慢性呼吸器疾患看護認定看護師は近年増加傾向にあるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を始めとした、様々な呼吸器の慢性疾患患者に対する看護のスペシャリストになります。 慢性呼吸器疾患看護認定看護師の特徴として、一般病棟で働くだけでなく、最近需要が高まりつつある在宅看護や在宅生活に向けての支援も行う幅広い活動領域が挙げられます。
慢性呼吸疾患看護認定看護師資格の概要
主な役割として、肺機能低下を予防する看護ケア、回復促進のための看護を行います。上記した通り、病棟看護にとどまらず、在宅看護も行うなど活動領域が幅広く、今後ますますニーズが高まることが予想されます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の役割と仕事
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の主な役割や仕事は以下のようになっています。
- 安定期、憎悪期、終末期における患者、その家族のQOLを向上させる
- 病棟看護だけでなく在宅看護にも対応する
- 患者さんとその家族のメンタルケア
- 医療チームが円滑に機能するように調整する
慢性呼吸器疾患看護認定看護師になるには
大前提として日本の看護師免許を所有している必要があります。その上で以下の条件を満たして初めて認定審査資格が与えられます。
- 看護系大学院修士課程の修了
- 日本看護協会が認定している認定看護師教育機関(課程)を修了(6か月615時間以上)
- 看護師免許取得後、実務経験が通年5年以上
- 実務経験5年以上のうち、3年間は認定看護分野で実務経験
- なお勤務年数は常勤、非常勤は関係せず、通算時間を満たしていれば問題無し
上記した全ての条件を満たしていれば慢性呼吸疾患看護認定看護師資格の認定審査が受けられるようになります。 なお、5年ごとに更新(看護実践と自己研鑽の実績について書類審査)が必要となります。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師が活躍できる場所
主に呼吸器疾患患者が多い病院・病棟での勤務になります。また呼吸器科関連の救急外来や在宅ケアなどでもニーズが高まっています。 なお慢性呼吸器疾患看護認定看護師は資格を取得してから以前までの職場に戻って勤務する事例が多いのも特徴です。決められた配属先があったとしても、認定看護師としての資格を活かしやすいのは他の認定看護師と異なる点だと言えます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師資格のまとめ
人間が生きていく以上、呼吸は必要不可欠な物です。それも365日24時間継続し続けなくてはなりません。それだけに、人間らしい生活を送るためには慢性呼吸器疾患看護認定看護師の存在が重要とされています。 現状、資格保有者は着実に増加傾向にあるのですが、いかんせん教育機関が少なく、自主的にセミナーに参加するなどして勉強しなくてはならない場面が多く、この点が課題として挙げられています。 とはいえこの資格を有していれば様々な働き方が目指せること、キャリアアップやスキルアップに繋がることを考えると非常に有用性の高い資格だと言えるでしょう。