クレジットカードに関する言葉なんですが、「ブラック」や「ブラックリスト」ってよく聞きますよね。
これらは多くの人が知っているし、私もなんとなく意味を理解しています。
けど、最近「ホワイト」っていう言葉があることを知って・・・
これってどういう意味なんですか?「ブラック」の反対だからなんとなく良い意味なのかなって思っているんですけど・・・
そう思う人が多いんだけど、プラスの意味で使われることは少ないかな。審査にも関わってきて少し複雑だけど解説するね!
みなさんは「ホワイト」や「スーパーホワイト」という言葉を耳にしたことはありますか。
あまり馴染みのない言葉なので耳にしたことのある方は少ないかと思います。
それに比べ、「ブラックリスト」「ブラック」という言葉は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
両方ともクレジットカードに関係している言葉です。
一見、ホワイト(=白)と言えばブラック(=黒)の反対の言葉なのでクレジットカードを作る上では好ましいように思えますよね。
しかし、実はホワイトやスーパーホワイトといった言葉は必ずしもプラスな意味合いで使われるものではありません。
では、どういった意味なのか。意外と知られていないホワイトやスーパーホワイト。
これらについて詳しく解説していきます。
この記事の目次
スーパーホワイトとクレジットカードの関係って?
金融事故などで信用情報に傷がついた状態のブラックに対して、ホワイトやスーパーホワイトというは信用情報に履歴が無い、文字通り「白紙」の状態を意味します。
特にスーパーホワイトは今まで現金での支払いしかしてこなかった人のことで、社会人になりたての人や高齢者に多いです。
一方でホワイトは、金融事故を起こしブラックになった後に信用情報が白紙に戻った人のことを指します。
このように同じホワイトとでも性質はかなり異なります。
スーパーホワイトはクレジットカードを持つにあたりどのような影響を及ぼすのでしょうか。
スーパーホワイト、ホワイトってどんなもの?
スーパーホワイトもホワイトも信用情報が無い状態、すなわち白紙を表す用語で、ブラック同様に俗語です。
しかし、ただ一口に情報が全くない「白紙」と言ってもスーパーホワイトとホワイトでは大きな違いがあります。
クレジットカードを利用出来るけどして来なかった人をスーパーホワイト。
カードが利用出来ないために結果的に白紙になってしまった人をホワイト(または漂白ホワイト)と呼ぶんだ。
スーパーホワイトは何も問題ないのでは?
ところがスーパーホワイトでも審査の際の障害になる場合があるんだ。
ここではスーパーホワイトとホワイトの特徴をそれぞれに説明します。
スーパーホワイトはどんな人?
クレジットカードやローンを一切利用したことが無く、信用情報機関に情報が無い状態をスーパーホワイトと言います。
つまり、金融機関からお金を借りたこともなく、全ての支払いを現金で行ってきた人はスーパーホワイトになるわけです。
信用情報機関における情報はクレジットなど金融商品を利用することによって記録されるので、全く金融商品を利用したことの無い場合は当然情報が白紙の状態になります。
カードを持つ資格を持って間もない年齢ですと、年収や家族構成などの判断基準を満たしていれば、基本的には問題はありません。
しかし、30歳を超えてもスーパーホワイトの状態ですと不審がられるかもしれません。
何故なら10年近くもの間社会人をやっている人間にとってはクレジットカードを一枚も持っていない状態というのは不自然であるからです。
悪い情報がないのと同時に良い情報もないのは「信用できない」というよりは「信用する情報が無い」という状態であると言えるね。
金融事故歴があるホワイトと区別がつかないこともあり、審査の際に警戒されることもあるよ。
確かにクレジットカードはあまりにも巷に溢れています。カードの利用に抵抗を感じるという方もいるかも知れません。
しかし、説明したように30歳を過ぎてスーパーホワイトという状態はいざ金融商品を利用する時に不利になる恐れがあります。
30歳までにせめて一枚はクレジットカードを作っておいた方が良いでしょう。
ただし、このスーパーホワイトは決してネガティブなものではないよ。
あくまでローンやクレジットを利用しなかっただけだよね。
カード会社側にこの旨を説明することで審査落ちを防げるケースもあるんだ。
ホワイトになる理由は?
任意整理や自己破産などの債務整理を行った場合はその情報が個人信用情報機関に記録されます。
この状態はいわゆる「ブラックリスト」と言われます。
ブラックリストに載っている期間はクレジットカードを始め、金融機関におけるローンなど様々な借入の審査も通過することは出来ず、現金による支払いのみの生活を余儀なくされます。
しかし、信用情報機関の記録は永久に残るわけではありません。
債務整理を行った年月日から5年以上が経過すると記録が消える仕組みになっています。
20代前半などであれば、年齢的に債務整理の後5年以上(自己破産の場合は10年以上)経過して現在ホワイトという可能性は限りなく低い。
しかし30代になるとカードを持てる年齢になってから一度債務整理を行い、5年以上を経過してホワイトになった、というケースも十分想定出来る。
そのため、30代になってからのスーパーホワイトは事故歴のあるホワイトと同様に不利な場合があると言えます。
クレジットカードを持つためにはどうしたら良い?
ではホワイト、スーパーホワイトの人がカードを持つためには一体どうしたらよいのでしょうか。
まずどちらの場合もクレジットヒストリー(以下 クレヒスと言います)をしっかり作り、ホワイトの状態を脱することが先決です。
クレヒスを作る一番簡単な手段は携帯電話の端末を分割払いで購入することです。
携帯電話の料金は使用料と同時に端末の料金を分割払いにして合わせた請求額が手元に届くのが主流です。
この分割払いも割賦契約と見なされるので立派なクレヒスとなります。
携帯電話の料金を毎月しっかり支払っていればそれも良好なクレヒスとして残されていきます。
また、どのクレジットカードを選ぶかですが、審査の基準が柔軟なものを選ぶのが良いでしょう。
とくにアコムのカードは付帯保険が一切無い代わりに作りやすさには定評があり、クレヒスを磨いている途上のカードとしては最適と言えます。
ホワイトやスーパーホワイトでしたら、たとえ希望のクレジットカードがあったとしても、むやみやたらに申し込むのはやめた方が良いでしょう。
「数打てば当たる」方式で手あたり次第に申し込むのはやめておこう。
スーパーホワイトの人はどうする?
ホワイトやスーパーホワイトの場合ですと、段階的にクレヒスを積み上げて希望のカードにたどり着くのが一般的です。
例えば最初から希望のカードを申し込むのではなく、
といった感じです。
この方法ですと最短でも1年以上はかかってしまいますが、確実でしょう。
また、スーパーホワイトの方でしたら交渉次第でこれよりも早く審査を通ることが可能かもしれません。
ほとんどのカード会社では申込者が大勢いるために、属性やクレヒスを書面で調査してふるいにかける自動審査の段階を経た後に、細部を吟味する二次審査を行います。
つまり、クレヒスが無いホワイト、もしくはスーパーホワイトは自動審査の段階でこの人はホワイトだから事故歴がある可能性があるとして落とされる場合がほとんどです。
この自動審査による審査落ちを防ぐには、店頭などで勧誘しているカード会社の営業担当者に声をかけてスーパーホワイトである旨を説明するのが効果的です。
つまり、事故歴があるホワイトと区別してもらえるように交渉するわけです。
「スーパーホワイトだということを自己申告するとかえってマイナスイメージになるのでは?」と考えるのは大きな間違いです。
スーパーホワイトだと伝えることにより、事故歴がないアピールになります。
現在主流になりつつあるカードの申し込み方法はネット上のオンライン申込ですが、店頭申込ですとこのような交渉が可能だったりします。
クレヒスに不安がある方は店頭申込で担当者と相談しながら申込を行うのも審査通過率を上げる有効な手段です。
ホワイトの人がすべきことは?
債務整理などの事故履歴が消えてクレヒスが無い状態をホワイトまたは漂白ホワイトと呼びます。
クレヒスが無いということはカードを発行するにあたって信用出来る材料がないということにもなります。
スーパーホワイトの場合は事故歴が無いことさえ証明すれば審査通過率を上げる余地はありますが、漂白ホワイトの場合は実際に事故歴があるわけですからブラック履歴が消えたとは言え不利なクレヒスであることは否めないでしょう。
この場合はやはり、クレヒスを磨く基本的な手段を用いるしかありません。
信用情報はどこで管理される?
信用情報とはクレジットやローンの契約や申込に関する情報であり、なおかつ客観的な取引事実を登録した個人情報のことです。
この信用情報はあくまでカード会社や銀行が「信用」を判断する場合にしか利用されません。
ちなみに信用情報にはプライバシーを侵害する可能性のある個人情報は含まれません。
- 人種
- 思想
- 保健医療
- 宗教
- 犯罪歴
ではこの信用情報はどこで管理されているのでしょうか。
それは経済産業省により指定された株式会社CIC、全国銀行個人信用情報センター(KSC)、株式会社日本信用情報機構(JICC)の3つの指定信用情報機関です。
これらの機関は割賦販売法や貸金業法などの規定に基づいた機関として国に認められています。
割賦販売法
クレジット取引等の事業者が守るべきルールを定める法律です。主な目的は
- 顧客の利益の保護
- 割賦販売などによる取引の公正の維持
- 商品の流通や役務の円滑な提供
です。
支払い能力を超えるクレジット契約などを防ぐ役割として信用情報機関は存在していると言えるでしょう。
貸金業法
現在の貸金業法では、年収の3分の1を超える借入を行えないように総量規制を行い、全ての個人向け貸し付けを行う貸金業者が指定信用情報機関に加入するように義務付けられています。
これも割賦販売法と同じく、支払い能力を超える過剰な貸し付けを禁止するためです。
過剰な貸し付けを行う業者が加害者の様にも解釈出来ますが、実際は顧客の側が自分の支払い能力を大きく超える借入を行って返済が出来ない場合に被害を被るのは貸し付け業者側です。
貸し付け側と顧客、双方の利益を守るために不可欠な法律と言えるでしょう。
CIC,JICC,KSCとは?
実際に経済産業省から指定されている3つの信用情報機関を詳しく説明していきます。
CIC(株式会社シー・アイ・シー)
正式名称はCREDIT INFORMATION CENTER CORP.で頭文字をとった略称CICで呼ばれています。
(社)日本割賦協会(日本クレジット協会)と(株)日本信用情報センター、(社)全国信販協会などの信用情報機関を一つにまとめ、1984年に設立されました。
- カード会社
- 信用保証会社
- 自動車や機械などのローン・リース会社
- 携帯電話事業社
- 小売店
- 消費者金融
- 銀行
- 労働金庫
なども合わせると944社がCICに加盟しています。
さらに原則的に月一回の更新が義務付けられているために、CICで得られる信用情報は特に精度が高いと言われています。
信用情報は自分で確認することが出来るので、カードの申込の際にクレヒスが不安な場合は情報開示を利用すると良いでしょう。
JICC(日本信用情報機構)
Japan Credit Information Reference Center Corp.の頭文字をとって略称でJICCと呼ばれています。
主に消費者金融系を中心として設立された信用情報機関です。
現在の加盟会員の内訳もアコムやプロミス、レイク、アイフルなどの大手消費者金融会社が主体です。
(株)アイネット、(株)日本情報センターを(株)テラネットが吸収合併し、その後に(株)CCBを合併して現在のJICCになりました。
消費者金融・信販会社・クレジット会社・その他の金融機関などが加盟している日本国内最大級の信用情報機関です。
CICと同じくJICCでも窓口、郵送、オンラインによる情報開示を行うことが出来るので、審査に不安な場合は利用してみると良いでしょう。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)
全国銀行協会(全銀協)が運営している信用情報機関です。
会員は全銀協に加盟している銀行が主になります。
保有する信用情報は銀行向けのものに特化していて、アメリカンエキスプレスなどに加盟している銀行系クレジットカードの情報や住宅ローン、法人融資などを中心に8000万件あります。
銀行子会社などの銀行系クレジットカード会社は規定によりKSCに加盟していますが、三井住友カード・JCB・セゾンUC・三菱UFJニコスが現在では脱退して情報を抹消しています。
窓口での情報開示は現在終了し、郵送によってのみ開示請求出来ます。
クレヒスを作り、信頼を回復する
クレジット文化において日本より先進国と言えるアメリカでは、日本以上にクレヒスが社会的な信用のバロメータとされています。
カードを作ることはもちろんですが、ローンの金利に関しても好ましいクレヒスを築いているプライム層とそれ以外のサブプライム層では全く待遇が違います。
就職やアパートを借りる際の条件にもクレヒスが深く関わっていて、日本以上にクレヒスが生活に密接しています。
移民の多いアメリカにおいて、信用をデータ化するという合理的な考え方は発展しやすかったのではないでしょうか。
日本ではその気になれば現金のみの決済で生活することが出来るし、クレヒスが無いことがそこまで日常生活に響くことは無いように思えます。
しかし、住宅や車などの高額な買い物、海外旅行など現代の日本人の生活水準から考えるとカードを持てない、ローンを組めない、といった生活はやはり不便ですよね。
クレジットカードには沢山の種類があります。
もちろん、海外旅行の付帯保険が充実していて、空港のラウンジも無料で使えて、無料優待のメリットも沢山というカードも存在します。
しかしそのようなカードは維持費もかかる上に、年収等の属性、そしてもちろん良好なクレヒスも必須条件になります。
そのようなカードは平均的なクレヒスの方でも持つのが難しいので、ホワイトの方にはまず不可能と思った方がいいです。
まずは審査に通りやすいと定評のあるカードを選んで審査に臨んでください。
毎月少額の決済であっても定期的に利用してクレヒスを積み上げることが重要です。
そうして1~2年程クレヒスを磨くことでかなり持つことの出来るカードの選択肢は広がるはずです。
あくまで支払いに無理が生じない金額内での利用を心がけてクレヒスを磨き、信頼を回復することを目標にしてください。
ホワイトでも審査が独自で申込みしやすいカードはあるのか
クレヒスが無い状態というのはクレジットカードを作る上では大きな障害となります。
中には一度ブラックリストに載ってしまうとクレジットカードを作るのは絶望的と考えてしまう人もいると思います。
しかし実際は過去にブラック歴がある人であってもカードを作ることが可能です。
もちろんカード会社や金融機関がクレジットカードを発行する際には申込者のクレヒスが大きく関わってきます。
ですのでまずは審査が独自で申込みしやすいカードを選ぶことでクレヒスが無くてもカードを持つことが出来た例は数多くあります。
アコムACマスターカード
審査が迅速で即日発行が魅力な消費者金融系のクレジットカードです。
クレジットカード会社発行のカードが作れなかったという方でも作りやすいとされています。
パートの主婦や20歳以上のアルバイト学生の他、アルバイトや自営業をしている年金受給者でも作ることが出来ますよ。
高齢の方で初めてカードを持ちたいという高齢スーパーホワイトが持つのにも適しているのはアコムACマスターカード。ショッピングの限度額は10万から選べます。
アメリカンエキスプレス
アメリカンエキスプレスは外資系のカード会社で日本のカード会社とは審査基準が異なっています。
簡単に言えば資産や年収などの属性を、クレヒス以上に重要視する審査基準です。
つまり、債務整理などを行った履歴があったとしても年収や資産が一定の高いレベルに達していればカードを発行出来るということです。
審査におけるクレヒスの比重が他のカードより少ないという意味ではホワイトの方(ただし、相応の資産や年収がある方に限る)でも持てる可能性が高いカードと言えるでしょう。
もちろん、空港ラウンジを使うことも出来るし、国際的なステータスの高いカードで、簡単に審査に通るわけではありません。
しかし、債務整理を行って金融機関からの借入が出来なくなってからも友人や知り合いからの借入で資産運用し、事業を大きくして年商を大きく伸ばしたりする事業者は日本でも珍しくありません。
債務整理を行ったあともコツコツと努力を重ねて資産や収入を大きく伸ばしてきたという方なら、挑戦してみる価値のあるカードかも知れません。
まとめ
事故履歴の無いスーパーホワイトや漂白ホワイトの場合でも全くカードが作れないということはありません。
ただし、着実にそれまでクレヒスを磨いてきた人たちと比べるとクレヒスの無い状態では選択肢が狭まるというのは事実です。
理想を言えば若いうちからカードを使っておきたいところです。
- 審査が通りやすいカードを持つこと
- そしてカードを使ってしっかり返済をすること
この2つを守ればホワイトやスーパーホワイトでもしっかりクレヒスを磨いて快適なクレジットライフを送ることが出来ます。