頑張って働いたのに給料が未払い…となると、とても悲しいですよね。待っていればいつか支払ってくれるだろうと考えてしまうのはおすすめできません。
自分が働いたことに対する正当な給料をもらうわけなので、未払いが起こったらすぐに対策を検討しましょう。
専門的な知識を豊富に持っている弁護士に相談するのも良いのですが、多額の相談費用がかかってしまいます。
未払いとなっているアルバイトの給料がそれほど多くないという場合、弁護士費用の方が高くなることも考えられるのです。そのため、自分でできる給料未払いの対処法についてご紹介します。
何の対応もせずにいると、そのまま踏み倒されてしまう可能性も考えられるので注意しましょう。残念ながらアルバイトの給料未払い自体は珍しいことではありません。
自分が被害者になってしまった場合には、次のような方法で対策を取ってみましょう。
直接要求をする
一番話が早いのが直接要求をするということです。ただ、もう顔を合わせたくないといった理由から職場に行くのはちょっと…という方もいますよね。
そういった場合はメールや電話でも良いでしょう。メールや電話でのやりとりは給料未払いのやりとりに関する証拠にもつながるので、メール履歴は保存しておき、電話も録音するようにしてください。
郵便で送付しようと思った場合には相手に届いたかどうかしっかり証明してくれる配達証明をつけて送りましょう。通常郵便で送ってしまうと相手が嘘をついて「届いていない」と言ってくる可能性があります。
アルバイトしていたお店がフランチャイズ店という場合には、その店舗ではなく本部へ請求するというのも効果的です。
労働基準監督署に申告する
給料を支払わないということは、労働基準法違反を犯しているということでもあります。そこで、労働基準監督署に申告して相談をしましょう。
労働基準監督署に行けば申告ができます。申告の際には未払いに関する資料を添付しなければならないため、参考になりそうなものを用意しておくと良いですね。
労働基準監督署が調査を行い、未払いがあると確認された場合には会社側に対して給料を支払うように勧告が出されます。申告の手数料は無料となっているため、まずはこちらの方法から試してみると良いでしょう。
ただし勧告に強制力はないため、無視されてしまうこともあるようです。
裁判をする
簡易裁判所に対し、支払督促申立てをすることも可能です。費用は請求額によって異なるものの、数千円程度となっています。
相手側が異議を申し立てなければ財産の差し押さえができるので非常に効果的な方法ではありますが、もしも異議を申し立てられてしまった場合には通常の訴訟に移行することになるので全くリスクがないとは言えないでしょう。
未払いの会社側の方が不利なのだから異議を申し立てられることはないのでは?と思うかもしれませんが、申し立ては理由や証拠がなくてもいいため、申し立てをしてくる企業も多いのです。
その場合には追加の費用が発生し、弁護士などに依頼しなければうまく話が進まなくなることも考えられます。
「そのうち払う」は信用しない
とても良くしてもらっていたり長く勤めていたアルバイト先では、給料が未払いの状態になってもなかなか強く言えない方が多いようです。
店長や社長から直接「必ず支払うのでもう少し待ってほしい」と言われてしまうと、とりあえず待ってみるか…と考えてしまいますよね。
ですが、我慢して待っていたところ、結局会社が倒産してしまい、請求ができなくなってしまったという方もたくさんいます。
特に会社の業績が悪化している場合には速やかに対応しなければ踏み倒されてしまうこともあるので注意しましょう。
対策を取って未払い給料を取り返そう
個人でもできる対策についてご紹介しました。これらの方法を取っても相手側が対応してくれない場合、弁護士に頼むことも検討しなければなりません。
弁護士に頼んだ場合、どうしても費用がかかってしまいますが、弁護士の名前で会社側に対して内容証明郵便を送ってもらうという方法は30,000円から50,000円ほどでできます。
個人で請求をするよりも弁護士事務所の名前の入った郵便が届いた方が効果的なので、検討してみてくださいね。