JCBは、日本の国際ブランドでよく知られていますよね。
でも、海外では利用できない国や地域が多いって聞いたんですけど、どうなんですか?
確かにひと昔前はそんなウワサもあったよ。
けど今は海外でも利用できる店舗が増えているんだ。
それじゃ今回は、JCBの海外事情などについて話していこうか。
各クレジットカードには、必ず決済システムである国際ブランドが付いています。
その中でも日本の国際ブランドであるJCBは、日本でのシェア率が高く人気があります。
しかし中には、
「海外で利用できる優待はあるの?」
など疑問に思っている方も多いです。
そこで、海外でのJCBの利便性や、使える店舗が多い7か国、そして海外で利用できるサービスについてご紹介します。
この記事を読めば、海外でのJCBの現状と有効活用方法がわかりますよ。
ぜひ読み進めてくださいね。
この記事の目次
読んで得するJCBの基礎知識
そもそも、申し込むときに必然といっていいほどJCBを選択できるクレジットカードが多いですよね。
でも、海外でのシェア率とかどうなっているんですか?
それじゃまずは、JCBの現状や基本について話していこうか。
クレジットカードを申し込むときに、JCBを選択できることが多いです。
それは日本の国際ブランドでもあり、国内でシェア率が高いことが理由としてあげられます。
しかし、海外での利用ではどうなのか、そのシェア率など気になる方も多いですよね。
そこでここでは、JCBの基礎知識をお話ししていきます。
他のカードよりもシェア率は低い
世界で利用できる国際ブランドとして、次の7つがあります。
- JCB
- VISA
- MasterCard
- アメックス
- ダイナースクラブ
- 銀聯
- ディスカバーカード
この中でも、世界シェア率NO.1といわれているのがVISA です。
そのシェア率は2015年で50%を軽く超えます。
VISA もカードを申し込むときに、必ずといっていいほど、国際ブランドの選択肢に入っていますよね。
また、MasterCardはVISA に続くNO.2といわれ、そのシェア率は30%にもなります。
そして中国発の国際ブランドである銀聯は、シェア率10%程度です。
残り10%以下を3つの国際ブランドが占める形になるので、必然的にJCBのシェア率は大変低くなります。
日本で利便性を考えた場合は、JCBがおすすめですが、海外での利用を検討した場合は話が別です。
せっかくクレジットカードを持って行っても、現地で利用できないと意味がないですよね。
海外旅行を視野にJCBを選択するのであれば、シェア率からみてもサブカードとして利用し、メインカードとしてシェア率の高いカードを選ぶのがいいでしょう。
現在は世界で加盟店を拡大中
今までお話しした国際的なシェア率は、あくまで2015年時点のものです。
JCBも日々利用できる加盟店を拡大しているので、日本人がよく訪れる国や地域では、JCBでも問題なく利用できたという声もあります。
また、近年ではアメックスとの加盟店を共有することができるようになり、利用できる店舗が格段に増えているのも注目です。
2018年では、ロシアの極東銀行と提携したことによって、ATMの利用や極東銀行加盟店でJCBを利用できるようになりました。
また、南アメリカでは最大級といわれるCAIXAと提携することによって、南アメリカでの加盟店も急激に拡大しています。
まだまだ世界的に加盟店数が少ないJCBですが、今後確実にそのシェア率は増えていくでしょう。
JCB加盟店が多い7つの国
JCBは、世界中で利用できる店舗が増えているといっていましたが、具体的にはどんな国で増えているんですか?
次はJCBの加盟店が多い国、7か国について見ていこうか。
どんなお店や場所で利用できるかも紹介するから、ぜひ参考にして。
JCBは、さまざまな国のネットワーク会社と提携、銀行との提携などをして、加盟店舗を増やしています。
そこでここでは、JCB加盟店が多い次の7つの国についてご紹介します。
- アルゼンチン
- ブラジル
- アメリカ
- インドネシア
- タイ
- 台湾
- 韓国
それぞれのJCBが使える店舗などもご紹介するので、旅行の参考にしてくださいね。
アルゼンチン
南アメリカに位置するアルゼンチンでは、アメリカの電子決済の大手企業であるFast Data社と提携することによって、JCBを利用できるようになりました。
ただ、店頭にJCBのロゴマークを掲げていない店舗も多いので、
と不安になることも多いです。
その場合は、JCBが使えるかどうか確認してみましょう。
もし店員がJCBを知らない場合は、Fast Data社と提携している国際ブランドだということを伝えてください。
もし口頭が難しい場合は、JCB公式サイトから印刷して持ち歩くと便利です。
アルゼンチンではほとんどのお店でJCBが利用できますが、中にはJCB自体を知らない店員もいます。
Fast Data社の決済ができるお店であれば、使える可能性が高いです。
アルゼンチンでは、まだJCBが深く浸透していません。
店頭にJCBのステッカーが貼られていなくても、実際は使えたというお店が多いので気軽に聞いてみましょう。
ブラジル
南米ブラジルでは、約120万店以上の店舗でJCBカードの利用が可能です。
また2018年には、ブラジルでもJCBカード「CAIXA JCB Unicoカード」が発行され、JCBが浸透しつつあります。
これは、政府系金融機関であるCAIXAと提携したことが大きいでしょう。
JCBは、Cielo社のカード端末でのみ決済が可能です。
ブラジルで使用するためには、Cielo社のカード端末を指定して、暗証番号を利用して支払います。
もし口頭で伝えるのが難しい場合は、公式HPを参考にしてくださいね。
Cielo社は、ブラジルでは最大級の加盟店ネットワークを持っている会社です。
ブラジルの観光地などでは問題なく利用できるでしょう。
アメリカ
カード大国といわれるアメリカでは、国際ブランドのステッカーが店頭に貼られていないことが多く、戸惑うことがあります。
しかし、JCBのステッカーが貼っていない場合でも、利用できる店舗がほとんどなので心配ありません。
それは、アメリカの大手クレジットカード会社であるディスカバーと提携しているためです。
ディスカバーカードが利用できる店舗では、JCBも利用できる可能性が高いので利便性は格段に上がっています。
観光地やファッションやコスメ、レストランやカフェなどでも利用することができるので、観光には困らないでしょう。
日本人観光客の多い、ハワイやグアムでは、JCBの優待特典を利用できるレストランや、観光地などもあります。
一部ですが、まとめて表にしたので参考にしてください。
店舗 | 内容 | |
---|---|---|
ハワイ | コーラル・キングダム・ギフトショップ | US$20以上利用で10%引き |
ABCストア | US$25以上でウォーターボトルプレゼント | |
シーライフ・パーク・ハワイ | 入場料15%引き など | |
ザ・コーヒー・ビーン&ティーリーフ | スモールサイズのコールドブリュー・コーヒーをUS$1で提供 | |
太平洋航空博物館パールハーバー | 入館する人全員にプレゼント | |
グアム | Café Kitchen | 利用代金10%引き |
OUTBRACK STEAKHOUSE | メインディッシュ注文でサンデー1つプレゼント | |
ナヴァサナ・スパ | ストリートメント利用代金から20%引き | |
スパ・パリ | ストリートメント利用代金から20%引き | |
金八レストラン | 食事を注文でデザート1つサービス |
インドネシア
もともと、インドネシアは日本に比べてクレジットカードの保有率はあまりよくありません。
そのため現金が必須の国でもあります。
そんな中でもJCBは、インドネシアの大手国営商業銀行であるバンク・ラクヤットと提携することによって、JCBプラチナカードを発行するなど勢力を伸ばしています。
また、2018年には国営銀行のBNIと提携して中間層向けのクレジットカードを発行すると発表しました。
そのため、今よりももっとJCBは利用しやすい国際ブランドになるでしょう。
現在インドネシアでは、飲食店や、ゴルフ場やスーパーなど、幅広く利用できるようになっています。
JCB優待の割引サービスなども利用できるレストランやショップもあり、これからのJCB加盟店が増えるのが楽しみですね。
タイ
若い女性やリラクゼーション目的の観光などで人気のあるタイは、比較的アジアの中では加盟店が多い国です。
まだまだ、クレジットカードの普及率も悪く、大きなデパートやスーパーでは利用できても、都会から少し離れた街や小さなお店では利用できないこともしばしばあります。
JCBの場合、牛角など日本のチェーン店や、日本人が多く訪れるリラクゼーションやタイ料理店などで利用できる店舗が多いです。
とはいえ、JCBの優待サービスを受けることができる店舗だけでも約220件もあるので、観光で行くときにはぜひチェックしてみましょう。
タイでは、日本人向けにJCBを店舗に取り入れている感じなんですね。
まだカードの普及率の悪いタイでは、国民よりも観光客のためにカード決済を取り入れた方が効率がいいんだね。
台湾
台湾は夜市などB級グルメや、歴史的建造物、そしてジュウフェンと呼ばれる「千と千尋の神隠し」などのモデルともなったといわれる観光地で有名ですね。
台湾でもクレジットカード自体は普及し、ほとんどのお店では利用できるとされていますが、屋台や露店、タクシーなどでは使えません。
また、JCBはVISAやMasterCardには劣ってしまう点が否めず、現金をもっていかなくては、不便を感じることも多いでしょう。
しかし、JCBの優待サービス対応の店舗は、台北だけで約110件もあります。
台湾全体では130店舗もあり、食から美容まで幅広いジャンルを利用することが可能です。
韓国
成田空港から2時間程度で到着するため、日本人の観光客が多い韓国は、カード大国ともいえるほど、クレジットカードが普及しています。
JCBは、韓国のBCカードや新韓カード、国民銀行、ロッテカードなどと提携しているため、韓国でも日本同様に利用することが可能です。
焼き肉やスパはもちろん、免税店やエバーランドなどの遊園地でも問題なく利用できます。
ただし、露店や屋台では利用できないことが多いので、注意しましょう。
韓国は、クレジットカード普及率が世界NO.1と言われる国です。
世界的に見てシェア率の低いJCBを持っていっても、不便を感じることは少ないでしょう。
世界60か国にある海外サービス窓口「JCBプラザ」
まだJCBは発展の可能性が高いということですね!
そうだね。
日々、加盟店を増やしていっている状態だから、今後の期待大だよ。
JCBは海外でのサポートはあるんですか?
JCBプラザがあるから、安心して海外旅行を楽しめると思うよ。
ぜひ詳しく教えてください!
まだまだ発展の余地が多いJCBですが、海外でのトラブルなどに対して強い味方になってくれるサービスとして、「JCBプラザ」があります。
利便性が悪く感じても、JCBカードを持っているだけで受けられるお得で安心のサービスなのでご紹介しましょう。
JCBプラザ
JCBプラザは、海外に設置されているJCBのサービス窓口になります。
対応としては主に、次の3つです。
- カード紛失・盗難時の対処サポート
- 観光地の紹介
- レストランなどの予約
JCBプラザは世界に18か国32都市に設置されています。
主な設置場所は、次の表を参考にしてください。
国 | 都市 |
---|---|
アメリカ | ロサンゼルス |
ホノルル | |
ニューヨーク | |
ラスベガス など | |
中国 | 上海 |
北京 など | |
韓国 | ソウル |
インドネシア | バリ |
オーストラリア | シドニー |
ケアンズ | |
コールドコースト | |
イギリス | ロンドン |
スペイン | バルセロナ |
ドイツ | フランクフルト |
JCBプラザ ラウンジ
JCBプラザ ラウンジは、JCBの会員だけが利用できる専用ラウンジです。
JCBプラザとは違い、ドリンクやマッサージ機の提供などさまざまなサービスを受けることができます。
ラウンジ専用サービスは次の6つがあります。
- ネット、プリントアウト無料サービス
- 日本語新聞、雑誌の閲覧
- 現地のガイドブックや情報誌の閲覧
- ドリンク、レンタル傘サービス
- マッサージ機の利用
- 荷物の1日一時預かりサービス
このほかにもJCBプラザで利用できるサービスを受けられます。
しかし、設置都市はJCBプラザよりも少ないので、注意しましょう。
国 | 都市 |
---|---|
アメリカ | ロサンゼルス |
ホノルル | |
グアム | |
韓国 | ソウル |
台湾 | 台北 |
中国 | 香港 |
シンガポール | シンガポール |
タイ | バンコク |
フランス | パリ |
JTBグローバルアシスタンス
海外旅行先で事故に遭った場合や突然病気になってしまった場合など、どうすればいいのか不安に思う方も多いです。
しかし、JCBが提供するJTBグローバルアシスタンスがそんな状況に遭ってもサポートしてくれます。
JTBグローバルアシスタンスは、JCBのカードを持っているだけで受けることができる緊急サポートです。
世界で17か国に設置されているグローバルアシスタンスでは、主に次の4つのサポートを行ってくれます。
- パスポートやトラベラーズチェックの紛失や盗難
- 事故やトラブル時の手続きの案内
- 緊急時にアテンドの手配
- 現地の医師や病院の案内
基本は来店によって対応してくれますが、もし難しい場合は電話での対応も可能です。
電話をする場合は、JCBプラザコールセンターへの電話になりますが、サービスの提供はJTBグローバルアシスタンスになります。
JTBグローバルアシスタンスは、次の国と都市にあるのでチェックしておきましょう。
国 | 都市 |
---|---|
アメリカ | シカゴ |
メキシコ | カンクン |
ブラジル | サンパウロ |
ペルー | リマ |
オランダ | アムステルダム |
ギリシャ | アテネ |
トルコ | イスタンブール |
ハンガリー | ブダペスト |
エジプト | カイロ |
オーストラリア | パース |
フィジー | フィジー |
韓国 | 釜山 |
インドネシア | ジャカルタ |
インド | デリー |
フィリピン | マニラ |
中国 | マカオ |
ミャンマー | ヤンゴン |
JCBプラザやグローバルアシスタンスは、JCBカードを持っているだけで受けることができるサポートです。
もし利便性に問題を感じても、持っていった方がもしもの時に安心ですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、国際ブランドであるJCBの海外での利便性や、海外でのサポートなどについて詳しくご紹介しました。
重要なポイントは次の3つがあります。
- JCBは昔よりも世界各国で普及しているが、まだ十分ではない
- 海外旅行では、サブカードのつもりで持参した方がいい
- 海外で受けられるサポートや特典が充実している
JCBは日本ではVISAを抜くほど高シェア率ですが、現段階では世界的に見るとまだまだメインカードとしては力不足といったところでしょう。
「旅行先でJCBプラザラウンジを利用したい」
といった方は、国際ブランドがJCBのクレジットカードとともに、VISAもしくはMasterCardを持っていくと安心して旅行を楽しむことができますよ。