親戚や友人などから名義を貸してほしいと頼まれた場合、断れずに貸してしまう人は少なくありません。
「親戚が困っているなら仕方ない」
「きちんと返済するといってるし、名義を貸すくらいなら・・・」
と安易な気持ちで名義を貸してしまう人も多いです。中には詐欺によって名義を貸してしまうといった方もいます。
そこで今回は名義貸しについて詳しくご紹介!
名義を貸すということはどういうことなのか、詐欺による名義貸しについてなど詳しくご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
もしかしたら、気づかぬうちに犯罪者になるかも知れませんよ。
目次
名義貸しとは?
名義貸しとは、友人・知人・親戚・他人などへ自分の名義(名前)を貸すことによって、カードローンやクレジットカードなど様々な契約をすることをいいます。
名義貸しといわれると、少々重くとらえられるものの、中には「ただ貸すだけでだから大丈夫」と安易に考えてしまう方も多いです。
そこでまずは、名義貸しをするとどうなるのかを紹介していきます。
名義を他人に貸すこと自体が違法!
そもそも、ただ名前を貸すだけと認識している方も多い名義貸しですが、その行為自体は犯罪行為です。
友人が困っているからと善意で名義を貸した場合でも、犯罪行為として6か月以下の懲役、または100万円以下の罰金になります。
また、クレジットカードなどの規約でも他人にカードを貸すのは禁止しています。
もし名義貸しが発覚すると、今後クレジットカードを持つことができなくなる可能性が高いです。
名義を貸しても返済義務は名義人にあります
名義貸しは犯罪行為であるとともに、以下の4つのような大きなリスクがあります。
- 犯罪者になってしまう
- 名義本人に返済義務が発生する(多額の負債を抱えることもある)
- 貸した相手の返済が滞ってしまうと名義人がブラックリスト入りしてしまう
- 知らないうちに犯罪行為の加担をしてしまう
名義を貸した本人は、名前を貸しているだけと思っていても、返済義務があるのは名義人、つまり名前を貸した人です。
貸した相手が自分の名義を使ってカードローンを利用し、行方をくらませたとしても返済義務は貸した相手ではなく自分にふりかかってきます。
また、名義の使われ方によっては別の犯罪行為に加担してしまうといったケースもあるのです。
よくある名義貸しの手口とは
名義貸しといっても、友人などにお願いされ仕方なく名義を貸すケースだけではなく、悪徳業者の詐欺に引っかかって、結果的に名義貸しをしてしまうケースもあります。
「名義を貸してくれると10万円バイト料として渡す」
など、給料が高額なおいしいアルバイト感覚で名義を貸してしまうといった方も多いです。
名義貸しの詐欺行為として、主に以下の5つがあります。
- 自動ローンの契約時
- クレジットカードの作成
- 銀行口座の開設
- 消費者金融で金を借りる
- 携帯電話の契約
それぞれの名義貸しについて詳しくご紹介します。
自動者ローンの契約をする
交際相手の代わりに、友人に頼まれてなど、自動車ローンの名義貸しは親しい人から頼まれるケースが多く、断りづらい名義貸しのひとつです。
しかし同時に、人間関係を壊してしまう恐れのあるものでもあります。
もし友人や知人がローンの返済ができなかった場合、当然名義を貸した本人に返済義務があります。
中には、初めから騙すつもりで名義貸しを依頼し、車ごと姿をくらますといったこともあるのです。
そうなると、健全な人間関係を築くのは難しいですよね。
クレジットカードを作成する
クレジットカードでの名義貸しでは、「限度額いっぱいまである商品を購入してほしい。
謝礼として購入額の10%がキャッシュバックされます。
もちろん、商品の請求はありません」といったおいしい話を持ち掛けられることが多いです。
クレジットカードで商品を購入するだけでキャッシュバックされ、しかも商品代が請求されないとなると、飛びついてしまう方も多くいます。
しかし、実際はキャッシュバックもなければ、当然商品代金の請求も届きます。
請求書が届いて初めて知るというケースも多く、気がついたころにはその業者とは連絡が取れないのです。
また中には、「実績が欲しいから・・・」と言葉巧みに近づいてくるケースもあります。
謝礼金で釣って銀行口座を開設させる
「口座を開設して通帳・キャッシュカードを渡してくれたら、〇〇万円」といった口座の売買が行われています。
もしそこで口座を渡してしまうと、その口座は振込め詐欺など犯罪行為に使われてしまい、ある日突然警察が家に来て、初めて犯罪行為に加担していると知ったというケースも少なくありません。
それよって逮捕されてしまうことも十分に考えられます。
名義を貸してもらって消費者金融でお金を借りる
消費者金融などカードローンでの名義貸しでは、「カードローンを利用するだけで、謝礼を払います!しかも借りた分の返済はこちらで行うので安心です。
借りたお金は返済に充てるので必ず一度こちらへ預けてくださいね」といったケースが多いです。
結局、借りたお金の請求がされ、謝礼も受け取れないといった手口が詐欺の常套手段になります。
中には数ヶ月間きちんと返済し、名義人を安心させたころに姿をくらますといったケースもあるのです。
携帯販売のノルマを装って名義を聞き出す手口
「スマートフォンなど、契約してくれるだけで謝礼を出す。」
「携帯電話を契約してくれるだけで、1万円出すよ。」
など、携帯電話での詐欺は後を絶ちません。
そういった形で契約した携帯電話などは、高く転売されてしまうか、犯罪に利用されてしまう可能性が高いです。
もちろん、携帯電話の利用代金の請求は届きますし、スマホ決済での請求も届きます。
怪しいと思ったら、家族や警察に相談する
名義貸しは、友人や知人に頼まれる他にも、悪徳業者もいます。
名義を貸しているつもりはなくとも、業者にいわれるまま携帯電話やカードローンを利用すると名義を貸していることと同じです。
まずは、「名義を貸してほしい」「あなたの名義で借りて・・・」など名義や名前という単語が出てきた時点で、警戒するようにしましょう。
話を聞いたあと時間をかけて考えるなど、冷静になる時間が大切です。
また、うまい話しがあったとしても、あやしいと思ったらまずは家族や警察に相談しましょう。
相手がしつこく勧誘してくる場合は、特に警察に相談することが必要です。
そして何よりも、どんな理由であっても名義を貸すということは犯罪行為だと認識することが大切になります。
名義貸しは、「知らなかった」では済まされないケースも多いです。
名義貸しは犯罪行為であり、名義という単語が出た時点て警戒しだれかに相談することが、身を守る1番の方法になります。
まとめ
今回は、名義貸しをしたらどうなるか、悪徳業者の手口など詳しくご紹介しました。
今回のポイントとしては、以下の4つがあります。
- 名義貸しは立派な犯罪であること
- 気が付かないうちに名義を貸してしまっていることもある
- 知らないうちに、自分の名義で犯罪の加担をしていることも
- 名義という単語が出た時点で疑うこと
「友人からどうしても名義を貸してほしいといわれた」
といった場合、たとえ善意であっても名義貸しは犯罪行為です。
絶対に手を出さないようにしましょう。