クレジットカードって色々な支払い方法がありますよね。
そうだね。一括払い、分割払い、リボ払い・・・
そういえばリボ払いってやめたほうがいいんですかね??
友達や家族からも「リボ払いだけはやってはいけないよ!」とよく言われるんですよね。
確かにそういった話はよく聞くね。
実際のところはどうなんでしょうか??
「リボ払いは危険だからやめたほうがいい」
こういったリボ払いについてマイナスな言説を見ますが、リボ払いは何故危険と言われるのでしょうか。
リボ払いの便利さを指摘する人もいれば多重債務の入り口と酷評する人もいます。
ここではリボ払いの仕組みと、危険性について詳しく説明します。
何故危険と言われるのかがわかればそこに気をつけながらリボ払いを賢く使う方法があるかもしれません。リスクを知ればメリットを活かすことができるようになるかもしれません。
この記事の目次
リボ払いって怖いの??
多重債務の入り口とも言われるリボ払いですが、まずはリボ払いについての仕組みをしっかりと理解することが大切です。
クレジットカードはより生活に密着するアイテムになりました。財布代わりに利用している人もいることでしょう。人によってはリボ払いを利用した方がより豊かに生活を送ることができるかもしれません。
リボ払いはいつから始まったのか、そして、リボ払いはクレジットカード会社にとってどれほどの収益をもたらすのかについても紹介します。そのうえで、リボ払いシステムの危険性やリスクについても説明します。
リボ払いの仕組み
「お金はないのだけど欲しいものがある」というときに重宝するのが、クレジットカードです。
一回払いでは支払いが難しく分割払いにしたい時もあるでしょう。
さらに、月々の支払いはこのくらいまでに抑えたい、他にも買い物をしたい、というように月々の支払額を一定にできるのがリボ払いなのです。
多くの人は「リボ払いには興味があるけど、手数料がよくわからない、かなりかかるのでは?」という不安な気持ちになるのだと思います。
また、支払い方法にも違いがあります。大きく分けると、定額返済方式と残高スライド方式があります。
多くの人が、リボ払いに対してイメージするのが定額返済方式です。これは、追加で買い物をして、それも全てリボ払いにした場合、毎月の元本は変わりません。ということは支払期間がどんどん後ろに延びてしまうことになります。
そうなると手数料の負担も大きくなってしまうのです。
リボ払いの仕組みを複雑にしているのは
- 「元利」
- 「元金」
- 「定率」
- 「定額」
などの支払い方法があることです。
元利返済というのは返済額に利息分を含む支払い方法です。これは毎月の支払額が固定されます。
元金返済の場合は返済額に利息分を含みません。具体的に言うと、元利返済の場合の元本返済額が1万円だったとすると、返済額は1万円です。元金は(1万円-利息)となります。
一方の元金返済の場合、元本返済額が同様に1万円では、返済額は(1万円+利息分)この場合元金は1万円減ることになりますから、元利返済よりも、元金返済のほうが早く返済できることになります。
リボ払いのシミュレーション
それでは、簡単なリボ払いのシミュレーションをしてみましょう。
5万円を毎月2万円ずつ返済する場合です。手数料は15%、支払い方式は元金定額方式です。
リボ払い残高 | リボ払い手数料 | 支払額 | |
---|---|---|---|
1ヵ月目 | 5万円 | 5万円×0.15 ÷ 12 = 625円 | 20,625円 |
2ヵ月目 | 3万円 | 3万円×0.15 ÷ 12 = 375円 | 20,375円 |
3ヵ月目 | 1万円 | 1万円×0.15 ÷ 12 = 125円 | 10,125円 |
総支払額は、51,125円となります。この場合1,125円が利息ということになります。元金2万円を支払い、リボ支払残高について手数料計算をして、元金に手数料をプラスした金額を毎月支払っていくことになります。
この場合、支払期間の前半で支払金額を大きくなってしまいますが、できるだけ支払い回数を減らすことで、支払う手数料の総額を抑えることができます。
支払い方法も利用者が選ぶことができるのですが、この元金定額方式がもっとも一般的と言えます。
リボルビング払いの発祥は百貨店?
クレジットカードが日本に登場する前から、月賦払いというシステムがありました。
また、近所の八百屋や魚屋などでは、近所のよしみということで「つけばらい」という、支払い方法がありました。
これは八百屋や魚屋の店主が帳面に記帳して月々請求するといったものでした。ですから、日本には元々分割払いの素地が出来ていたということになります。
百貨店などでは戦前からすでに商品を購入した支払いを月々に分割して支払うといった販売システムが存在していたよ。これは現在のリボルビング払いと同等で、クレジットシステムの前身は百貨店からというのが現在では通説になっているんだ。
つまりクレジットカードの登場以前から日本では広く月賦販売がされていたということだね。
クレジットカード会社のどれくらいの利益になる?
クレジットカード会社の収益はどこからきているのでしょうか。
一番わかりやすいのは利用者が支払う年会費です。しかし年会費無料のクレジットカードもたくさんあります。
クレジットカード会社が利用者から得るものは年会費の他に手数料があります。
これは利息や金利手数料と呼んでいるものです。この手数料がクレジットカード会社の大きな収益となるのです。
利用者としてはできるだけ手数料のかからない一括払いを選択したいけど、お金がなくて欲しいものがある時には分割払いやリボ払いを利用せざるを得ないよね。
特にリボルビング払いは月々支払額が固定されるから、一度体験してしまうと支払いやすさからどんどんのめり込んでしまう人も多いんだ。
分割払いは支払い回数が決まっていますが、リボ払いは支払い回数が決まっていません。
そのため手数料が高くなりやすく、したがってクレジットカード会社はリボルビング払いからの収益に高い期待を寄せているのです。
リボルビング払いの具体的な収益ですが、大手クレジットカード会社の2008年度のリボルビング払いの収益は590億円ということでした。これは前年の520億円から14%増加したことになります。(参考データ)
クレジットカードのおすすめ支払い方法
クレジットカードには様々な支払い方法があります。
一番のおすすめは一括払い!
様々な支払い方法がある中で、利用者にとって一番の支払い方法は翌月一括払いでしょう。
クレジットカード利用の90%はこの一括払いということですから、利用者が多く利用している支払い方法なのです。
その一番の理由はクレジットカード会社への手数料が発生しないことです。税込みで5万円の買い物をして、一括払いの場合、クレジットカード会社から利用代金として5万円の請求が来ます。
それを利用月の翌月に指定口座から引き落とされるのです。
手数料はかかるが支払いが楽になるのが分割払い!
その一方で、ある程度手数料がかかっても、月々の支払いを楽にしたいという場合があります。高額な商品を購入するときなどがそうでしょう。
10万円の買い物をして翌月一括払いというのは厳しいと考える人が多いと思います。そのようなときは、分割払いがおすすめとなります。
月々1万円ずつ、これに手数料が加算されますが、10回払いとなります。
このように支払い回数をあらかじめ決める支払い方法が分割払いです。
ちなみにもう一つのリボ払いは月々の支払金額を決めて支払う方法だよ。分割払いとリボ払いを混同するケースが多いから気をつけよう!
手数料よりも支払い金額を優先するならリボ払い!
リボ払いは支払い回数が決まらず、リボ払いでの買い物を繰り返すと、どんどん支払い回数が伸びていってしまいます。そうなると手数料もかかってしまいます。
月々このくらいは支払っていけるから、という人には手数料よりも支払いか金額が大切という人に向いている支払い方法がリボ払いなのです。
リボ払いの危険性とリスク
リボ払いは支払期間が長くなる傾向にあることから、クレジットカード会社にとっては大事な収益源ということになります。
裏を返せば、利用者にとっては手数料負担が重くのしかかるということになるのです。
利用者にとってのリボ払いの危険性を考えてみましょう。
- 支払い回数が増えてしまう
- 支払い期間が長期化しやすい
- 金銭感覚が狂う可能性がある
- 使いすぎてしまう
- 返済が進むより借金のほうが増えてしまうケースも
リボ払いは月々の支払額を一定にしているため、リボ払いを利用すればするたびに支払い回数が増えてしまうということです。
10万円の品物をリボ払いで購入して月々2万円の支払いをした場合、通常なら5回で支払いは終わりますが、5ヶ月間の間に新たに6万円の買い物をしたら、さらに支払い回数が増えてしまうのです。
ですので、支払いが終わらないうちに、リボ払いでどんどん買い物をしつづけると返済が進むよりも、借金のほうが増えてしまうという状況になってしまいます。
月々の支払金額以上の買い物を毎月続けてしまうと、返済する総額が増えてしまうのです。
ですので、リボ払いの危険性としては支払い期間が長期化しやすいということが挙げられます。
第二の問題としては、リボ払いを利用し続けていると金銭感覚が狂うことです。
月々の支払額が固定されているので、どれだけ買い物をしても生活に支障が出ることがありません。
月々のリボ払い額が2万円だったとしたら、2万円さえ支払ったら、後は買い物し放題と思うようになるのです。
このような考えは問題の先送り以外の何物でもなく、支払いがいつに終わるのかをしっかり調べたほうがいいでしょう。
リボ払いは、月々の返済額を低く抑えることができます。リボルビング払いでは月々の最低返済額というのが決められていて、それは5千円となります。
10万円の買い物をして月々5千円の支払いに設定すると、支払い回数はそれだけで、20ヵ月かかる計算になります。
そして、その支払いが終わる20ヵ月の間に買い物をしないわけではありません。さらに買い物を続けていくと、恐らく月々5千円の支払いのほとんどが手数料ということにもなりかねません。
支払い方法にもよるけど、リボ払いをするのであれば、元金は必ず固定で支払うようにしよう。それだけでも、リボ払いの返済を前に進めることができるよ。
いずれにしてもリボ払いには大きな危険性と高いリスクがあるということをしっかりと頭に入れておく必要があるといえるね。
リボ払いで借金がたまったらどうする?
リボ払いで買い物を続けていると、毎月の返済額よりも手数料支払いのほうが大きくなってしまうようになります。
そうなると、買い物=借金ということになってしまうのです。
そうなると一定額の支払いといいながらも生活が次第に苦しくなっていき、滞納をしてしまうようになるかもしれません。
実際、リボ払いにはまってしまうと支払いきれずに滞納する利用者が増えてくるそうです。
そうならないように、リボ払いについて効果的な対策を考えなくてはいけません。
リボ払いを利用しすぎるとどうなるのか、解決策などについても解説していきます。
滞納するリスク。借金が増えてしまう理由
クレジットカードを利用しての分割払いは支払い回数が決まっているので、計画的に支払いを進めることができます。
一方のリボ払いは同じ分割払いでありながら、利用金額、さらには月々の支払金額によって支払い回数は変化します。
さらに、支払期間の間で新たなリボ払いでの買い物をすると、支払い回数はどんどん増えてしまうのです。
中には何年もリボ払いを続けているという人も少なくないよ。きちんと仕事をしていて安定した収入がある時ならいいけど、仕事を辞めてしまって収入が激減したのにリボ払いだけが残っている状態は好ましくないよね。
そうなれば月々の支払いができずに、支払いを滞納してしまうかもしれません。
リボ払いをしてしまうと、月々支払っているという意識まで希薄になってしまうことがあります。
滞納も数日程度で支払えば問題ないことも多いのですが、それが度重なってしまうと、クレジットカード会社の社内ブラックとなってしまうことも考えられます。
そうなった場合は次回のクレジットカードの更新ができなくなるでしょう。
また、いつまでも滞納していたら、社内ブラックではなく、信用情報機関に滞納ということで事故情報が載ってしまいます。
これがいわゆるブラックリストなのですが、そうなるとクレジットカードは利用停止となってしまうのです。
滞納でも数度くらいは大目に見てもらえますが、それも限度があります。
滞納が高じてクレジットカードが利用停止になると後は借金だけが残るということになります。
それは必ず支払わなければならないものですから、クレジットカードが利用停止になり、なおかつ借金だけは残るという悲しい結果になってしまうのです。
ですから、滞納しないように、気持ちをしっかりもって返済を続けていかなければいけません。
実際に滞納者が多い
リボルビング払いを長く続けている人は、それが常態化してしまうようです。
リボ払い自体は月々の支払額を定額にできる返済しやすい支払い方法です。
支払額を低く抑えることができるので、月々の支払額だけを見ると、決して自分自身の手持ち資金を圧迫するものではありません。
しかし、リボ払いが長期化してしまい、リボ払いでの買い物を続けていくことで、どんどん支払い回数が後ろに延びていってしまいます。つまり返済回数が増えるのです。
返済期間が長期化すると、その支払期間の間に利用者にも生活の変化があって仕事を辞めてしまう人もいるよね。
すぐに転職すればいいけれど、一時的に収入がなくなったり不安定になることで、支払いを滞納せざるをえないケースもあるんだ。
実際にリボルビング払いが常態化している人は支払いを滞納する人が多くなっているのです。
具体的な解決策
まずは、月々の支払金額を増やすようにしましょう。
リボルビング払いの支払い回数が長期化しているのは、残債に対して支払金額が少ないからです。
これはクレジットカード会社に連絡をすることで解決します。月々の支払額が1万円だとしたら、それを倍の2万円にするようにしましょう。
繰り上げ返済
また、手持ち資金に余裕があるのでしたら、繰り上げ返済という手があります。
残債が30万円あるとしたら、ボーナスで全額支払うという方法もあります。リボ払いの支払い回数が多くなると、月々の手数料支払いもかなり多くなるはずです。
総支払金額のかなりの部分が手数料ということも考えられるので
- 月々の支払金額を増やすこと
- 手持ち資金に余裕があるときは少しでも多く返済すること
が大切です。
そうすることで、返済期間が短くなり、手数料も減りますので結果的に得をすることになるのです。
クレジットカード会社と相談
滞納を繰り返している人でしたら、手持ち資金にも余裕がないことでしょう。
滞納が多くなるとクレジットカードも利用停止に合っていることだと思います。
その時点では、クレジットカード会社から救いの手がさしのべられる場合があります。
借金の減額ではなく、どのようにしたら支払いが楽になるのかという提案です。支払いを免除されるのは自己破産しかありません。
引き落とし口座を給与振り込みの口座に!
また、滞納防止のために、クレジットカードの引き落とし口座を給与振り込みの口座にするという手もあります。
多くの人は滞納防止のために、給与の振込口座をクレジットカードの引き落とし口座にしているのです。
リボ払いの抜本的な解決策にはなりませんが、これが、もっとも簡単な滞納予防策と言えそうですね。
いずれにしても、リボルビング払いの具体的な解決策というのは、リボ払いで困っているのですから、リボ払いをなんとかして早く終わらせることです。
できるだけ返済金額を上げることが解決の近道になります。
まとめ
リボ払いは月々の返済額が固定されます。
これは、利用者にとって便利な支払い方法となるでしょう。
一括払いが理想的なのですが、毎月利用した分だけ支払うのは月によっては大変です。
そのためのリボ払いということなのですが、利用者にとっても無理のない返済ができ、クレジットカード会社にとっては手数料収益が上がるので、考えてみたら両者はwinwinの関係にあるとも言えます。
もちろん使いすぎや限度を超えての利用はやめましょう。
リボ払いの仕組みをしっかりと理解して気をつけてリボ払いを利用することが大切なのです。