融資の前に実績をつくるよう言われるなんて、そんな融資の話があるなんて思えなくて・・・
融資を受けたくても受けられず困っている人や、金銭的に余裕がなく困っている人などをターゲットに、うまい融資話をして詐欺を働く手口が増えています。
「300万円まで融資できるといわれた」
「融資しますが、実績を作って欲しいといわれた」
などといったうまい融資話を受けた方、それは詐欺かもしれませんよ。
ぜひこの記事を読み進めて、詐欺被害に遭わないように対策をしましょう!
目次
融資詐欺は、振り込み詐欺や貸します詐欺とも言われる!
融資詐欺とは、融資すると話を持ち掛けて、さまざまな名目でお金を騙しとる詐欺です。
ほとんどの場合、融資を受けるところか、お金を奪われてしまいます。
融資詐欺は、「振込め詐欺」や「貸します詐欺」ともいわれ、いずれにしてもお金に困っている人を見つけてターゲットにします。
振込め詐欺と聞くと、オレオレ詐欺に近いものを考える方もいるでしょう。
融資詐欺での振込め詐欺とは、「融資には〇〇が必要だから△△万円振込むと、融資ができる」などと、融資にかかる手数料や保証料を払うよう促し、口座に振込ませる詐欺をいいます。
お金に困っている状況であれば、多少の手数料や保証料がかかっても融資してほしいという方もいますよね。
お金を“貸します”といいながら、貸すために必要な資金として“振込ませ”だまし取る詐欺が、融資詐欺になります。
そのため、詐欺被害に遭ってしまう方は後を絶ちません。
どのような手口を使って私たちを騙してくるのか?
詳しく説明するよ。
融資詐欺は一言で言っても手口は多種多様です。
共通しているのは、融資をする・融資が可能といって近づいてくることでしょう。
代表的な手口としては以下の5つがあるので詳しくご紹介します。
- 大手銀行・信販会社のふりをして騙す
- 即日融資可能とさそう
- 手数料がかかるとだまし取る
- 融資前に保証金や保険金を払わせる
- 信用実績を作らせる
大手銀行や大手信販会社に成り代わって騙す
大手の銀行・信販会社・消費者金融の名前で電話やダイレクトメールが届いた場合、“大手企業”というだけで信用してしまうという方も多いのではないでしょうか。
実際に起こる融資詐欺では、大手銀行や消費者金融の名前を使ってダイレクトメールを送り、融資の勧誘をするケースが後を絶ちません。
ダイレクトメールの内容の特徴としては、以下の3つがあります。
- 通常の融資額よりも高額
- 低金利
- 収入や職業など全く条件がない(誰にでも貸す)
記載されている社名のみ大手銀行・信販会社であるものの、住所がでたらめ、電話番号だけが詐欺グループなどへ繋がることが多いです。
貸金業登録番号なども詐称されているケースがほとんどになります。
大手・準大手の消費金融業者はダイレクトメールでの勧誘は一切行っていません。
もし消費者金融からダイレクトメールでの融資勧誘を受けた場合は、詐欺だと思った方がいいでしょう。
即日融資可能
「即日融資可能」など甘い言葉を使って、消費者を引き寄せて興味を持たせ、結果的に手数料や保証金などといってお金を振り込ませて騙しとる手口もあります。
手数料や保証金については次に詳しく説明しますが、甘い言葉としてよくあるのが以下の4つです。
- 融資条件なし!
- ブラックでも大丈夫!
- 即日融資します!
- 低金利を保証!
手数料をだまし取る
融資詐欺では、手数料としてお金を振り込ませる手口も多いです。
銀行や消費者記入などで融資を受ける場合、不動産を担保とすると手数料が発生します。
しかし、通常で無担保の融資であれば、実費以外の手数料自体が発生することがほぼないため、そのような場合はまず詐欺かも知れないと疑うことが大切です。
実際にきちんとした銀行などの融資で発生する手数料は、融資実行と同時に支払います。
融資よりも先に支払うように言われた場合は、詐欺を疑いましょう。
融資前に保証金や保険金を支払わせる
「保証料が発生するので30万円を先に振込んでほしい」といわれた場合は要注意です。
実際の融資でも保証料などを先払いすることはありません。
手数料と同様に、融資実行と同時に支払います。
ちゃんと返済できるか信用実績を作らせる
融資詐欺の中には、信用情報の実績を作らせるという名目で融資詐欺にあうことがあります。
信用情報とは、カードローンやクレジットカードの利用履歴であり、どの金融機関も審査において必ずチェックする情報です。
この信用情報に実績(滞納などなくきちんと返済する実績)がないと、どの金融業者も融資を渋る傾向があります。
そのため、詐欺業者ももっともらしく信用実績を作るよう促すのです。
手口としては、最初は1万円を貸付し、2万円を返済するという少額なものが多く、次の実績として2万円を貸付し4万円を返済として振込むといった流れになり、気がついたときには高額になっているケースが多くあります。
中には、「審査に通って融資は可能だが、いい信用実績がないのですぐに融資ができない。実績を作るよう手助けをする」といい、実績を作るよう促されることがあります。
「実績を作るだけで融資してもらえるなら」と、騙されてしまう方もいるのではないでしょうか。
基本的に金融関係では、信用実績をそういった形でつくらせることは絶対にありません。
ブラックでも可能!どこよりも低金利で融資できます!の言葉に潜む巧みな罠
各金融機関から融資を断られた方や、自己破産した方など、いわゆるブラックリスト入りしてしまっている方は、融資を受けるのが大変難しいです。
そのため、「ブラックでも利用可能」と言われると、つい話にのってしまうといった方も多いです。
そういった詐欺の場合、
- 他社を紹介するケース
- 偽装質屋を装うケース
といった2つのケースがあるので、詳しくご紹介します。
https://shifit.co.jp/moneyland/shinsa/1421.html
他社を紹介するケース
これら以外には「当社では貸付はできないけれど、融資を受けることができる他の業者を紹介する」というケースなどがあります。
この場合には実際に貸付を受けられることが多いのですが、融資が成立した後で「紹介料」「斡旋料」を請求されることがある。
偽造質屋を装い、気軽に高利で融資をするケース
お年寄りに被害者が多いのは、偽装質屋による融資詐欺です。
偽装質屋とは、価値のないものであっても質にいれさせて、それを担保に高い金利で融資する詐欺になります。
通常質屋は、価値に合ったものを担保としてお金を貸すサービスです。
しかし偽装質屋とは、そもそも担保を重要としているのではなく、融資金額とそれに伴う利息を目的としています。
偽装質屋の詐欺については、以下の記事も参考にしてくださいね。
これらの融資詐欺に遭わないために注意する3つのこと
相手が巧みすぎて、きちんと防げるか不安です!
それに、詐欺に遭わないよう、注意点を知っておくことも大切なんだ。
融資詐欺に遭わないためには、注意点を把握し警戒心を持つことが大切です。
注意点としては、以下の3つがあります。
- うまい話には警戒心を持つ
- 平均的な実質年利などを把握しておく
- 一人で決めずに人に相談する
それぞれについて解説します。
「うまい話には罠がある」と警戒心を持つ
人を欺こうとする人は、言葉巧みに人の弱いところをついて誘いこみます。
まず、うまい話しには警戒心を持つことが大切です。
以下の4つのようなうまい話しが掲示されている場合は、まず疑うところから入りましょう。
- ブラックでも融資可能!
- 〇〇〇万円まで融資可能!
- 即日融資可能
- ありえないほど低金利表記
平均的な実質年利などを把握しておく
簡単に騙されないようにするために、平均的な金利や限度額などを把握しておくことも大切です。
現在、利息制限法によってお金を貸し付ける際の年利は上限を制限しています。
その上限は以下の通りとなっています。
- 借入額10万円未満 年利20%まで
- 借入額10~100万円未満 年利18%まで
- 借入額100万円以上 年利15%まで
初めてカードローンを申し込む場合、銀行系、消費者金融系のいずれのローンにしても大体、上記の上限付近の年利を適用されることが多いでしょう。
また平均的な年収ではローンの借入限度額も200万~300万の間で設定されます。
これらのことを踏まえておけば、上記から大幅にかけ離れた「年利1%~数%などの低金利」や「保証人や収入証明書不要で数千万までOK」など謳っている業者はすべて「怪しい」ですし、逆に上限金利を超えた高い金利も違法業者だと一目で判断できるようになります。
少しでも怪しいと感じた場合は誰かに相談する
融資を受けるということは借金をするということなので、恥ずかしくて人に相談できないといった方が大多数です。
そのため1から10まですべて一人で決めてしまうので閉鎖的になってしまい、ちょっと疑問や不安に思っても、そのまま流されてしまうことがあります。
少しでも怪しい、信用していいのかと疑問に持つ場合は、警察でも構いません。
迷わずだれかに相談しましょう。
詐欺の被害に遭っても実際に、詐欺集団を捕まえるのは難しい
悪徳詐欺集団は自分たちに足が付かないよう、使い捨ての電話番号を使ったり、騙し取ったお金の振り込み先をつかったり、他人名義の銀行口座などを使用しているケースがほとんどです。
もし実際に融資詐欺に遭ってしまったときの救済措置とは?
もし融資詐欺でお金を悪徳詐欺業者の口座に振り込んでしまった場合、平成20年から施行された「振り込め詐欺救済法」に基づき、お金が返ってくることがあります。
全てのケースでお金が戻ってくるとは断言することはできませんが、スピード解決ができた場合に一部だけ戻ってくる可能性があるというものです。
これは、被害者の申し入れによって金融機関が振り込んだ先の口座を凍結し、詐欺集団が引き出せないようにするものです。
残高によって被害額の全額または一部を被害回復分配金として受け取ることができます。
この場合、詐欺集団が口座から金銭を引き出してしまった後では残高不足により十分な金銭が戻らなくなってしまいます。
ちなみに現在被害に遭いそうになっている方は怪しいと思われる口座を下記のホームページで調査することができるので、すぐに試してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
融資詐欺の手口や気をつけるべき点などについて詳しくご紹介しました。
融資詐欺については、以下の3つがあります。
- 大手の銀行や信販会社からうまい融資の話があってもまず疑うこと
- 手数料・保証料・保険料など融資実行よりも先に振込むよう言われたら詐欺の可能性大
- 融資を受ける前に、怪しい場合は人に相談する
- 万が一、融資詐欺に遭ったら「振り込め詐欺救済法」を利用してお金がかえって来ることもある
言葉巧みに人の弱みに付け込むことで起こる融資詐欺は、まず疑うところから始めないと回避できません。
「融資前に振込むなんてことはあるの?」
「ブラック入りしている友人が、融資を受けられると喜んでいるけど本当?」
など、少しでもその融資に疑問を持っている方は、この記事を読んで一度立ち止り友人や親戚、警察などへ相談しましょう。
きっと、融資詐欺かどうか、冷静に判断することができますよ。