「薬剤師としてのキャリアを積み重ね、未来の薬剤師のために働きたい」こういった考えから実務家教員として大学に転職する薬剤師が増えています。
これまでは薬学部で教鞭を執っていたのは教授や准教授といった研究職の方々がメインでした。しかし最近は現場経験のある実務家教員による実務教育が盛んに行われてるようになっています。これは薬学部が6年生になり、臨床薬学が重点的に取り扱われるようになった背景があるからです。
もちろん「研究をしたいけれど、薬局に働いている身分では無理だよなぁ」という薬剤師にとって、これから研究職に就くチャンスになります。
大学の薬剤師はどんな仕事をする?業務内容について
業務内容
上記した通り実務指導・実務教育がメインの業務になります。これを中心として、以下のような業務が挙げられます。
[box_h]- 実務実習先のマッチング
- 臨床実習の講義や準備
- 実務研修
- 学内評価者講習会の開催
他にも学生のケアなども含まれてきます。
キャリアプラン
実務家教員として働き始めれば、そのうち研究職…つまり教授、准教授といったポジションに就ける可能性があります。
流れとしては助手→講師→准教授→教授ですね。ただし、学歴、研究歴、推薦などの要素も絡んでくるので簡単とは言い難いです。
大学薬剤師の年収は?
それぞれの大学によって給料が大きく異なるようです。はっきりとした年収の平均が出ているわけではありませんが、400万~700万くらいが相場となりそう。
ただし、准教授や教授までステップアップしていけば、年収が一気に跳ね上がることもあり得ます。
大学薬剤師の特徴
大学薬剤師への転職は次のような特徴が挙げられます。
研究ができる!
冒頭でも述べたとおり、薬剤師として働き始めて「本当は研究がしたかった…」という方にもチャンスがもらえることになります。
後輩を育てる楽しさ
お仕事の内容は薬学部の生徒たちに実務教育を施すこと。つまり、未来の薬剤師をあなたの手で育てることです。これに強いやりがいを感じる方はたくさんいます。
休みはしっかりとしている?
大学は基本的に土日は休み。なのでしっかりと休めます。また残業も多くはありません。ただし、講義の準備もありますし、研究に熱が入れば家に帰らずに1日中大学にこもりっきり…ということになる可能性があります。
自身が薬学部に通っていたときのことを思い返してみてください。助手、准教授、教授はいつも学内にいませんでしたか?
周りからそれを求められるのか、自主的にそうするのかは転職してみるまで分かりませんが、そういったケースが多いことは覚悟しておく必要があるでしょう。
他の職種からの転職のしやすさは?
転職のしやすさで言えば厳しめの部類に入ります。まず求人自体が少ないですし、条件も大学によってまちまちです。少なくとも薬剤師として5年以上の業務経験が必要ですので、これは最低限クリアしていなくてはなりません。
まとめ
大学への転職は数ある転職先の中でもトップクラスのハードルに値します。しかし薬学部全体で実務家教員採用の流れが高まっているので十分チャンスはあるはずです。
とはいえ、求人情報を見つけ出すのが難しいので、転職サイトや転職エージェントを上手に活用しないと厳しいといえるでしょう。
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