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本当に全部抜くべき?親知らずのトラブルと意外な活用法
親知らずの抜歯とよくあるトラブル、知っておけば怖くない!
永久歯の中で生えてくるのがもっとも遅いのが「親知らず」です。生えてきたら抜くもの、という印象も強い親知らずですが、抜歯をしなくてもいい親知らずもあるんですよ。抜くべき親知らずと抜かなくてもいい親知らず、そして親知らずのトラブルについて知っておきましょう。
親知らずを放置しておくとこんなトラブルが
親知らずは骨に埋まって生えてこない人、中途半端に生えてしまう人、通常の歯と同じように生えてくる人、親知らずそのものがない人など、人によって状態が異なります。親知らずを放置することでトラブルを起こしやすいのは、中途半端に生えてくるタイプです。親知らずの一部は見えているのに、一部は歯肉に覆われているという状態になっている場合、こんなトラブルが起こりやすくなります。
歯肉炎 | 親知らずが歯肉によって部分的に覆われていると不潔になりやすく、歯肉の炎症が起こりやすくなります。ひどい場合は顔が腫れたり、口が開きにくくなることもあります。 |
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虫歯 | 歯肉炎と同じく、歯の清潔を保ちにくいことで、完全に生えきっていない親知らずが虫歯になってしまうことがあります。 |
圧迫 | 親知らずがまっすぐではなく、横向きや斜めに生えてくると、その前に生えている歯を圧迫して痛みが出てきます。また、圧迫によって歯並びや噛み合わせが悪くなることも。 |
嚢胞(のうほう) | 嚢胞とは体の中に形成された病的な袋状のもののことで、口腔内では親知らずの周りにもできやすいものです。化膿すると腫れや痛みが生じます。 |
口臭 | 歯磨きによるケアが難しく、不潔な状態が続くと口臭の原因になります。 |
抜くべき親知らずと抜歯するタイミング
こんな親知らずの場合は、抜いてしまった方がよいと言えます。
・横向き、または斜めに生えていて前の歯に影響が出ている
・歯肉の腫れや痛みを繰り返している
・虫歯になっている
・骨に埋まっていて生えてきていないが、レントゲンで周囲に袋状のものが見られる
いずれの場合も、なるべく早いタイミングで抜歯することが大切です。
虫歯や歯肉炎、歯周病になってから抜歯しようとすると、麻酔が効きにくく、痛みを感じやすくなることがあります。そのほかにも、タイミングが遅いと親知らずと骨がくっついてしまい、かんたんに抜歯できなくなったり、抜歯後の骨の回復に時間がかかったりしてしまいます。
親知らずの抜歯は、なるべく早めにしておいた方がよいということですね。
抜かなくてもいい親知らずと親知らずの活用法
中には、抜歯をしなくてもいい親知らずがあります。
・完全に骨の中に埋まっていて、レントゲンでも問題ないとされる
・矯正治療で正常な位置に動かすことができる
・ほかの歯や口腔内に悪影響がないと判断された場合
このような場合や歯科医師が抜かなくてもよいと判断した場合、無理に親知らずを抜く必要はありません。ただ、隠れた虫歯や歯周病がある可能性もあるので、自分で判断せず、親知らずが生えてきたなと思ったら、歯科医院で診断してもらうようにしましょう。
厄介者という印象の強い親知らずでも、抜歯する必要がない場合、残しておくことで活用することもできます。
奥歯など、他の歯が悪くなって抜くことになった場合には、親知らずを抜いて悪くなった歯の代わりに移植することができるんです。そのほかにも、手前の歯が悪くなったときにはブリッジの土台にしたり、矯正治療で手前に移動させて、悪くなった歯の代わりにすることができます。
親知らず抜歯の費用と時間、抜歯後のトラブル
抜歯の費用…1本1500~5000円程度
基本的に保険が適用されます。抜歯の内容や抜く本数によっては保険が適用されないこともありますが、1本ずつ抜歯する場合は保険適用外となることはまずありません。
抜歯にかかる時間…数分~1時間程度
普通の歯と同様まっすぐに生えている親知らずなら、麻酔後数分で終わってしまいます。骨に深く埋まっていたり、歯の根の形が複雑だったりすると、1時間以上かかってしまうことも。術後の麻酔や腫れ・痛みのことを考えると、その後の予定がない休みの日などに抜歯できればベストです。
抜歯後に起こりやすいトラブル…出血が続く、腫れる、痛みが続く、口が開かない、縫合の糸が外れる
出血は圧迫すれば10分程度で止まり、そのほかも数日から2週間程度でおさまることがほとんどです。抜歯後はうがい薬や痛み止めを処方してくれるので、必要に応じて使うようにしましょう。
費用はもちろん、抜歯にかかる時間や術後に起こり得るトラブルについて、しっかり説明してくれる歯科医院を選びたいですね。
まずは自分の親知らずがどのような状態になっているのか、歯科医院でしっかりチェックしてもらいましょう。親知らずだけでなく、将来的に歯全体がよくなる治療法を選んでくださいね。
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