広告に、クレジットカード現金化と載っていたんですけど、クレジットカードを現金にできるなら便利ですよね!
ダメダメ!
クレジットカード現金化はトラブルの元だよ!
トラブルですか?
そう、数年前から手を出す人が増えて問題視されているんだ。
クレジットカードを現金化するとどうなるか、詳しく説明するから肝に銘じてほしい。
数年前から広告などで「クレジットカード現金化」という言葉を目にすることが多くなりました。
そのため、
「クレジットカード現金化に危険性はないのか」
など、注目している方も多いです。
そこで今回は、クレジットカード現金化とはいったいどんなものなのか、その危険性や現金化へ誘う悪徳業者の手口など詳しくご紹介します。
これを読めば、クレジットカード現金化には、いいことなど何もないとわかるはずです。
ぜひ読み進めてください。
この記事の目次
クレジットカードの現金化ってどういう意味?
そもそも、クレジットカード現金化とはどうすることを言うんですか?
まさか、クレジットカード自体を売るわけではないですよね?
もちろん。
まずはクレジットカード現金化について説明するよ。
クレジットカード現金化といわれても、実際にどうすることを言うのか、わからないという方も多いでしょう。
クレジットカードの現金化とは、簡単に言うとショッピング枠を現金へ変えるということです。
現金化の方法としては、
- 商品買い取り型
- キャッシュバック型
の2通りあり、それぞれ異なります。
そこで、現金化の方法についてお話しましょう。
商品買い取り型
商品買い取り型では、宝石など貴金属をショッピング枠で購入し、ほかの店へ売って現金にします。
100万円の商品を90万円程度で売り現金を得るのです。
また、古物取引業者がお客にクレジットカードで商品を購入させ、購入金額よりも低い価格で買い取るという方法もあります。
古物営業業者とお客、両方に現金が入る仕組みになるので、買い取り型のクレジットカード現金化は、店舗と組んで行う方法が利用されていることが多いです。
キャッシュバック型
キャッシュバック型は、購入した商品に対してキャッシュバックするという方法です。
などといった広告を目にしたことはないでしょうか。
通常のキャッシュバックであれば、商品が主でありキャッシュバックはあくまでプレゼントです。
しかし中には、商品を高額で売ったことにし、キャッシュバックだけを行う業者もあるのです。
商品を渡さずにキャッシュバックだけを行うとこれは違法行為になります。
後に詳しくご紹介しますが、カード決済だけをさせ、キャッシュバックをしないといったクレジットカード現金化業者も存在するので注意しましょう。
クレジットカード現金化は消費者金融から借り入れをするよりも、魅力的に感じる方も多くいます。
とつい手を出してしまいがちなのが「クレジットカード現金化」なのです。
クレジットカードの現金化を絶対にやってはいけない4つの理由
クレジットカード現金化は、ネックレスを購入して、やっぱり気に入らないからと売ってしまうことと一緒ですよね?
何か問題があるんですか?
そもそもクレジットカードを利用する上での、目的の違いがあるんだ。
それに、すべての業者が健全とは言えないから危険なんだよ。
どういうことですか?
詳しく教えてください!
と思われがちであり、手軽に利用できる行為と考えられてしまいます。
しかし、いくら簡単にできる行為であっても、クレジットカード現金化には4つの危険な落とし穴が潜んでいるのでご紹介しましょう。
ぜひ読み進めてくださいね。
そもそもカード会社の会員規約違反
クレジットカードは、カード会社と契約して利用することができます。
カード会社との規約では、換金を目的としたクレジットカードの利用は認められていません。
つまり、1度でもクレジットカード現金化へ手を出した時点で、カード会員規約違反になり、強制解約されてしまいます。
強制解約をされてしまうと、利用したショッピング枠やキャッシング枠を一括で返済しなくてはいけません。
そして、もう2度とそのクレジットカードは作成・利用することができないでしょう。
そのクレジットカードを発行する会社のグループのカードも含めて、2度と申請・利用できません。
すべて悪質な業者が行っている
先にお話ししたとおり、クレジットカード現金化業者は悪徳業者であるといえるでしょう。
クレジットカード現金化業者の手口は後ほど詳しくご紹介します。
現金化を行う業者の多くは、合法だと主張していることが多いです。
その理由としては、
- キャッシュバックはあくまでプレゼントであり、景品表示法が規制する景品ではない
- 買い取りは古物商として、きちんと許可を得ている
といった2つの理由があります。
確かに、この2つの理由は正当でもあり、そして限りなくブラックに近いですが現状では法律のグレーゾーンでもあるため、現金化業者は堂々と広告へ載せることが可能なのです。
そのため、ネットの中では合法としている記事もよく見かけます。
しかしどんな理由を掲げたとしても、カード会社の規約に逆らって現金化を促している時点で、例外なく悪質な業者だと言えるでしょう。
古物の売買が、純粋な商品の買い取り販売ではないこと、キャッシュバックが純粋な商品の特典ではないことが問題なのです。
過去には、メルカリで現金化させる目的で現金を販売していた業者が、出資法違反で逮捕されるという事件もありました。
消費者庁は、ショッピング枠の現金化を主に置いた取引が問題であるとし、国としても、現金化業者の取り締まりを強化する方向へ動いています。
手数料が非常に高額
現金化する業者は、その手数料で儲けています。
多くの現金化業者は、商品の換金率として80%前後が多いです。
100万円のショッピング枠を現金化した場合は、80万円が手元に残るということになります。
20万円が手数料として現金化業者の利益になるのですが、返済はもちろんカード名義人です。
この手数料を利息で換算すると12.5%、年利にすると150%になります。
法定利息を優に超えているのがわかりますね。
また、利用した100万円ものショッピング枠を一括で返済できる方は少ないでしょう。
返済をリボ払いで行ったとしても、次の例のようにカード会社に支払う手数料も発生します。
▼5年1か月間で完済
▼手数料は316,638円
▼総額1,316,638円
JCBの定額返済のシミュレーションでは、約32万円もの金利を支払うことになります。
100万円を現金化したために、手元には80万円しか残らないのにもかかわらず、132万円もの返済をしなくてはいけないのです。
業者に支払った分の手数料20万円と、カード会社に返済する金利32万円を合わせて52万円もの返済手数料として支払ったと考えると、とても金利が高いことがわかりますね。
えぇ?!
利用したショッピング枠の約半分相当分が手数料になったということじゃないですか!!
そうなんだよ。
大手の消費者金融であれば、翌月に一括返済した場合の利息は1.5%、1年間で18.0%であることがほとんどなんだ。
消費者金融で借りた方が、利息的にもお得ということになるね。
免責不許可で自己破産できなくなる
クレジットカードの現金化後、カードの返済などが滞り、自己破産を選択せざるを得ないという方も多いです。
クレジットカード現金化を行っている方が自己破産をしようとしても、免責許可が下りないことがあります。
その理由として、自己破産の手続きをとると、裁判所は申し込み者の状況やクレジットカードの利用状況など細かく調査するからです。
調査の中でほぼ確実にクレジットカード現金化の事実が発覚してしまいます。
またクレジットカードの現金化は、破産法破産法252条1項にある
という、免責不許可になる事由に該当してしまうのです。
その結果、免責不許可になり自己破産ができなくなるでしょう。
免責許可とは、今までの借金の返済を免除するという、自己破産をする方の多くが目的としているものです。
免責不許可になってしまうと、自己破産はできず今までの借金はすべて返済していかなくてはいけないという非常に苦しい状況へ追い込まれます。
業者を使ったクレジットカードの現金化が抵触する3つの法律
今までの解説に、出資法などいろいろな法律が出てきましたが、実際にはどんな法律なんですか?
すべて消費者を守るための法律でもあり、クレジットカード現金化に関わる可能性のある重要な法律なんだ。
クレジットカード現金化には、次のような3つの法律が関わる可能性があります。
- 貸金業法
- 出資法
- 詐欺罪、横領罪
ここでは、それらがどういった法律なのか詳しく解説していきましょう。
貸金業法
貸金業法とは、消費者金融など貸金を生業とする貸金業者が守らなくてはいけない法律です。
貸金業法の内容はさまざまですが、個人の収入に対しての借り入れ可能な割合や、利息を制限するなどといった消費者を守るための法律が盛り込まれています。
クレジットカード現金化は、現金を貸し付けしているわけではありません。
キャッシュバックをする、古物を売り買い取るといった方法なので、現時点では貸金業法の対象にはならないとしています。
しかし現金化業者にとって、キャッシュバックや買い取りはカモフラージュでしかありません。
法改正によって結果的にはお金を貸していると判断された場合、貸金業法違反と判断される可能性あります。
出資法
クレジットカード現金化業者が逮捕される原因となることが多いのが、出資法違反です。
出資法とは、事業や人に出資するときのルールや、お金を貸すときの金利について決めた法律です。
基本的に、貸金業者や金融業者が自社で金利を設定していいことになっていますが、出資法によって、次のように上限が決められてします。
- 金融業者は年20%以下の利率であること
- 非金融業者(消費者金融や闇金を含む)は年109.5%以下の利率であること
以上の利率を破るような契約をした場合、出資法では懲役刑や罰金刑、もしくはその両方が科せられることになります。
しかしあくまで、“お金を貸す”という行為を業とする場合に適用される法律です。
つまり、本来であれば現金化業者は貸金業ではないため、適用されない法律になります。
しかし、クレジットカード現金化業者の場合、出資法違反で逮捕されているケースが多いです。
一例としては、キャッシュバックで現金化を行っていた業者が、消費者に対して商品の発送や内容の説明などをしていなかったために、違法取引とされ逮捕されています。
中には、購入者に対して商品の発送をしていたものの、高額な手数料を取るなどを行っていた現金化業者は、出資法違反で逮捕されるというケースもありました。
もともと出資法に関わらない現金化業者のはずなのに、どうして逮捕されてしまうのか不思議に思う方も多いでしょう。
その理由としては、次のような3つの理由が考えられます。
- 商品自体の売買をしていない
- 客がカードで購入した商品の中身を知らない
- 商品価値に対して極端に高額に販売している
現金化業者は商品の売買としているものの、実質では
として、貸金業であると判断されたため、逮捕に至ったと考えられます。
これは出資法の中に、礼金や割引料、手数料などといった名目であっても、利息とみなすことが盛り込まれている点も大きく影響しているでしょう。
年利109.5%が上限なのに対して、先にお話ししたような150%もの年利になる手数料を取っているようでは、出資法違反になり逮捕される可能性があるのです。
詐欺罪・横領罪
今までは、現金化業者に対しての法律をご紹介しました。
しかし、詐欺・横領罪として問われる可能性があるのは、現金化業者を利用した消費者です。
それは、消費者がクレジットカード会社に対して犯した罪になります。
まずは横領罪から説明していきましょう。
カードを利用して商品を購入した場合、その所有権を持っているのはカード会社です。
完済するとその所有権は個人にわたります。
例えばリボ払いや分割払いなどで購入した商品の所有権はカード会社であり、完済するまで個人のものにはなりません。
これを所有権保留といいます。
そのため、完済されない限りカード会社は商品の返還要求を、個人に行うことができるのです。
しかし、買い取り型の現金化の場合、現金化した時点でその商品はありませんよね。
つまり現金化のために購入した商品は、カード完済まで売却ができないということになります。
もししてしまった場合は、横領罪の罪に問われる可能性があります。
次に詐欺罪ですが、これもクレジットカード会社に対しての犯罪行為です。
先にお話ししましたが、クレジットカードの契約にはカード規約を守らなくてはいけません。
カード会社では、ショッピング枠の現金化を認めておらず、した時点で規約違反となります。
また、現金化を目的とした利用をすると、カード会社をだましてクレジットカードを所有していることになり、詐欺罪に問われてしまう可能性があるのです。
クレジットカード現金化は、場合によっては法に触れる行為になり逮捕もありえるということですね。
クレジットカードの現金化を謳う悪質業者の手口
クレジットカードの現金化が危険だなんて知りませんでした!
本当に危ないんだよ!
じゃあ、次にクレジットカード現金化業者の手口を紹介していくね。
クレジットカード現金化がまだグレーゾーンだからと言って簡単に手を出すと、とんでもなく痛い目に合うことがあります。
そこで、クレジットカード現金化を狙う業者の手口についてご紹介していきましょう。
換金率の表記を変える
ホームページなどを確認すると、換金率として約98%と掲げている現金化業者をよく見かけます。
98%ならとつい誘われて申し込みをすると、実際に提示される換金率はひどく下回る場合がほとんど。
それは、現金化する金額によって換金率が変動するからです。
相場としては、先にお話したように80%程度ですが、中には60%など極めて低い換金率を提示されることがあります。
これはもう、悪徳業者といってもいいでしょう。
と思う方も多いですよね。
しかし、特に悪質なクレジットカード現金化業者の場合はそうはいきません。
次にお話しするように、キャンセル料を請求されるケースが多いのです。
キャンセル料をとられる
現金化業者と話しを進めていくうちに、
「もう少し冷静に考えたい」
と、途中でやめることを伝えた場合、キャンセル料を取られることがあります。
中には、担当者が急に高圧的な態度でキャンセル料を求めてくるケースもあり、その恐怖心からつい支払ってしまうといった方も少なくありません。
また別の手口では、審査の手数料や保証金などといった名目でキャンセル料を請求してくるケースも多くあります。
現金を振り込まない
買い取り型の現金化では、その場で現金を受け取ることが多いですが、キャッシュバック型は指定口座にキャッシュバック分を支払われることがあります。
しかし、指定日を過ぎても全く入金されないといったこともあり、業者へ確認しようにも電話がつながらず、そこで初めて被害にあったことを知るケースが後を絶ちません。
結局手元に残るのは、ショッピング枠を使いきったクレジットカードと、その返済です。
本人確認もなく、ネット上でカード情報と、キャッシュバック入金用の口座を入力するだけで現金化できてしまう業者は要注意です。
不正利用する
クレジットカード現金化業者は、闇金であるといっても過言ではありません。
闇金の取り締まりが厳しくなり、あの手この手で生きている闇金業者は、クレジットカードの現金化にも関わっているケースが多いです。
例えば、申し込み内容を入力・記入後にキャンセルした場合、最悪は闇金へ個人情報が渡ってしまうケースも少なくありません。
クレジットカード現金化を行う人の多くは、お金に困っている人です。
闇金にとってお金に困っている人の個人情報は、利益につながる重要なものになります。
また、利用するクレジットカード情報も同様です。
クレジットカードの暗証番号やセキュリティー番号などを、手続きに必要だからと聞きだされ、気が付けば不正利用されているといった被害者も少なくありません。
暗証番号や家族構成、職場など現金化には全く関係のない情報を聞いてくる場合は、注意が必要です。
現金が必要なのにどうにもならない時の3つの対処法
クレジットカード現金化は、違法性が確立されていないとしても、危険が潜んでいるから絶対にやらないようにね。
でも、お金に困っている場合はどうすればいいんでしょうか?
それじゃ次は、現金がない場合の対処方法を紹介するよ。
といった方に、3つの方法をご紹介します。
クレジットカードを現金化するよりもクリーンで、最悪のケースを救ってくれる方法でもあるのでぜひ参考にしてください。
キャッシング
クレジットカードにキャッシング機能がついている方は、キャッシングを利用してみるという方法もあります。
必要な分だけを借り入れでき、かかる手数料(利息)は借り入れした分のみです。
ほとんどのカード会社では、キャッシングの金利は15.0~18.0%程度になります。
繰り上げ返済をすることによって、金利をおさえることも可能です。
そして何よりも、合法と胸を張って利用することができます。
カードローン
銀行や消費者金融など、カードローンと聞くと“借金を抱える”というイメージを強く持つ方は多くいます。
ショッピング枠やキャッシングも、もちろん借金には変わりないのですが、
と感じている方も多いでしょう。
しかし、カードローン会社は貸金業法などで消費者を守りながら貸付をする、貸金業者です。
つまり、法律で借り手も貸し手も守られています。
自己破産
「どこからも借り入れができない」
といった場合は、債務整理や自己破産を検討しましょう。
債務整理は、今抱えている借金を整理することをいいます。
債務整理にはさまざまな方法がありますが、中でも自己破産の手続きをとることで、借金が免除される免責許可を得ることが可能です。
しかし、裁判所で手続きを取ったからと言って、単純に借金が免除されるわけではありません。
現在持っている、車や持ち家などといった財産を売却し返済に充て、残った借金が免除される仕組みになります。
借金の減額などを目的とした任意整理に比べ、自己破産は借金がなくなる分、次の3つのようなリスクを負うことになるので注意が必要です。
- 10年間ブラックリスト入りし、その間は借り入れができない
- 住所と氏名が官報に載る
- 免責許可が出るまで、一部の職につけなくなる
ブラックリスト入りするということは、クレジットカードの新規作成も、10年間は難しいと考えましょう。
デメリットを見ると、自己破産は何とかして避けたいと思いますよね。
しかし、自己破産には次の4つのようなメリットも存在します。
- 家族は自己破産に含まれない
- 生活に必要な電化製品など一部の家財道具は残して置ける
- 借金の取り立てを受けない
- 毎月の収入を返済ではなく、生活費に充てることができる
自己破産は、生活の大半を占めていた借金返済がない生活することができるため、それだけでも精神的苦痛を和らげることにつながります。
また、自己破産をしたとしても、家族までクレジットカードの作成ができないわけではありません。
家族名義の財産などは、返済の対象にならず影響することはないのです。
債務整理や自己破産は、借金の返済がどうしてもできない場合に検討するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、クレジットカード現金化をやってはいけない理由やその違法性、そして悪徳業者の手口について詳しくご紹介しました。
今回の記事の重要なポイントとしては、次の3つがあります。
- クレジットカードを強制解約されてしまう
- クレジットカード現金化業者は悪徳業者
- 現金化してしまうと、自己破産ができない
「現金が必要だが、信用情報の記録に残る借金をしたくない」
といった方は、要注意です。
この記事を読むと、クレジットカード現金化にメリットがないことがわかりますよね。
現金が必要であれば、消費者金融などクリーンな借り入れがおすすめです。