クレジットカードっていきなり使えなくなるってことあるんですか?
どうかしたのかい?
昨日借入をしようと思ったら、カードが使えなかったんです。
限度額まで使っていないので、おかしいんですよね。
それは、途上与信で問題があったのかもしれないね。
身に覚えがないのに、
「昨日まで使えたのに、カード決済ができなくなった」
「限度額まで利用していないのに、突然カード決済ができなくて困っている」
といった方は、途上与信に問題があった可能性があります。
そこで今回は、クレジットカードやカードローンが突然利用できなくなる「途上与信」について詳しく解説します。
途上与信とは何か、どうしてカードが使えなくなるのかなど詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
途上与信ってなに?2つの途上与信について
そもそも、途上与信ってなんですか?初耳です。
簡単に言えば、カード発行後の定期チェックみたいなものだよ。
途上与信は、カード後、信用情報やカードの利用方法に問題がないか、また収入などの確認など再度、カード保有者に知られずに行う審査のことです。
途上与信にも
- 途上与信
- 法廷途上与信
といった2つの種類があるので詳しくご紹介します。
途上与信はカード会社が任意で行っている
途上与信とは、カード会社が任意で行っているモニタリング審査のようなものです。
カード利用者のカードの利用歴や個人情報、信用情報などを定期的にチェックすることによって、返済の滞納や貸し倒れといったリスクを減らしています。
しかしこれは、カード会社が独自に行っているチェックです。
そのため、途上与信をするタイミングや回数はカード会社によって違います。
法定途上与信は貸金業法で定められた範囲の途上与信
途上与信に比べ、貸金業法の規定にのっとって定期的に行われるチェックを「法廷途上与信」といいます。
そして、法廷途上与信は利用状況によって、チェックするタイミングが決められています。
法廷途上与信のタイミング・条件
法廷途上与信のタイミングや条件については、以下の表を参考にしてください。
タイミング | 条件 |
---|---|
毎月 | 1ヶ月の借入合計金額が5万円以上であり、借入残高が10万円以上であること |
3ヶ月に1度 | 借入残高が10万円以上あること |
法廷途上与信は、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠などが対象になり、それらのカードでは、必ず行われる途上与信になります。
途上与信は何のために行われるのでしょうか?
でもどうして入会時に審査を受けたのに、また知らないところでチェックされているのでしょうか?
入会時に受けた審査内容の情報から変化していることは多々あるからね。
きちんとチェックすることで、カード利用者も貸金業者も、両方守ることにつながるんだよ。
カードローンやクレジットカードなど、入会時に受ける審査は当時の情報です。
利用している人の中には、カード発行後に「失業した」「給料が削減された」などといったことも起こりえます。
途上与信とは、そうした利用者の変化に対応して、無理な貸付を抑制するために行うのです。
「全く見に覚えがないのに突然使えなくなった」
「強制解約させられた」
といった方の多くは、途上与信によって利用制限をされている可能性があります。
では、どんな場合は途上与信が行われているのでしょうか。
どんな利用シーンで途上与信が行われている?
途上与信は、無理な貸付をしないために行われるとお話しました。
貸金業法の総量規制では、収入の3分の1以上の貸付を行ってはいけないことになっています。
この法律を破ると消費者金融などの貸金業者は、貸し付けをできなくなるなど重い罰則があるため守る必要があるのです。
しかしそれには入会当時の情報では足りません。
職を変えたり、収入が減ったりと人の生活には変化があります。
また、他のカードローンと契約している可能性もあり、途上与信を行うことによってそれらが判明し、正しい貸付をすることができるのです。
途上与信では以下の4つのようなケースでは、“問題あり”と判断されます。
- 収入が低い、もしくは極端に低くなった
- 収入に対して、支払う額が多い
- キャッシングを利用する頻度が高い
- 支払いを延滞している
途上与信で問題が発覚するとどうなる?
途上与信の結果によって融資の限度額が引き下げられたり、またカードローンなどの新規借入を凍結されてしまう場合などがあります。
例えばカードローンに新規に申し込んで、審査の際に問題がないと判断されて利用限度額150万円が認められたとしましょう。
しかしその後途上与信によって他社から50万円の借入を行っていることが判明した場合には、最初の150万円と合わせて合計200万円の借入が認められていることになってしまうのです。
この時に利用者の返済可能額が150万円であれば、50万円分だけ過大な融資が行われていることになります。
このような状況を是正するために、利用限度額の見直しや新規の借り入れ停止処分などが行われている。
また借入の返済が滞っている場合や、借入の元本がなかなか減らないという場合などについても、同様に限度額の引き下げや新規借入の凍結などが行われることになります。
途上与信後の対応
途上与信によって、問題があった場合となかった場合とでは、対応の仕方が違います。
措置 | |
---|---|
問題無し | 継続した融資、限度額の利用が可能(申し込み時と変更なし) |
問題あり |
・利用限度額いっぱいの利用 ・延滞、滞納 ・他社のローンキャッシングの新規利用 などが判明した場合、利用停止、限度額変更などの処置 |
などが判明した場合、利用停止、限度額変更などの処置
問題がなければ、利用者が気づくこともなく日常が過ぎていきます。
しかし、問題があった場合は、カードを利用しようとして初めて利用停止になっていることに気が付くケースも多いです。
カードが突然利用できなくなるなんて、パニックになってしまいますよね!
身に覚えがなければ、それはびっくりするだろうけど、落ちついて対処することが大切なんだ。
カードが使えなくなった時の対処法とは?
カードが突然利用できなくなった場合、まずはカード会社に連絡を入れ、理由を聞きましょう。
どうして利用できなくなったのか、教えてくれることがあります。
もし、理由を教えてもらえなかった場合は、自分の信用情報を確認しましょう。
返済の滞納や遅延といった記録が残っている場合は、途上与信によって利用停止になっている可能性が高いです。
信用情報は、個人信用情報機関であるCICを開示することで簡単に確認できます。
CICには誰かが開示するたびに利用記録が残り、利用目的も明記されているため、途上与信が行われた場合はすぐにわかります。
インターネットを使って、簡単に開示することもできるので不安な方は一度開示してみるといいでしょう。
利用停止や限度額の減額といった場合の多くの対処法としては、やはり返済しかありません。
途上与信に引っかかり利用停止になっているということは、カード会社からの信用を損なったということです。
信用回復には、返済をして優良利用者だということをアピールする必要があります。
落ち着いて事実を確認し対応することが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、カードの途上与信の概要や、カードが突然利用できなくなる原因などについて詳しくご紹介しました。
途上与信の重要ポイントは、
- 途上与信は、カード取得後も必ず行われる審査
- 途上与信で問題があった場合、最悪は強制解約もある
- 返済の延滞や滞納がある方は得に注意が必要
- 突然利用できなくなっても返済することで利用可能になることも
「カードが突然利用停止になった」
「カードの限度額が減った」
という方は、途上与信に問題があった可能性が高いです。
この記事を参考に、思い当たる節がないか確認してみましょう。