特定の分野に特化した看護師「認定看護師」。優れた知識と技術を持っている証明となり、看護師のキャリアアップに欠かせない資格として注目されています。ここでは認定看護師の資格取得方法について紹介していきます。
認定看護師資格取得までの流れ
看護師免許が必須
認定看護師は日本の看護師免許が必須です。
実務研修通算5年以上
実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は認定看護分野の実務研修であることが必須です。
認定看護師教育機関(課程)修了
定められた認定看護師教育機関の課程(6ヶ月、615時間以上)を修了します。対象となる学校は全国各地に点在しているものの、決して数は多くありません。
認定審査
上記の条件をクリアして初めて認定審査を受ける資格が得られます。筆記試験に合格すれば晴れて認定看護師資格取得。
認定証の交付・登録
認定看護師認定証が交付・登録されます。
更新
認定看護師資格は5年ごとに更新しなくてはなりません。その際に看護実践と自己研鑽の実績について書類審査があります。
状況別取得方法
次に今置かれている状況別の認定看護師資格取得方法を紹介します。
実務経験5年以下や分野外勤務の場合
上記した通り5年以上の実務経験、うち3年は認定看護分野での実務が必須になります。
現在働いている病院に認定看護分野があるなら、そこで働くことで実務経験を積めます。もしもない場合は転職しなくてはなりません。
実務経験の条件を満たしている場合
実務経験の条件を満たしているのなら、あとは対応する学校で所定のカリキュラムを受けて、筆記試験に合格すればOKです。
サポート体制のある職場を探そう
認定看護師を目指すにはとにかくお金が必要です。主に「学費」と「認定審査」でまとまったお金が必要に。後者はそれほどでもありませんが、学費関連は少なめに見積もっても100万円、場合によっては300万円ほど必要なことも。
そして現状は大半を自己負担しなくてはなりません。とはいえまとまったお金を準備できないこともあるでしょう。そこで選べる手段として…
- サポート支援制度を利用する
- 奨学金を使う
のいずれかを使って自己負担を軽減させることもできます。やはり優先したいのはサポート体制。
勤務する病院が資格取得支援を用意しているなら「学費の補助」や「在学中の休職扱い」といった心強いサポートが受けられます。今働いている病院が資格取得サポートを採用しているならベストですね。
転職も視野に
もしも病院側がサポートを提供していない、あるいは否定的な場合は転職を検討する必要があるかもしれません。
もちろん相応の覚悟が必要ですし、支援制度が整っている病院は人気がすごいので簡単にはいかないかもしれません。
それでも認定看護師の資格を取ることで、今後の看護師としての働き方に大きな変化が起こるのは間違いなく、将来性を考えれば転職を本気で検討するのは悪くない選択だと思います。
どうやって探す?
資格支援サポートを提供している病院の探し方ですが、手軽にチェックするなら看護師転職支援サイトを有効活用するのがオススメです。
検索すれば簡単に見つかりますし、時間や手間が惜しいなら、専任コンサルタントに相談すれば候補を紹介してくれます。
終わりに
2016年の時点で約1万6000人が認定看護師の資格を所有しています。看護師全体でみれば、ごくごく少数しか存在していないことが分かります。
現状で最もハードルが高いのが学費、そして最短半年とはいえ通学しなくてはならないことです。
認定看護師と比較されることが多い専門看護師を考えれば、難易度は低めにはなりますが、それでも気軽に取得できるほど簡単でもありません。
まずはどの資格を取るべきなのか、そして病院側からの支援が受けられそうなのかを考えてみましょう。