派遣社員が職場で受けるハラスメントの1つに「モラハラ」があります。モラハラは言葉や態度で相手に精神的なダメージを与えることです。
職場で派遣社員がモラハラ被害に遭っても「派遣社員という立場だし、我慢するしかないのか?」「モラハラ被害を受けたら誰にどのように相談すればよいのか?」「モラハラを止めさせる、または逃れる方法はないのか?」と悩む派遣社員の方も多いでしょう。
職場で長期間モラハラ被害を受け続け、精神的なストレスにより心の病にかかる派遣社員の方もいるようです。心の病にかかると、仕事だけでなく日常生活においても支障をきたす場合もあります。
今回の記事では、モラハラ被害を受けた派遣社員がどのように解決すれば良いかについてご紹介します。
限界と感じる前に行動すべきこと
モラハラ被害を受けた派遣社員の中には、限界まで我慢したため「うつ病」などを発症し、長期間苦しむことになった方もいます。
この章では、モラハラ被害を受けた派遣社員が限界を感じる前に、どのように行動すれば良いかについてお話しします。
自分にだけ非があると思わないことが大事
派遣社員が、派遣先でミスをすることもあるでしょう。派遣先の方からミスを指摘されるのは仕方ありません。
立場の違いがあるとはいえ、派遣先の社員は、「ミスの原因は何だったのか?今後ミスをしないようにするにはどうすれば良いか?」と冷静に派遣社員に改善を求めるのが社会人としての対応です。
相手の立場が弱いからといって、派遣社員に対し暴言とも受け取れる言葉を投げかけるのは行き過ぎです。感情にまかせて叱責しても何の解決にもなりません。
ミスは誰でもします。派遣社員の方が暴言を受けた時でも、「ミスをした自分が一方的に悪い」とは思わず、口のきき方を知らない派遣先の社員にも非があると自分に言い聞かせるのがいいでしょう。
モラハラが続くなら派遣会社に相談する。
モラハラをする方には罪の意識というものがありません。そのため、特定の派遣社員にモラハラを繰り返すことが多いのです。まずモラハラ被害を受けた派遣社員は、派遣会社に相談するといいでしょう。
誰かに悩みを打ち明けるだけで、気分が楽になる場合もあります。また派遣社員から相談を受けた派遣会社も、派遣先に改善を求めることもあります。
「どうせ相談しても解決にはならない」と最初から諦めず、まずは所属する派遣会社に相談してみることです。
派遣会社に相談しても改善されない場合の対処とは?
モラハラ被害を受けた派遣社員が、派遣会社に相談しても改善されないこともあります。次の手を打たないと状況はよくなりません。
この章では、派遣社員が派遣会社にモラハラ被害の相談をしても、改善されない場合にすべきことをお話しします。
派遣先で受けたモラハラ被害の内容と日時を記録する
派遣社員が派遣会社に相談しても、モラハラ被害が続くなら様々な記録を取るといいでししょう。シフト表などと共に、モラハラ被害を受けた内容や日時を記録します。
その後、モラハラを繰り返す派遣先の方にモラハラを止めてほしい旨を伝えます。それでも派遣先の方が相手にしてくれないのであれば、記録を見せて「あなた個人を訴えますよ」と伝えてみるといいでしょう。
仮に法的措置をとる場合、会社を訴えるよりも個人を訴える方が相手の負担が大きくなります。
派遣社員は身動きの取りやすい立場と考える
モラハラを繰り返す派遣先の社員を訴えることに抵抗を感じる派遣社員の方もいるでしょう。しかし、何もしないままでは改善しません。精神的に追い詰められないためには、環境を変えてみるのも有効な方法の1つです。
派遣社員は正社員と異なり、雇用の期間に定めがあります。また複数の派遣会社に登録することも可能です。
正社員であれば、職場に居づらくなるのを恐れて泣き寝入りする方もいます。派遣社員の場合、派遣会社のポータルサイトから自分に合った派遣先を選ぶことができます。また複数の派遣会社に登録しておけば、選択の幅が広がります。
最悪の事態になる前に、今いる環境を抜け出すことはより良い選択肢となります。
派遣会社にモラハラ被害を相談しても埒(らち)が明かないなら、記録を相手に見せるか自ら環境を変えてもいいカモ。
まずは体が資本と考え、自分を守ることを優先する
昔からよく「体が資本」と言います。心身が健康であれば、何らかの仕事を得るチャンスが増えます。逆に心身いずれかに支障をきたすと、どうしても仕事の選択の幅が狭くなり、日常生活にも影響します。
確かに生活の糧を得るには仕事が大事です。しかし、体さえ元気であれば、また別のチャンスをつかめます。
今回の記事を読んで、派遣社員が派遣先でモラハラ被害を受けた時、どのように対応すれば良いかと知っていただけたらと思います。