返すつもりで借りたお金を、なんらかの理由で延滞してしまうといった方は大勢います。
そういった方の中には、
「返済を滞納するとどうなるの?」
「返済するのを忘れていたんだけど、どうなるんだろう!?」
と疑問に思う方も多いです。
そこで今回は、長期間延滞するとどうなるのか解説します。
最悪は給料の差しおさえや裁判沙汰になることもあるので、この記事を参考に対策をしてくださいね。
目次
1か月以上延滞するとどうなるのか?
たとえば、先月入金を忘れたといった場合など、1ヶ月間の未納といった場合でも延滞扱いをされます。
もちろん、督促の電話があるケースもありますし、延滞利息も発生するので延滞手数料を合わせて返済しなくてはいけません。
ローン会社の中には、1ヶ月では特別催促の連絡をしないケースもあります。これは滞納や延滞扱いではなく、“遅延”として扱われている可能性が高いです。
ただし、クレジットカードやカードローンなどの審査に必要な個人信用情報には、滞納という情報が掲載されることもあります。
延滞が3ヶ月以上経ってしまうとどこの審査にも通らなくなってしまう
延滞期間が91日以上経過してしまうと、「長期延滞」という情報が信用情報に加わります。
そのため、基本的に信用情報では間違いなくブラック扱いになってしまい、今後クレジットカードやローンを申し込んでも審査に通らなくなってしまう可能性が高いです。
中には、強制解約など既に利用しているクレジットカードやカードローンなどが利用できなくなることもあります。
取り立てから逃げることは難しい
引っ越しをすれば大丈夫と思っている人もいるけど、そう甘くはないだ。
延滞をすると、当然ながら督促(取り立て)があり、初期段階の取り立てとしては、以下の3種類があります。
- 電話での催促
- 自宅への訪問
- 書面での督促
取り立てが始まると逃げようと考える人も多いです。中には夜逃げなどをして、住んでいる場所を変えてしまえば大丈夫と思っている方もいます。
しかし、そう甘くはありません。
貸金業者とは、カード申し込み時に戸籍を調べることができるよう契約されています。そのためアコムなどでは、滞納者の住民票を申請して現住所を徹底的に調べます。
引っ越しや夜逃げをしたからといって、逃げ切ることはできないのです。また、アコムでは半年に1度程度のペースで返済計画の提案書を送付しています。
では、このまま督促を放置しているとどうなるのか、アコムを例にご紹介しましょう。
そのまま延滞を放置して無視すると最終的には差し押さえられます!
アコムであれば1~2年の間、返済督促の書面や電話連絡などを無視したり、放置したりしているとアコムが裁判所へ働きかけます。
その後裁判所から、支払命令が自宅に届くのでここで初めて焦る方も多いです。
そしてこの支払命令自体も放置した場合は、アコムの申立てを承認したと判断され「仮執行宣言付支払督促申立書」が届き、差し抑えが始まります。
仮執行宣言付支払督促申立書とは、支払いがされない場合は強制的に差し押さえを実行するということです。
この申立書も放置すると、返済のかわりに給料や自宅などといった財産を取り上げられる形になります。
給料が差し押さえられると会社にバレる
差し押さえに給料が含まれることは多いです。特にアコムの場合は、財産よりも給料を一番に差し押さえます。
しかし、全額というわけではありません。
法律上、手取りの4分の1までもしくは、手取りから33万円を引いた金額までと1回の差し押さえられる上限が決められています。
「その程度なら問題ない」と思う方もいるでしょう。
給料の差し押さえは、金額の面よりも勤め先に借金と滞納が一度に知られてしまうという点が、問題なのです。
給料を担当する総務や経理、人事といった部署に知られずに差し押さえることはまず無理です。
給料を差し押さえられると、必ず会社に知られてしまうと思いましょう。
延滞していることは家族にもバレます
一緒に同居している家族がいる場合、家族にも借金の存在や滞納しているといった事実を知られることになります。
始めの1ヶ月程度は、社名を隠してくる電話での督促も、数ヶ月延滞すると社名を名乗っての督促が始まります。
アコムの場合、最初は「ACサービスセンターの〇〇です。」と名乗ることが多いです。
しかし4ヶ月程度滞納すると、はっきり「アコムの●●です。」といった形で連絡がきます。
アコムに限らず大手の消費者金融の社命であれば、誰でも耳にしたことがあるので、同居人や家族にバレてしまうのは必須でしょう。
給料差し押さえを防ぐ方法はあるの?
あとは誠意を見せるしかないんだよ。
「会社にばれたくない」
「給料を差し押さえられてしまうと生活ができない!!」
など、給料の差し押さえをなんとしても避けたいという方は多いです。
それにはまず相手に誠意と支払う意思を見せる必要があります。
返済の督促が届いたらまず借入先に連絡をし、支払う意思と返済方法について相談しましょう。
支払いたいが今はできないなどといったことを相談することで、今後どのような形で返済していくか、話合うこともできます。
給料に限らず差し押さえを回避する方法として、返済をしないといった選択肢はありません。
返済を前提に借入先と相談し、今後の方針を決めることで差し押さえを回避できるのです。
時効の成立はあきらめましょう!時間が経っても難しい!
借金にも返済の時効があります。一般的に、銀行や消費者金融からの借入の時効は5~10年です。
しかし、この時効は債権者側が“何もしなかった”場合に適用される時効になります。
債権者側が何もせずに放置しているとは考えにくいですよね。もちろん、時効を食い止めようとするでしょう。
債権者側が主に
- 裁判所へ申し立て、支払督促の発行をする
- 強制執行によって差し抑え
といった2つのことをすると、時効は中断もしくは振出に戻ってしまいます。
また、10年間が無事経過したとしても、自分で手続きをしなければ時効の成立にはなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
延滞をするとどうなるのか、取り立ての内容や借金の時効についてなどご紹介しました。
長期に及ぶ延滞をした場合のポイントとしては、以下の4つがあります。
- 3ヶ月以上延滞をすると、ブラックリスト入り
- 取り立てからへ逃げるのはムリ
- 給料が差し押さえられることも
- 借金での時効を迎えるのは難しい
「うっかり入金を忘れて返済日が過ぎてしまった」
「返済はしたいが難しい」
といった方はこの記事を参考に、借入先へまずは連絡しましょう。借入の延滞の場合は、何もしないが一番危険です。
債務整理には大きなマイナス面もありますが、返済できずに苦しみ続ける生活を抜け出す最後の手段とも言えます。長引く延滞状況を抜け出すことが難しい場合は「債務整理」という選択肢も視野に入れてみてはどうでしょう。