看護学生のとき、実習先で素敵な主任さん・副師長さんに出会いました。
制服の襟元のラインが多かったり、特別なバッジがあったり、優しくてかっこいいなぁと思ったものです。
しかし、そんな方々には、人の上に立つものならではのたくさんの苦労があったのでした。
今回は主任・副師長が仕事を辞めたくなる理由についてまとめていきます。
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看護師における主任・副師長とは
部署長(看護師長)の補佐となるのが主任・副師長といった役職の人たちです。(※職場によって主任と副師長と呼ぶところに分かれるようですが、当記事では同等の地位だと考えています)
業務は通常の看護業務や部署内の係・委員会に加え、師長代理業務・スタッフ教育と管理・部下と師長の橋渡し・院内会議への出席・実習生への指導など、多岐にわたります。
まさに看護師業界の中間管理職と言えますね。
とてつもなく忙しく、大変な職位であることがわかります。
主任・副師長が仕事を辞めたくなる5つの理由
激務の看護師の中でも、超激務の主任・副師長さん。
どんなときに辞めたいと思うのでしょうか。
1.責任が重すぎる
ここまで述べてきたように、主任・副師長の業務は多岐にわたっており、そのどれもが責任ある重要な仕事です。
ほとんど師長と遜色ない業務もありますよね。
普通の看護業務だけでも責任重大なのに…平社員の筆者は想像しただけでゾッとしました。
あまりに重い責任を負っているため、本当に辞めたいのに責任感から辞められない方もいるそうです。
2.スタッフと師長の板挟みになる
師長に比べると、主任・副師長はほとんどのスタッフにとって身近な存在だと言えます。
師長には言えないことも、主任・副師長になら気軽に相談できるなんてこともあるのではないでしょうか。
それゆえ、スタッフと師長の板挟みになってしまい、多大なストレスを感じてしまいます。
3.師長と合わない
師長と合わないとなると、それは一大事です。
仕事もやりにくいし、部署の雰囲気も悪くなりかねません。
ワンマン師長の尻拭いをさせられている主任・副師長さんもいるでしょう。
とは言っても、師長を変えてもらうことも、自分が降格することも難しい…ひたすら耐えている方がたくさんいるような気がします。
4.自分の性格が管理職に不向き
リーダーシップをとれる人・とれない人、この世界にはどちらも存在します。
不向きでも経験や方法論を駆使して乗り越えられる可能性がありますが、本当に苦痛になっている場合は精神的に悪影響を及ぼします。
うつ病などを患ってしまう方もいるそうです。
5.手当はあるけど、それでも給与が業務内容には見合わない
超激務をこなしても、給与が少なすぎると辞めたくなってしまいますよね。
主任・副師長は一般の看護師と比較して、月収(基本給)3~7万円、年収(ボーナス含)20~100万円程多いというデータがあります。
もしこれ以下の場合は、職場の主任・副師長手当が安く設定されている可能性があります。
看護管理職が抱える悩み
「役職手当がついてお給料は上がったけど、ストレスも増えた」
「職場を良い方向に変えたいけど、上手くいかない」
「部下と上司の板挟みになってしまい、管理職になる前にはなかった孤立感がある」
など、看護部長・看護師長・看護主任(副師長)といった看護管理職のみなさんも、さまざまなお悩みを抱えているようです。
どこの業界でも、管理職はストレスフルですね…。
ここでは看護管理職の悩みについて、まとめていきたいと思います。
看護主任(副師長)が抱える悩み
看護主任は、世間一般でいうところの中間管理職に位置するでしょうか。
受け持ち患者の看護や新人や学生への指導などを行うと同時に、部下である看護師たちを管理し、看護師長とのパイプ役になります。
経験年数があれば誰でも主任になれるわけではなく、中堅~ベテラン看護師から選ばれた人だけがなれる役職です。
主任から師長、部長と昇りつめる人もいる一方で、管理職になるのが嫌で、定年退職まで昇格を断り続ける人もいます。
昇格を拒んだ先輩看護師を部下として扱うのも、それはそれで職場は大変そうです。
師長からの叱責が大きなストレスに…
中でも大きなストレスになるのは、師長からの叱責だそうです。
部下がミスをしたら、その部下を管理している主任にも責任があるという考えから、師長からあれこれ言われるのです。
自分が全く関与していないのに「主任だから」というだけで怒られることもあります。
いくら部下を管理する役目があるとは言え、それでは納得いかないですよね。
一度主任に昇格したものの、やはり辞退したいと思う方もいるようです。
そうであれば、主任からヒラの看護師に戻るよりも、いっそ転職した方が職場内のわだかまりが少なく済むかもしれません。
主任になられる方は30~40歳代が多いかと思いますので、年齢的にはまだまだ転職も可能です。
看護師長が抱える悩み
看護師長は、看護師の部署長にあたり、それぞれの病棟や外来部門などを管理します。
看護師長は定期的に開かれる会議に参加するわけですが、しばしば現場と会議室の板挟みになることがあるようです。
大きなことでは看護部の改革、病院の移転や再建の問題など、もっと身近なことでは残業代の請求、ユニフォームの変更など悩ましい案件は山ほどあります。
「主任は優しいけど、師長が怖い」などと言われがちな師長さんも多いでしょうけど、みなさんご苦労なさっているんですね。
こんな苦労がたたって、転職を考える師長さんもいます。
看護師長の年代は40~50歳代から定年寸前までが多いですが、もっと若い30歳代で師長になる人もいます。
看護師の転職は、年齢制限ないところが多いですが、師長を辞めて転職するのは一筋縄ではいかないかもしれません。
経験を買ってもらえるかもしれませんが、体力面や今後の成長を重視して若者を採用したい病院・施設もあるでしょう。
それに新たな職場で一からやり直すには、今までのプライドを一旦捨てなければいけません。
看護部長が抱える悩み
看護部長はその病院で働く看護師のトップです。患者さんと接することはあまりなく、主に病院運営や看護部全体の管理に携わります。
看護部長の悩みは、看護師のトップではあるけれど、病院のトップにはなれないことです。
病院のトップ(管理者)は院長であり、医療法の規定により、院長は医師でないとなれないことになっています。
副院長に登用される看護部長は増えましたが、上には上がいる状態なのです。
もし看護部長が、その病院の看護師全員も患者さんも喜ぶような素晴らしい案を持っていても、院長に却下されてしまうと実現できません。
このような状態に嫌気がさしたり、情熱を失ってしまい、定年間近であっても看護部長を辞めたくなってしまうことさえあるそうです。
【もう限界】主任・副師長でも退職してもいいの?
辞めにくい立場であることは理解していますが、主任・副師長さんも人間です。
無理をしては身体を壊してしまいます。
師長との関係などは部署異動で解決する可能性があります。
極端な話、もうひと踏ん張りして看護師長や看護部長まで上り詰めれば、中間管理職ならではのストレスは減少しそうです(また別のストレスが発生しますが)。
- 主任・副師長という仕事が向いていない
- もっと患者さんと接する機会が多い業務に戻りたい
- 給与に納得がいかない
といった理由の場合は、思い切って新しい職場を探した方が良いかもしれません。
あえて主任昇格を断わり、平の看護師として定年まで働き続ける人もいるほどですから。
そういった選択をするのも一つの手です。
尊敬できる看護師さんたちが、より快適にのびのびと働けますようにと願わずにはいられません。
看護管理者の能力を上げたい方は「認定看護管理者」の資格取得を考える
認定看護師や専門看護師のように、看護管理職に関しても認定制度があります。
それが認定看護管理者(Certified Nurse Administrator)です。
「看護管理者の能力を上げたい」
「転職前に改めて自分の価値を高めておきたい」
と考えている看護管理職の方にとっては、有用な資格かもしれませんのでご紹介しておきます。
認定看護管理者は以下2つの条件を満たすと取得できる資格になります。
2.日本看護協会が定める510時間以上の認定看護管理者教育を修める、あるいは、大学院で看護管理に関する単位を取得して修士課程を修了した後に、認定看護管理者認定審査に合格すること
参照:日本看護協会 | 認定看護管理者ってどんな看護師?(PDF)
認定看護管理者制度の目的は下記のとおりです。
認定看護管理者とは本会認定看護管理者認定審査に合格し、管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有すると認められた者をいいます。
※参照:日本看護協会
看護管理を極めてみるのも面白いかもしれませんね。
詳しくは上記のウェブサイトをご覧ください。
看護管理職のみなさま、何より身体を壊さないよう気を付けて頑張ってくださいね!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は主任・副師長といった看護師の中間管理職の方の悩みを中心に紹介しました。
最後にもう一度、主任や副師長が辞めたり・転職したい理由をおさらいすると
- 部下と師長の板挟みになること
- スタッフ間の揉め事があった時は中立の立場を取らなくてはいけないこと
- 師長にたびたび叱責されること
の3つが挙げられます。
管理職だと言っても、一人の看護師に違いはありません。
「もう限界…転職したい!」
という方は、お体を第一に考えて、自分のためにより良い選択をしてくださいね!