PayPayが今まで無料だった決済システム手数料を有料化にすると発表しました。
「今まで無料だったからPayPayを導入したのに…」
「有料化になってもメリットは有るのだろうか?」
と考える加盟店の方も多いはずです。
そこで今回はPayPayが発表した新手数料プランの詳細と今後PayPayを利用することで得られるメリットやデメリットを紹介していきます。
この記事を読むことで、決済手数料の無料化が終了することで発生する影響がすべてわかるようになるので、ぜひ読み進めてください。
この記事の目次
PayPayの新手数料体系(2021年10月1日以降)
2021年10月1日よりPayPayの料金体系が変更され、今まで無料だった手数料が有料化。
決済手数料は1.6%~の料率が設定されました。
それでは詳しく見ていきましょう。
「PayPayマイストア ライトプラン」の利用者は手数料1.6%
本来であれば1.98%の手数料が掛かるところ、「PayPayマイストア ライトプラン」に加入することで1.6%に抑える事が出来ます。
このプランへの加入で月額1,980円がかかりますが、利用状況次第とはなりますが、多くの場合は加入した方がお得になります。
また、期間限定とはなりますがキャンペーン等々も積極的に実施されているのでプランへの加入するのがオススメです。
「PayPayマイストア ライトプラン」とは
料金プランの名称です。
クーポンの発行が出来たりするので販売促進活動に役立ちます。
このプランに加入するとできること等の詳細は、後述します。
参考: PayPay(ペイペイ)利用料のご案内 – PayPay
決済機能のみの利用は手数料1.98%
プランへ加入しない場合の手数料は1.98%となります。
クレジットカードを初めとしたキャッシュレス決済における手数料の数値としては業界最安ですので、これまで通りお得ではあります。
PayPayと主要スマホ決済サービスの手数料を比較
PayPayの決済手数料はキャッシュレス決済サービス全体の手数料体系と比べてやすいのでしょうか?
ここでは主要スマホ決済サービスの手数料を調査して表にまとめていきます。
【QRコード決済サービス】の決済手数料体系
QRコード決済サービス主要3社の決済手数料はこれまで2%台半ばでしたが、PayPayが1%台を設定したことにより、一気に下がりました。
PayPayや無料から有料になりましたが、他社と比べたら手数料率は低いですね。
PayPay | 1.6~1.98% |
---|---|
LINEペイ | 2.45% |
メルペイ | 2.6% |
【カード決済端末サービス】の決済手数料体系
一方、カード決済端末サービスの決済手数料は3.24%~3.95%となっており、QRコード決済より高めの設定となっています。
STORES 決済 (旧:Coiney) |
3.24~3.74% |
---|---|
Airペイ | 3.24~3.74% |
楽天ペイ | 3.24~3.74% |
Square (スクエア) |
3.25~3.95% |
「PayPayマイストア ライトプラン」の月額料金
PayPayマイストア「ライトプラン」には初期費用2,178円/加盟店、月額利用料金2,178円/店舗、および個別サービス利用料金がかかります。
料金はいずれも税込です。
「PayPayマイストア」でできる5つのこと
PayPayマイストアでは、PayPayユーザーに対して、様々な店舗情報や店舗独自のオリジナルクーポンなどを配信する事が出来きます。
具体的にできること5つを紹介します。
1.店舗の写真やメニュー、料理写真の掲載ができる
店舗の内観や外観の写真をはじめ、実際に提供している料理の写真やメニューについても掲載する事が可能です。
写真などを掲載する事で、メニューや料理などのより詳細な店舗情報をユーザー向けに配信出来ます。
2.店舗のユーザー評価・レビューを確認できる
実際に店舗を利用したユーザーの方々が、投稿したレビューや評価をリアルタイムで確認する事が可能です。
お店を利用した人の評価をチェックして、よりよい店舗経営に活かしていく事が出来ます。
ユーザーの方の意見を反映したお店作りが出来るメリットがあります。
3.店舗のお知らせを配信できる
店舗でこれから行う予定のイベント案内やキャンペーン特典、割引サービスといった情報をリアルタイムで配信出来ます。
その他にも、店舗からのお知らせ情報など、ユーザー向けに各種お知らせ情報を素早く配信する事が可能です。
4.お得なクーポンをユーザーへ発行・配信できる
PayPayマイストア ライトでは、お得な割引クーポンや店舗発行の独自クーポンなどをユーザーに発行、配信する事が可能です。
PayPayのアプリ上において、オリジナルクーポンが発行出来るため、店舗ごとで自由にクーポン発行が可能です。
新規顧客やリピーターなどターゲットごとに送信できる
以前に店舗を利用された事があるリピーターのユーザー向けや新規のユーザー向けといった、ターゲットに合わせて店舗情報やクーポンなどを配信する事が出来ます。
新たなユーザー獲得やリピートしてくれるユーザーの確保に繋げていく事が出来ます。
5.店舗のスタンプカードも発行できる
オリジナルクーポンだけでなく、店舗オリジナルのスタンプカードも発行出来ます。
スタンプカードは、決済サービスと連動する機能が搭載される予定で、従来の紙のスタンプカードではなく、アプリ上でのスタンプカードが発行出来るようになります。
日本国内のスマホ決済シェアの3分の2はPayPayが占める
日本国内でのスマートフォンによる決済サービスでは、PayPayが圧倒的なシェアを誇っています。
キャッシュレス化が加速度的に進む中、PayPayは2021年6月時点で、4,000万人の登録ユーザーに達しています。
ポイント還元など様々な特典やサービスにより、PayPayは日本国内トップシェアのキャッシュレス決済サービスとなっています。
PayPay側は「PayPayのコード決済シェアは2/3(6割超)」と言及しており、取り扱い高や決済回数で日本国内では圧倒的なシェアとなっています。
参考: 決済手数料有料化のPayPay、黒字化への道筋(前編) | ITmedia ビジネスオンライン
参考: コード決済利用動向調査 2021年9月10日公表 | 一般社団法人キャッシュレス推進協議会
管理ページ「PayPay for Business」の拡充も予定
PayPayの決済管理のシステムであるPayPay for Businessですが、従来はウェブ版での利用でした。
2019年にはアプリ版がリリースされました。
店舗がユーザーに対してスムーズに情報を発信出来るPayPayマイストアなど機能が追加されるなど、さらなる機能の拡充が予定されています。
PayPayの今後の気になる点、懸念点
キャッシュレス還元などで、話題、利用度が高くなったPayPayですが、今後の利用について気になる点がいくつかあります。
懸念点について具体的に見ていきましょう。
QRコード決済が廃れる恐れがある
これまでは、高還元などメリットがありましたが、キャッシュレス還元が終了すると、電子マネーと比較して決済に手間のかかるQRコード決済の需要が減っていく可能性もあります。
電子マネーの利用しやすさとQRコードの手間を比較すると、QRコード決済自体が廃れてしまうリスクもあります。
QRコード決済はやり取りが手間になりがち
QRコード決済は、かざすだけで決済が可能な電子マネーと比較すると、決済時の動作が一手間かかります。
QRを読み取り金額を入力するなど、電子マネーよりも決済に時間を要するため、どうしても手間になりがちです。
決済手数料率が上がる可能性は否めない
決済手数料率が今後上がっていく可能性があります。
今回、決済手数料が有料化される事が決まったこと伴い、今後決済手数料がさらに上がっていく可能性も考えられます。
サービス内容を把握しないと管理がより複雑になる
オンライン決済サービスはまだまだ途上で、今後も需要が高まっていくことが容易に想像できます。
その中で、PayPayその他サービス提供事業者もサービスの拡充をしていくことが考えられ、サービス内容も目まぐるしく変化するはずです。
加盟店側は決済事業者のサービスを、複雑にならならないよう都度把握しながら管理していく事が求められます。
PayPay手数料有料化のまとめ
以上PayPayの決済手数料が有料化されたことについて解説しました。
最後にもう一度、PayPayの変更点をおさらいすると
- 有料化されたとはいえ、スマホ決済サービスでは最安の手数料体系
- 売上アップにつながる新サービスがアップデートされた
- ただし、将来的な懸念点はある
の3つが挙げられます。
「新たにPayPayを導入したい」
「もっとPayPayの便利に活用したい」
という方は、ぜひこの記事を参考に決済手数料が痛くならないくらいPayPayを使い倒してみてくださいね。
関連記事:
・PayPayを使えるお店・加盟店一覧、地図アプリから検索する方法
・PayPayをヤマダ電機で実際に使ってみた