免許証や健康保険証などは常に持ち歩いていても、源泉徴収票や給与明細を持ち歩いている人はいないでしょう。
いざ、カードローンの申込をしても、すぐに手元に準備するとはいきませんよね。
「収入証明書なしで借りられるカードローンはないのか?」
「利用限度額が50万円を超えたら書類が必要ってことは、50万円なら不要ってこと?」
実は、収入証明書の提出の有無は、ある限度額をボーダーラインとして法的に決められています。
多くの金融機関がそれに従って、収入証明書の確認をしているのです。
しかし、法律を維持しながらも、収入証明書の提出に関わる独自の基準をカードローン会社が設けているのも事実。
ここでは、収入証明書の提出が不要なカードローンや条件を解説し、大手のカードローンの収入証明書を求める条件を紹介していきます。
収入証明書なしでカードローンを利用したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
カードローンは100%収入証明書が必要な訳ではありません!その理由
カードローンによっては、希望額に関わらず必ず収入証明書の提出を求めるものがありますが、不要なカードローンもたくさんあります。
収入証明書はカードローンにおいて必ずしも必要なものではないのです。
ここでは、収入証明書に関わるカードローン業界のルールについて解説していきます。
貸金業法の返済能力調査で年収を確認する条件が定められている
消費者金融のように、個人にお金を融資するサービスをする業者は貸金業法が適用されます。
この貸金業法第13条3項で、次の2つのうちいずれかに該当した場合は、年収に関する調査をしなくてはならないと定められているのです。
- カードローン会社1社の利用限度額が50万円を超える場合
- 他社からの借入も合わせて利用限度額の合計が100万円を超える場合
要するに、消費者金融は、収入証明書の確認が義務付けられているということです。
どちらか一方の条件にマッチする場合は、収入証明書を確認しなくてはならないのです。
「50万円を超える」とは、51万円からということ
「〇〇円を超える」といった場合、〇〇円は含まれるかどうかについて、悩まれる方も少なからずいるでしょう。
具体的に収入証明書が必要な条件に照らし合わせて考えてみましょう。
- カードローン会社1社の利用限度額が50万円を超える場合
→「50万円を希望する場合、収入証明書が必要なのか?」 - 他社からの借入も合わせて利用限度額の合計が100万円を超える場合
→「利用しているカードローンの限度額の合計がちょうど100万円の場合、収入証明書が必要なのか?」
「50万円を超える」とは、50万1円より大きい数字を表します。50万円は含まれないのです。
さらに、カードローンの限度額は、1万円単位や10万円単位が一般的ですから、分かりやすい形に言いかえると次のようになります。
利用限度額51万円以上の場合、収入証明書が必要になる
カードローン1社目という人は、原則50万円以下は収入証明書が原則不要
ここまでで、法的に収入証明書が必要になるラインが分かりましたよね。ということは、収入証明書が不要になる条件も見えてきます。
- カードローン会社1社の利用限度額が50万円以下(50万円は含まれる)
- カードローンを複数利用中の場合、利用限度額の合計が100万円以下(100万円は含まれる)
この条件のどちらか一方にマッチしたら、収入証明書がなしになるというわけではありません。
提出が必須ではなくなるというだけで、収入証明書の確認をしてもいいですし、しなくてもいいということです。
ですから、限度額30万円でも源泉徴収票や給与明細の提出を求める消費者金融もあります。
このように、消費者金融のカードローンで収入証明書が必要になるか・ならないかは、貸金業法の影響を与えます。
しかし、銀行は、貸金業法の対象ではないので、このルールは適用されません。では、銀行カードローンの場合はどうなのでしょうか?
銀行(貸金業法の対象外)は書類提出の規制がないが…
銀行カードローンは、消費者金融のように法的に収入証明書の提出を義務付けているルールがありません。
ですから、銀行はそれぞれ独自の基準で収入証明書の有無を確認してきました。
しかし、2018年現在、銀行カードローンによる過剰な貸付が問題となり、貸金業法の基準を参考にした収入証明書のチェックを導入している銀行カードローンが増えています。
年収証明書の取得基準について、貸金業法上の取得基準(新規融資実行の融資極度額 50 万円超)と同水準もしくはより厳格な基準を設定している銀行は、申し合わせ前は約1割(12 行)にとどまっていたが、申し合わせ後は、約9割(96 行)に増加している。
従って、銀行には収入証明書に関わる法的なルールがないとはいえ、貸金業法の水準を参考にしているところが増えてきているのです。
ただ基本的な収入証明書の提出の基準は、消費者金融と同じと考えて問題はないでしょう。
収入証明書は、審査の状況に応じて必要になるケースもある
収入証明書が審査で必要になる条件は、次の2つの条件のうち、どちらか一つに該当した場合でした。
- カードローン会社1社の利用限度額が50万円を超える場合
- カードローンを複数利用している場合は、利用限度額の合計が100万円を超える場合
この基準を満たす場合は、必ず源泉徴収票や給与明細などの収入を証明する書類の提出を求められます。
基準に満たさない場合は、提出が不要になるというわけではありません。例えば、限度額30万円で希望をだす場合、収入証明書の提出は義務付けられていません。
審査の基準が厳しいカードローン会社の場合は、提出を求めることもあるでしょう。
また、本来限度額50万円以下ならチェックをしないカードローン会社でも、審査の評価によっては確認を求めてくるケースもあります。
「収入証明書が原則不要」であっても、申込者によっては提出を求められることがあるということは把握しておきましょう。
本人確認書類は必須です!
収入証明書の提出はケースバイケースですが、本人確認書類は確実に提出を求められます。
免許証や保険証、パスポートなどを常に財布やカバンの中に入れて持ち歩いているなら、気にする必要はないでしょう。
大手カードローン会社の収入証明書の提出条件
収入証明書の提出条件もそうですが、審査の内容や基準に関わる情報はカードローン会社は公開していません。
そのため、公式サイトや説明書などから大手の銀行や消費者金融の書類の提出条件を調査をしました(2018年12月4日現在)。
カードローン | 収入証明書の提出条件 |
---|---|
プロミス |
・限度額50万円を超える ・他社含めた限度額の合計が100万円を超える ・限度額50万円以下は、原則収入証明書不要 |
アイフル | |
アコム |
・限度額50万円を超える ・他社含めた限度額の合計が100万円を超える ・収入証明書がなくても契約は可能 |
レイクALSA |
・限度額50万円を超える ・他社含めた限度額の合計が100万円を超える |
SMBCモビット | ・希望額関わらず、書類の提出を求める場合がある |
三井住友銀行 | ・限度額50万円を超える |
みずほ銀行 | |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | |
オリックス銀行 | |
りそなカードローン |
・限度額50万円を超える ・50万円以下の場合の必要書類は本人確認資料のみ |
楽天銀行スーパーローン | 金額によらず、提出が原則必須 |
大手の銀行や消費者金融は、どこも貸金業法と同レベルの提出条件となっています。
他社を含める場合の条件は、銀行カードローンには明記されていませんので、独自の基準を設けてチェックをしていることになります。
なお、審査の内容によっては、限度額が50万円以下でも、収入の確認がとれる書類の提出を求めることがあります。
収入証明書不要のカードローンを探すなら!
まず、カードローンの希望額は50万円以下にしましょう。
低ければ低いほどに年収のチェックの重要度も減る確率が高くなりますから、希望額は最低限必要な金額に留めるようにするといいでしょう。
そのうえで、収入証明書不要のカードローンを探す場合、次の3点から選ぶことをおすすめします。
※ 金利は全て実質年率です。この3社は、「50万円以下は収入証明書は原則不要」といった具合に、収入証明書が不要であることを明記しています。
100%収入証明書が不要になると言い切れませんが、他のカードローンよりは高確率で不要になるでしょう。
さらにプロミスやアイフルは、審査時間が最短30分※で即日融資が可能。急ぎで融資を受けたい人にぴったりのカードローンです。
※申込み時間や審査により希望に添えない場合あり
金利0%の無利息期間が30日間ありますから、3ヶ月以内に完済する少額のお金を借りる場合は、最も優れたカードローンです。
りそな銀行カードローンは銀行のため、審査時間は数日間かかります。利用までに1週間程度の時間を要しても問題がない人は、低金利なりそながいいでしょう。
まとめ
収入証明書不要のカードローンについて紹介しました。
基本的に、初めてカードローンを利用する人は、希望額が50万円以下ならば収入証明書は不要になります。
しかし、申込者全員が提出しなくていいわけではなく、審査の評価によっては提出を求められることもあります。
それでも、カードローン初心者や、利用していたけど延滞などがない人は、限度額50万円より低い額ならば、収入証明書なしで申込める確率が高いでしょう。
収入証明書の準備が面倒な人は、ぜひこの記事を参考にカードローンを選んでみてはいかがでしょうか。