カナダにおけるクレジットカード事情がわからず、困っていませんか?
カナダは日本と状況が異なっている部分もあるので、クレジットカードを使う際の注意点を知っておいた方が安心です。
この記事では、カナダにおけるクレジットカード事情やおすすめのクレジットカード、そしてカナダに行く際に覚えておきたい様々な一般常識・マナーを紹介します。
最後まで読めば、カナダ旅行を快適に進められるようになるので、参考にしてください。
この記事の目次
覚えておきたいカナダのクレジットカード事情
カナダにおけるクレジットカード事情には、日本と異なっている部分がたくさんあります。
またお店での買い物や支払いにおける注意点がいくつかあるので、事前に知っておいたうえで現地に行ったほうが安心です。
まずはカナダのクレジットカード事情を解説します。
カード社会の国「カナダ」
カナダでは、クレジットカードが広く普及しています。
日本だと現金でしか支払いができないお店もたくさん存在しますが、カナダはクレジットカードでの支払いが可能なお店・施設がたくさんあります。
小さな規模の個人経営のお店などでも、カナダなら多くの場合クレジットカード決済ができます。
後ほど解説しますが、むしろ現金の支払いだと不便になるケースもあるので、基本的に日本でクレジットカードを用意してから現地に出向いたほうが良いでしょう。
クレジットカード中心での支払いにすれば、「サイフに入れていた現金を盗まれ、行動できなくなる」などのリスクも減ります。
幅広いシーンに対応する2種類の国際ブランド
カナダで普及している国際ブランドは、以下の2つです。
- VISA
- MasterCard
VISAやMasterCardのクレジットカードは日本でも広く普及しているので、既にお持ちの方も多いでしょう。
注意したいのは、VISAやMasterCard以外の国際ブランドのクレジットカードしか持っていない場合です。
日本の国際ブランドであるJCBはもちろんのこと、アメリカン・エキスプレスなどその他の国際ブランドは、使用できないお店も数多く存在しているのです。
特にJCBは非対応のお店が多めなので、JCBのカードしか持っていない場合は要注意と言えます。
クレジットカードを持っていればいいわけではないんですね。
カナダに旅行に行くなら、カナダで使える国際ブランドでないと意味がないですよね…
VISAやMasterCardのクレジットカードを持っていない場合は、日本国内で事前に発行してからカナダに足を運ぶのが良いでしょう。
本人確認のためパスポートの提示が必要な場合がある
クレジットカードは、日本国内でも同様ですが、不正利用などのトラブルがつきものです。
本人所有のクレジットカードである事実を確認するために、カナダではパスポートの提示を求められるケースがあります。
もしも応じなければ支払いにクレジットカードを使えず、最悪の場合買い物などの利用自体を断られてしまう恐れもあるので、気をつけなければいけません。
すぐにパスポートを提示できるように、用意しておきましょう。
硬貨の支払いに制限がある
カナダでは、10ドル以上の支払いを硬貨のみで行うのが禁止されています。小銭を大量に持ち歩くと支払いで活用しづらくなるのでご注意ください。
えっ!10ドル以上だと結構制限を感じますね。
基本的に現金を使うなら紙幣が良さそうな感じがします。
日本では、1,500円の買い物を「500円玉1枚+100円玉10枚」などでも行えます。
しかし、カナダだと「貨幣法」により、代金支払時に硬貨のみを使うことはできないんだよ。
さらに1回の支払いに使える硬貨の枚数自体にも制限があったり(1セント硬貨は25枚までなど)、硬貨が多い場合お店側が受け取りを拒否できたりもします。
小銭の発生しないクレジットカードで支払ったほうがトラブルは少なそうですね。
そうだね。クレジットカードの方が様々な支払いを円滑に進められるだろうね!
カナダへクレジットカードを持っていくべき3つの理由
カナダは現金払いよりもカード払いの方がよさそうですね。
他に、クレジットカードの方がいい理由ってあったりするんですか?
クレジットカードだからこそ利用できるサービスがあるんです!
カナダに行くならクレジットカードを持っていくべき理由は、次の3つです。
- 盗難・紛失保険があるので、トラブル時も安心
- 海外旅行傷害保険があるので、怪我や病気などの対策ができる
- キャッシングができるので、非常時に現金を借り入れられる
それぞれ解説するので、ご覧ください。
盗難・紛失保険が付帯されている
クレジットカードには、盗難・紛失保険が付帯されています。
もしも誤ってカードを落としたり盗まれても、カード会社へ届け出れば不正利用されてしまった金額に対して補償を受けることが可能です。
手持ちの現金を失くしたら…まるまる損することになりますね…
そうなんです。
現金を持ち歩いている場合、盗難や紛失時に補償を受けることはできません。
クレジットカードをなくした場合は金銭的な損害は発生しません。(合わせて財布を落としてしまった場合などを除く)
カナダ旅行中にトラブルにあってしまった時の損害を抑えられるのは、クレジットカードを使う大きなメリットです。
海外旅行傷害保険がある
クレジットカードには、海外旅行傷害保険があります。
全てのクレジットカードで利用できるわけではありません。
海外旅行傷害保険のつかないカードもあるので、利用したい場合カード選びにはご注意ください!
海外旅行傷害保険では、主に以下の5つの場面で保険金の請求が可能です。
- 事故や怪我による後遺障害、死亡
- 病気や怪我の治療
- 器物破損などによる賠償(賠償責任)
- 携行品の損害
- 事故や病気などのトラブル時における、家族の移動費(救援者費用)
補償内容はクレジットカードによって異なります。
申し込む、または既に持っているカードの付帯サービスで詳細を確認しましょう。
海外旅行傷害保険があるため、トラブル時にも円滑に対応できるのは、カナダ旅行にクレジットカードを持っていく大きなメリットです。
海外旅行では思いがけないトラブルなどが起こってしまうケースもあります。
現金払いでは、このような保険を受けられません。
万が一のトラブルに備えて、海外旅行傷害保険付きのクレジットカードを持っていれば安心です。
キャッシングができる
キャッシングって何ですか?
ATMから現金(現地通貨)を引き出すことができる機能のことだよ!
カナダはクレジットカードが普及していますが、お店によっては現金でしか支払えないこともありえます。
クレジットカードにキャッシング機能があれば、すぐにお金を用意可能です。
もしもキャッシング機能があるクレジットカードを持っていなければ、事前に空港でお金を両替しておくなどの手間がかかってしまうでしょう。
手間をかけず、すぐにお金を用意できるのも、カナダ旅行の際にクレジットカードを用意しておくメリットです。
キャッシング機能のないクレジットカードでは、ATMで現金の借り入れはできません。
カナダに足を運ぶ前に、必ずキャッシングを申し込んでおきましょう。
カナダでクレジットカードを使う場合の2つの注意点
カナダでクレジットカードを使う場合は、以下の2つの注意点に気をつけなければいけません。
- クレジットカードの手数料は消費者が負担する必要あり
- 支払いは、カード決済手数料がかからない現地通貨で行なった方がお得
それぞれ解説するので、参考にしてください。
クレジットカードの手数料は消費者が負担する
日本でクレジットカード払いをすると、基本的にお店側が手数料を負担することとなります。
しかし、カナダでクレジットカードを使って支払う場合は、手数料を消費者が負担しなければいけません。
お店に支払う金額は、実際の価格よりも高くなってしまうことを覚えておきましょう。
日本において消費者側がカード払いを選ぶとその分お店の取り分が減り、利益が失われてしまいます。
手数料をお店側が負担するからですね。
日本の場合クレジットカード決済は消費者側にばかり大きなメリットがありますが、カナダではお店側に負担にならないよう配慮したシステムと言えるでしょう。
カナダにおけるVISAやMastercardの利用手数料は1.63%なので、例えば10,000円相当の支払いをしたら、163円ほどの手数料が発生します。
ポイントが貯まるクレジットカードで支払いをするなら、貰えるポイントの分だけ手数料負担を削減できます。
1%還元の楽天カードや1.25%還元のREXCARDなど、還元率が高いカードを使って支払うことで対策してみてはどうでしょうか。
支払いは現地通貨がお得
海外旅行中にクレジットカードで支払いをする際は、店員に以下の2つからどちらの方法で支払うかを聞かれることがあります。
- 円建て決済
- 現地通貨での決済
一見、円建て決済にしたほうが分かりやすくて良いように思えます。
しかし、おすすめは現地通貨の決済です。
なぜですか?日本人なら円で支払うほうがいいんじゃないですか?
えっ!これはこわいですね…
ただし、現地通貨決済は為替レートにより請求額が変わります。
タイミングによっては請求額が高めになることもありうるのです。
現地通貨決済でも思ったより高額な支払額になる可能性はあるので、翌月の支払いの際に、必ず実際の支払額を確認しましょう。
カナダで活躍するおすすめのクレジットカード3選
カナダで使うクレジットカードを選ぶにあたり、重要となるのは以下の3点です。
- セキュリティ性が優れている
- 海外旅行傷害保険が付帯されている
- お得に使えるサービスがある
セキュリティ対策が万全でないと、盗難や紛失後に不正利用されてしまった場合、補償を受けられず損をしてしまうでしょう。
海外旅行傷害保険がなければ、現地で怪我や病気、事故などに巻き込まれた際にかかる膨大な費用を自分で支払わなければいけなくなります。
ポイント還元率が高いなど、お得に使えるサービスがあれば、海外旅行をより楽しめます。
上記3つのメリットを踏まえたおすすめのクレジットカードを3種類紹介するので、参考にしてください。
三井住友VISAクラシックカード
三井住友VISAクラシックカードは、快適・安全に旅を楽しみたい方に最適なカードです。
三井住友VISAクラシックカードのメリットは、以下の4つとなっています。
- 最高2,000万円の海外旅行傷害保険が付帯されていながら、年会費が1,250円(税抜)
- 24時間いつでもカードの紛失・盗難届けを出せて、カード裏面に写真も入れられるので不正利用対策が万全
- 海外で支払いをした際は、年間100万円のショッピング補償を使える
- VISAブランドなので、カナダでもたくさんのお店で支払いに使える
カナダ旅行に行く際は、三井住友VISAカードがあれば買い物・支払いで安心して活用できます。
年会費1,500円(税抜)の「三井住友VISAクラシックカードA」というカードもあります。
このカードは、海外旅行傷害保険が最高2,500万円とさらに高額。
より万全な状態で海外旅行に行くならクラシックカードAがいいですね!
ただし、三井住友VISAカードの海外旅行傷害保険で最大額の補償を受けるには、三井住友VISAカードを旅費の支払いに使う必要があることに注意しましょう。
利用付帯といって、カードを持っているだけでは保険が適用されません!
必ず、事前に旅費などをカード払いしていないと、いざという時受けられませんから注意してください。
保険や補償を使って安全な旅を楽しみたい方は、三井住友VISAクラシックカードを選びましょう。
JALカード(普通)
JALカード(普通)は、頻繁に海外旅行に行く方向けのクレジットカードです。
年会費が2,000円(税抜)となるJALカード(普通)のメリットは、以下の3つです。
- VISAやMastercardを選べば、カナダでの支払いに活用しやすい
- 飛行機に乗ったり、普段の買い物をしたりするとマイルが貯まっていく
- 自動付帯の海外旅行傷害保険が最高1,000万円で付帯されているので、トラブル時も安心
JALカードは航空券の購入などに使えて、マイルが貯まります。
カナダだけでなく、よく海外に行くなら普段からマイルを貯めておけばお得に飛行機に乗れますよ。
海外旅行傷害保険は最大1,000万円で金額は少なめですが、他のカードで旅費を支払っていても保険金が減ることはありません。
カードを持ってるだけでいいなら、うれしい特典ですね!
マイルを貯めて今後の旅行に備えたい方は、JALカード(普通)を検討してみてはどうでしょうか。
REX CARD
REXCARDは年会費無料で、海外旅行傷害保険も付帯されている高還元カードです。
REXCARDのメリットは、以下の4つが挙げられます。
- カナダで活用しやすい、VISAかMastercardで発行可能
- 還元率1.25%で、ポイントがたくさん貯まる
- 海外旅行時は、最高2,000万円の海外旅行傷害保険が自動的に付く
- カード盗難保険があるので、トラブル時も安心
REXCARDは利用金額2,000円ごとに25円相当のポイントが貯まるカードで、海外旅行傷害保険やカード盗難保険もあり、旅行時に活用しやすくなっています。
還元率と保険の両方を重視する方はもちろん、カードの年会費を抑えたい方にも、REXCARDがおすすめです。
知らないと損する!カナダの一般常識・マナー
カナダ旅行に行く際は、クレジットカード事情以外にもいくつか知っておきたい一般常識・マナーがあります。
ここからは、重要な一般常識・マナーを紹介するので、現地に出かける前にチェックしておきましょう。
カナダにはチップの習慣がある
カナダでは、レストランなどでサービスを受けた際にチップを支払う習慣があります。
チップは、主に現金払いとカード払いの2パターンありますよ。
クレジットカードでチップを支払う場合は、支払い手続きの際に画面に「チップを支払う」といった項目が出るので、金額を入力しましょう。
現金払いの場合は、伝票の金額にチップとして金額を追加して用意すれば大丈夫です。
主な4つの場面におけるチップの金額の目安をまとめたので、参考にしてください。
場面 | チップの目安(支払額に対するパーセンテージ) |
---|---|
飲食店 | 15% |
タクシー | 10〜15% |
ホテル | 具体的な金額なし、荷物運びやチェックアウト時に少額を支払えばOK |
コンビニなど | 特になし(どうしても払いたい場合に払えばOK) |
タクシーの乗り方は基本的に日本と同じ
カナダのタクシーの乗り方は、日本と変わりません。
以下の5つの手順を順番に進めて、タクシーでの移動を行いましょう。
- ランプが点灯しているタクシーは空車なので、手を挙げて止まってもらう
- ドアは手動なので、自分で開けて乗車する
- 荷物がある場合はトランクに入れてもらう
- 目的地を伝えて移動する
- 降りる際にチップを10〜15%追加して支払う
言葉が不安な方は配車アプリ「Uber」がおすすめ
タクシーで移動するにあたり、言葉が喋れないのが心配な場合は、「Uber」を使いましょう。
スマートフォンにUberのアプリをインストールしたら、以下の4つの手順を順番に進めれば、目的地を自分で伝える必要なくタクシーの利用ができます。
- 氏名やメールアドレスなどの必要事項を入力する
- 支払い用のクレジットカード情報を入力する
- 降車場所を選択する
- 車が到着するまで待ち、到着したら移動する
Uberなら行き先をスマートフォンのアプリ上で指定できるので、直接タクシーを止めるよりも圧倒的にスムーズです。
レストランで大声で店員を呼ばない
レストランで食事をしている時、店員を呼ぶ際に声を出さないようにしましょう。
日本のファミリーレストランなどとは異なり、声を出して引き止めるのはマナー違反です。
大声はもっての外ですが、普通のボリュームで声を出してもマナー違反になる可能性があります。
店員の方に目を合わせれば察して来てくれるので、ご注意ください。
また、肘をついて食事をするのもマナー違反となるので、気をつけながら食事をしましょう。
購入してから90日以内は返品できる
カナダで購入した商品は、90日以内なら返品ができるケースが多いです。
買ったものに不満があった場合は、早めに問い合わせましょう。
不具合があるなどとくに大きな理由がなかったとしても、90日以内なら返品可能です。
裏ピースは絶対にしない
日本だととくに何も問題になりませんが、カナダで裏ピースをしてはいけません。
裏ピースとは、ピースサインを反対側に向けて行うことです。
カナダに限らず、イギリスやオーストラリアなどの国々も含めて、裏ピースはいわゆる中指を立てるポーズと同じ意味合いとなります。
怒りを買って暴行されるなどの大きなトラブルに発展する危険性があるので、絶対にしないように気をつけましょう。
食事中に横切って物をとらない
カナダで食事をする際は、横切ってものを取らないように気をつけましょう。
マナー違反だとして、悪い印象を持たれてしまう恐れがあります。
取りたいものの近くにいる人にお願いするなどして、ものを取ってもらいましょう。
くしゃみやげっぷはマナー違反
日本でもあまり良い印象は持たれませんが、カナダにおいてくしゃみやげっぷをするのはマナー違反です。
どちらも生理現象ではありますが、大きな音を出して堂々とくしゃみやげっぷをすると悪い印象を持たれます。
手などで口を押さえるようにし、どうしても抑えられなかった場合は「エクスキューズミー」と発声して周囲に軽い謝罪をしておきましょう。
屋外での飲酒は法律違反
カナダにおいて屋外で飲酒をするのは、法律違反です。
日本国内でも基本的に外で飲酒している人が良い目で見られることはありませんが、カナダだとそもそも法律違反になるケースがほとんどです。
一部例外の州もあります。
もしも見つかってしまうと罰金の支払いを求められるなどのトラブルに発展するので、外では飲酒をしないようにお気をつけください。
現地の人に誘われるなどしたとしても、屋外での飲酒は断った方が良いでしょう。
レディファーストを意識する
男性がカナダで様々な場所を訪れる際は、レディファーストを意識しましょう。
エレベーターに乗る時や乗り物で移動をする時などに我先に行動すると、反感を買ってしまう可能性があります。
待ち合わせよりも早く来るのはマナー違反
カナダでは、待ち合わせよりも早く来ないようにしましょう。
日本だと5分前行動など、何事も早く来た方が世間に対して好印象を持たれますよね。
しかし、カナダだと、早く来て相手に気を使わせてしまうため逆に失礼とされます。
遅刻をするのも良い印象は持たれないので、待ち合わせの際は時間通りに到着するように調整するのがおすすめです。
まとめ
今回は、カナダのクレジットカード事情やおすすめの海外旅行向けクレジットカード、カナダの様々な一般常識・マナーなどを解説しました。
最後に、記事の要点を3つまとめます。
- カナダではクレジットカードが広く普及していて、VISAやMastercardは支払いで使いやすい
- カナダにおけるクレジットカードの手数料は、消費者側が支払う必要がある
- カナダではチップの制度やテーブルマナーが日本と異なるので、事前に確認しておくことが大事
カナダに行く時は今回の解説を思い出して、トラブルを避けて快適・円滑な旅を楽しんでくださいね。