日本での生活でもはや必需品レベルのクレジットカード。持っていればあらゆるシーンで便利な生活を送る手助けをしてくれます。ですがクレジットカードを手に入れるためには審査をパスしなくてはなりません。
クレジットカードは留学生にとっても必需品レベル。「でも留学生では審査が受けられないのでは?断られてしまうのでは?」と心配する方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは外国人留学生が日本のクレジットカードを作ることができるのか、申し込む際の注意点は何か、を中心に進めていきます。
この記事の目次
そもそも外国人が日本でクレジットカードを作ることは可能?必要書類は何が必要?
結論から言えば、留学生は日本のクレジットカードを作ることができます。日本人と同じように申込、審査、手続きの流れで入会でき、カードを入手できます。
ただ唯一違う部分が1点だけ。それは「提出書類」です。ちゃんとした身分の、適切な手続きで入国した留学生であることを証明できる書類を提出できれば問題ありません。
留学生の場合は次の書類を用意しておく必要があります。
- 在留カード、または特別永住者証明書
- 学生証
上記の証明書のコピーが必要になります。日本人がクレジットカードに申し込む際に本人確認書類として運転免許証や保険証を提出するのと同じ感覚。特別な書類ではないので、準備も簡単だと思います。
留学生の審査条件はどうなる?やっぱり厳しい?
留学生がクレジットカードに申し込めることが分かったところで次は「審査」について考えなくてはなりません。
基本的に審査条件も日本人と同じなのですが、若干異なる部分、留学生ならではの部分もあります。
学生なので安定した収入は不要!
学生向けのクレジットカードは学生であることを証明できれば、安定した収入を持っていなくても審査が受けられます。ただしまったく収入がないのはNGとなるケースがあるので、学業と併せてバイトやパートで稼いだ方がより安心。
条件が易しい反面、もちろん利用枠は少なめに設定されているのは覚悟しておく必要があります。
一般的な学生向けクレジットカードは限度枠10万円程度に抑えられていることが多いです。
もしそれなりの限度枠を希望するなら、安定した収入を持ち、それを証明できるよう準備しておく必要があります。
留学生が審査で重要視されるのは「滞在期間」
クレジットカードの審査で最も重要なのは「適切な返済能力を持っているか」です。要は利用した分をきちんと支払えるだけの収入を持っているか。これは留学生にも日本人にも共通しているポイントです。
そして留学生の皆さんにはもう一点、審査で重視されるポイントがあります。それが「滞在期間」です。
特別永住者証明書を持っている方なら、日本に永住することが証明されるため特に問題は無いのですが、在留カードを持っている留学生は「いつか帰国する」ことになります。
クレジットカードを作り、使うだけ使って返済しないうちに帰国…ではクレジット会社は損を受けるわけで、当然クレジットカードを発行するわけにはいきませんよね。
在留期間は在留カードに記載されているので、これをごまかすことはできません。極端に短いと、この時点で審査を断られてしまう可能性が出てきます。
もちろん帰国後も返済し続けることもできるので問題はなさそうに思えますが、クレジット会社にとってはリスクがあることに違いはなく、やはり避けられがちな傾向にあります。
少なくとも残り在留期間が2~4年は無いとカード発行にこぎつけるのは難しいでしょう。
そう考えると短期留学生や交換留学生は審査に通らない可能性が大いに考えられます。
その他の注意点として「クレヒス」にも気を配って
審査はクレジットヒストリー(クレヒス)も重要になります。クレヒスは過去のカード情報が専門機関に記録されたもので、例えば借金がある、他社クレジットカードを持っている、といった情報から申込履歴、審査履歴もあります。
要はお金周りがちゃんとしているか、そうでないかを判断する材料ですね。
もしも借金があったり、返済に延滞があれば「クレヒス状況が悪い」と判断され、審査に落ちる可能性が一気に高まってしまいます。
注意したい点は以下のとおりです。
- すでにクレジットカードを所持しているか(複数枚所持は通りにくい)
- 支払いの延滞はないか
- 借金をしていないか(カードローンなど)
- 短期間に複数の申し込みをしていないか(他社含む)
なお申込履歴は最大6か月間保存されます。言い換えれば6か月空ければ記録は残らないので、複数のクレジットカードに申し込むつもりなら期間を空けるように心がけましょう。
外国人留学生におすすめのカード!
それでは外国人留学生の方々におすすめしたいクレジットカードを紹介していきます。有名どころに申し込むのも良いですが、留学生に発行した実績のあるクレジット会社を選ぶのがポイントです。
独自審査で申込みしやすさ重視のカード
アコムACマスターカード
消費者金融カードローンでお馴染みのアコムが発行しているクレジットカード「アコムACマスターカード」は独自審査で申込みしやすいことで知られています。
国際ブランドはMasterCardになっているので、日本国内はほぼ問題ありませんし、一旦帰国したときも、母国で使える可能性大。使い勝手の良さが光ります。
また最短即日でカードを発行できるので「すぐにカードが欲しい!」というニーズにも対応。自動契約機(むじんくん)で発行できます。
ただしアコムACマスターカードは「リボ払い専用カード」になっている点は注意を。毎月一定の金額を支払う方式になっているため、なかなか残高が減らないケースも想定しなくてはなりません。
しかし収入が多いときや支払いに余裕があるときは、決まった金額よりも多めに支払ってOK。わざわざ連絡する必要もありません。
申込しやすさにこだわりたい、他社クレジットカードの審査に落ちる、という方は検討してみましょう。
楽天カード
国内でも有数の審査難易度が低いカードとして有名な楽天カード。日本トップクラスの作りやすいカードと言っても過言ではありません。
クレヒスに問題がなければ、ほぼ審査に通ります。もちろん在留カードなど身分を証明できる書類の提出は必須ですが、とにかく簡単です。
しかも楽天カード会員は楽天市場を始めとした楽天グループでの支払いでボーナスポイントがたっぷりと付与されます。楽天スーパーポイントを貯めている、貯めようと思っている人にとって最大級のメリットを発揮する1枚です。
楽天カードの国際ブランドはMasterCard、VISA、JCBと有名どころがしっかりと揃っているのも好ポイント。もちろん年会費無料です。
またETCカードや家族カードの発行にも対応している他、楽天Edyや楽天ポイントカードを付帯させることもできます。
学生や20代限定のカード
三井住友VISAデビュープラスカード
18~25歳限定の、初めてクレジットカードを持つ人向けの1枚。国内でも有数の優良学生カードとして人気を博しています。名前にもあるとおり、対応国際ブランドはVISA。
初年度年会費無料、翌年度以降も年1回以上の利用で年会費が無料になるため、実質無料で使い続けられるのが嬉しい。
基本的な性能は一般カード(三井住友VISAカード)よりも優遇されています。例えばいつでもポイント2倍、満26歳になるとプライムゴールドカードへの自動ランクアップなどなど。
ポイントプログラムも優秀で、実店舗での支払いやネットでの支払いでポイントが付与されるだけでなく、ポイントUPモール経由のオンラインショッピングでさらにボーナスポイントゲット!Amazonや楽天市場など有名どころのネットショップが登録されているのが魅力的です。
ETCカード、家族カード、電子マネーのiD、PiTaPa、WAON、Apple Payにも対応しています。
JCB CARD EXTAGE
JCBが発行するプロパーカードで国際ブランドはJCBに対応。学生、10代、20代限定のカードです。完全年会費無料、ポイントプログラム「Oki Dokiポイント」が入会後3か月間3倍、4か月目以降は1.5倍と優遇。さらに海外利用でポイントが常時2倍になります。
29歳以下限定のカードで学生を対象にしていることが明記されているため、安心して申し込めるのも大きなポイント。留学生にとって心強いカードとして活躍してくれること間違いありません。
入会して5年後にJCB一般カードへの切り替えとなります。
追加カードはETC、家族カード、QUICPayの3つに対応。もちろんApple Payに登録可能です。
学生専用ライフカード
名前のとおり、学生だけが申し込めるクレジットカードです。対応国際ブランドはMasterCard、VISA、JCB。一般カードと比べて学生ならではの嬉しいメリットがたっぷりと用意されています。
海外ショッピング利用で利用総額の5%をキャッシュバック。例えば海外のレストランで1万円の食事代の支払いに使えば500円のキャッシュバックが受けられる計算に。
また海外旅行傷害保険が最高2,000万円付帯され、ポイントプログラムの優遇、携帯電話利用代金の支払いでAmazonギフト券500円分プレゼント(抽選)といったサービスも用意されています。
学生を対象としたカードなので、当然留学生も対象となっています。お得で安心もついてくる、充実のサポートが期待できるおすすめカードです。
外国人専用クレジットカード「GTNエポスカード」も登場!
在留外国人は約238万人(法務省2016年末時点)と発表され、日本での生活をサポートする目的で誕生したのが「GTNエポスカード」です。
在留外国人にとってクレジットカードは必需品にもかかわらず、申し込み時の言語対応が不十分だったり、入会資格を満たしていなかったり…と問題が多いのが現実。
そこでGTNエポスカードは就学・就労・永住など各在留外国人のライフスタイルに合わせた決済サービスを提供する目的で、丸井グループが持つカード事業「エポス」と、外国人データベースプラットフォームを持つ「GTN」がタッグを組んで生まれました。
GTNは外国人向けに家賃保証サービスを提供している企業です。
GTNエポスカードはGTN社のサービスを利用している人が申し込めるようになっており、送られたメールに専用URLが記載されているので、そちらから申し込み可能となっています。
年会費は無料で、利用限度額は10万円とクレジットカードのスペックとしては最低限をしっかりとクリア。審査に関してもGTNの会員である時点で問題なし、と丸井側は判断する方向で考えているようです。
既にGTNに入会している留学生の方が最も手っ取り早くクレジットカードを入手したいなら、GTNエポスカードを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ:留学生もクレジットカードを持てる時代に!
外国人留学生の方もクレジットカードを作ることができる時代になってきました。一昔前までは日本人学生もカードを持つことができなかったのに、時代の変化・柔軟性を感じさせてくれます。
滞在期間が短過ぎると審査が厳しくなるケースがあるので、最低でも残り2年以上残っている方が利用できる、と考えた方が良さそうです。もちろん2年未満の人も審査に通る可能性はあるのでチャレンジしてみるのも良いでしょう。
今回紹介したクレジットカードはいずれも留学生を対象にカード発行の実績があるものばかり。優先的に選ぶことをおすすめします。
特に「アコムACマスターカード」や「楽天カード」といった審査に通りやすいカードは評判も良いですし、審査難易度の易しさから見てもおすすめ度が高め。ぜひ検討してみてください。