互助会と聞くと、冠婚葬祭のための費用を積み立てる保険のようなイメージをするかもしれません。間違ってはいませんが、実は互助会には、独自の貸付制度があります。また、互助会に加入していることで利用できるお得なカードローンもあるのです。
ここでは、互助会に加入することで利用可能な融資制度やカードローンを紹介します。
互助会の会員の方で、知らずに他社のローンを利用していると後悔してしまいますよ。気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
互助会とは
結婚やお葬式はまとまったお金が必要になります。そういったまとまったお金を一人で準備するのではなく、互いにお金を出し合って助け合おうというのが互助会です。毎月掛け金を会員が支払って、そのお金を積み立てておくので、保険と似ています。
互助会は町内会レベルのものから全国規模の大きなものまであります。例えば、全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は全国の互助会の98%が加盟している巨大なネットワークを有しています。
また、会社員の中には毎月の給料から互助会費用が差し引かれている方もいるのではないでしょうか。入社すると自動的に会社の互助会に加入することになるケースがあるのです。
自分が互助会に加入しているのかどうかわからないという人の場合には、まずは給与明細などを確認してみるといいでしょう。
とはいえ、以前は互助会といえば強制的に加入させられるというイメージが強かったのですが、現在では本人の希望で入会するかどうかを任意で選べるという場合が多くなっています。
互助会に加入することには様々なメリットがありますので、積極的に加入をして便利に活用することをおすすめします。
互助会には貸付制度を展開するところもある
冠婚葬祭のために積み立てておくのが互助会ですが、独自に融資サービスを提供している互助会もあります。もちろん全ての互助会ではありません。貸付事業をしていない互助会もあるので、気になる方は自分が加入している互助会のHPをチェックするとよいでしょう。
互助会によって展開しているローンの種類は違いますが、フリーローンや様々な目的ローンを用意している互助会もありますよ。
- 生活資金用(フリーローン)
- 住宅資金用(目的ローン)
- 教育資金用(目的ローン)
- 自動車資金用(目的ローン)
- 災害資金用(目的ローン)
- 医療用(目的ローン)
- 冠婚葬祭用(目的ローン)
一番、用途が自由なのは生活資金用の融資制度でしょう。しかし、お金を借りる目的がはっきりとしているなら、専用の目的ローンを選択したほうがよいでしょう。一般的にそのほうが金利が安いのです。
互助会に入会すると利用できるカードローンもある
カードローンはATMでお金を借りたり、返済したりすることが可能なローンです。わざわざ返済するときに専用の振込用紙で処理をしたり、銀行の窓口に行って支払う手間がないので使い勝手の良い金融商品。
また、普通のローンはまとまったお金を借りたら、あとは完済するまで返済をしていかなければなりませんが、カードローンは限度額の範囲内ならいつでも追加の借入ができます。ちょっとしたお金が必要なときにとても便利なのです。
ろうきんのカードローンの中には、互助会に入会すると利用できるものがあります。
- ろうきん(労金)とは労働金庫のことで、銀行と同じように預貯金ができる金融機関の一つ。ただし、銀行とまったく別もの。
- 労働者が互いに助け合いながら資金を出し合って作られたのがろうきん。つまり非営利の機関。
- 銀行は利益を追求する株式会社。非営利ではなく営利目的。
互いに助け合うという点では互助会もろうきんも同じですね。ろうきんは地域に根付いています。
- 北海道ろうきん
- 東北ろうきん
- 中央ろうきん
- 新潟ろうきん
- 長野ろうきん
- 静岡ろうきん
- 北陸ろうきん
- 東海ろうきん
- 近畿ろうきん
- 中国ろうきん
- 四国ろうきん
- 沖縄ろうきん
互助会に加入していると、住まいや働いている地域のろうきんカードローンを利用できるかもしれませんよ。
一般的なカードローンとの違い
互助会の貸付制度の方が普通のカードローンよりも低金利で利用できる場合がほとんどです。金利は1~3%程度のものが多いので、もし互助会に加入しているなら、最初に検討すべき互助会のローン制度です。
その分、普通のカードローンよりも提出書類は多く審査は厳しいかもしれません。しかし、普通に互助会の掛け金を毎月遅延なく支払えている人でしたら最初にチャレンジすべきでしょう。
申込資格は会員期間が6カ月以上でないといけないなど一定の条件は設けられているのが普通ですから、利用条件は事前にチェックすることを忘れずに。
ろうきんと有名カードローンの比較
メガバンク、大手消費者金融よりも、近畿ろうきん「笑くぼ」の方が金利が低くなります。ただし限度額が「笑くぼ」の場合は、限度額が100万円未満と大口の融資は利用できません。
カードローン | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
アコム | 3.0%~18.0% | 800万円 |
プロミス | 4.5%~17.8% | 500万円 |
アイフル | 3.0%~18.0% | 800万円 |
みずほ銀行 | 2.0%~14.0% | 800万円 |
三井住友銀行 | 年1.5%~14.5% | 10~800万円 |
三菱UFJ「バンクイック」 | 1.8%~14.6% | 500万円 |
近畿ろうきん「笑くぼ」 | 一律7.9% | 100万円未満 |
反対に、他のカードローンは限度額が大きくなればなるほど金利が下がります。消費者金融の場合は100万円を超えると利息制限法の上限15%以下の利率に下がり、利用実績を積めば下限金利に近づけることができるでしょう。
銀行の場合は、限度額に応じて割り当てる金利幅が決まっています。
限度額 | みずほ銀行 | 三井住友銀行 | 三菱UFJ「バンクイック」 |
---|---|---|---|
300万円超400万円以下 | 7.0% | 年7.0%~8.0% | 6.1%~7.6% |
400万円超500万円以下 | 6.0% | 年6.0%~7.0% | 1.8%~6.1% |
だいたい300万円を超える利用限度額なら、近畿ろうきん「笑くぼ」の金利より低くなります。とはいっても300万円以上の限度額でいきなり契約できる人はほぼいないでしょう。
ローンの利用実績とともに信用があがれば、限度額アップの増額審査を受けて、低金利を目指すのが一般的です。
資金用途が決まっているなら目的ローンがいい
資金用途が決まっているなら、カードローンではなく互助会の融資サービスを利用する方がいいです。
互助会によってローンのプランは違いますので一概に言えませんが、自動車、住宅、医療、災害など、使いみちが定まっている目的ローンの方が、フリーローンと呼ばれる生活資金用のものより低金利であることが多いのです。
ただし、低金利である以上、審査は厳しく行われるでしょう。、各種の書類の提出や担保や保証人などが必要になる場合もあります。しかしそれだけ有利な条件で利用することができますので、利用できる人は互助会の目的別ローンを検討してみてください。
まとめ
互助会に加入している利用できる貸付制度やカードローンの解説をしました。
互助会は冠婚葬祭の時にだけ役立つものではありません。互助会独自の融資制度があり、フリーローンや目的ローン(住宅、自動車、教育、災害、医療用など)が利用可能です。
しかし、互助会によってローンの種類は違います。また、互助会に入会することで利用可能な低金利のろうきんカードローンもあります。
互助会の掛け金を毎月支払っている人でローンの利用を検討するならば、互助会独自の融資制度やろうきんのカードローンを最初にチェックしてみてください。