一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会によると、プライマリ・ケアとは「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」のことカモ。
幅広い医薬知識を持ち、さまざまな分野での病気予防や診断、治療をまでを行う「総合医」や「かかりつけ医」をイメージされることが多いプライマリ・ケアですが、本来はすべての国民の健康や疾患、福祉にまつわるあらゆるテーマに対して、地域レベルで継続的な解決を実施しようとする医療のカタチそのものを意味しています。
そこで活躍するのは医師だけではありません。看護師や介護士、福祉士、そして薬剤師などの専門家が連携を取り合い、患者さんにとってベストな治療法を見出し進めています。
ここでは、地域医療の要となるプライマリ・ケアの現場で働く「プライマリ・ケア認定薬剤師」について、仕事内容や職場、収入、また目指し方などをわかりやすくお話しします。
より自分らしい働き方を見つけ出すヒントにご覧ください。
プライマリ・ケア認定薬剤師について…
プライマリ・ケア認定薬剤師とは、2011年に認証を受けた日本プライマリ・ケア連合学会による認定資格制度。以下では、その仕事内容や職場、収入相場、メリットなどの基本的な情報をお話しします。
プライマリ・ケア認定薬剤師の仕事内容や主な職場は?
プライマリ・ケア認定薬剤師の仕事内容は、基本的に地域医療や在宅医療に携わるものなので、職場も地域密着型の保険薬局や、公的な医療機関、保険機関などで活躍するケースが目立ちます。
とくに「かかりつけ薬局」など、地域全体でチームとなり患者さんをサポートするスキルが求められる職場で勤務している場合は、認定資格取得のために蓄えた知識やスキルを十分に発揮することが期待できるでしょう。
プライマリ・ケア認定薬剤師の年収について…
プライマリ・ケア認定薬剤師という資格に対して特別な手当がつくケースは少なく、年収の相場は職場となる薬局で活躍する一般的な薬剤師の平均(薬局薬剤師の平均収入:約450万円前後)と同じイメージです。
今後ますますニーズが高まると予測されているプライマリ・ケア認定薬剤師ですが、資格取得がダイレクトに収入へ影響しないという点、はデメリットとなりうるカモしれませんね。
メリットは「やりがい」と「スキルアップ」!
とはいえ、デメリットばかりではありません。
たしかにダイレクトに収入へ好影響をもたらす武器ではありませんが、薬剤師としての総合的なスキルを伸ばすためには大変有意義な認定資格だと言えるでしょう。
医師や看護師らと連携をとるチーム医療に参加できるので、薬剤に関する知識だけではなく幅広い医療知識を知り・触れることが可能になります。また医療従事者や患者さんとの関わりの中で、コミュニケーション能力が問われるシーンも多々あるでしょう。
プライマリ・ケアでは特定の分野に対して専門性の高い知識は求められませんが、薬剤師が担う役割を様々なアングルから刺激される働き方カモ。したがって薬剤師としての総合的な価値を高めることにもつながります。
くわえて地域に根ざした業務を通して得られる「やりがい」や「達成感」も、認定資格を目指す上で大きなメリットとなるカモ。
プライマリ・ケア認定薬剤師って、どのような人に向いているの?
以上のポイントから、プライマリ・ケア認定薬剤師は以下のようなタイプにオススメしたい選択肢だと言えそうです。
- 「収入よりも、やりがいや充実度に重点を置いた職探しがしたいカモ!」
- 「薬剤師としてのスキルや価値を高めながら、今後を見据えたキャリアアップに興味があるカモ!」
- 「コミュニケーション能力はもちろん、薬剤師としての能力を総合的にアップさせたいカモ!」
- 「患者さんとのつながりを大切にできる、地域に根ざした働き方に興味があるカモ!」
高齢化に伴い医療需要が高まっている昨今では、地域ごとの医療資源をより有効に活用することへの関心が集まっています。地域医療の要となりうるプライマリ・ケアは、今後ますます注目度やニーズが高まっていくことが予測されるカモ。
「プライマリ・ケア認定薬剤師」は、地域医療を支えるお薬の専門家として、さらには今後の医療の担い手として期待されている注目の働き方。薬剤師としての専門性を活かしつつ、今後のニーズを見据えたキャリアアップを目指したい方にぴったりな認定資格なのではないでしょうか。
プライマリ・ケア認定薬剤師を目指す方法とは…
日本プライマリ・ケア連合学会では医師だけでなく歯科医師や看護師、薬剤師などの専門家が違いに連携を取り合い、チームとなって最適な医療サービスを目指すことを重視しているため、とうぜん薬剤師も学会の正会員になることが可能です。
認定薬剤師の資格取得は、日本国の薬剤師免許を持っている方であれば基本的にどなたでも挑戦することが可能カモ。
希望する場合は日本プライマリ・ケア連合学会本部事務局宛に研修開始届出書を郵送し、指定の研修や指定講座などを受講し必要な単位を取得します。その後行われる筆記試験や審査をパスすると「プライマリ・ケア認定薬剤師」認定証が発行されます。
また、プライマリ・ケア認定薬剤師の認定資格は、3年ごとの更新が必要です。認定資格取得後は、次回の更新までに必要となる条件をすべて満たした上で、更新のための審査を受けましょう。
求められるスキルや資格
プライマリ・ケア認定薬剤師として活躍するためには、以下2つのスキルが重要になるカモ。
- 患者さんの状態や事情を総合的に考慮し、最適な対策を提案・実行させるスキル
- 様々な立場の方々と連携し取り組むための、高いコミュニケーションスキル
患者さんが抱える症状や事情はケースバイケースで異なるため、現場で活躍する薬剤師はそれらを多面的に考慮し、数ある選択肢の中からベストな改善方法を提案・実行させるスキルが必須です。
そしてその能力は、薬剤だけには止まらない幅広い医療知識を持つことや、あらゆるシーンで経験して得たキャリアやノウハウに裏付けられるもの。
プライマリ・ケア認定薬剤師には、薬剤師としての総合的なスキルが求められると同時に、自身のスキルアップを目指す上で非常に有意義だと言えるのではないでしょうか。
また、プライマリ・ケア認定薬剤師は様々な立場の方と連携を取りながら活躍しています。くわえて患者さんとの距離も近く、高いコミュニケーションスキルが問われる働き方でもあるでしょう。
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「まだ転職すると決めたわけじゃないけど…」という段階の利用も受け付けてくれるので、プライマリ・ケア認定薬剤師を目指す上で必要な情報収集のツールとして賢く活用しましょう。
まとめとして…
いかがでしょうか?ここでお話しした内容をまとめると、以下のポイントが重要です。
- プライマリ・ケアとは「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」のこと。
- 医師だけではなく、看護師や介護士、福祉士、薬剤師などの専門家が連携を取り合い、患者さんにとってベストな治療法を見出し実行している。
- プライマリ・ケア認定薬剤師は、地域密着型の保険薬局や、公的な医療機関、保険機関などで活躍するケースが多い。
- 収入に直接好影響を与える認定資格ではないが、薬剤師としての総合的なスキルアップを目指す上で非常に有効な選択肢カモ。
- 高齢化による医療需要の高まりに伴い、今後プライマリ・ケアの需要が増加していくと注目されている。
- 認定資格取得以後には、3年毎の更新が必要カモ。
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