快適な生活を送る上で欠かせないクレジットカードですが、悪用されてしまうリスクを考えると、できうる限りセキュリティの高い1枚を選びたいと考える人もいるでしょう。
そこで注目されているのが「顔写真付きクレジットカード」です。免許証のようにカードに顔写真を入れることができます。
しかし、顔写真付きのクレジットカードを取り扱っているカード会社の数が非常に少ないため、比較・検討するのが難しいのです。
そこで今回は、顔写真付きクレジットカードを計11枚紹介し、メリットやデメリット、発行までのスピードに関して解説をしていきます。
顔写真を付けたクレジットカードをお探しの方は、ぜひご覧ください。
この記事の目次
顔写真付きクレジットカードのメリット・デメリット
顔写真がついていれば安全なんだと考えるのは危険です。
えっ?写真が入れば、ないものより安全性が高くなるんじゃないですか?
実はそうとも限らないんですよ。
顔写真付きクレジットカードはメリットがある一方、デメリットも存在しています。
そこでまずは、顔写真付きクレジットカードのメリット・デメリットを4つ紹介していきましょう。
- メリット①. その場で本人確認が行える。第三者の不正利用の防止・抑止になる
- メリット②. 海外では身分証明書として使える場合も
- デメリット①. オンライン決済、店頭のサインレス決済では悪用される可能性がある
- デメリット②. 顔写真のないクレカより発行まで時間がかかる
それでは各項目の内容をみていきます。
メリット①. その場で本人確認が行える。第三者の不正利用の防止・抑止になる
顔写真付きクレジットカード最大のメリットは、第三者による不正利用の防止や抑制に役立つことです。
クレジットカードに自分の顔写真が載っているので、支払いと同時にその場で店員さんが本人確認を行えます。
仮に第三者が不正利用しようとしても「顔写真と違う人だけど…?」と店員さんが気づけば、カードの支払いを拒否してくれるでしょう。
顔写真入りのカードは、通常のカードより第三者の利用を厳しくする効果があるのです。
もしくは、他人のカードを拾って勝手に使おうと思っても、顔写真があれば、なりすましの利用がしずらくなります。
つまり、不正利用を抑制する効果もあるのです。
メリット②. 海外では身分証明書として使える場合も
日本ではあまり馴染みがありませんが、海外ではクレジットカードが1つの身分証として機能するケースがあります。
顔写真がついていれば、さらに効果的に本人確認ができるため、海外旅行や海外出張時に身分を証明する効果を発揮してくれる可能性があります。
ただし、日本では基本的にクレジットカードは身分証明書として機能していません。いくら顔写真がついていても同じなので、運転免許証や健康保険証の代わりにはならないことを覚えておきましょう。
デメリット①. オンライン決済、店頭のサインレス決済では、顔写真の有無は関係なし
いくら顔写真がついていても、100%悪用を防げるわけではないため、過信は禁物です。
その最たるケースが、ネットで買い物した際のオンライン決済と店頭のサインレス決済時となります。
オンライン決済はカード番号を入力すれば支払いができるので、顔写真の有無は関係ないのです。
基本的に顔写真は、店員さんとの対面決済のときの本人確認で威力を発揮する。
また、最近はスーパーやコンビニなどで小額決済時にサイン不要、読取機にカードを挿入するだけで決済できるシステムを導入していることも多くなってきました。サイン不要の決済もまた、顔写真の有無があまり影響しません。
このような支払いのケースでは、顔写真入りのカードを使っての不正利用も理論上は行えてしまうのです。
セキュリティの高さを過信しすぎないよう、基本に忠実に、悪用されない正しいクレジットカードの使い方を意識することを忘れないようにしましょう。
デメリット②. 顔写真のないクレカより発行まで時間がかかる
カード会社にもよりますが、一般的に1週間程度でクレジットカードが手元に届き、使えるようになります。
しかし顔写真付きのクレジットカードは発行までに時間がかかる傾向にあり、1週間~2週間くらいを目処に考えておきましょう。
三井住友カードは最短3営業日で発行できますが、その後の郵送となるため、さらに時間がかかります。
顔写真付きクレジットカードを発行しているカード会社は非常に少ない
顔写真付きのクレジットカードを発行しているカード会社は数が少なく、現状は「三井住友カードシリーズ」だけが対応しています。
具体的には次の2つのカードで顔写真付きのカードを作成可能です。
- 三井住友カード
- 三井住友トラスト・カード
ここからは顔写真に対応している、これらのクレジットカードの詳細をみていきましょう。
顔写真入りクレジットカードの作り方
ここでは三井住友カードを例に説明していきます。
顔写真入りのカードを作る場合は「入会申込書」を請求し、顔写真を貼り付けた上で返送・申し込む必要があります。
顔写真のない、通常版はネットから申し込みができますが、顔写真入りを希望する場合は入会申込書が必須となるので注意してください。
なお、すでに三井住友カードを持っている人は、希望すれば写真入りカードに取り替えることができます。その際は、Vpassにログイン後、資料番号(3210)を入力し、資料請求して申し込んでください。
写真入りカードの年会費は通常の三井住友カードと同額となっており、通常カードからの取り替えにかかる発行手数料は無料です。
とりあえず通常のカードを作って、顔写真が必要な場合は、あとあと顔写真入りのクレカに変更することができる柔軟性もまたうれしいですよね。
【三井住友カード】顔写真入りクレジットカードの一覧
日本で最初にVISAブランドを取り扱い、定番のカードとして高く評価されている三井住友カードシリーズ。
初めてクレジットカードを持つ人や、ゴールドカード、プラチナカードなどハイステータスなカードを求めている人など、幅広い方々にあわせたカード展開が特徴的なシリーズとなっています。
顔写真入りに対応している三井住友カードは次の7種類です。
- 三井住友VISAクラシックカード
- 三井住友VISAクラシックカードA
- 三井住友VISAアミティエカード
- 三井住友VISAエグゼクティブカード
- 三井住友VISAプライムゴールドカード
- 三井住友VISAゴールドカード
- 三井住友VISAプラチナカード
ここからは各三井住友カードの特徴をみていき、あなたにぴったりの1枚を探していきましょう。
スタンダードな1枚!三井住友VISAクラシックカード
三井住友カードの定番であり、最もスタンダードな性能を持つ「三井住友VISAクラシックカード」。
年会費は通常1,250円(税抜)ですが、マイペイすリボの登録+年1回のカード利用で年会費を無料にすることができます。
インターネットから申し込めば、初年度の年会費が無料になります!
ポイント還元は1,000円につき1pt(還元率0.5%相当)ですが、大手コンビニ3社(セブン、ファミマ、ローソン)でカード利用するとポイントが5倍(還元率2.5%)に大幅アップします。
普段使いでポイントが貯まりやすいのはうれしいですね。
さらに年間合計支払い額に応じたボーナスポイントプレゼント(ステージ制ボーナス)も用意されています。その他にも、Apple PayやiDといった各種電子マネーに対応しているなど、支払い方法の柔軟性も大きなポイントの1つに。
海外旅行傷害保険最高2,000万円(利用付帯)、ショッピング補償最高100万円といった各種保険の充実も見逃せません。
低年会費で充実の使い勝手を実現しているカードなので、クレジットカード初心者の方にピッタリの1枚といえるでしょう。
三井住友Visaクラシックカードで受けられる特典やポイントプログラムの詳細は、公式サイトでご確認ください。
旅行に年に数回でも行くならこの1枚!三井住友VISAクラシックカードA
三井住友VISAクラシックカードの旅行保険をさらにグレードアップしたのが「三井住友VISAクラシックカードA」です。
年会費は通常1,500円(税抜)ですが、インターネットで申し込めば初年度分は年会費無料となります。
クラシックカード同様に、2年目以降も「マイペイすリボの登録+年1回のカード利用」を満たせば年会費無料になります。
基本的なスペックはクラシックカードと同様です。では何が違うのかというと、クラシックカードの旅行傷害保険の内容がグレードアップしたのがクラシックカードAなのです。
旅行傷害保険 | VISAクラシック | VISAクラシックA |
---|---|---|
海外旅行時 | 最高2000万 | 最高2500万 |
国内旅行時 | – | 最高2000万 |
保険金額の違いだけではありません。海外旅行傷害保険がクラシックカードは利用付帯なのに対して、クラシックカードAは自動付帯なのです。
カード決済しなくても保険が受けられるのはうれしいですね。
まさに旅行に行って万が一病気や怪我をしても安心です。
クラシックカードAの国内旅行傷害保険は自動付帯で300万円、利用付帯で最高2,000万円という内訳になっています。
海外・国内旅行を楽しむ機会が多い方がより安心できる、低コストなカードです。
三井住友VisaクラシックカードAで受けられる特典やポイントプログラムの詳細は、公式サイトでご確認ください。
女性のために作られたカード!三井住友VISAアミティエカード
三井住友VISAアミティエカードは女性らしい華やかなピンクの券面が特徴の1枚です。
カードの特典や保険内容は「三井住友VISAクラシックカードA」とほぼ同じであるにも関わらず年会費が1,250円と安いのが特徴(税抜)です。
クラシックカードAとの違いは、ポイントが2倍になるアミティエカード限定の特典があることです。
- Web明細にして、携帯電話の月額利用料金をカード払いすれば、その携帯代の支払いでポイントが2倍になる。
海外・国内旅行傷害保険が、クラシックカードより豪華でクラシックカードAと同等。にもかかわらずクラシックカードAより年会費が安いうえにポイントが2倍になるサービスがあるので、旅行に年に数回行き、携帯やスマホをよく使う人は三井住友VISAアミティエカードがピッタリでしょう。
条件はいいけど券面がピンクなので男性よりも女性向けのカードですね。
そうだね!年会費も安いから女性のカードデビューの1枚にピッタリですね。
しかもWeb申込でカード発行すれば、年会費が初年度無料になりますよ!より詳しい情報が気になる人は、三井住友VISAアミティエカードの公式サイトをぜひご覧ください。
ビジネスマンの入門カードにピッタリ!三井住友VISAエグゼクティブカード
旅行や出張に出かける機会の多いビジネスパーソンのための特典がたっぷりと用意されているクレジットカードです。
年会費は3,000円(税抜)ですが、マイペイすリボ+年1回以上の利用で年会費が半額となり、1,500円(税抜)で利用できます。Webから申し込めば初年度の年会費が無料になります。
3,000円が無料になるのは、うれしいですね。
三井住友VISAの一般カードの中で高いステータスを有するカードですが、他の一般カードとの違いは大きく2点あります。
- 海外・国内旅行傷害保険が最高4,000万円
- 24時間いつでも連絡可能な「ドクターコール24」※ 国内限定
このカードは一般カードであるにもかかわらず、国内外を問わず、出張や旅行などが多い方にとって大きな安心感が得られます。
ドクターコールは病院にいくほどでもないような些細な健康上の不安について相談可能なので、体調管理や健康に気を使っている方にもピッタリな1枚です。
三井住友VISAエグゼクティブカードは、出張や旅行によく行くビジネスマンに相応しいカードでしょう。カードの詳細が気になる方は三井住友VISAエグゼクティブカードの公式サイトをご覧になってください。
若者向けのゴールドカード!三井住友VISAプライムゴールドカード
三井住友VISAプライムゴールドカードは「20代専用のゴールドカード」となっており、ゴールドにふさわしいラウンジや補償が充実した特典が魅力です。
なお30歳以上になると、自動的に「三井住友VISAゴールドカード」に切り替えられます。
ステータスがゴールドであるにも関わらず年会費は初年度無料です。
翌年度以降は5,000円(税抜)かかりますが、マイペイすリボに変更し年1回カード払いをすれば年会費は半額の2,500円(税抜き)となります。ゴールドカードでこの年会費はリーズナブルですね。
一流のホテルや旅館の宿泊予約サービスの優待、空港ラウンジの無料利用権など、ゴールドカードらしい魅力的な特典がたっぷりと用意されています。
またゴールド会員向けの特典である「プレミアムグルメクーポン」で、全国主要都市約80店舗の一流レストランを2名以上で利用した際、1人分が無料になるクーポンがもらえます。
ハイクオリティな料理を1人分の料金で楽しめてとてもお得!これだけで年会費の元を取れるレベルです。
国内・海外旅行傷害保険は最高5,000万円、ショッピング補償は最高300万円が用意されています。ゴールドが一般カードよりステータスが高いことが分かる内容ですね。
20代限定のカードにはなりますが、リーズナブルな年会費でハイスペックな特典・優待を希望する方にぜひ検討して欲しい1枚といえるでしょう。
ゴールドカードの定番!三井住友VISAゴールドカード
三井住友VISAゴールドカードは充実の保険や特典が用意されている、ゴールドカードの名にふさわしい1枚です。
年会費は10,000円(税抜)ですが、インターネットで申込んでカード発行すれば初年度の年会費が無料になります。
ゴールドカードなのにすごいですね。
「マイペイすリボ+年1回の利用」で年会費は半額の5,000円(税抜)になります。使い続けたらメリットのある1枚です。
基本的な特徴は上記した「三井住友VISAプライムゴールドカード」と同様ですが、こちらは満30歳以上かつ本人に安定継続収入のある人だけが申し込めます。
ハイグレードな特典・優待の恩恵をたっぷりと満喫したい方はぜひチェックしてみてください。
【三井住友トラスト・カード】顔写真入りクレジットカードの一覧
三井住友トラスト・カードは上記した三井住友カードとは異なり「三井住友トラスト・カード株式会社」が発行しているクレジットカードです。
顔写真に対応しているのは次の4枚。
- 三井住友トラストVISAカード
- 三井住友トラストVISAレディースカード
- 三井住友トラストVISAゴールドカード
- 三井住友トラストVISAプラチナカード
ここからは各カードの詳細を見ていきましょう。
三井住友トラストVISAカード
三井住友VISAクラシックカードとほぼ同じスペックを持つ1枚です。
年会費は初年度無料で、翌年度以降は1,250円(税抜)かかります。しかし、マイペイすリボ+年1回以上のカード利用で翌年度の年会費が無料になります。
またETCカードの発行手数料および年会費も無料となっているのも嬉しいポイントです。
ただし年1回以上のETCカード利用がなかった場合、翌年度に500円(税抜)の年会費がかかるので注意してください。
ポイント還元についても三井住友VISAクラシックカードと同じように、1,000円につき1pt、1pt=5円相当なので還元率0.5%となっています。
三井住友トラストVISAカードには最高2,000万円(利用付帯)の海外旅行保険が付帯されているので、海外旅行のお供にも最適。
年会費を気にせず、スタンダードなカードが欲しい!という方におすすめします。
女性のために作られたカード!三井住友トラストVISAレディースカード
三井住友トラストVISAレディースカードは女性のための、お得な年会費でたっぷりの特典が受けられる1枚です。
年会費は、三井住友トラストVISAカード同様初年度無料で、翌年度以降1,250円(税抜)ます。しかし、マイペイすリボ+年1回以上のカード利用で無料となります。
年間100万円のショッピング補償だけでなく、最高2,000万円の海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険(それぞれ自動付帯300万円)が付帯されています。
また「VJデスク」という、日本語でサポートが受けられる海外のトラベルデスクが利用できる特典も用意されており、海外旅行で強みを発揮してくれるでしょう。
さらに、国内のホテルやゴルフ場、引越しやハウスクリーニングなどの優待サービスも用意されているので、様々なシーンでお得を実感できること間違いなし!
リーズナブルで最大限のお得を体験したい女性にピッタリです。
## 三井住友カード、三井住友トラストカードの顔写真入りクレカは即日発行が可能なのか?
結論から言えば、三井住友カード、三井住友トラスト・カードのいずれも即日発行には対応していません。
いずれのカードも最短3営業日での発行となっているため、当日中に入手することは不可能です。
また、発行日とカードが手元に届くまでの時間は別だということも念頭においてください。
カードが発行された日に発送されるため、手元に届くまでもうしばらくかかってしまいます。
そのため、申込みから自宅に届くまで1週間~2週間を見積もっておきましょう。
まとめ
今回は顔写真付きクレジットカードのメリット・デメリットや、おすすめのカードなどを紹介しました。
最後にもう一度、顔写真付きクレジットカードについておさらいすると…
- 写真が印刷されることで第三者による不正利用を防げる(セキュリティレベルの向上)
- 海外では身分証明書として使えるケースもある(国内では認められないケースがほとんどなので注意)
- 現状は三井住友カードのみが顔写真に対応(三井住友VISAカードおよび三井住友VISAトラスト・カードシリーズ)
の3つが挙げられます。
「自分に合っているカードを知りたい」
といった方は、本記事を参考にして、あなたの利用シーンに合わせた顔写真付きクレジットカードを選んでくださいね。