収入が同じ場合、大手企業と中小企業など、勤めている会社によって審査結果は変わってしまいますか?
それはね・・・
クレジットカードを申込書類には、住所や氏名・電話番号の他に、勤務先名と電話番号を記入する欄があります。
当然、収入や職業の情報は審査に利用されますよね。
「大手企業だと審査に受かりやすいのか?」
「有名企業に勤めているとクレカ作成にどのような影響を与えるか」
など、中にはこういった疑問を持つ方もいるはず。
そこで今回は勤めている企業とクレカ審査の関係性について解説していきます。
この記事を読めば、審査について今以上に詳しくなれるはずです。
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この記事の目次
有名企業だと審査に有利??
有名企業だとクレジットカードの審査に有利なのか。
まずは審査における基本からお話していきます。
一つずつチェックしていきましょう。
審査で重要視されるポイント
クレジットカードは、カード会員が利用した分を立て替え店舗に支払をし、後日カード会員に請求しお金を徴収するしくみです。
いわばクレジットカードを利用するたび、借金をしていることになります。
カード会社としては、貸したお金を期日までに返してもらえない・踏み倒されるなどといったことは、一番避けたいよね。
そのためカード申請を受けた時、その人物が本当にお金を返せるのか、厳重に審査する必要があるんだ。
カード会社が、カードを発行するかどうか判断する審査基準はどこにあるんですか?
カード会社は審査に受かった場合も落ちてしまった場合も、その理由を問い合わせても教えてはくれないよ!
実は、各カード会社は審査基準を正式には公開していないんだ。
けれど審査基準として一般的に知られているものがあるよ!
【クレジットカードの審査基準 3C】
クレジットカード会社は、審査において重要視しているのは3Cと呼ばれる3つです。
性格(Character)
個人信用情報機関などの情報をもとにお金との向き合い方や金銭管理能力を確認します。
資産(Capital)
万が一、返済が難しくなった場合など、カード利用金額を補うだけの担保となりうる資産があるかどうかなどをみます。
主に居住形態や年数、車や貯蓄で判断します。
資力(Capacity)
安定した収入があるか、カードを利用しても継続的に返済できる能力があるかなどを主に以下6つから判断します。
- 職業
- 雇用形態
- 勤続年数
- 収入
- 他社からの借入の有無
- 年齢
クレジットカードを発行する上での最低基準として『返済能力があるかどうか』が厳しくチェックされます。
この3Cは返済能力を量るうえでも重要な部分です。
3Cの最低ラインに到達しなければ、審査に通らないと考えていいでしょう。
【審査には信用度が一番大切】
カード申込者の信用度をはかるために審査があります。
しかし、カード会社に届く申込者の情報としては申込書類にある必要項目のみ。
それも自分で記入したものですので、いってしまえばどこからどこまで信用できるのかわかりません。
申込者と会うこともありませんので、必要項目に埋められた情報だけで判断しなくてはいけないのです。
そのため、カード会社としては多面的に申込者が本当に信用するに値するのか、判断しています。
カードを申し込む際には誤字脱字をなくし、必要項目をきちんと入力しよう。
記入の仕方や字の書き方は些細なものだけど、審査に影響する可能性はあるんだ。
クレジットカードを申し込むときには、虚偽の申請や適当に記入した申込書の提出など、人間性を疑うような要素を与えることは避けましょう。
評価の高い職業は??
3Cのうち、クレジットカード会社が一番重要視するであろう『資力』には、年収が大きく関わってきます。
そして年収に関わるのが『職業』になります。
基本的に収入がなければカードの利用代金を返済できない可能性が高いですよね。
そのため、『働いているかどうか』が最低ラインになると考えましょう。
【カード会社はどんな条件が好き?】
カード会社に好印象を与える理想的な職業の条件として代表的なものといえば、3つあります。
- 高収入
- 安定した業種
- 正社員
カード会社は、安定して高収入を維持できる職業の人を好みます。
安定した雇用形態と高収入がある業種や企業を理想とするカード会社が多いようです。
【信用度が高い職業とは?】
医者だと審査に通る、アルバイトだと審査に通らないなどいろいろな話がありますが、実は一概にこの職業であれば審査に受かるということはいえません。
職業以外にもクレヒスや様々な点が審査されます。
しかし、先述したようにカード会社は理想とする雇用形態があるので、それに近い職業順に信用度が決められているといえるでしょう。
医師、弁護士 | 二者とも国家資格であり安定した収入が見込めるため、信用度の評価は高い。 弁護士なら会社で勤務しているのか自営で行っているのか。医師なら勤務医か開業医かによって評価は多少変化する。 |
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公務員 | 収入の安定性があるため評価がかなり高い。 公務員の中でも国家公務員は評価がより高い傾向にある。 |
会社員 | 毎月決まった収入があるため、正社員であれば評価は悪くない。 しかし雇用形態が重要になる。 |
評価の高い職業は、安定した収入を得られる職業だね。
そのオプションとして高収入であることと企業規模が大きく関係するんだ。
スコアリングとは?
クレジットカードの審査は申込書に記載された内容によって判断します。
申込書に記載された内容の評価には、個人的な感情は一切入りません。
審査方法として3Cをもとに『スコアリング』を採用しているからです。
では、スコアリングとはどのようなものなのでしょうか。
【スコアリングとは?】
スコアリングとは、クレジットカードの申込者が記入した申込書類に、項目ごとに点数をつけ、その合計点で合否を決めるシステムになります。
職業の項目で
・医者100点
・公務員90点
・会社員70点
などといった記載内容によっても点数が決められています。
スコアリングに通らなければ、カード審査に通過することはできません。
【スコアリングの仕組み】
スコアリングはコンピュータが『スコアリングテーブル』を元に自動的に計算します。
スコアリングテーブルは以下2つのケースに利用されることが多いです。
- カード会社が自社のデータを利用する場合
- 他社からデータを購入したりして独自に作成する場合
スコアリングテーブルは膨大な量のデータからパターンを分析して優良客・不良客など判断できるんだ。
この仕組みによってコンピュータ審査が可能になるんだね。
【カード会社によって合格ラインが違う!?】
A社では合計100点で通過できるが、B社では120点で通過というように、スコアリングの合格ラインはカード会社によって違います。
そして、先にお話ししたようにスコアリングテーブルは各カード会社で違うので、項目ごとの点数もカード会社ごとに変わってくるのです。
【スコアリングが利用されないことも!?】
中には、申込書の記載内容によってスコアリングを利用せず、審査担当者が申込書を元に審査する場合があります。
たとえば、年齢にたいして年収が高すぎるなど記載内容に不自然な点がある場合は、担当者が直接審査します。
スコアリングはほぼ全ての記入項目に点数がつけられているよ。
信用度を得るためにも、できるだけ記入できるところは正しく記入し申込みをしよう!
審査において大切なポイントとは??
クレジットカードの審査において大切なのは『信用を得ること』です。
では、どのように信用力を高めていけばいいのでしょうか?
そこで、ここではカード会社から信用を得るための要素でもある『返済能力』、『勤務先』、『クレジットヒストリー』について解説していきます。
返済能力
『返済能力』とは、クレジットカードを利用するうえで、毎月いくらの返済が可能なのかを判断する能力になります。
カード会社が一番求める『返済能力』とは、なにで判断されているのでしょうか。
カード会社によって多少違いますが、主に申込書に記入された以下の6つの情報で判断されます。
- 『職業・雇用形態』
- 『年齢』
- 『勤続年数』
- 『年収』
- 『家族構成』
- 『個人信用情報』
返済能力は上記の中でも主に、『年収』『借入金額』『家族構成』に大きく左右されます。
高収入でも家族構成や借入金額が多いと貸金業法によってクレジットカードの発行が不可能になるケースもあります。
では、貸金業法とはどういったものなのでしょうか。
【返済能力の目安は貸金業法】
貸金業法の改正によって、金融機関などからお金を借りるのは『年収の3分の1まで』となりました。
お金を貸し付けることができる金融機関は、必ず契約内容や貸付金額などを、個人信用情報へ登録しなくてはいけません。
基本的に借入に関わる全てのことが個人信用情報へ登録されるので、クレジットカード会社が信用情報を調べたときに、いくら借入をしていていくら毎月返済しているのかを確認します。
クレジットカードにキャッシング機能をつけた場合、年収の3分の1程度借入していると審査に落ちる可能性が高まってしまいます。
また3分の1へ達していなくても、カード会社が年収に対し借入が多いと判断した場合も、審査に通らない可能性が高いでしょう。
【意外と家族構成も見られている!?】
カードを申し込む時に配偶者や子供の有無といった家族構成を記入する方もいるでしょう。
実はカード会社は返済能力を計るために、家族構成をしっかりチェックしています。
年収500万円だとして
- 配偶者と2人暮らし
- 子供がいる
- 独身
の3つを比べると出費はどれが一番多いと思う?
もちろん答えとしては、子供や配偶者がいる場合だよね!
そのため返済能力という面では、独身の方が評価は高いよ。
勤務先、勤続年数
一番重要視される勤務先や勤続年数は、やはり審査の中では要とも言えます。
では、一般企業全てが同じ信用度なのでしょうか。
実は勤務先と雇用形態そして勤続年数が大きく関係しています。
具体的に見ていきましょう。
【カード会社が好む勤務先の規模】
カード会社で評価が高いと判断される企業は、『会社四季報』に掲載されている企業がほとんどです。
上場企業や外資系大手企業であれば一般的にいえば信用度が高いと言えます。
また、上場企業ではなくても世間的に名の知れている大手企業・優良企業であれば、同等の評価を受けることもあります。
【どうして雇用形態が関係あるの?】
雇用形態でカード会社が判断するのは『安定性』が主になります。
正社員であれば長期雇用が見込めるけど、契約社員だと契約満期になった場合、継続して収入を得られる保証がないよね。
万が一継続しなかった場合、無職になることもあるので返済してもらえない可能性も考えられます。
そういったことはカード会社としても避けたいので、正社員にくらべリスキーな契約社員は評価が下がってしまいます。
【勤続年数は性格も表す!?】
勤続年数を評価するにあたって、大手企業・外資系企業・中小企業など企業の規模はほぼ関係ありません。
ではカード会社は勤続年数で何を見ているのでしょうか。
≪性格≫
1つの会社に長い間勤めている場合、「安定志向」で真面目だと考えられるので、返済に関しても期待できるとカード会社に判断されやすいです。
≪安定した収入≫
勤続年数が短く、転職を繰り返すようでは『安定した収入』とは判断できません。
逆に同じ職場に何年も務めている人は安定した収入があると考えられます。
勤続年数が長いほど評価としては有利だといえます。
クレジットヒストリー
クレジットヒストリー(クレヒス)は、クレジットカードだけに関係しているわけではありません。
クレヒスはクレジットカードや各種ローンを利用すると残る履歴のことだよ!
今まで金融機関を通して借入したローンは全てクレヒスとして記録されています。
【個人信用情報機関とは?】
個人信用情報機関は3つあり、主にクレジットカードにおいて重要なのがCICと呼ばれる機関になります。
CICとは、クレジット(クレジットカードの契約、リース契約、融資契約、個品割賦契約、など)の内容が主に記録される機関のことです。
他2つの機関である、JICC(日本信用情報機構)は消費者金融系の記録、全国銀行個人信用情報センターは銀行系の記録が残されています。
スマホの機種分割代金もCICの記録に残っています。
自分でお金を借りた覚えがなくても、なんらかの形で個人信用情報に記録がある人も多いといえるでしょう。
【クレヒスとして残るものとは?】
では、クレヒスとして履歴が残る内容はどのようなものがあるのでしょうか。
具体的には、以下9つの情報が記録されます。
- 個人情報(氏名・電話番号・性別・住所)
- 勤務先・電話番号
- 契約した会社名
- 契約内容(契約日・契約の種類・商品名・支払回数・契約終了予定日など)
- 支払状況(残積・請求額・入金額・入金履歴など)
- 異動状況(延滞・保証履行・破産・遅延解消日・終了日など)※延滞や破産など通常の支払状況ではない場合、『異動』と記載
- 割賦商品の履歴(割賦残額・年間請求予定額・遅延などの有無)
- 貸金業法対象の商品の履歴(確定日・貸付日・残額・遅延などの有無)※キャッシングなど貸金業法で定める貸付限度額対象商品
- 個人信用情報照会履歴
カード会社はこれらの全てをつかって、審査における重要な3Cのうち性格(Character)を判断しています。
ではカード会社は性格で、なにを判断しているのでしょうか。
カード会社はクレヒスの何を見ているの?
クレヒスでは、お金の価値観や管理能力といった金銭感覚を判断しています。
申込書類で収入などの確認はできるので、クレヒスで主に重要とされているのは以下の3つ項目です。
- 返済履歴
- 利用状況
- 個人信用情報照会履歴
返済履歴(支払状況・異動状況など)
返済履歴では、お金に対しての対応がわかります。
毎月・毎回必ず返済しているか、延滞・破産・強制退会などの履歴もなく、借りたものを必ず返す人物かどうか判断します。
この履歴にキズがあると、審査に通りにくくなりますよ。
いくら高収入で大手企業に勤めていたとしても、返済履歴が悪ければ審査に落ちる可能性が高くなります。
利用状況(契約内容・割賦商品の履歴・貸金業法対象商品の履歴など)
利用状況で、以下のような判断ができます。
- 申込者がどこの会社といくらの利用金額があるのか
- 計画的にお金を管理することができるのか
- 借入状況の割合の判断
個人信用情報照会履歴
個人信用情報を照会すると、本人でもカード会社でも必ず履歴が残るようになっています。
どこのどんな会社が照会をかけたのかわかる仕組みです。
そのため複数のカード会社へ期間を空けずに申請していた場合、
「短期間で複数のカード会社に申し込むということは、お金に困っているのでは?」
と審査にとって負の要素を与えることになってしいます。
その場合『多重申請』と判断されて審査に通らないケースが多いです。
カード会社がクレヒスを確認するときには、3つの機関を全て確認する会社もあれば、CICのみの確認の場合もあるよ!
カード会社が個人信用情報機関のうちどこに照会をするのか、申込書に必ず記載があるので、確認してみよう!
審査に不安な方におすすめなカード3選
大手企業に勤めていても、勤続年数が短かったり、クレヒスに傷をつけたことがある人もいるはずです。
審査に受かる自信がない人も少なくないでしょう。
そこで今回は以下の2つの観点から、審査に不安な方におすすめできるカードを3枚紹介します。
- 年会費が安い
- ポイントなどがお得!
ぜひ参考にしてください。
【ライフカード】
学生専用カードを発行していることでも有名な「ライフカード」。
ポイントの還元率が高く、年会費も無料とリーズナブル!
年会費無料にもかかわらず初年度はポイントが1.5倍になるので、あっという間に大量のポイントが貯まるでしょう。
さらに会員限定ショッピングモールを経由すれば、最大25倍のポイントが獲得可能!
コストパフォーマンスを重視する方にうってつけの1枚です。
【セディナJiyu!da!カード】
ショッピングに適した「セディナJiyu!da!カード」。
このカードは月々の返済金額を自分で自由に決めることができます。
リボ払い専用カードではありますが、初回手数料が無料なのに加え、5,000円単位で支払いを変更可能。
また、以下5店舗でポイントが倍増したり、割引価格で購入できる優待が実施されています。
- ダイエー
- イオン
- セブン
- イトーヨーカドー
- 海外ショッピング
お買い物をリーズナブルに楽しみたい人におすすめの1枚です。
【三井住友VISAデビュープラス】
国内で高い知名度を誇る三井住友VISAカードが発行する三井住友VISAデビュープラスカード。
クレジットカードデビューする人向けのカードで、満18歳から25歳までの限定カードになります。
また業界トップクラスの不正利用検知システムを採用し、365日24時間モニタリングを行っているので、いざという時も安心です。
使用状況に問題がなければ満26歳の更新時には20代専用のゴールドカードである『プライムゴールドカード』。
満30歳の更新時には『ゴールドカード』へ更新されます。
いつかステータスカードを持ちたい人は持っておきたい1枚です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここまで大手企業や有名企業に勤めていることと審査の関係性、審査の重要なポイントについて解説してきました。
以下、おさらいすべき3つの点です。
- 審査は3Cが大事!性格(Character)、資産(Capital)、資力(Capacity)
- 高収入、安定した業種、正規社員が職業として評価が高い!
- クレヒスや細かい情報がチェックされて審査は行われる
この記事を参考に審査の疑問を解決してくださいね。
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