記帳をしたら知らない入金があったら、驚いてどうしたらいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
中には、突然脅しのような電話がかかってきて、どう対処したらいいのかわからないという方もいます。
そこで今回は、
- 身に覚えのない入金があって困っている
- いきなり電話がきて恐怖心から支払ってしまったけど、どうすればいい?
などといった不安などを解消するべく、勝手に入金された場合やその対処方などについて詳しくご紹介します。
この記事を読めば、突然の入金にも迷わずスマートに対処できるはずです。
ぜひ読み進めてみてください。
目次
押し貸しとは
押し貸しは、闇金業者が個人の口座に勝手に入金され、後日高利息をつけて返済するよう催促する詐欺のことをいいます。
押し貸しの多くは数千円~数万円と、人によっては気が付かない程度の入金がされることも多いです。
- 入金されたまま気がつかずにそのままにしている
- 間違って現金を引き出してしまった
などといった方は、そのうち利息を上乗せした金額を請求される可能性があります。
勝手に振り込んだくせに無茶な要求だと思うかも知れません。しかし、この押し貸しは現実に被害に合う方が絶えないのです。
押し貸しされる原因は何なのか
個人口座に入金するためには、銀行側もセキュリティ面もさほど強化していません。
そのため、誰が誰に入金しようと止められることはほぼないのです。
押し貸しには個人の口座番号や氏名が必要です。
どうして個人の口座番号を知りえたのか、詳しくご紹介します。
過去に闇金業者かお金を借りたことがある
特に、過去に闇金業者からお金を借りたことがある方は要注意です。
闇金業者には顧客名簿に、氏名や住所、口座番号などを記載されたものがあります。
その顧客名簿の流出が原因で、押し貸しが始まることが多いです。
オークションなどで振込口座を入手
オークションで落札した場合、口座に入金もしくはクレジットカードを利用する方法で決済をする方が多いです。
そうした公人情報を利用して口座番号などの個人の情報を集めます。
ネット上で口座番号や氏名などを伝えた
個人取引やクラウドソーシングなど、個人同士でお金のやり取りをすることが増えました。
そのため、ネット上で口座番号を教えるなど個人情報のやり取りが増え、それと同時に漏洩してしまうことがあります。
押し貸しをする側としては、お金に困っている人を相手にした方が、押し貸しが成功すると考えます。
そのため過去に闇金業者を利用した、もしくは利用しなくとも融資を申し込んだといった方は狙われやすいので注意が必要です。
勝手に利息を上乗せされて押し貸しされたものは借りたことにならない
押し貸しをされて、例えば恐い声色の人に返済を迫られた場合、返済を断り続けることができる方は多くはないでしょう。
特に女性であれば、恐怖心から支払ってしまうケースも少なくないです。
しかし、ここできちんと認識してほしいのは、押し貸しには支払う義務がないということです。
法律上、債務者にお金を借りる意思がない場合、勝手にお金を振り込まれても借金したとはみなされません。
お金の貸し借りの契約である、金銭消費賃借契約は不成立とされます。
たとえ脅されても、押し貸しをされた以上、債務者には借入の意思がないため支払いの義務は発生しません。
とはいっても、恐怖心からどうしたらいいのかわからないという方も多いはずです。
では、実際に押し貸しの被害に合った場合、どうすればいいのでしょうか。
押し貸しに遭った場合の対処法
相手からアクションがあるまで待った方がいいんですか?
押し貸しにあってしまった場合、段階によって対処方法は違います。
- 口座に入金されている事実に気が付いた人、
- すでに支払いをしてしまった人
の2つの段階の対処方法について詳しくご紹介します。
押し貸しにすでに支払ってしまっているかどうかによって、対処の仕方が全然違うためぜひ参考にしてみてくださいね。
見知らぬ振り込みに気づけた人
通帳を記入したとき、残高に疑問を持ったときなど不信な入金に気が付いた場合の対処方としては、前提として出金をしないことが大切です。
そのほかの対処方法としては、銀行に確認の連絡(身に覚えがないことを伝える)を入れることや、押し貸しだと判明した場合は、すぐに警察や弁護士に連絡をするといった方法があります。
見知らぬ入金を確認した場合、まずは銀行に連絡し入金相手と連絡をとってもらいましょう。
この時点で、押し貸しかどうか判明することも多く、押し貸しの場合は銀行へ「お金を貸した」と堂々と告げる場合があります。
身に覚えがないのであれば、ただちに警察や弁護士に相談するといいでしょう。
すでに振り込んでしまった人
すでに返済という形で振り込んでしまった場合、味を占めた闇金業者は、追加融資だとまた勝手に入金してきたりと悪循環になってしまうケースも少なくありません。
すでに振り込んでしまった場合は、一人で立ち向かうのは危険です。
対処方法としては以下の3つがあります。
- 弁護士や行政書士などその道の専門家に選択しましょう。
- 警察へ届け出る
- 闇金業者からかかってきた電話や、入金された口座は解約する
まずは専門家に相談して指示を仰くようにしましょう。
押し貸しに遭った場合にやってはいけないこと
押し貸しをする相手は、やはり法律違反をする以上、簡単にはいかないと思って対処するようにした方がいいです。
そこで、口座に知らないお金が入金されている場合、以下の3つのことに気をつけましょう。
- 利息分を支払わない
- 無視してそのままにする
- 勝手に入金分を使う
まだ押し貸しだと断定できなくても、用心するに越したことはありません。
それぞれについて詳しく解説します。
利息を払ってしまう
怒鳴ったり脅したりと、押し貸しをする相手はあの手この手で支払いを求めます。
恐怖心によって支払ってしまう方がいますが、絶対にやめましょう。
利息だけでもと思うかも知れませんが、一度払うと、「こいつは脅せばお金を出す」と判断され、二度、三度と押し貸しをされてしまう可能性があります。
犯人が捕まるといいのですが、ほとんどの場合は入金先が架空口座であるケースが多く、お金の流れを把握するのは難しいです。そのため一度払った利息分などは取り戻すのは難しいです。
無視する・そのままにしておく
できれば無視をして、このまま何もなく過ぎてくれるといいと思う方も多いでしょう。
しかし、押し貸しの場合は相手の強引さも含め、無視をしていても事は解決しないケースが多いです。
そして、口座番号や氏名を知っているということは、住所など他の情報も知られている可能性が高く、最悪は親や親せき、職場まで押しかけてくる場合もあります。
勝手に振り込まれた使う
銀行のキャッシングカードを利用して現金を引き出している方は多いです。
しかし、正確な残高を記憶して引き出している方は、どれくらいいるでしょうか。
普段から、記帳をせずカードだけでお金を下ろしている場合、押し貸しにあってもそのまま気が付かずに残高を下ろしてしまうということはよくあります。
そうなると、借りたつもりはないといくら説明しても、「君、お金下ろしているよね?使ったんでしょ?」と利息を含めて請求される可能性が高いです。
また、いくら勝手に入金されていたとしても、それは不当利益といわれ法律上の責任が生じます。
押し貸しのお金は使ってはいけません。認識だけし、専門家の指示を受けましょう。
知らない振り込み先から振り込みがあった場合
知らない振込があった場合、まずは押し貸しの出方を待つか、自分で確認する方法しかありません。確認する方法としては、先にお話したように銀行への問い合わせで簡単にすみます。
しかし、押し貸しだと判明した場合は、自分で解決しようとはせず専門の人に相談するといいでしょう。
- 警察へまず相談
- 弁護士ドットコム
- 街角法律相談所
個人で押し貸しの相手と連絡を取るのは、大変危険です。できるだけプロの手を借りて早期解決をすることが望ましいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
押し貸しの対処方法や気をつけるべき点などをご紹介しました。
- 知らない入金があった場合、まずは銀行に確認をする
- 押し貸しは支払う義務はない
- 専門家に相談する
- 押し貸しをされた口座と連絡がきた携帯電話などは解約をする
- 何を言われても支払わない
押し貸しによって脅しを受ける方や、恐怖心や羞恥心から周りに相談できない方も多いです。中には、会社まで押しかけられて職を失った方もいます。
「身に覚えのない入金があってどうしたらいいかわからない」
「押し貸しによって執拗な電話での督促を受け、精神的につらい」
などといった方は、この記事を読んで早期解決をめざしましょう。