海外旅行は思っていた以上に危ないことも多いと聞きました。ロストバゲージなんて特に怖いですよね。
一番怖いって言われるのがロストバゲージだね。手荷物が全てなくなってしまう問題だから、非常に厄介だよ。
現金なども失う可能性があるのは困りものですよね。
出来る限り現金のように、失くしては行けないものは手荷物に入れないほうが良いね。海外に行く際には必要なものは自分のそばで徹底的に管理するのがいいよ。
仮にロストバゲージが起きたらどうすれば良いんですか?
航空会社に弁償してもらえばいいけど、クレジットカードの中にもロストバゲージに保険をつけているものがあるから使ってみると良いよ。連絡さえすれば、実費を返してくれるんだ。
クレジットカードでロストバゲージの補償が受けられるのは良いですね。
みなさんは、「ロストバゲージ」という言葉を知っていますか?
これは、空港で預けた荷物が紛失されることをいいます。
荷物は後から遅れて届くことも、完全になくなってしまうこともあります。
そして、飛行機に乗る機会がある人は、国内外問わず、経験する可能性があるのです。
そうした事態に遭遇した時、役立つのがクレジットカードの付帯保険です。
今回は、ロストバゲージの時にクレジットカードの補償を受ける方法についてお話しします。
この記事の目次
そもそもロストバゲージとは??
「ロストバゲージ」とは、飛行機に乗る前に航空会社のカウンターに預け、機内持ち込みしなかった荷物を紛失することをいいます。
ロストバゲージの原因は、3つに大別されます。
まず、荷物を預けた時にタグ付けを間違うことです。
航空会社に手荷物を預けると、荷物の大きさと重量を計り、スタッフがバーコードのついたタグをつけます。
タグを間違えてつけることで、荷物が目的地とは違う場所に運ばれてしまうのです。
次に、仕分けする際に違う便のコンテナに乗せることです。
チェックインカウンターでタグ付けされた荷物は、仕分け場に運ばれた後、手作業でコンテナに振り分けられます。
その際、入れるべきコンテナを間違うことが原因です。
最後は、ほかの乗客が間違って持ち去ることです。
似たようなスーツケースを間違って持って行くひとがいるのは、残念ながら防ぎようがありません。
場合によってはスーツケースを盗難されるかもしれません。
この場合は、荷物が戻ることはないでしょう。
ロストバゲージはヒューマンエラーなので、自分がどんなに気をつけても回避できないので、万が一に備えておく必要があります。
ロストバゲージのダメージを減らし、回避するには?
ロストバゲージに遭遇することを回避はできないまでも、受けるダメージを最小限にする方法はあります。
まず、デジカメや充電器、高価なアクセサリー、常備薬など、紛失したくないものは手荷物として機内に持ち込みましょう。
次に、預け手荷物には必ず、自分の身元と連絡先がわかるタグをつけましょう。
その際、古いバゲージクレームタグは、必ず外すようにしましょう。
似たような色合いのカバンやスーツケースが多い場合は、自分のものだと一目でわかる目印をつけるのがおすすめです。
そして、搭乗時間に余裕をもてるように空港に出向き、手荷物預けの締め切り時間をきちんと守るのが基本です。
海外旅行に出かける際には、乗継便ではなく、直行便を選ぶことで、ロストバゲージのリスクを低減できます。
さらに、自分の手荷物のサイズや容量、ブランド、色、外観の特徴などを、英語で説明できるように準備しておくのがベストです。
難しい場合は、スーツケースの外観と中身をスマホなどで撮影し、現地で確認できるようにしておきましょう。
実際にロストバゲージに遭ってしまったらどうしたらいい?
不運にもロストバゲージに遭ってしまった場合、感情的になっても何も解決しません。
適切に対処ができるよう、知っておくと便利なことを説明しておきましょう。
ディレイドバゲージとロストバゲージの違いを知ろう!!
空港で預けた手荷物が行方不明になることを「ロストバゲージ」と総称する人が多いですが、実際には遅れて届くケースと完全に紛失する場合に分かれます。
手荷物が届かなければ旅行先についてから、必要な衣類や生活必需品を購入せざるをえないことがあります。
ですが、「航空機寄託手荷物遅延」が含まれた保険に加入していない限り、余計な出費分の補填をしてもらうことはできません。
一方のロストバゲージは、手荷物が完全になくなることです。
この場合は、航空会社が弁償する義務を負います。
そして、手荷物にどれほど高級なものが入れられていたとしても、弁償の上限は決まっています。
その基準には、「ワルソー条約」や「モントリオール条約」などがあり、航空会社が加入しているもので判定されます。
ワルソー条約の場合は1kg3,000円が上限となっており、30kgの手荷物を紛失した場合は9万円が目安です。
モントリオール条約の場合は、変動することもありますが、荷物一つにつき15万円程度支払われることが多いようです。
海外旅行先で購入したものについては、ある程度補償を受けることができます。
まずは調べよう!
国内外に関わらず、自分の手荷物が出てこなかった場合には、すぐに空港スタッフに申し出るのが基本です。
荷物の引き取り所には、必ず対応カウンターが用意されているので、すぐに申し出ましょう。
手荷物は空港スタッフが探してくれますが、すぐに見つかるとは限りません。
どうしても見つからなかった場合には、空港スタッフが「手荷物事故報告書」を作成してくれるので、自分の手荷物の形状や中身を記入します。
後から手荷物が届いた時に、どこに送ってほしいのかも、合せて記載します。
渡航先であればホテル、帰国後は自宅の住所を記入することになります。
空港を出る際には、必ず手荷物事故報告書の控えをもらい、見つかるまで大切に保管しましょう。
また、手荷物が見つからなかった場合の補償について、その場で空港スタッフに確認をしておくことをおすすめします。
海外の渡航先でロストバゲージが起こった場合、航空会社によっては生活必需品のセットの支給や、お詫びの品を用意してくれることもあります。
その後は手荷物が見つかるまで、こまめに電話で確認を続けましょう。
さらに、旅行にあたって加入した保険に航空機寄託手荷物遅延等費用補償特約を付けた場合は、ホテルや自宅に戻ってから保険会社に電話をしてください。
手荷物が6時間以上遅れて届いた時でも、生活必需品の補償が受けられるので安心です。
各種書類などの準備を!!
旅行先でロストバゲージに遭った場合、下着や洋服などの生活必需品を自分で購入しなければなりません。
その際、後で航空会社や保険会社に請求できるように、購入した品物のレシート(領収書)をすべて保管しておきましょう。
買い物をクレジットカードで決済した場合でも、レシートをもらうのが原則です。
というのも、クレジットカードの利用明細では受け付けてもらえないからです。
その際、レシートには日付と金額が明記されていることが条件です。
レシートがない場合は、生活必需品を自己負担で購入しても、補償は受けられません。
合わせて、レシートがあっても当面必要のない高額商品が含まれている場合も補償は受けられないので、注意が必要です。
万が一に備えて、自分が加入している海外旅行保険やクレジットカードの特約で、どれくらいの補償が受けられるかを事前に調べておくと、その範囲で買い物ができるのでムダ使いをしなくて済むかもしれません。
クレジットカードの付帯保険でもロストバゲージに対応しているものがある!!
クレジットカードには、旅行傷害保険が付帯されていることが多いです。
年会費が無料のクレジットカードであっても、海外旅行傷害保険が付帯されるものはありますが、その多くはロストバゲージに対応する航空機寄託手荷物遅延等費用補償特約はついていません。
年会費が有料のクレジットカードでも、航空機寄託手荷物遅延等費用補償特約に対応しているものは少なく、そのほとんどはゴールドカード以上になります。
ゴールドカードの年会費は10,000円を超えるものが多いので、海外旅行保険に加入する方がいいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
そしてクレジットカードの付帯保険でロストバゲージによる補償を受けるためには、さまざまな条件をクリアしている必要があります。
補償を受けるための条件として、ディレイドバゲージの場合は、手荷物がつくのが目的地到着から6時間以上遅れることが条件です。
ロストバゲージと認められるのは、目的地に到着してから48時間以内に、手荷物が届かなかった場合です。
ディレイドバゲージやロストバゲージの場合は、衣類や生活必需品だけです。
クレジットカード会社によっては、下着やパジャマ、洗面用具、カミソリ、くしなど、購入できる日用品が限定されていることがあります。
とはいえ、細かな条件はクレジットカード会社によって異なります。
海外旅行に出かける予定があるなら、あらかじめ約款で確認しておくことをおすすめします。
ロストバゲージに対応できるおすすめクレジットカード!
ロストバゲージに対応する付帯保険がつくのは、年会費が有料のクレジットカードだけです。
そして、国内や海外など、行先によって対応する・しないに違いがあります。
そこで、ロストバゲージに対応するクレジットカード名について一覧表にまとめてみました。
クレジットカード名 | 年会費(税抜き) | 国内 | 海外 | 手荷物遅延費用 | 手荷物紛失費用 |
---|---|---|---|---|---|
MUFGカード ゴールド (master) | 1,905円 | 利用付帯 | なし | 10,000円 | 20,000円 |
MUFGカードゴールド アメリカンエキスプレスカード |
|||||
Ferrari Fan Card (フェラーリ ファン カード・VISA) |
3,000円 | 利用付帯 | 自動付帯 | 国内は10,000円 海外は20,000円 |
国内は20,000円 海外は40,000円 |
ジャックスカード ゴールドJCB |
5,000円 | 国内は10,000円 海外は20,000円 |
国内は20,000円 海外は40,000円 |
||
ザ・ゴールド出光セゾン・アメリカン・エキスプレス | 7,000円 | なし | 自動付帯 | 100,000円 | 100,000円 |
セゾンゴールド・アメリカンエキスプレスカード | 10,000円 | ||||
ゴールドカード《セゾン》 | |||||
JCBゴールド | 自動付帯 | 20,000円 | 40,000円 | ||
アメリカンエキスプレス・スカイトラベラーカード | なし | 自動付帯 | |||
MUFGカードゴールドプレステージ | 利用付帯 | 10,000円 | 20,000円 | ||
dカードGOLD | |||||
Softbankカード プレミアム アメリカン・エキスプレス・カード | なし | 100,000円 | 100,000円 | ||
ANA JCBワイドゴールド | 14,000円 | 自動付帯 | 20,000円 | 40,000円 | |
ANA VISA/マスター ワイドゴールド | 利用付帯 | なし | 10,000円 | 20,000円 |
比較表を見比べると、年会費の高さとディレイドバゲージやロストバゲージの場合の補償額が、必ずしも比例していないことがわかります。
国内旅行傷害保険や海外旅行傷害保険の諸条件も異なりますので、持っているクレジットカードをアップグレードする、旅行のたびに保険加入をするという方法のどちらにメリットがあるのか、考えてから実行するようにしましょう。
まとめ
ロストバゲージは海外で起こるものと思い込んでいる人もいるようですが、2016年8月にANAで羽田空港のベルト故障により、大分空港に手荷物が届かないという、大規模なトラブルが起こっています。
航空会社は個人の搭乗便と荷物を同時に届ける義務を負っているわけでもありません。
そのため、6時間以内のディレイドバゲージは、補償を受けることもできないのです。
それが海外ともなれば、ロストバゲージに遭う可能性はもっと高まります。
万が一に備えて、対処できる準備をする、最低限の補償を受けられるようにしておく方が安心です。
海外を何カ所も移動する予定の場合は、ディレイドバゲージの手荷物の送り場所を、当日・翌日・翌々日・見つからなかった場合の対応方法を、英文で用意しておく方が無難です。
絶対になくしたくないものは、機内に持ち込むのが一番です。
1~2泊分の着替えや防寒着、充電器などは、日頃から機内に持ち込むバッグに入れる習慣をつけましょう。