この前市役所に努めている友人がクレジットカードを作りたいって言ってましたよ。
でも審査に通るか心配していましたよ。
公務員の人はカードの審査に通りやすいみたいな話ってないですか?
実はクレジットカードを作るうえで公務員というのは大きなアドバンテージになることがあるよ。
各種ローンやキャッシング、クレジットカードなどお金にまつわる審査において公務員は審査に通りやすいというイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。
実際に公務員は社会的に安定している職業としてみなされており、金利を優待する銀行なども数多く存在しています。
そこで今回は公務員は本当に審査に通りやすいのかまとめてみました。
この記事の目次
国家公務員と地方公務員
皆さんは、公務員には大きく分けて2種類あります。
- 国家公務員
- 地方公務員
それぞれ同じ公務員といっても、国家公務員と地方公務員ではどんな違いがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
国家公務員と地方公務員の違い
たとえば警察官は、国家公務員と地方公務員とに分かれます。
近所の交番や警察署で働いている警察官は道警・県警・府警の地方自治体に勤めているため、 “地方公務員”となります。
そこに警察庁管轄・警視庁管轄の違いはなく、自治体管轄で働いている場合を“地方公務員”といい、逆に“国家公務員”は、警察庁・警視庁に直接勤める場合をいいます。
よくドラマなどで、キャリア・ノンキャリアと聞いたことがあるかと思いますが、それはキャリア組を“国家公務員”ノンキャリア組を“地方公務員”と分けられているためです。
地方公務員 | 国家公務員 |
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消防士※1 、市議会、市長 | 消防庁に努める人、自衛隊職員、国会議員、裁判官・検察官 |
※1 法律で市町村の責任で消防署を設置することになっていて、そこで働く消防士も市町村の職員になるため地方公務員しかいません。
みなし公務員とは『国営に影響する民間企業に働く人』のことをいいます。
みなし公務員はもちろん、公務員ではありません。
しかし公務員と同じような待遇を得られ、法的な手続きや義務がある職業や業種を、みなし公務員といいます。
大学の教授以外にも
・日本郵便や国民年金・厚生年金基金の職員
・日本銀行の役職
・弁護士会の会長
などその職種の範囲は広いです。
特別職
ここまでは国家公務員と地方公務員の違いについてお話しましたが、公務員の中にも特別職があるのをご存じでしょうか。
国家公務員における特別職 | 選挙でえらばれる議員、総理などが特別に任命する大使、自衛隊や裁判官 |
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地方公民における特別職 | 選挙などでえらばれる議員・市区町村長、臨時職員・消防団員 |
公務員は審査に通りやすい?
クレジットカード会社は、その人が信用できるかを一番大切にしています。
カードの申し込みをされた場合、申込用紙1枚、ネット申し込であればPCの画面上でその人物が信用できるのか、判断しなくてはいけません。
クレジットカードの申請をしたあと、必ず審査があることをご存じだと思います。
必要事項を記入してカード発行申請をするのですが、必要事項のなかでも重要視されているのが三つの要素です。
- 職業
- 個人信用情報
- 年齢
同じ公務員といっても国家か地方か、一般職か特別職かによって分類され、それによってカード会社の信用できるかできないかの判断は厳しくなります。
信用度の高い職業
クレジットカード会社からの信用を得る職業の基準としては、継続して安定した高収入を得ることができる職種なのかどうかが大切になります。
ではどういった職業が信頼できるとされているのでしょうか。
公務員はやっぱり高い信用度
国家公務員の信用度は、医師や弁護士と同等レベル、地方公務員はその少し下といった見方をするカード会社は多いようです。
- 安定した収入
- 離職率の低さ
カード会社が公務員を評価するポイントとしてはこの2つが挙げられます。
しかし、
・国会議員
・市町村議員
・都道府県議会議員
の3つは同じ公務員でもカード会社からの信用度が低いと言われています。
この3つの職種は必ず選挙があり、それに当選しなければ、収入を得ることができません。
世間的には信用度や社会的地位は高いですが、安定した収入と返済能力の面では、同じ公務員でも信用度は低くなる傾向にあるようです。
医師・弁護士などの信用度が一番高い?!
高収入で安定していて社会的に地位も認められている職業は、医師や弁護士だということは、共通してもっているイメージではないでしょうか。
医師や弁護士といった職業は、クレジットカード業界や銀行・ローン業界でも信用できるとし、その信用度の高さは一二を争うほどだと言われています。
無職など収入がない方は厳しい
やはり収入がないとされる無職やニートは社会的に信用度は最低レベルとしているカード会社が多いようです。
そして先にお話ししましたが、あくまで職業別信用度におけるスコアリングの基準は目安となります。
その理由として、各カード会社の審査基準は違い、どのカード会社も職業別信用度も審査基準も公開していないからです。
公務員の信用度が高い理由
クレジットカードを利用する上で返済能力はとても大切です。
当たり前のことだと思われるかもしれませんが、カード利用者から代金の返済がされなければカード会社には損失が生じてしまいます。
例えば自己破産で免責許可(借金を返さなくていいという許可)が下りてしまうと、カード会社に利用分・滞納利息分を含め全額返ってこない可能性があります。
それではカード会社も困ってしまいますよね。
そのためカード会社としては確実に返済できる(できそうな)安定した収入を得られる職業をまず信用します。
公務員がもつ職業イメージのとして以下のようなものがあるかと思います。
- 年収が高い(安定している)
- ボーナスが出る
- 退職金がある
そのためカード会社としては職を失う状況になりにくく、安定した収入を得られ、民間企業よりも高い収入である公務員はとても魅力的な職業になります。
他職業と比べた公務員の信用
司法書士など世間一般的に年収も高く信用される職業よりも、公務員の信用度が高いことに驚かれた人もいるのではないでしょうか。
その一番の理由としては、やはり『安定した収入』にあります。
いつ会社がつぶれてもおかしくないと言われる時代で、給与・ボーナス・退職金が必ず保証される公務員はクレジット業界でもとても評価されるポイントになるので、一般的に信用される職業よりも評価が高いです。
それでも審査に落ちてしまったら
クレジットカードの審査が通りやすいといわれている公務員。
いざ申し込んでみたものの審査に通らなくて・・・という人もいるのではないでしょうか。
審査に落ちてしまった理由はカード会社へ問い合わせしても教えてくれないのでモヤモヤしてしまいますよね。
そこで、公務員でも審査に落ちてしまう原因をまとめました。
審査に落ちた原因は?
公務員だからといって、万人が審査に通るわけではありません。審査基準は、社会的信用度に関わらず平等になります。
クレジットカードの審査はスコアリングという採点方式を用いて行われます。
職業が公務員ということが有利に働くのは、あくまで職業面でスコアリングの点数が高いということであって、信用問題、借入などの扱いは他の職種の人と同じ扱いになります。
そのため、職業欄以外に問題がある場合に審査が通らないということになってしまうのです。
ではどのような問題がある場合に、審査に通らなくなってしまうのでしょうか。
個人信用情報にマイナス要素がある
一番多くひっかかってしまうのが、この個人信用情報です。
住宅ローンや車のローンなど、銀行からお金を借りる場合や、クレジットカードを申し込むことで、個人信用情報機関へ登録されます。
他のローンなどの返済状況や、借金の状況などを個人情報信用機関の情報から判断できるため、審査基準として重要視されています。
万が一、延滞や未納が発見された場合、公務員といえどもカード会社に敬遠されてしまうことがあります。
他の借入が多い
総量規制という法律で、年収の3分の1までしか原則借入ができない決まりになっています。
総量規制自体は、銀行系ローンとクレジットカードのショッピング枠は対象外ですが、キャッシング枠は対象になります。
カード会社は個人信用情報をチェックしたときに、他社からの借入状況も確認しています。
その時すでに、年収の3分の1ぎりぎりまで借入を行っている場合、『これ以上の返済ができるのか?』とマイナス要素としてとらえるカード会社も多いようです。
返済歴で性格を判断されてしまう
個人信用情報で、1度や2度の延滞はしたものの、すぐ支払いをされていればカード会社もそこまで重要事項として判断しません。
人間なので入金を忘れてしまうこともあるだろうと、寛大さから許されている場合が多いのです。
しかし、それが度々続いていたり、返済状況が悪ければその分マイナスに評価されます。
・毎月延滞し未納の状態が続いている
・金融事故歴が残っている
などの場合はお金にルーズ、返済能力がないと判断され、審査を通さないカード会社も多いです。
ゴールド・プラチナカードを申請した場合
いくら信用条件がいい公務員でも、収入や勤務歴は人それぞれちがいますよね。
たとえば国家公務員で、月100万円近く給与を受け取る人もいれば、月20万円前後を受け取る人もいます。
同じ信用ランクだったとしても、その人の年収は全く違うので『公務員は必ず審査に通る』とはいえないのです。
ゴールドカードやプラチナカードは、一般カードに比べ審査も厳しく、そして審査基準も年収によって大きく左右されるカードになります。
一般カードであれば問題なく審査が通る場合でも、年収によってはゴールドカード以上のカードでは審査に通らない可能性があるのです。
勤続年数が短い
カード会社は審査の際に勤続年数も考慮します。
厚生労働省による「新規学卒就職者の在職期間別離職率」によれば、大学を平成25年に卒業した場合、その離職率は1年目退職で約13%、2年目退職で約10%、3年目退職で約9%。
つまり新卒で入学してきた新入社員が、3年後には退職している可能性が約32%もあるのです。
ですので今安定した収入があったとしても、新卒であっては3年後どうなるかわからないと判断するカード会社も多いようです。
債務整理・自己破産歴がある場合
何らかの理由で過去に債務整理や自己破産歴などの金融事故歴がある場合、基本的にカードの審査はどのような職業でも通らないと考えた方がいいでしょう。
ただ、債務整理の場合は5年、自己破産の場合は5~10年個人信用情報で記録されています。
そして5年以上が経過し債務整理などの記録が消えてカードの申請を行った場合、金融事故を起こしたクレジットカード以外の会社であれば、審査が通る可能性があります。
しかし、金融事故を起こした会社では個人信用情報から金融事故の履歴がきえても、社内ブラック入りしているので申請を通すことは無理でしょう。
審査に落ちないようにするためには
クレジットカードの審査における3Cをご存じでしょうか。
- CAPACITY『返済能力』
- CHARACTER『性格』
- CAPITAL『資産・財産』
スコアリングにおける点数付をするときに、着目される重要なポイントになります。
CAPACITY『返済能力』
個々の返済能力は、年齢・職業・勤続年数・年収・他の借入額などで判断します。
まず返済能力がなければ、カードを利用しても返済してもらえない恐れがあり、3Cの中でも最も重要といえるでしょう。
職業が公務員だと、『職業』『年収』の面では他の職業よりも点数が高いと見込むことができます。
しかし、返済能力でつまずきがちなのが『他の借入額』です。
もし年収の3分の1にほど近い借入をしている場合は、審査が通らない可能性が高いです。
その場合審査に落ちないようにするためには、今ある借金を減らす必要があります。
CHARACTER『性格』
申請のときの必要項目を記入しただけでは、その人の性格を知ることはできないのでは?
確かに、その人がやさしい・素直・頑固などの性格はわからないね。
しかし、カード会社が知りたいのはその性格ではなく、『借りたものを返す』という当たりまえのことができるのかということだよ。
カード会社は、その人が借りたものを確実に返し、収入にあったお金の使い方ができる人なのか重要視します。
その方法として個人信用情報を確認し、金融事故が過去にないのか、無理な借り入れをしていないのか確認します。
時期を待って申請した方が申請履歴も残らずにすむので、無理に申請せず待つことも大切です。
どうしても必要な場合、審査が通りやすいカードを1枚つくり、クレヒス(クレジットカードヒストリー)を築くことで、評価が高くなる場合もあります。
CAPITAL『資産・財産』
簡単にいえば、もし万が一クレジットカードの利用料金を支払えない場合、担保になる物件や財産があるかどうか判断します。
一軒家やマンションなどの分譲住宅を持っている場合住宅ローンを返済中でも評価が高くなります。
評価の順番でいえば
の順で評価されます。
たとえ賃貸住宅だとしても、1年以上住んでいる場合は評価が高くなります。
また家族構成も注目される項目であり、子供の有無、既婚未婚など審査で不利な面もありますが、1人暮らしのほうが自由にお金を使えることから、子供と配偶者がいる人よりも評価は高いです。
審査に落ちないようにするためには
・年収の3分の1以上の借り入れをしない
・もし借入がある場合はキャッシング枠を0円で申請する
などが有効です。
また、過去に金融事故を起こしている場合は、焦らずに個人信用情報から金融事故の記録がなくなるまで待ちましょう。
- 公務員の『安定した収入』は評価につながる
- それでも審査に落ちることもある
- 『返済能力』・『性格』・『資産・財産』が重要
公務員はブラックカードを持てるか
クレジットカード業界におけるステイタスのあるカード『ブラックカード』。
戦車をこのカードで買えるなど、ブラックカードであれば買えないものはないと都市伝説的な噂もあります。
しかし、そのステイタス性から所有できる人は限られていて、実際のところサービス内容などは謎の部分が多いようです。
信用度の高い公務員は、ブラックカードを持つことはできるのでしょうか。
ブラックカードとは
ブラックカードとはどんなカードなのでしょうか。
ほとんどのカード会社の公式ホームページをみても、ブラックカードについての紹介はされていません。
ブラックカードの始まりは、アメリカン・エキスプレスが発行したカードが黒いカードだったことから、『ブラックカード』と呼ばれるようになりました。
しかし一般カードでも黒いカードがあるように、カードの色は重要ではなく、中には純金で真珠も使用されたカードもあります。
年会費
同じブラックカードである『楽天ブラックカード』の年会費は3万円(税抜)。
そしてダイナースクラブの『プレミアムカード』の年会費は13万円(税抜)ですが、センチュリオンカードになると年会費が35万円(税抜)になり、さらに入会金として50万円(税抜)がかかります。
また、センチュリオンカードもプラスチックなのですが、サブカードとしてチタン製のカードを発行することができます。
カードが持つスペックは同じですので、チタンカードも同時に申請する人も多いようです。
特典
アメリカン・エキスプレスの日本支社が認めているサービスとしては以下のようなものがあります。
専任コンシェルジュ | 365日、24時間、専任のコンシェルジュがつき、カード所有者の要望に対応してくれます。 担当コンシェルジュが不在の場合は、他のコンシェルジュが対応します。 |
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お誕生日プレゼント | カード会員には毎年誕生日にプレゼントが送られてきます。 |
ファイン・ショッピング | 事前連絡をすればハリー・ウィンストンやルイ・ヴィトンなどの有名ブランドショップで、閉店後にプライベートショッピングが可能に。 |
提携先のホテルの部屋のアップグレード | 提携先で宿泊する場合、無料でスイートルームへアップグレードをしてくれるサービスが。 宿泊に関してはチェックアウト時間の延長などの待遇もあります。 |
ポイントの交換対象が『宇宙旅行』 | 5億円程度カードを利用すれば高級車であるアルファロメオがポイントで手に入りますし、22億円程度利用すれば宇宙旅行もすることができます。 |
電話1本でチャーター機 | プライベートジェット機を、コンシェルジュへ電話1本するだけでチャーターすることが出来ます。 |
ブラックカードを持つにはインビテーションが必要
多くのブラックカードは、クレジットカード会社からインビテーション(招待)を受けなければ持つことはできません。
一般カードやゴールドカードと違い、カード会社から収入面や利用履歴、その人がもつステイタスなどを考慮した結果、インビテーションを受けることができるのです。
では、インビテーションを受けるための目安とは、どのようなものがあるのでしょうか。
どれくらいの収入があればブラックカードをもてるのか?
ブラックカードへのインビテーションの条件は公開されておらず、カード会社によって判断基準も違うので一概には言えません。
しかし一般的に年収が1,000万円から2,000万円を超える場合、インビテーションを受ける確率が高いようです。
また、審査に重要視されるのは年齢ではなく、利用実績になります。
今は若くとも会社を設立する人は増えていますし、年齢に関係なく利用実績と年収さえあれば対象となるようです。
職業は影響するの?
カード会社は収入・利用実績・職業などさまざまな要素を多面的に判断して、インビテーションを発行します。
ただ年収が高いから、利用実績が多額だからといって全てのブラックカードを取得できるわけではありません。
センチュリオンカードは利用実績はもちろんですが、アメリカン・エキスプレスのカードの利用年数も審査に影響があるようです。カード会社によって
- 段階を踏んでインビテーションを上げていく場合
- 利用年数や金額を重視し、利用金額が高額でもインビテーションを発行しない場合
があります。
公務員でもブラックカードを所有することは可能かもしれませんが、ブラックカードは職業を重視しない部分が多いので、職業的な優遇はまず受けられないと思っておいた方がいいでしょう。
まとめ
職業によるカード会社の審査等が理解いただけたかと思います。
中でも公務員は比較的審査に通りやすいですし、クレジットヒストリーを築くためにも、クレジットカードの作成をおすすめします。
良質なクレジットヒストリーを積み上げれば、いつかブラックカードを持つことができるかもしれないですよ。
公務員の方は、この記事を参考にしてクレジットカードを発行してみてください。