生活習慣病を始めとした、慢性疾患が問題視されています。糖尿病、高血圧、心疾患、脳血管疾患などなど挙げればキリが無いほどです。その根底には生活習慣の多様化、食生活の乱れなどがあり、切っても切れない関係に。すでに慢性疾患を抱えた患者とその家族に適切なアプローチができる専門家として慢性疾患看護専門看護師が登場しました。
慢性疾患看護専門看護師資格の概要
長期化しやすい慢性疾患の治療や療養を適切にケアし、専門性の高い看護を提供するための近くです。患者本人だけでなく、取り巻く家族の身体的・精神的な負担を軽くすることも目的になります。
慢性疾患看護専門看護師の役割と仕事
循環器系、呼吸器系、神経系など取り扱う分野は実に幅広く、当然慢性疾患看護専門看護シワこれらを全てカバーするだけの知識と技術が求められます。 同時に患者一人ひとりの状態は異なるため、それぞれを的確に把握した上で、継続的な看護を行っていく能力が必須。 慢性疾患に悩む患者は家族と上手くいかないことも多く、表面上は上手くいっているようでも身体的・精神的な負担がかかっているケースは珍しくありません。これをケアするのもまた役割のひとつとなっています。
慢性疾患看護専門看護師になるには
慢性疾患看護専門看護師の資格を得るには以下の条件を満たす必要があります。
- 日本の看護師免許を有している
- 日本看護系大学協議会専門看護師教育課程基準の科目単位の取得
- 常勤、非常勤を問わず実務経験が5年以上
- 実務経験5年以上のうち、3年以上は慢性疾患看護分野の実務経験があること
これらの条件を満たし日本看護協会の専門看護師認定審査を受け、書類審査・筆記試験を合格すると資格を有します。 審査の難易度は低く、とある教育機関では受験者全員が合格しています。審査の難易度自体は低いのですが、実務経験、教育課程の修了などハードルは消して低くはありません。
慢性疾患看護専門看護師が活躍できる場所
慢性疾患の症状は幅広いため、消化器官、神経内科、循環器科など様々な診療科で活躍することになります。基本的にほぼ全ての病院が活躍の場になると言っても過言ではないでしょう。 病院内だけではなく、退院後の療養生活をスムーズに行うための地域医療、福祉関係者との連携や調整もまた行わなくてはなりません。そのため人によっては外に出て積極的にコミュニケーションをとっているケースも。 また資格保有者が少ないことから、大学などの教育機関で教員として活躍する人も多いです。
慢性疾患看護専門看護師資格のまとめ
生活習慣病をはじめとした慢性疾患に悩み、医療機関に相談する人がかなり増えています。1つの社会問題ですね。 医療・看護側としては「完治が難しい」ことがほとんどで、いかに慢性疾患と付き合いながら生活の質を高めていくかが重要です。慢性疾患に悩まされていても、身体的・精神的・社会的に充実した生活を送れるようにサポートすることこそ最大の役割だと言えるでしょう。 何度も紹介した通り、資格保有者が極端に少ないので今が旬の資格に間違いありません。今後のニーズも期待できますし、様々な場所で活躍できることからも、候補に入れておきたいところ。