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保護者から信頼される保育士になる方法とは?必要とされる人間性や思いの伝え方を解説

経験があっても「真心」がなければ信頼されない!保育士に大切なのは相手を思いやる温かい人柄

保護者から信頼を得るためにはどうすればいいのでしょうか。

その答は保育士によって違います。

「信頼というものをどう考えるか」に個人差があるのは人間性がベースだから。

同じ保育士であっても十人十色の価値観があるでしょう。

保育士は人間性が大きく影響する職業です。

沢山の業務をこなすだけではなく、保護者を思いやって「プラスα」の心配りができるかどうかが、信頼を得ることの鍵になります。

今回は「信頼関係を築く」とはどういうことなのかを考え、実践例やポイントをご紹介します。

経験が浅い保育士は信頼されない?

「経験が少ないと保護者に信頼してもらえないのでは?」と、心配する新人保育士は多いですね。

経験豊富であることは安心材料のひとつではありますが、それだけで信頼につながるわけではありません。

たとえば、あなたが保護者ならどちらの保育士を希望しますか?

  • 経験豊かで勤続年数も長い保育士だが、いつもイライラしていて言い方がきつい
  • 経験が浅い保育士だが、優しい人柄に好感がもてる

保護者にとって初めのうちは不安でも、子どもを預けることに慣れてしまえば「思いやりや誠意のある対応」をしてくれる保育士の方がいいと感じるのではないでしょうか。

経験が浅い保育士でも、ブランクのある保育士でも、温かい人間性が保護者に伝われば信頼を得ることはできます。

信頼を得ることが「目的」になってはいけない

保護者との関わりに「こうすれば信頼される」というマニュアル的な考えは通用しません。

根本的に誠実さや優しさがなければ、すぐにメッキは剥げてしまうのです。

信頼を得ることが意図になると、そこに保育士のエゴイズムが見え隠れします。

どんなに信頼を得るような行動をしても、保育士の「意図」があると動機が純粋ではなくなりますね。

それは、相手ではなく「自分が優先」しているからでしょう。

子どもや保護者のために「こうしてあげたい」と思うことを、何の意図もなく実行するからこそ、優しさや思いやりが伝わるのです。

「信頼されたい」という魂胆が見え見えだと、すぐ保護者にバレてしまうので要注意です。

保育士が保護者から信頼される8つの行動

保護者から信頼されている保育士は、どんな行動や気配りをしているのでしょうか。

下記のような行動は「当たり前」のように感じますが、日々の忙しさでついつい忘れがちになっていることでもあります。

日によって違うのではなく、いつも変わらない姿勢でいることも大切なことですね。

1.子どもへの愛情を示してくれる

子どもに分け隔てなく接し、スキンシップをとることを大切にします。

常に言葉で愛情を伝え、子どもを可愛がっている様子が周囲にも伝わってきます。

愛情たっぷりに接してくれる保育士は、それだけで好感がもてます。

言葉や態度で示しているので、子どもも保護者も「保育士の愛情」をしっかりと感じることができます。

2.その日のエピソードに嬉しい一言をプラスする

子どもに関する感動エピソードや面白エピソードは、その日のうちに伝えるように心がけています。

単に状況を伝えるだけではなく、「このような優しい一面が素晴らしいと思います」など一言添えることで、子どもの個性を大切にしていることが分かります。

親心をくすぐるサービス精神から優しさが伝わってきますね。

3.保護者の悩みを親身になって聞いてくれる

保護者の変化を見逃さず、気になることがあったら「何か心配事でもありますか」と声をかけてみます。

その一言が、悩みを話すきっかけになることもあります。

保護者の話に、ただ「うんうん」と耳を傾けるだけでもいいのです。

聴いてもらうだけでスッキリすることもありますね。

4.子どもの身だしなみをチェックしてから帰るようにする

お迎えの時は、シャツのはみ出しがないよう身なりを整え、鼻水や顔の汚れをきれいにしてから子どもを連れていきます。

子どもの身なりやカバンの中が汚いと、保護者は「手をかけてもらっていない」と感じます。

信頼されている保育士は、きれいな状態で帰すことが「責任」だと考えています。

5.優しさや気遣いが感じられる一言がある

朝は「いってらっしゃい」の後に「今日もお仕事がんばって下さい」「雨降りなので気をつけて」など、いつも違う一言を添えています。

帰りは「暑い中お疲れさまでした」「今日は大変だったでしょう」と、その日の状況に合わせて言っています。

朝と帰りの何気ない保育士の一言ですが、「仕事にやる気がわいてくる」「労いの言葉に癒される」など、保護者の心に響くものがあるようです。

6.ケガをした時の対応に誠意がある

状況を分かりやすく説明し、ケガをさせてしまったことを丁寧に謝ります。

言い逃れやごまかしをしないので、保護者にはお詫びの気持ちが素直に伝わります。

次の朝もケガの状態を気にかけ、「昨日は本当にすみませんでした」ともう一度謝罪します。

その場限りではなく、アフターフォローも大切にします。

7.ミスした時は素直に謝る

自分のミスや思い違いなどで保護者に迷惑をかけてしまったら、どんなに些細なことでも必ず謝罪をします。

言い訳や正当化をせず素直に謝ることで「誠意」が伝わります。

また、その日のミスはその日のうちに謝罪をします。

「明日にしよう」と後回しにはしないように心がけたいものです。

8.ユーモアがあり懇談会は和やかな雰囲気

保護者が緊張している懇談会では、ユーモアや面白いたとえ話などを交えて話すと場が和みます。

笑わせるのが苦手な保育士は、始めに簡単なゲームなどを取り入れてアイスブレイクにします。

サービス精神のある保育士は、保護者の緊張を楽にするために工夫や努力をします。

その気持ちが保護者に通じて、信頼感につながることもあります。

保護者や子供から信頼されている保育士が心がけている5つのポイント

保護者から愛され信頼を得ている保育士は、下記のような意識を自然にもっています。

ベースになる人間性のおかげで、強く意識しなくても既に身についているのです。

信頼される保育士になるために自分の意識を変えたいと考える人は、下記の内容について内省することから始めます。

思いを新たにして繰り返し実践することで、きっと人間性が磨かれていきますよ!

1.「批判」や「決めつけ」をしない

保護者を一方的に批判すると、いつの間にか「嫌な人」だと決めつけてしまうことがあります。

いったんそうなると、なかなか気持ちの切り替えができなくなってしまい、誤解であることにも気づきにくくなってしまいます。

確かに批判したくなるような言動をする保護者もいます。

イライラしたり、腹が立つこともあるでしょう。それでも怒りの感情を乗り越えて、気持ちを切り替えることが保育士のハードルです。

保護者と分かり合うには時間がかかることもあります。

だからこそ「決めつける」ことは避けたいもの。

「何故あんな言い方をするのだろう」という視点をもって考えるように心がければ、保護者を批判せずに済みます。

2.ていねいな対応を心がける

たとえば質問をされた時に、YesかNoまたは一言だけ返事して終わってしまうのではなく、更に必要と思われる情報を付け加えたり、他にも分からないことはないかを確認しましょう。

保育園で読んでいる絵本を聞かれた時に、名前を言うだけではなく実物を持ってくるのも丁寧な対応です。

保護者の声に耳を傾け、できる限り応えていきたいという気持ちが伝わりますね。

丁寧な対応をするには、きめ細やかに心を配ることがポイントです。

特に、初めての子どもを預ける保護者にとって「気配りのある保育士」は安心!どんな質問にも真剣に向き合ってくれるので、信頼して相談できます。

3.サービス精神がある

「これをしてあげたら嬉しいだろうな」
「きっと聞きたいだろうな」

など、保護者が喜びそうなことをイメージできる保育士は、きっとサービス精神もあるでしょう。

保護者は「親の気持ちを考えてくれている」と嬉しくなり、ますます信頼を寄せるでしょう。

サービス精神とは「愛情」でもあるのです。

手間や時間をかけて、相手が喜ぶことをするのは「愛情」があるから。

何の魂胆もない純粋な気持ちは、保護者にもストレートに伝わりますね!

4.連絡は確実に行う

仕事や人間関係に慣れても、連絡について気を抜いてはいけません。

保護者から休みの連絡がなくても、「たぶん○○だろう」と希望的観測をして連絡を後回しにすることで、重大な問題に発展するかもしれません。

しなければいけない連絡や確認は、緊張感をもって忘れないようにしたいものです。

危機管理については、特に「保護者との関係に甘えないこと」が大切です。

どんなに慣れ親しんでいても、お子さまをお預かりしているという緊張感は常に持っていること。

「連絡ミス」は絶対にしないという意識で仕事をするのがプロの保育士なのです。

5.背伸びをしない

若くて経験の少ない保育士は、早く信頼を得ようとするあまり「背伸び」をしてしまうことがあります。

はっきり分からないことでも無理をして質問に答えようとしたり、先輩保育士に負けないようにと肩肘を張ることも。

とにかく必死で自分の「経験の浅い部分」をカバーしようとします。

経験が少ないことは仕方のないことです。

無理をして先輩保育士に肩を並べようとしても、それは「背伸び」でしかないのです。

背伸びすることばかりに気持ちが向いていると、足元がぐらついてしまい、大事なことが抜けてしまうこともありますね。

ブラッシュアップを心がける保育士は対人スキルも磨かれている

同じことをしているのに、相手の受ける印象が全く違うことがあります。

同じ内容なのに好感をもたれたり、相手を不愉快にさせたり。

その違いはどこからくるのでしょうか。

それは主に

  1. 聴き方
  2. 伝え方
  3. 相手の気持ちを洞察する力

に代表される対人スキルです。

人に接する時に対人スキルを意識することで、保護者や子供の反応が変わってくることもありますよ。

日々の保育や行事に追われている保育士にとって、保護者との関係に悩むことはあっても、自分の「対人スキル」について考える余裕はないかもしれません。

今回は上記した3つの「対人スキル」について紹介します。

傾聴スキル

相手の言葉を丸ごと受けとめ、心を傾けて話を聴くことを「傾聴」と言います。

簡単なようで非常に難しい、安易に習得できるものではありません。

それでも「傾聴」というものの考え方や、人に寄り添うとはどういうことなのか、保育士として参考になることがいっぱいあります。

伝え方スキル

相手との距離を縮める言葉や、ポジティブな表現の仕方など、場面によって「相手を不快にさせない伝え方」を心に留めておくことは、保育士にとって大切なことです。

日々のやりとりの中で、保護者が「先生は自分を尊重してくれている」と感じることができれば、それが信頼へとつながっていくのではないでしょうか。

相手の立場になって考えるスキル

保護者の立場になって考えることができるかどうかは、性格や価値観にも左右されます。

とは言っても、保育士という職業を選んだ以上、「人の気持ちを考えること」は必須なのです。

相手の立場になって考えることができれば、一方的に保護者を否定することもなくなります。

子どもの気持ちを理解する上でも、ぜひ身につけたいスキルです。

自分はどんな関わり方をしているか、自己理解をするためにも対人スキルを学ぶことはおすすめです。

さいごに:信頼はこれからも積み重ねていくもの

保護者のことを気にかけ大切にすることは、一時的に行うものではなく続けるもの。

そういう日々の繰り返しで信頼関係が築かれていきます。

だからこそ、一瞬で失うことのないよう油断や甘えは禁物!

気をひきしめて緊張感をもつことは、保護者からの信頼に対する責任です。

保育士は謙虚な姿勢で、「信頼をいただいている」という意識で仕事をしたいものです。