最近では『Apple Pay』や『Android Pay』 が登場し、ますますキャッシュレス社会に拍車がかかっています。
そんな中、対抗するかのように登場したスマホアプリ決済サービスが『楽天ペイ』です。
「Apple payやAndroid Payでさえまだ定着していないのに、楽天ペイなんて……」と思う人もいるかもね
先輩に教えてもらってるけど、私もまだ、スマホアプリ決済はあんまり使ったことがありません
しかし、スマホアプリ決済の導入は思った以上に簡単で、なかでも楽天ペイは初めて使う人にも非常にとっつきやすいサービスなんだ!
この記事の目次
そもそも、楽天ペイとは?
楽天株式会社が2016年10月より提供を開始したスマホアプリ決済サービスが『楽天ペイ』で、クレジットカード決済をアプリだけで簡便に行うことができるという特長があります。
少しややこしいのですが、お客さんが利用するシステム(アプリ)は『楽天ペイ』、店舗側が利用するシステムは『楽天ペイ(実店舗決済)』という名称です。
楽天は元々店舗向けに「楽天スマートペイ」という、スマホやタブレットと連携させて使うタイプの独自のクレジットカードリーダーを提供していました。
そして「楽天ペイ(実店舗決済)」と名を改めた現在は、新たに
- 楽天ペイアプリを使った決済(スマホアプリ決済)
- FeliCaを利用した電子マネー決済、Apple Pay
にも対応した統合的なシステムへと進化したんだ
必要なのはアプリだけ
楽天ペイはスマホを選ばない!
たとえばApple PayはiOS端末、おサイフケータイとAndroid PayはAndroid端末にのみ対応しています。
また、それらのサービスは、スマホ自体を専用の端末にかざして通信する非接触型IC技術・FeliCaを採用しています。
そのため、それぞれに対応したOS種別、なかでもFeliCaを搭載した端末でないと決済機能を使うことができないんだ
楽天ペイは違うんですか?
楽天ペイの場合は、アプリ画面とカメラを使ったやり取りで決済を行うため、FeliCaが必要ないんだよ
機種変更しても移行がラク!
楽天ペイは機種変更時の移行も、既存のFeliCaを使ったスマホアプリ決済とくらべて非常にラクです。
たとえばiPhone からAndroid、AndroidからiPhoneへの機種変更だとしても、アプリをダウンロードし、今までと同じ楽天IDとパスワードでログインするだけで利用を再開できます。
スマホの紛失・盗難時も、別の端末やパソコンからログインしてパスワードを変更するだけで、楽天ペイの不正使用を防止できるよ。
それについては、あとでまた詳しく紹介しよう。
導入は簡単。楽天IDを持っていればもっと簡単!
楽天ペイの導入方法を紹介するよ。
楽天会員IDを取得済みの場合は、アプリのインストールと設定だけで、なんとものの2分で利用開始できるんだ!
- アプリをダウンロードする。
iOS版とAndroid版があるのでスマホの機種にあったものをダウンロードします。
- 楽天IDを持っていない場合はIDを取得する。
楽天IDを持っていなければ、楽天ペイを利用することはできません。
お持ちでない場合は、楽天市場などの楽天公式サイトで会員登録を行って、IDを取得しましょう。
- 楽天ペイを起動し、ログインする。
初めて楽天ペイを起動した場合、説明のあとにログイン画面が現れるのでIDとパスワードを入力しましょう。
- 位置情報の利用を許可した方がいいの?
ログイン後、位置情報の利用の有無を問われます。現在地から楽天ペイの利用が可能なお店を探してくれる機能があります。
その機能が必要であれば『許可』、いらなければ『許可しない』で次に進みましょう。
- 利用規約を確認しよう。
利用規約は楽天ペイのルールと、約束事が書かれています。契約書と同じなので、必ず目を通して判断しましょう。同意できなければ当たり前ですが、利用はできません。
- 紐づけしたい(支払いに利用したい)カード情報を入力する。
楽天カードであればVISA・Mastercard・JCB、そのほかのカード会社であればVISA・Mastercardのみ登録できます。
また、楽天カード株式会社が発行したデビットカードにも対応しています。
複数枚を登録して使い分けることもできるので、自分のスタイルにあった形で活用しましょう。
以上で導入作業は完了となります。
支払い方法
登録したクレジットカード(複数枚の場合は選択したクレジットカード)での支払いとなり、後から請求がくるポストペイ方式です。これはカード本体を使用した従来の決済とほぼ同じ仕組みです。
すべて翌月1回払い扱いとなり、分割払いやボーナス払いには対応していない点に注意が必要だ
クレジットカード自体の限度額とは別に、楽天ペイ独自の制限があります。
1回あたりの上限は、開始当初は10万円と大きな買い物をするには少々不便を感じる金額だったけど、今では10万円から最大50万円まで(楽天会員ランクによって変動あり)になっているよ
楽天……ということは、楽天スーパーポイント(Rポイント)は使えるんでしょうか?
もちろん!
支払い確定前に楽天スーパーポイントの残高が表示され、ポイント利用額などの変更が行えるんだ。
ポイントは使わず貯めることもできるよ。
それでは、用意されている決済方法を紹介していきましょう。
QRコード読取り
楽天ペイの支払い方法のうち、QRコード読み取りを使う機会がもっとも多いでしょう。
店舗側が加盟店用アプリに決済金額を入力すると、画面上にQRコードが表示されます。それを自分のスマホの楽天ペイアプリで読み取って、承認ボタンをスライドすれば決済完了です。
バーコード
ローソンの加盟により増設された決済方法です。
アプリ画面上に決済情報の入ったバーコードを表示し、レジのリーダーで読み取ってもらえば決済完了です。
セルフ
セルフ(旧称 セルフペイ)は、支払い金額を自分でスマホに入力して決済を行うという方法です。
大抵はQRコードがうまく読み取れなかったときなどに選択することになります。
まず、決済を行いたい店舗をアプリの加盟店検索から探して選択します。
店舗側が提示した金額を入力し、承認ボタンをスライドすれば決済完了です。
しかしQRコードやバーコードとは違い、自分で店舗の選択や金額の入力を行うため、人為的ミスというリスクがあります。
支払金額を間違えたときは、決済後も店舗に頼めば訂正することができるし、店舗を離れてから気づいた場合でも、カスタマーに連絡すれば大丈夫だよ。
ただ、お店の選択を間違えた場合には、必ずカスタマーへ連絡しなくてはならないので、少し面倒なんだ。
QRコードに比べ手間が多い部分もあるので、セルフは対応不可としているお店もあります。
楽天ペイは楽天ID・楽天カードとの連携が強み
楽天ペイは、楽天カードと連携することでそのお得度が増します。
両者の連携がどのようにお得なのか、詳しく紹介していきます。
楽天カードを登録すれば楽天ポイント二重取り!
ポイント還元率で優れることで有名な楽天カード。
その楽天カードを紐づけた楽天ペイで支払うと、なんと楽天スーパーポイントの二重取りができてしまうのです。
通常、楽天ペイ単独では利用金額の0.5%分の楽天スーパーポイントが貯まります。楽天カード本体を使った支払いでは1%です。
両者を連携させた場合、還元率は合計1.5%になり、たとえば10,000円の商品を購入したときには150ポイントも貯まる計算になる!
楽天スーパーポイントは1ポイント1円として利用できますよね。
となると、50ポイントの差は大きいです!
楽天ペイでは決済日の翌日から3日以内にポイントがつくので、決済日の翌月15日以降にポイントが還元される楽天カードとはタイミングが違うという点に注意しましょう。
もちろん、楽天カード以外のクレジットカードを設定して利用したとしても、カード会社独自のポイントと楽天スーパーポイントのそれぞれを貯める事ができます。
ただ、楽天ペイで利用できるのは楽天スーパーポイントだけになりますし、利便性や効率でいえば劣った印象になってしまいます。
しかし、利便性の高い楽天ペイと楽天カードとのタッグでも、注意点はあります。
楽天ペイ加盟店で支払う時の注意点
楽天ペイと楽天カードのタッグの強みはポイントの二重取りだと、お話しさせていただきましたが、それが適用されない場合があるのです。
まず楽天ペイは『楽天ポイント加盟店」ではなく、『楽天ペイ加盟店』でのみ利用ができます。
そして楽天ペイ利用分(0.5%還元)の楽天スーパーポイントを受け取るには、必ず楽天ペイアプリを利用する必要があります。
そのため、楽天ペイと紐づけた楽天カード本体で決済をしてしまった場合は、楽天カードの1%分のみのポイント加算となり、二重取りができない……つまり0.5%分を取り損ねてしまうんだ。
これは、他社のクレジットカードを登録している場合でも同様です。
せっかく楽天ペイの加盟店を利用するのに、クレジットカード本体で直接支払ってしまったら、楽天スーパーポイントを取り損ねてしまってとてももったいないですよね。
楽天スーパーポイントを二重取りするためには、必ず楽天ペイを通して決済をしましょう。
貯めた楽天ポイントでの支払いも可能
そんなお得な還元率で貯まった楽天スーパーポイントは、先ほど紹介したように、楽天ペイでの支払い時に利用することができます。
1回の支払いで使える上限は30,000ポイントまでとなっているよ。
また、仮ポイント分が利用できない点にも注意しよう。
楽天スーパーポイントのなかには有効期限が決まっているものがある点も要注意ですが、日常的に消化しやすい部類のポイントサービスなので、期限切れは起こりにくいかもしれません。
万が一ポイント利用後にキャンセルとなった場合は、楽天スーパーポイント口座に返還されます。
決済当日にキャンセルになった場合は当日中、翌日以降の場合はキャンセル日から10日前後で返還されます。
ひとつ気をつけなければいけないのが、ポイントの有効期限ギリギリに利用して、キャンセル時にその期日を過ぎていた場合です。
そのときは残念ながらポイントは返還されないので、注意が必要です。
楽天ペイと楽天ポイントカードの混同に注意
楽天ポイントカード加盟店では必ず楽天ペイを利用できる……と思ってしまいがちですが、実はそうではないのです。
楽天ポイントカードの加盟とは別に、店舗側が『楽天ペイ(実店舗決済)』を導入している場合でないと、楽天ペイでの決済は利用できないよ
2016年の導入以降、楽天ペイを利用できる店舗は増えています。
ローソンの参入でますます勢いを増していますし、ぜひアプリから身近な導入店舗を検索してみましょう。
高い安全性
- ネットを利用する
- アプリを利用する
- 現金ではない
- クレジットカードのセキュリティコードを入力する
など、楽天ペイアプリを使い、情報を入力することを不安に思う人もいるかもしれません。
もし楽天ペイアプリの入ったスマホを落としちゃったら、悪用されたり、拾った人に使われてしまわないか心配です……
楽天ペイはFeliCaタイプの決済方法などとは違った、ネット回線を利用した決済の特徴を生かした、不正利用防止対策をとっているから安心して使用できるよ
カード不要という安全性
クレジットカード本体を持ち歩く必要がないというのは、これからキャッシュレス社会へ向かっていく中で、理想に近い形ともいえます。
クレジットカードを利用する上でもっとも懸念されるのは、スキミングによる犯罪被害ではないでしょうか。
店舗で利用したとき、エレベーターや満員電車で密着したとき、あるいは紛失・盗難の被害にあったときなど、スキミングをされる機会はいくらでもあります。
最悪、ATMなどにわからないようにスキマー(スキミングをする機械)を仕掛けられて、そこを利用しただけで情報を盗まれるなんてこともある世の中です。
そんなの、いつ被害にあってもおかしくないですよ!
しかしクレジットカード本体を他人に渡したり、機械を通したりしないだけで、スキミングの被害にあう確率は格段に下がります。
楽天ペイを利用すれば、カードをお財布から出す必要も持ち歩く必要もなくなるから、安全性が高まると考えていいだろうね
スマホ紛失・盗難時の対応も簡単・迅速!
万が一スマホを紛失、盗難にあった場合は、楽天会員IDのパスワードを変更するだけで、楽天ペイの不正利用を防ぐことができます。
楽天ペイに使っている楽天会員IDのパスワードを変更したときには、アプリを開くと必ずログインしなおさなくてはいけないんだ。
自動的ログイン状態でも、絶対に一旦はログアウトさせられてしまう。
なるほど!そうすれば他人からは楽天ペイが利用できなくなるんですね
楽天会員のIDの変更は、他のスマホやPCでも可能ですので、すぐに行いましょう。
また身近にネット利用の環境がない場合は、楽天ペイカスタマーデスクへの連絡で利用を止めることができます。
スマホが見つけられず新しく購入したときにも、機種変更時と同様に、簡単に楽天ペイを再開することができます。
楽天会員IDとパスワードで管理することによる利便性の一つだね
盗難防止策といい、簡単でわかりやすいですね
また、最近のスマホは、ホーム画面を開くたびにロック解除が必要になるなどのセキュリティが用意されており、楽天ペイアプリを不正利用されてしまう確率は、クレジットカードを紛失するケースよりも低いと考えられます。
クレジットカードを紛失、または盗難被害にあった場合は、カードの再発行をするにも手数料や時間がかかってしまいます。
そういったセキュリティ面や再発行の手間を考えると、クレジットカード本体をそのまま利用するよりも、楽天ペイを利用した方が安全性や利便性は高いといえるよ
加盟店もどんどん増加中で将来性バッチリ
2017年8月からはローソン系列でも使える!
2017年の8月より全国のローソン系列店で楽天ペイの利用が可能になったというニュースが注目を集めています。
先ほど紹介したようにバーコード決済を用い、その際、楽天スーパーポイントの利用の可否・利用額の選択も行えます。
ローソンといえば、Pontaカードを持ってるけど使えるのかな?
楽天ペイの利用と同時にPontaカードを掲示すると、なんと楽天スーパーポイントとは別にPontaポイントも還元されるんだよ!
すごい!
楽天ペイ分と連携させたクレジットカード分とPontaの、ポイント三重取りってことですね!
ローソン系列では今のところローソン、ナチュラルローソン、ローソンストア100でのみ利用可能です。そして今後も順次拡大していく予定のようです。
導入にメリット大!だから小規模店舗にも普及中
楽天ペイは店舗側にとっても魅力あるサービスとなっています。
それを象徴するのが、クレジットカード決済・電子マネーでの決済用端末『Rakuten Card & NFC Reader』です。
- IC・磁気クレジットカードの両方に対応
- 暗証番号入力が可能
- 2017年夏からSuicaなど各社の電子マネーにも対応
楽天ペイのスマホアプリ決済のみの場合に必要なスマホ・タブレットに合わせ、このリーダーもあれば、どんな決済手段を希望するお客さんが来ても不足はないでしょう。
初期費用を格段におさえられる楽天ペイは、個人経営のお店にとってもメリットが多いといえます。
また、条件つきでRakuten Card & NFC Readerを実質0円で入手することができるキャンペーンでも注目を集めています。
導入店舗が増えれば、お客側の私たちにとってもどんどん身近な存在になっていきますね
また、従来よりスーパーなど多数の販売業で、バーコードを利用したレジシステムが採用されています。
ローソンは、既存のレジをそのまま流用しての楽天ペイ導入のさきがけとなったんだ。
バーコードでの決済方法が追加された今の楽天ペイは、加盟店増大の可能性・将来性もバッチリということだね
楽天カフェでは半額に!
東京都、世田谷(二子玉川)・渋谷にある楽天カフェでは、楽天Payでの支払いに限り、コーヒー類・紅茶類が50%割引になります。
たとえば、アイスコーヒーMサイズで390円のところ195円、アイスティーMサイズでは370円のところ185円になるよ。
楽天Edyでの支払では20%オフだから、楽天Payの方がお得だね!
店内には
- 無料で利用できるWi-Fi環境
- スマホなどを自由に充電できる電源
が用意されており、
- 楽天Kobo(電子書籍)
が設置されている席もあります。
作業や休憩に、快適に利用できそうですね!
まとめ
楽天ペイはすぐに使用準備ができ、操作方法も簡単なので誰にとっても利用しやすいアプリです。
ただ、お会計時にスマホやタブレットのアプリを操作しなくてはいけないので、Apple Payやおサイフケータイ、SuicaなどICカード・電子マネーといった“かざすだけの決済”に慣れてしまっている人は、少し不便さを感じるかもしれません。
しかし、楽天ペイにはそれを覆すほどのメリットがあるのです。
- スマホのOS種別の縛りがない
- 楽天スーパーポイントの二重取りが可能!
- Pontaカードと楽天カード、楽天ペイでポイントの三重取りも可能!
- 楽天スーパーポイントを使用できる
- 万が一スマホが紛失・盗難にあっても、すぐに不正利用の防止策がとれる
- 再発行手続きが必要ないし、機種変更のときの対応もラク
- 現金・クレジットカードを持ち歩かなくてもいい
- 安全性が高い
特に、二重取り・三重取りができちゃって、ポイントが貯まりやすいのが魅力ですね!
手間といってもアプリを2・3回操作するだけなら、現金のやり取りをするよりもずっとラクチンです♪
楽天カードであれば全種カード(VISA・Mastercard・JCB)に対応、楽天デビットでの登録も可能ですし、他社のカードでも、VISA・Mastercardであればクレジットカード・デビットカード両方に対応が可能なので、利用できるクレジットカードの幅広さも注目を集める理由の1つになります。
また、初期投資の軽減や手数料の安さなど店舗側にも魅力的な部分が多く、ローソンの参入でさらなる可能性を見せています。
政府が2020年東京オリンピックに向けて、ICカード対応の端末導入を推進していることから、今後店舗数が増えることも期待できるでしょう。
要注目の楽天ペイ、一度試してみてはいかがでしょうか