小さい病院と大きい病院、転職におけるメリット、デメリットは?

労働環境や収入、人間関係など病院の規模でどのように変わる?

病院の規模はベッド数で決まります。概ね、ベッド数が200床を超える病院を大規模病院、200床未満の病院を中小規模病院というような区分けがされる場合が多いです。

20床未満であれば、診療所と呼ばれ、病院ではありませんし、薬は門前薬局など、調剤薬局に委託する事になりますので、薬剤師が医療機関内で勤務することは通常はありません。

その為、今回は、大規模病院と中小規模病院で薬剤師が勤務する場合の違いを、人間関係、仕事の幅、給与面の3つの視点から、具体的な現場の実態を見ていきましょう。

自身のキャリアなどを考慮して、病院勤務を希望するか否か、もしくは、どの程度の規模の病院に転職先を決まるか、参考にしてください。

仕事の内容

大規模病院の場合
大規模病院の薬剤部はかなり大きく、薬剤師の人数は数十人から百人以上です。病院全体としては、薬剤師の数は多いと言えますが、業務内容が幅広い為、一人当たりの仕事量は常に過重労働になりがちです。

ただし、薬剤部の業務は分担制になっているところがほとんどで、調剤、製剤、医薬品管理、DI(薬の情報管理)、服薬指導など、各担当者が専任で行っています。

その為、他の担当の事はあまり、考える必要がありません。これにはメリットもデメリットもあります。メリットは長くその業務に携わるので、深い知識と技能が身に着く事です。

また、大規模病院では新薬の治験に参加できる場合があります。こういった経験は大規模病院ならではのメリットです。

デメリットは移動が無ければ、他の担当の業務を全く、経験する事がありませんので、キャリアとして限定されてしまい、深く、狭くになりがちな事です。

中小規模病院の場合

大規模病院と比較して、様々な業務に当たることができます。よって、最初に経験を一通り、積んで、キャリアアップにつなげるメリットはあるでしょう。

一方、各種の診療科がすべて揃っているわけでは無い(最近では、少子化に伴い、産科などは、大規模公営病院でも存在しない場合もありますが)ので

それに比例して、薬剤業務についても、全てを実施しているわけではありませんの、比較的、広く、浅いキャリアになりがちです。

収入面

大規模病院の場合
大規模病院の薬剤師は初任給が安い傾向にあります。主任や部長など、役職がつく段階になるまで、大きな収入アップは見込めません。逆を言えば、昇進前提でないと、長く勤めるのが難しい傾向にあります。

しかし、大規模病院の場合は公営病院という選択肢もあります。公営病院だと、初任給は安いのですが、公務員扱いなので、定期昇給があります。

ですから、長く務めるなら、公営の大規模病院を狙うという選択肢もありでしょう。

中小規模病院の場合
中小規模病院は通常は民営です。そして地域差で収入もずいぶん異なります。地方で薬剤師が不足している場所などは、比較的、収入が高い傾向にあります。

こういったところは、その分、作業量が多くなる可能性があるので、労働条件を考慮して、割に合えば、収入面では、大規模病院よりも充実する可能性があります。

人間関係

大規模病院の場合
従事者が多く、多忙なのに、業務上のコミニュケーションをとる必要があるので、どうしても、事務的になりがちです。

また、患者も急性期の厳しい状況の人が多い為、緊急性もありますし、夜勤など長期間労働も伴う事も多くあります。

そのため、緊張した職場環境になりがちなので人間関係もあまりうまくいかない場合が多い傾向にあります。

また、病院特有の縦社会も大規模病院の方がより、強い傾向にあります。

中小規模病院の場合
従事者が少ないので、医師や看護師、理学療法士、放射線技師など、他の医療従事者と比較的、アットホームな関係になる傾向があります。

また、規模に関わらず、急性期病院か慢性期(療養型)病院でも仕事内容や収入、人間関係が変わります。これは規模だけでは判断は出来ません。

概ね、傾向としては大規模病院は、急性期病院としての役割が多いと言えるカモ

まとめ

規模の違いだけでなく、収入では営か民営かで長期就業者にとっては大きな差が開きます。キャリアアップとしては特に国立病院は規模が大きく、最新鋭の医療機器もそろっていますし、幅広い疾患の方が来られます。

何より大規模病院は赤字経営が多いので最悪、経営破綻する恐れもありますが公営だとその心配は少ないと言えます。

労働条件に関しては、急性期病院か慢性期(療養型)病院で、ずいぶん変わります。

概ね、大病院は急性期病院である場合が多いのですが、介護施設を併設した温泉病院などは大規模病院であっても手術する事もなく、リハビリに特化している病院などもあります。

よって、あくまで、病院の規模は目安に過ぎません。どういうタイプの病院なのか、どういった診療科、疾患に力を入れているのか、など、事前によく調べることが肝心です。

自身のキャリアや年齢などを考慮して、転職先を選びましょう。たとえば、ある程度の年齢に達して、もう、キャリアップを望まないが、一定以上の収入は必要という人は、地方の人手不足の中規模病院は狙い目かもしれません

地方ほど、高齢者比率は高くなっていますので、病院だけは、赤字でも必要です。地方自治体の補助金を条件に、民間病院を誘致して、新設される場合もありますのでそういった情報をいち早く知る事が出来れば転職には有利になるでしょう。

もちろん、現在の自身の年齢を考慮した上になります。でないと、限界集落(住民の過半数が65歳以上の自治体)だと、将来、高齢者もいなくなってしまうので、病院自体、存続できなくなる可能性も否定できないからです。

今20代や30代なら地方でも限界集落の地域の病院は避けるべきカモ