スウェーデンにいる友達から現金をほとんど使わないって聞いたんですけど、本当ですか?
本当だよ!現地の人で現金を使っている人は、あまりいないんだ。
しかもスウェーデンにある銀行の半数も現金を取り扱っていないんだよ。
そんなにキャッシュレスが進んでるんですか!?
でも、どんなクレジットカードを持っていけばいいんでしょう?
分かった。じゃあ、今回はスウェーデンのクレジットカード事情を解説していくね!
これからスウェーデンに旅行や出張で滞在する予定の方は「スウェーデンではほぼ現金が使えない」ことをご存知でしょうか。
なんと支払いの98%を電子決済が占めていて、現金で支払うケースはほとんどありません。
となってくると…
「クレジットカードを持っていかなきゃいけないの?」
などの心配が出てきますよね。
そこで今回はスウェーデンのクレジットカード事情やスウェーデンで快適に過ごすための一般常識などを紹介していきます。
出発前に今回の記事を読んで、現地についてから困ったことにならないように対策していきましょう。
ツイッター(@crecatty)ではカードやキャッシュレスの知識をつぶやいていますよ。
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「現金が消えた国」と呼ばれるスウェーデン
冒頭で紹介したように、スウェーデンは今や現金で支払うことがありません。
ほぼ電子決済によるものです。クレジットカードやデビットカードが主流なんです。
まずはなぜスウェーデンから現金が消えてしまったのか、支払いはどのように行っているのかについて解説していきます。
電子決済が98%!?
スウェーデンの支払い事情は電子決済が98%を占めています。私たち日本人の感覚からすると「どうなってるの?」ですよね。
日本は世界的に見ても現金主義が強いのでなおさらです。
スウェーデンでは金額に関係なく、水だろうが車の購入だろうがすべてカードで支払うのが一般的です。
もちろん電車やバスといった公共交通機関も電子決済。
と言えば、ごくごく一部の露店や有料公衆トイレくらいのものです。
スウェーデンに住む人たちは財布の中に現金は入れず、カードだけ持ち歩いているのがもはや普通。
現金で支払っているのはほとんど観光客だけという状況となっています。
半数以上の銀行で現金を扱っていない!?
スウェーデンの支払いの大半はデビットカードです。
なんと国民の97%がデビットカードを保有しています。
そのため銀行はデビットカードを発行するための機関のような存在となっていて、現金を取り扱っていないところが半数以上を占めます。
日本の銀行で現金を扱っていない、というのはイメージしづらいでしょう。
ですがスウェーデンではそれが当たり前になっています。
ほとんどの国民が「スウィッシュ」を使っている
日本もそうなのですが、近年急速に普及している「モバイル決済」。
スウェーデンをはじめとした北欧圏は特に普及率が高いです。
スウェーデン国民のほとんどが「swish(スウィッシュ)」というモバイル決済アプリを使用しています。
こちらは携帯電話の番号と個人認証だけで銀行口座から直接支払いができるサービス。
要はデビットカードのモバイル決済バージョンです。
もはや財布すら持ち歩かず、すべてスマホだけで完結させられる…。
次世代を感じさせる国に変貌を遂げました。
デビットカード保有率が97%!
スウェーデンのキャッシュレス社会を支えているのが「デビットカード」の存在。
7歳以上を対象に発行していて、保有率は何と97%!
ほぼ全員が所有していることになります。
これだけ広く普及していて、どのお店もデビットカードでの支払いに対応している、となればキャッシュレス化が急速に進むのも納得です。
キャシュレスの問題点も浮上
キャッシュレス化に移行したことで浮かび上がった問題点としては、主に次の2つがあります。
- 詐欺事件の横行
- 使いすぎの問題
特に問題なのが詐欺被害が起こっていることです。
電子決済は簡単に送金できてしまうため被害に遭いやすい部分があります。
またICチップを搭載しているカードはセキュリティにすぐれていますが、こちらも絶対ではありません。
一度カード情報が流れてしまうと、取り返しのつかないほど大きな損害を受けるリスクもはらんでいます。
どんな国際ブランドが利用できる?
海外旅行でおなじみのVISAまたはMasterCardのいずれかは問題なく利用できます。
スウェーデンに出かけるなら、どちらか、あるいは両方のクレジットカードを持っていきましょう。
ICチップ搭載のクレジットカードが大前提!
すべてに持って行くクレジットカードですが、国際ブランドだけでなく「ICチップ」についても注意しておきましょう。
カードの表面に金色の小さな四角があればそれがICチップです。
高度なセキュリティを誇ります。
スウェーデンではICチップが搭載されているカードしか使えないことがほとんど。
磁気ストライプのクレジットカードでは支払いができない可能性が高いです。
もしお手持ちのカードがICチップ非搭載ならカード会社に連絡してICチップが搭載されたカードを発行してもらいましょう。
申し込み~手元に届くまで1週間前後かかるので、早めに準備を済ませておくことを強くおすすめします。
スウェーデンではカードが必須!
ここまでに紹介したように、スウェーデンでは現金での支払いは難しく、カードを持っていくことが大前提となります。
日本人である私たちが現地でカードを発行するのは難しいです。
そのため、あらかじめクレジットカードを作成して持っていくのが理想的といえます。
短期旅行者・滞在者ならデビットカードだけでも何とかなるでしょう。
しかし口座に預けられている分だけしか利用できないので少々心もとない部分もあります。
という人はデビットカードとクレジットカードの2枚使いがベスト。
基本的にデビットカードでやりくりして、もしお金に余裕がなくなったらクレジットカードに頼る、というスタイルも悪くありません。
とはいえ総合的に見るとクレジットカードの方が何かと優秀です。
クレジットカードを選ぶメリットとして
- 海外旅行保険が付帯されている
- ショッピング保険や不正利用保証も充実している
- 万が一現金が必要な時は海外キャッシングが使える
といった3点が挙げられます。
ご自身の状況に合わせて使い方を考えてみてください。
スウェーデンで使いたいおすすめのカード3選
それではスウェーデンに持って行くのに適したおすすめのカードを紹介していきます。
選んだポイントは以下の3つをクリアしている点にあります。
- ICチップが搭載されている
- 海外旅行傷害保険が付帯されている
- 海外旅行で使えるサービスが充実している
それでは見てみましょう。
三井住友VISAクラシックカード
三井住友VISAクラシックカードは三井住友が発行するスタンダードな1枚です。
高スペックにまとまり、国際ブランドVISAを搭載しているのでスウェーデンの支払いで活躍してくれます。
初年度年会費無料、2年目以降は1,350円(税込)が必要ですが、マイペイすリボ登録+買物利用で翌年度以降も無料になります。
ICチップ対応でセキュリティも安心
標準でICチップが搭載されています。
また希望すれば顔写真入りのICカードを選択可能です。
また万が一の盗難・紛失時に不正利用されてしまったときも安心保証が用意されているのが心強いですね。
海外旅行傷害保険が最高2,000万円
三井住友VISAクラシックカードの海外旅行傷害保険は最高2,000万円となっています。
利用付帯なので、旅行代金などを支払っていれば適用されます。
また現地での買い物で安心のショッピング保証が年間100万円まで付帯されています。
海外旅行で使える「トラベルサービス」
海外旅行を支えてくれる、便利でお得なトラベルサービスをぜひ活用しましょう。
例えば次のサービスが挙げられます。
- エアライン&ホテルデスク:宿泊や航空券の予約
- VJトラベルデスク:最大5%引きのパッケージツアーを用意
- エア&ホテルダイナミックパッケージ:往復航空券と宿泊をセットで予約可能
これらの他にも
・海外レンタカー優待
・外資宅配サービス
・海外おみやげ品宅配サービス
といった海外で使える特典が用意されているので有効活用していきましょう。
まとめ
三井住友VISAクラシックカードの注目ポイントをまとめると次のようになります。
- ICチップ、顔写真入りカードに対応
- 最大2,000万円の海外旅行保険
- 各種トラベルサービスで旅がお得に
実質年会費無料で使えるクレジットカードの中では、圧倒的に使い勝手の良い内容となっています。
メインカードとして使える1枚を探している方に最適な1枚です。
エポスカード
エポスカードは百貨店の「丸井」でお得になるクレジットカードとして親しまれています。
VISA搭載なのでスウェーデンの支払いに利用可能です。
嬉しい年会費永年無料となっており、クレジットカードに極力コストをかけたくない方にピッタリです。
ICチップ対応
エポスカードはICチップに対応しています。
上述したようにスウェーデンはICチップ搭載のクレジットカードでなければ利用できないケースが多いので、エポスカードなら安心です。
海外旅行保険は自動付帯
エポスカードの最大の魅力が海外旅行保険が自動付帯されるということ。
つまりスウェーデンにエポスカードを持っていくだけで海外旅行保険が適用されます。
死亡後遺障害が最高500万円と少なめではありますが、傷害治療保険が200万円、疾病治療保険が270万円と充実しています。
他クレジットカードの海外旅行保険と組み合わせられるので、サブカードとして持っていくのが賢い使い方でしょう。
まとめ
エポスカードの注目ポイントをまとめると次の3つが挙げられます。
- ICチップ対応
- 海外旅行保険が自動付帯(最大500万円)
- 海外旅行保険は他カードと合算できる
年会費無料にもかかわらず、海外旅行保険が自動付帯されているのは本当に心強いですよね。
メインカードと合わせて、エポスカードをサブカードとして添えることでさらなる海外旅行保険の安心感を高められます。
コストパフォーマンスに優れたカードが欲しい方に、うってつけの1枚です。
住信SBIデビットカード
住信SBI銀行が発行しているVISAブランドのデビットカードです。使ったその場で口座から即時支払いとなります。
発行手数料、年会費ともに0円で、与信審査不要。
住信SBI銀行の口座を持っている方なら誰でも発行できます。
VISAブランド搭載なので、スウェーデンの支払いに対応しています。
ICチップ対応!非接触IC決済もOK
住信SBIデビットカードはICチップを搭載し、VISAが提供している非接触型IC決済方法Visa payWave(ビザペイウェーブ)に対応しています。
安心の保険
万が一紛失や盗難に遭い、カードの不正利用による損害をこうむった場合、届け日から30日前までさかのぼって被害を補償してもらえます。
買物や支払いでポイントが貯められる
クレジットカードのように、住信SBIデビットカードにはポイントプログラム「スマートプログラム」が用意されています。
いつもの買い物はもちろん、海外利用…スウェーデンでの利用でもOKです。
月間利用金額合計1,000円ごとに6ポイント貯まります。
1P=1円相当で、500P以上、100P単位でキャッシュバックに利用できます。
数あるVISAデビットカードの中でもポイント還元率が比較的高い部類となります。
まとめ
住信SBIデビットカードの注目ポイントまとめると
- ICチップに対応したデビットカード
- 不正利用保障を用意
- 高還元率なポイント
ICチップ対応かつ不正利用保障が提供されている住信SBIデビットカードは心強い1枚として活躍してくれるでしょう。
もっと快適に過ごすために覚えておきたいスウェーデンの一般常識
ここからはスウェーデンで過ごす上で身につけておきたい一般常識やマナーについて紹介していきます。
なかには「知らなかった」では通用しないこともあるので、事前にある程度頭の中に入れておきましょう。
スウェーデンは基本的にチップ不要
料金にサービス料が含まれているので、チップは不要の文化となっています。
私たち日本人にとってチップの文化は少々混乱しがちなので助かりますね。
ただし例外があります。
次の2つのケースではチップが必要になるので覚えておきましょう。
- サービス料が含まれていないレストラン
- タクシー
レストランはサービスチャージが含まれていないときは飲食代の7~10%程度のチップを渡します。
タクシーは料金の端数分はチップとして渡すのが一般的。
と一言告げておくと分かりやすいですね。
ここまでに紹介したように、スウェーデンはキャッシュレス化の強い国なので、そういった面からもチップの習慣が薄くなっています。
日本と異なるスウェーデンのタクシー事情
交通手段のメインの1つであるタクシー。
日本とは勝手が違う部分があるので注意しておきましょう。
2種類の料金設定がある
スウェーデンのタクシーは2種類の料金設定が用意されています。
- メーター制
- 固定制
日本でもおなじみのメーター制は初乗り料金+移動距離で計算されます。
固定制は空港~ホテルまで、タクシー乗り場~駅まで…と言った具合に固定された区間を走ります。
固定制のタクシーの方が若干リーズナブルな料金になっていることが多いです。
そのため目的地がはっきりとしているなら、こちらを選んだ方がお得になるでしょう。
タクシー会社によって料金が違う
スウェーデンはタクシー料金を各社で自由に設定できます。
安ければ良いというものではありませんが、値段が高すぎるのも考えものです。
タクシー後部座席の窓に料金表が表示されているので、そちらを参考にして選びましょう。
タクシーの乗り方
タクシーの乗り方は、主に次の3つになります。
- 流しのタクシーを拾う
- タクシー乗り場から乗車する
- 電話で呼び出す
悪質なタクシー運転手が多いと問題になっているので、流しのタクシーは少々リスクがあります。
タクシー乗り場からの乗車または電話で手配するのが良いでしょう。
日本とは違い、タクシー乗り場から乗車する際は、必ずしも先頭のタクシーを選ぶ必要はありません。
料金を見て、適正価格で営業しているタクシーをチョイスしましょう。
日本とは違って自動ドアではないため、自分で開閉します。
トランクに荷物を積むときは運転手にお願いしてもOK。
その時はチップを渡してあげると喜ばれます。
宿泊しているホテルのフロントに頼んで安心できるタクシーを呼んでもらうのが無難です。
便利に乗れる配車アプリ「Uber」を使う!
Uberはスマートフォンのアプリで、登録されたタクシー運転手と直接やりとりができる配車サービスです。
事前にクレジットカードを設定しておくことで、オンライン決済が可能になります。
Uberのメリットを挙げると
- オンライン決済なので現金での支払いが不要(釣り銭チップも不要)
- アプリ上であらかじめ手配場所と到着先を決められるので、現地の言葉に不慣れでも安心
- 乗車前に料金が把握できる安心感
- ドライバー評価システムが採用されているので悪質ドライバーを避けられる
の4つが挙げられます。
何よりスマホから電話をかけずにタクシーが手配できるのは良いですよね。
Uber利用の大まかな流れは次の通りです。
- AppStoreまたはGoogle Playからダウンロード
- 行き先を入力、オプションの選択(タクシーのサイズなど)
- ドライバーの顔写真と車両の情報を確認
- 指定した場所に迎えに来てもらう
- 乗車し目的地に送ってもらう
- 支払いはクレジットカードでオンライン決済
ストックホルムなど都市部ではUber対応のタクシーが沢山走っていますが、地方になるとなかなか見つからないこともあります。
その点は注意しておいてください。
公衆トイレはほぼすべて有料
日本では無料で利用できる公衆トイレですが、スウェーデンではほぼすべてが有料なので注意を。
いくらぐらいなんですか?
5~10スウェーデンクローネが一般的な相場だね。
ただ現金を持ち歩く必要はありません。
多くの公衆トイレがカード決済に対応しています!
モバイル決済の準備があれば、スマホ1台で大丈夫です。
もちろん、すべての公衆トイレが対応しているわけではないので、念のため小銭を小額持ち歩いておくと安心。
注文するときはアイコンタクトや店員さんが来るのを待つ
日本では「すみません!」と大きな声で店員さんを呼ぶのが割と一般的ですが、スウェーデンではマナー違反となるので注意が必要です。
せっかちな日本人ならではともいえます。
各テーブルを担当する店員さんがいるはずです。
その店員にアイコンタクトを送るなり、店員さんが来るまで待つのがマナーです。
毎回新しい取り皿を使う
スウェーデンで食事をするとテーブルに沢山の取り皿が用意されているので、毎回新しいものを使用しましょう。
もし新しいものがなくなってしまった時は、遠慮せずに店員さんに告げましょう。
1つの皿に沢山乗せるのではなく、料理は少しずつ盛るのがマナーです。
お皿の数が多いほどマナーよく食事をしている、という風習があります。
意識的に新しい取皿を使っていきましょう。
知りませんでした!変わった風習ですね!
時間を厳守する
日本でも当然のマナーですが、スウェーデンもまた時間厳守の国です。
決められた時間の15分前に集合するなど、真面目な国民性がうかがえます。
同様に列にキレイに並ぶ、割り込みはしない、といった日本人と共通する真面目さも挙げられます。
私たちにとって馴染みがある部分なので、親近感を覚えますよね。
初対面は握手、それ以降はハグが挨拶になる
基本的なマナーとして、初対面は握手、2回目以降はハグが挨拶になります。
日本人からするとハグは少々抵抗があるかもしれませんが、すぐに慣れるでしょう。
老若男女関係なく、また親しかろうがそうでなかろうが関係なくハグです。
店員に挨拶をする
お店に入った時は店員さんに一言、挨拶をしましょう。
「Hej!(ヘイ!)」と言えばOK。英語で「Hey!」と同じ発音になります。
挨拶もせず入店してくる客は失礼な人だとみなされ、サービスが受けられない可能性すらあります。
一言だけで十分なので忘れないように心がけておきましょう。
まとめ
ということで今回はスウェーデンがほぼキャッシュレスの国であることを紹介しました。
ポイントをおさらいしてみましょう。
- 電子決済が98%を占める
- 現金を使えないお店が多い
- クレジットカードやデビットカードを使って支払う
これからスウェーデンに出かける予定のある方は、必ずクレジットカードやデビットカードを作ってから出発しましょう。
今回の記事を参考にして、より快適なスウェーデンライフを過ごしてください。
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