週間~数ヶ月の長い時間がかかってしまうケースがあるので、手続きは早めに行うことが大事です。
手続きをしないと、支払いエラーになりサービスを利用できなくなったり、最終的には強制的に解約されてしまったりします。
カードの利用停止後に、紛失したカードを発見。カードの再利用は可能?
クレジットカードの利用停止後に、紛失したカードを発見しても再利用はできません。
カード会社に失くしたカードが見つかったことを連絡しても、紛失カードの利用再開は不可能なのです。
カードの紛失・盗難の際に、補償が受けられない条件
クレジットカードを紛失したり、盗難に遭ったりした際は、以下の6つの条件のうちいずれか1つ以上を満たしてしまっていると、全額の補償は受けられません。
- 紛失から61日以上経過してからカード会社に連絡した
- 紛失時に、カード会社や警察へ連絡をしていなかった
- 暗証番号を教えて・知られて不正利用された
- 調査協力に応じなかった
- 使用者側の過失が大きかった
- 戦争や地震などの社会秩序の混乱が原因で紛失・盗難に遭った
それぞれ解説するので、しっかり対策しておきましょう。
①. カードを紛失後、61日以上経過してカード会社に連絡した場合
クレジットカードを紛失してから、61日以上経ってカード会社に連絡すると、不正利用額の全額を補償してもらうことはできなくなります。
カード会社では、「届け出から60日前以降の不正利用を補償」してくれるしくみであるためです。
カード会社によっては日数設定が異なるケースもあるので、自分の持つカードの状況を確認しておきましょう
クレジットカードを失くしたことに気づいたら、すぐに連絡をしましょう。
なお、普段あまり使っていないカードをなくしてしまった場合は、紛失になかなか気づかないこともあるかもしれません。
使っていないカードであっても、利用明細を定期的にチェックするなどして、不正利用をされてもすぐに気付ける状況を作っておくことが大切です。
②. 紛失時にカード会社や紛失届を提出しなかった
紛失時にカード会社や警察へ連絡をしなければ、不正利用額は補償されません。
カード会社からすれば、連絡がなければそもそも「不正利用されている」ことに気づけません。
警察への連絡は、カード会社が不正利用額を補償する条件として設定しているので、面倒でも手続きをすることが必要です。
カード会社と警察への連絡は、忘れないようにご注意ください。
③.暗証番号を第三者に教える・知られるなどして不正利用された場合
クレジットカードの暗証番号は本人しか知りえない情報なので、第三者に教えたり、知られたりしたうえでの不正利用は、補償対象として認められません。
暗証番号の管理は適切に行い、万が一知られてしまったら、不正利用前に手続きをして変更することが必要です。
④. 紛失や盗難に伴うカード会社の調査協力に応じない場合
クレジットカードを紛失した際に求められた調査協力に応じなかった場合は、補償を受けられなくなります。
手続きは面倒なケースもありますが、拒否したことで不正利用額が補償されないと大損なので、しっかり応じましょう。
⑤.カード利用者が故意に、または重大な過失によって紛失した場合
カード利用者側が故意で・重大な過失で紛失した場合は、補償は受けられません。
「故意」「重大な過失」とは、例えば次のようなものがあります。
- カードにサインをしていなかった
- 自分が置き忘れたせいで紛失した荷物に、カードが入っていた
- 自分が誰かにカードを手渡した結果、勝手に使われた
- カードの情報を閲覧できるノートやスマートフォン、パソコンなどを盗まれた結果、不正利用された
不正利用に対して補償を受けるには、適切に管理をしていたことが重要となります。
⑥. 戦争や地震など著しい社会秩序の混乱が原因で紛失・盗難された場合
戦争や地震のような、社会が混乱に陥る状況でカードを無くしたり、盗まれたりした際は、不正利用額を補償してもらえないケースもあります。
トラブル時は自分の命の危機を回避することが最優先ですが、普段から肌身離さず持っておくなどして、カードの管理もできるだけ自分でしっかり行っておくことが大事ですね。
紛失・盗難トラブルを回避するためにやっておくべきこと3点
クレジットカードの紛失や盗難トラブルを回避するためには、以下の3つをしっかり実行するのが大切です。
- カード裏面にサインをする
- クレジットカードの利用状況を、定期的に確認する
- 暗証番号を誰でも見られる状態にしない、わかりやすい番号を設定しない
それぞれ解説するので、覚えておいてください。
カード裏面の直筆署名(サイン)は義務です!書かないと…
クレジットカードの裏面にある直筆の署名欄へサインをするのは、義務となっています。
もしもサインを書いていない状態で不正利用されてしまうと、不正利用額を補償してもらえません。
そもそもクレジットカードは、裏面に署名がなければ使えないことになっているからです。
クレジットカード裏面の署名欄へしたサインは、領収書などへサインをする際に筆跡確認をするために重要な役割を果たしています。
クレジットカードに入会したら、すぐに裏面へサインをしておくように気をつけましょう。
カード払いをした後、金額の大小関わらず必ず利用状況を確認しよう。
クレジットカードを使ったら、必ず利用明細を確認して、他に身に覚えのない支払いが行われていないか確認しましょう。
WEB明細なら、数日ごとに利用状況が更新されるので、不正利用を判別しやすいメリットがあります。
不正利用額は必ずしも高額ではなく、10円、100円など少額なケースもあります。
バレないように不正利用をしようとしているわけですね。
確かに、日頃からカードで買った後に明細をチェックする習慣はつけたほうがいいですね!
1件1件の利用内容を確認して、もしも知らない請求があったら、カード会社に問い合わせましょう。
暗証番号はメモに残したり、持ち歩いたりしないこと。推測されやすいものもNG
暗証番号の管理がずさんだと、不正利用を補償してもらえないので、メモしたり記載した書類などを持ち歩いたりしてはいけません。
また、「1234」や生年月日など、だれでも推測できるような番号にしてしまうのも、不正利用されやすくなるのでNGです。
暗証番号は自分だけがわかる内容にしておき、誰でもわかる形に残さないよう気をつけましょう。
まとめ
今回は、クレジットカードを紛失した際の手続きの流れや、補償を受けるために知っておきたい注意点について解説しました。
最後に、記事の要点を3つまとめます。
- クレジットカードを紛失したら、カード会社と警察へ60日以内に連絡することが大事
- 紛失したカードを後から見つけても、再利用はできない
- 暗証番号やクレジットカード自体の管理がずさんなせいで紛失したら、補償は受けられない
クレジットカードをもしも紛失したら、今回の解説を思い出して、各種手続きを行ってスムーズに対応してください。