ソーシャルレンディングか・・・
なんですかその呪文は?
呪文じゃないよ!!
今、目が離せない急成長を続けているサービスなんだ!!米国なんかだと年々市場が大きくなっているよ!
気になります!
新しい投資手段としてソーシャルレンディングが注目されています。
これらは投資型クラウドファンディングとも呼ばれています。
また、クラウドという実体が見えにくい仮想空間の上、高利回りということもあってリスクを気にする人も少なくないのが特徴です。
まずはソーシャルレンディングとはどういったものなのか、その仕組みやそれにかかるリスクについて詳しく解説します。
ソーシャルレンディングについて理解を深めていきましょう!
この記事の目次
ソーシャルレンディングってなに?
ソーシャルレンディングの原型となるサービスは英国のZopaという会社によって2005年にスタートしました(日本では2008年に開始されました)。
現在では様々な形態が出ては入ってを繰り返しています。
国内においては投資家から資金を集めて、企業に融資して配当や分配を出すサービスが一般的となっています。
ソーシャルレンディングの仕組みとは?
ソーシャルレンディングは平たく述べると融資ですので、当然、融資された(お金を借りた)企業は返済をしなくてはいけません。
もちろんソーシャルレンディング事業者も営利企業ですから、あらかじめ決められた金利の利息を上乗せした形で返済を行います。
この際、利息だけを支払って元本は最期に一括で返済するケースが多く見られます。
ソーシャルレンディングの初期は企業ではなく個人への融資を行っていましたが、貸し倒れが頻発したため、現在は個人投資家から広く資金を集めて、企業への貸し付けをするサービスに落ち着いています。
当然お金を集める行為というのは誰でも簡単にできるわけではないよね。
ソーシャルレンディング事業者のような特別な登録を受けたものだけが資金を集めることができるんだ。
ちなみそういった特別な登録を受けた事業者を金融商品取引業者と呼ぶよ。
ソーシャルレンディングを取り扱っている事業者はすべて、この金融商品取引業者に該当しているんだ。
高利回りになる理由は?
ソーシャルレンディングは、個人から集めた資金をまとめて融資を行い、融資先からの返済利息の一部を投資した個人に分配します。
この個人への分配が高利回りとなっているので、ソーシャルレンディングは人気を博しているのです。
融資される側の企業が支払った利息から、ソーシャルレンディング事業者の利益分を差し引くと、個人投資家の受け取る分配金になります。
仮に個人投資家に7%の利回りを提供できると考えると、融資先への貸し出し金利はそれよりも高いということになるね。
もちろん融資先によってこの貸出金利に違いはあるけど、概ね9%~15%が貸し出し金利とされているよ。
つまり、この高い貸し出し金利こそがソーシャルレンディングの高利回りの秘密ということになるね。
なぜ融資を受ける企業は低金利で借りることができる銀行ではなく、高金利なソーシャルレンディング事業者から融資を受けるのですかね。
この答えは非常にシンプルで、銀行から融資を受けることができないからじゃないかな。
例えば銀行から多額の融資を受けていて、これ以上の融資を受けることができないパターンとかね。
なるほど。
ソーシャルレンディングサービスが人気なのは、融資を受けたい企業がたくさん存在しているわけだからなんですね。
どんなメリットがあるの?
ソーシャルレンディングは新しい投資方法として注目を集めています。
投資家にとって魅力となっているのは高利回りであることは間違いありません。
そして融資を受ける企業側としては、
- 融資を受けやすい
- 必要なときに迅速に資金繰りができる
などが大きなメリットとなっているのです。
言わば両者がwinwinの関係にあることは間違いないのですが、もう少し深く、ソーシャルレンディングサービスについて掘り下げてそれぞれのメリットについて検証してみます。
投資家にとってのメリットは?
個人投資家が、ソーシャルレンディングサービスを利用する一番のメリットは、5%か10%と言われる高利回りの配当です。
銀行の金利が0.025%の時代に利回りが5%というのも法外に高く感じられます。
また、中には10%というさらに高利回りの案件もあります。
ハイリスクという声もありますが、リスクだけを考えると株式投資やFX投資と比べてローリスクであることは間違いありません。
配当を考えると株式投資やFX投資とは比較対象にならないかもしれませんが、その分リスクは低いと言えるでしょう。
また、ソーシャルレンディングの大きな魅力となっているのが1万円からの少額投資が可能になっている点だよ。
これによって分散投資が可能となり、リスクも分散させることで貸し倒れなどに対するリスクを軽減することができるんだ。
また、案件にもよるけど、投資する対象によって毎月分配金を受け取ることも可能なんだ。
中には株式相場などとの相関関係を気にする人もいるかもしれませんが、基本的に株式相場とは何の関係もなく、純粋に投資だけを考えればいい点も見逃せません。
一ヶ月だけ試してみようという投資家にとって、実験的な投資ができるのも大きなメリットです。
低額の融資ができて、なおかつ高利回りということで、ちょっとした余剰資金ができたときに気軽に投資に回せるメリットは大きいといえます。
融資期間が長くなると、高利回りのメリットを最大限に活かすことができるけれどリスクもあがる。
短期間融資でソーシャルレンディングを学びそこから長期的な融資を考えていくのも一つの手だね。
短期間の融資であっても銀行に資金を預けるよりも遙かに高利回りであることは間違いはないからね。
借手にとってのメリットは?
銀行から融資を受ける際の金利と比較するとソーシャルレンディングサービスでの金利は決して低いとは言えないですが、10%前後の金利というのは一般的にみて決して高いものではありません。
企業の借入先となると銀行が一番に頭に浮かぶのですが、起業して間もないベンチャー企業や中小企業では、銀行の融資基準を満たすことが難しい場合が多々あります。
そのようなときは年利が20%となるようなノンバンクなどで融資を受けなくてはならないケースもあるのです。
それを考えるとソーシャルレンディングでの10%あるいは15%の金利で融資を受けたいと借り手は考えるのではないでしょうか。
銀行では融資までに時間がかかるし、詳細な事業計画を提出しなくてはならないよね。
けれどベンチャー企業や中小企業にしてみればそのときどきの資金繰りに窮しているかもしれない。
そう考えると銀行と比較して審査基準が緩く、スピード感をもって融資を受けることができるソーシャルレンディングは魅力的だよね。
銀行の審査にかかる期間というのは概ね1ヵ月から2ヵ月です。
それに対しソーシャルレンディングでは、数日での融資が可能となっているのです。
また、財務的には健全であっても銀行からの融資を受けることができない企業はたくさんあります。
そういった企業にとって、ソーシャルレンディングはまさに渡りに船のサービスなのです。
投資家にとってリスクはあるのか
メリットが多いように見えるソーシャルレンディングサービスですが、リスクはないのでしょうか。
個人投資家の視点から検証していきたいと思います。
ソーシャルレンディングでは高利回りの配当が人気となっているけれど、ハイリターンであればあるほどリスクは高まるよ・・・
具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。
ここではソーシャルレンディングサービスの考えられるリスクを紹介します。
元本は保証されない
ソーシャルレンディングでは、原則として元本は保証されません。
ですので、最悪の場合を考えると、ソーシャルレンディング事業者を通じて融資した案件が、貸し倒れになるリスクが少なからずあるのです。
また、最近では不動産などの担保を付けて貸し倒れのリスクを低減する案件も出てきているようです。
リスクを最小限にしたい投資家は、そのような案件を選ぶのが得策です。
そして、ソーシャルレンディングのほとんどの案件は途中解約ができません。
あらかじめ融資期間が設定されているので、その期間の間での解約というのは一切認められません。
融資する際は融資期間、金額などを慎重に考える必要があります。
運用について指図できない
ソーシャルレンディングでは投資した案件について、投資家は一切指図ができないことになっています。
多くのソーシャルレンディング事業者が、投資家との間に匿名組合契約を結んでいるため、案件の運用について投資家が何かしらのものをいうことができない決まりとなっているのです。
また、株式投資であれば具体的な企業に投資することが明確になっているのですが、ソーシャルレンディングサービスでは、具体的な投資先がわかりません。
これは、ソーシャルレンディングの仕組みの上で、投資家が貸金業法に違反することを防止するためのものだからしょうがないんだ。
融資先がわからない、指図ができないということで、投資信託を思い起こす人もいるかもしれないね。
確かに類似点はあるけれど、投資信託と比較して高利回りであること、少額から始められることなどが大きなメリットとなっているよ。
融資が受けられない企業も利用する?安全に案件を選ぶ方法はあるの?
「銀行から融資を受けることができない企業がソーシャルレンディングサービスを利用する」
という説明を聞き、負のイメージを持っている人も少なくないかもしれません。
なぜなら銀行から融資を受けることのできない企業は財務的に健全ではないかもしれないと考えられるからです。
しかし、財務的に健全な企業であっても、銀行の融資基準をクリアできずに融資を受けたくても融資を受けることができない企業はたくさんあります。
貸し渋りとまではいかないまでも、貸し倒れのリスクを少しでも減らすために、銀行の融資基準は高くなっています。
投資家としても貸し倒れのリスクを最小限にしたいため、できるだけ融資対象の案件の内容を吟味する必要があります。
国内のソーシャルレンディングの案件は不動産関係が中心となっています。
旗艦となる部分を不動産関係に投資を行い、さらに他の分野において分散投資を行うというのがリスクを考えた上でも安全安心に投資をすることができます。
これからが期待される分野
ソーシャルレンディングは始まってまだ数年です。
そうなるとソーシャルレンディングの
- 成長性
- 将来性
も重要になってきます。
米国や中国などのソーシャルレンディングの市場拡大は将来性を考えて見ても大きな試金石となるのは間違いありません。
特に米国では、10年後にはメガバンク並の市場規模になるのではないかと言われています。
しかし逆に米国の市場を見ながら無尽蔵の市場に切り込んで行くことで大きなビジネスチャンスがあるのも否めない事実です。
投資家としては、
- 少額投資
- 分散投資
- 高利回り
などのメリットしか見えてきませんが、融資を受ける側としては杓子定規な銀行融資にはない、夢を追求するプロジェクトに対して融資を受けることができるまさに願ってもない資金調達先となります。
国内のソーシャルレンディングでは不動産案件が多数となっていますが、社会貢献事業、海外投資、地方創生などが大きな可能性を秘めているとされています。
海外投資となるとかなりハイリスクに感じますが、それだけハイリターンでもあり、夢を追い求める人にとっては格好の投資案件となるでしょう。
ソーシャルレンディングサービスは幅広い分野で発展していく可能性を秘めているのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はソーシャルレンディングの基礎知識などを紹介しました。
最後にもう一度、大切な点をおさらいすると
- 分配は高利回りなので、人気がある!
- 期間中は途中解約できないため、慎重に行う!
- 分散投資を行ってリスクを軽減しよう!
といった3点が挙げられます。
興味を持っている方は、ぜひこの機会にソーシャルレンディングに挑戦してみては?