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胸に痛みを感じたら…それは乳腺症かも!乳腺症の症状と治療・緩和法
乳腺にもっとも起こりやすい病気「乳腺症」についてきちんと理解しよう
女性に起こる胸の病気と聞くと、乳がんを真っ先に思い浮かべる人が多いでしょう。確かに日本人女性のがんのうち、もっとも多いのは乳がんとなっています。しかし、女性の胸、特に乳腺にもっとも起こりやすい症状として知られているのは「乳腺症」と呼ばれるものなんです。
乳腺症は、乳がんのように胸にしこりが発生するほか、胸にチクチクとした痛みを感じる症状です。バストに痛みを感じたり、しこりが見つかったりしたら、それは乳腺症の症状かもしれません。
胸にチクチクとした痛み…乳腺症ってなに?
乳腺症とは、バストの中にある乳腺に起こる症状の総称です。
乳腺があることで起こる症状なので、バストの大小や年齢に関係なく、女性であれば誰でも起こる可能性がある症状のひとつなんですね。
乳腺症が起こる原因
乳腺症は女性ホルモンのエストロゲンが過剰に分泌することで引き起こされるといわれています。
エストロゲンの分泌量が増えてしまうと、乳腺症を引き起こす可能性が高まるというわけです。
- バストの痛みや張り
- しこり
- 乳頭からの分泌物
痛みが発生しやすい以外は、乳がんの症状によく似ています。そのため、乳腺症を乳がんと勘違いしてしまうことが多いのです。
乳腺症と乳がんの違い
乳腺症と乳がんの症状はよく似ていますが、しこりの状態や症状のあらわれかたにこのような違いがあります。
乳腺症 | 乳がん | |
---|---|---|
しこりの状態 | やわらかく弾力がある | 硬くて動きにくい |
症状の変化 | 生理周期で症状が変化する | 生理には左右されない |
痛みの有無 | 痛みがある |
痛みはない (症状が進行すると痛みを伴うことはある) |
しこりの種類 | 良性 | 悪性 |
同じしこりがあらわれる症状でも、しこりの状態や痛みの有無、症状の変化などに違いがあるんですね。
ただし、これだけで乳腺症か乳がんかを自己判断してしまうのは危険です。バストにしこりを発見したら、またはバストの痛みが続くようなら、なるべく早く病院で検診を受けるようにしましょう。
乳腺症が乳がんになるって本当?
一部では「乳腺症のしこりががんになる」「乳腺症になると乳がんのリスクが高まる」というような話も見られます。これは本当のことなのでしょうか。
乳がんと乳腺症、どちらもしこりができる症状ですが、その因果関係は認められておらず、乳腺症になったからといって乳がんになる、乳がんの可能性が高くなるというわけではありません。
乳腺症と乳がんはまったく別の病気なんです。
乳がんは乳腺の細胞から発生します。乳腺症も乳腺に症状があらわれます。しかし、乳がんの発生は乳腺症の有無や経験には左右されないのです。
乳腺症と乳がんの症状は似ていますが、まったく別の病気です。
乳腺症になったからといって必ず乳がんになるというわけではないので、まずはしっかり病院で体の状態をチェックしてもらい、治療方針を相談していきましょう。
乳腺症の診断方法と治療方法
乳腺症の診断は乳がん検診と同じような方法でおこないます。
- 触診
- 超音波検査(エコー)
- マンモグラフィ検査
乳がん検診でおこなわれる方法と同じ方法を用いて、しこりが乳腺症か乳がんかを診断します。
特にわかりやすいのはマンモグラフィ検診で、乳がんの場合はしこりがある箇所だけが白く写りやすいのに対し、乳腺症はバスト全体が白っぽく写ることが多いのです。
さわっただけではしこりしかわからなくても、こうした検診を受けることで乳腺症か乳がんかをはっきりさせることができます。
乳腺症の治療方法
乳腺症には、特に治療法がありません。
特にひどい症状が出ていなければ、経過観察となることが多い病気なんです。
あまりにバストの痛みが強い場合は、乳腺症の原因となる女性ホルモンのバランスを整えたり、分泌を抑えたりする薬を処方されることがあります。
ほとんどの乳腺症は経過観察や投薬で問題ありませんが、場合によっては気づかないうちに乳がんが発生していることも考えられます。胸に違和感を覚えたり、状態が変化したと感じたら、なるべく早く病院を受診するようにしてくださいね。
40代以上の女性であれば、1~2年に1回の乳がん検診を受けておくと、万が一の場合でも安心です。
乳腺症は普段の生活で痛みを緩和できる!
乳腺症の多くは、女性ホルモンの乱れが原因です。女性ホルモンは、生活習慣や食習慣によってもバランスが乱れることがあるため、普段の生活を見直すことで乳腺症の症状を緩和することもできます。
- 油っぽい食事を減らす
- カフェインの摂取量を減らす
- ストレスを解消させる
- しっかり睡眠をとる
- ヨードを含む海藻類を意識して食べる
特に食生活では脂肪の摂取量を抑えること、生活面ではしっかり睡眠をとってストレスを溜めないことが効果的なようです。
日頃の生活では疲れを感じたらしっかり体を休める、ストレスは適度に発散させる、脂肪分を過剰に摂取しない、海藻類をよく食べるといったことを意識してみましょう。
症状がよく似ている乳腺症と乳がんでも、病気としてはまったくの別物。そして乳腺症が乳がんを引き起こす原因になるわけではありません。
ただ、症状が似ているからといって、自分だけで病気を判断してしまうのは危険です。乳腺症の痛みをきちんと緩和させるためにも、バストに違和感や痛みがあれば、できるだけ早く専門家の診断を受けるようにしてくださいね。
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