友人から「お金を貸して欲しいんだけど」と相談されると「助けてあげたい」と工面してあげたくなるものです。
しかし一方で「お金の切れ目は縁の切れ目」という言葉も。
金銭トラブルが起こりやすいのは友人同士の貸し借りです。それだけに…
「友人にお金を貸すか迷っている」
「もしちゃんと返してもらえなかったらどうしたらいいんだろう?」
と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事は友人との金銭トラブルを起こさないために気をつけたい、お金の貸し借りの大原則、そして体験談を紹介していきます。
友人にお金を貸すか悩んでいる方は、この記事を読んで金銭トラブルの怖さを知り、未然に防ぐ方法を身につけましょう。
目次
金銭トラブルが起こりやすいのは友人同士の貸し借り!
消費者金融や銀行といった金融機関を使ったお金の貸し借りは明確にルールが決められています。
しかし友人同士の貸し借りとなると、相手を信用しての取引になるため、トラブルが起こりやすいです。
なぜ金銭トラブルに発展しやすいのか、その理由を見ていきましょう。
口約束の怖さ
友人同士のお金の貸し借りは「口約束」で成り立っています。
例えば…
「給料日に絶対に返すから!」
「ボーナスがもうすぐだからそれまで貸して!」
と言われ、同意し、お金を貸したとしましょう。
しかし、待てど暮らせどお金を返す気配がありません。
そこで返すように促すと
「え?本当に借りたっけ?借りた覚えがないよ」
と言われると、何も手出しできなくなってしまいます。
当然、お金を返す気がない時点でもはや友情はありません。
あまりしつこく催促するとどうなるのか?
高額なら当然のこと、たとえ少額でも大事なお金に違いはありません。
そのため「お金を返して」としつこく催促したくなる気持ちはよく分かります。
ですが、あまりにしつこい催促を繰り返すと「恐喝罪」で訴えられる可能性が。
例えば催促の中に次の3つが含まれると、恐喝罪の可能性が高まるので注意が必要です。
- 暴力を匂わせる(殺すぞ、殴るぞ、など)
- 周囲の人たちに広める
- 相手の親に訴える
友人にお金を貸す際に注意することとは?
次は友人にお金を貸すときに注意したいポイントをみていきましょう。
借用書を必ず書いてもらう
今も昔も変わらず、お金の貸し借りをするときは「借用書」を書いてもらうのがセオリーです。
「借用書を書かないとお金を貸してくれないの?本当に友達なの?」
と言われるかもしれません。
しかし立場としてはお金を貸すこちら側が優位。
「借用書を書かないならお金は貸せない」
と毅然とした態度で促しましょう。
また万が一、友人に不幸があったとき、お金を貸した側は泣き寝入りするしかありません。
しかし借用書があれば、友人の家族や親族からお金を返してもらえる可能性が高まります。
借用書に記入するべき事柄
借用書は適切な内容でなければ法的な効力を持ちません。
具体的には次の5つを記入する必要があります。
- 使途(可能であれば)
- 金額
- 返済日
- 署名
- 印鑑(母音でも可)
これらを記載した借用書は2人で同じものを所有するのが効果的です。
万が一のねつ造や紛失を防げます。
ちなみに個人間での貸し借りで利息をつける場合、最高金利は年率109.5%が上限です。
相手に合わせた返済方法を考えて催促を継続的に行いましょう!
消費者金融や銀行とは異なり、返済方法は両人で決められます。
ここからは相手に合わせた返済方法を考えてみましょう。
なお、個人間でのやりとりは継続的な催促を意識することを強くおすすめします。
直接会って話をせずとも、今はメールやSNSで手軽に連絡が取れるので、これらのツールをうまく活用すると良いですね。
「貸した~~のお金だけど返済はいつになりそう?」
「今月はいくら返せそうかな?」
相手からするとしつこいと思われるかもしれませんが、大事なお金のことなので、割り切って考えた方が良いでしょう。
それでは具体的な方法を見ていきます。
日にちを決めてまとめて返済してもらう
少額なら日にちを決めてまとめて返済してもらうのが確実です。
メリットとして次の3つが挙げられます。
- 給料日やボーナス日など支払日を決めやすい
- あといくら貸しているのかを把握しやすい
- 一度返してもらえばそれで終わる、という気軽さ
ただし、無理に一括で返済すると、またお金に困ってしまうケースも考えられます。
込み入った話をするのは気が引けるかもしれませんが「本当にまとめてお金を返せるのか」を確認しておいた方が良いこともあるでしょう。
お金の貸し借りを繰り返すとクセになってしまうこともあります。
毎月少しずつでも返済してもらう
10万円以上など、まとめて返すには厳しい金額を貸したときは、毎月少しずつ返済してもらった方が良いです。
メリットとして次の3つが挙げられます。
- 給料日に必ず返してもらえる
- 定期的な返済で完済のタイミングを計りやすい
- 返済への意識が薄れにくい
一度に10万円支払うよりも、毎月10,000円ずつ支払った方が返しやすいですよね。
金融機関のカードローンのように、毎月決められた日に決められた金額を支払ってもらうように調整しましょう。
学生時代の友人にお金を貸してくれと言われた体験談
私はサラリーマンをしていて、けっして裕福ではないものの自分の生活はある程度ゆとりがあり、それなりに幸せな生活を送っていました。
そんなある日、小学校の同窓会がありました。
仕事が忙しかった関係で、それまで何度か開催されていたみたいですがスルーしていましたが、今回はたまたま仕事のスケジュールにも余裕もあり、参加することにしました。
昔の悪友と久しぶりの再開
同窓会に参加してみると、懐かしい顔と何人も出会いました。
その中で、一緒にいろいろないたずらをした悪友の姿も見られました。
学校ではほとんど一緒にいたのですが、15年ぶりくらいの再会だったでしょうか、昔話やお互いの近況などについて話をしているうちに、あっという間に時間が過ぎました。
「また今度会えたらね」ということで、携帯番号の交換をして別れました。
しばらくすると、彼から自分の携帯電話に電話がかかってきました。
「自動車の修理などで予定外の出費が重なってしまったのでお金を貸してほしい」というものでした。
私は当時独身でしたし、金銭的に多少の余裕がありました。そういうこともあって、昔のよしみで10万円彼に貸しました。
なぜか彼からの連絡が途絶え、音信不通に
お金を貸して2か月くらい経過しても、彼から「お金を返す」という連絡が来ませんでした。
仕事が忙しいのだろうなどと思っていたのですが、さすがにここまで放置されるのはおかしいと思い彼に連絡を入れました。
しかし何度電話をかけても留守番電話につながるだけで、彼とコンタクトが取れませんでした。
共通の知り合いを通して連絡をいれるように催促
そうこうしているうちに、お金を貸してから3か月くらい経過してしまいました。
私には彼との共通の友人がいて、その人は彼と連絡を取り合っているというので「すぐに僕に連絡をするように」と伝えるようにお願いしました。
それでも連絡が来ないので、さすがに焦りやいらだちなどの感情が募っていきました。
自分がカードローンを借りることに
借金の返済を求めても相手は全く返答してくれません。
その時の私は信頼していた友人に裏切られたような感覚になって、仕事もやる気が起きなくなりました。
収入も減ってしまって、さらに気持ちが沈んでしまって、精神的にかなり厳しかったです。
追い詰められていた私はついに、一つの決断をすることにしました。
彼の職場に乗り込み、彼の上司と話しをすると決断
いつまでたってもらちが明かないので、彼の職場に行くことにしました。
さすがに一人で行くのは勇気がいったので、間に入ってくれた事情を知っている先ほどの友人を連れ立っていきました。
そして「彼を呼んでほしい」と受付の人に伝えました。
すると彼の上司がそのやり取りを見ていたらしく、ただならぬ気配を察したのでしょうか、人目に触れない奥の応接室に案内してくれました。
そして借金の事情を説明すると、「あの真面目で仕事熱心な彼が?信じられない」と言われましたが、彼を呼んできてもらいました。
彼は上司から大方の話を聞いていたらしく、顔は真っ青な状態でした。
彼は営業マンをしているのですが、上司から「接客の仕事はイメージも大事、トラブルがあるのは困る」と言われ、正直に事の成り行きを話し、私に謝罪してくれました。
その翌週、彼から振込みという形で貸したお金10万円を全額返済してもらいました。
どうやら彼は私が貸した10万円で、生活費やデートなどの遊興費に使っていたらしいということがわかりました。
今回の一件で、親しい友人だからということで気軽にお金を貸すと後でしっぺ返しを食らうということが身にしみてわかりました。
結局彼との関係もそれ以来断絶状態で、お互い全く連絡を取らなくなりました。
学生時代の貴重な友人関係を事実上、一つ失った形になり、ただただ、虚しかったです。
まとめ
ということで今回は友人同士のお金の貸し借りによる金銭トラブル、対象方法、そして体験談を交えて紹介してきました。
ポイントをおさらいしておきましょう。
- 口約束の貸し借りは「知らない」と言われればそれっきり
- 仲の良い友達同士でも必ず借用書を作る
- 相手に合わせた返済方法を考え、催促は継続的に行う
以上3つが挙げられます。
「友達にお金を無心されて、どうすればいいのか悩んでいる…」
という方は、この記事を参考に、金銭トラブルを起こさないための準備を整えておきましょう。