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MW(メディカルライティング)は書類を作成するだけの仕事?

メディカルライティングは各部門間の考え方を一つにするのも仕事です

MW(メディカルライティング)という言葉は製薬業界特有の用語です。

ひとことで言うと治験に関するすべての文書を「治験薬概要書」という新薬を厚生労働省に申請する場合に必要な書類を要求するレベルで作り上げることをできる人を指します。

治験薬を厚生労働省に申請するためには、試験管内の試験、動物を使った試験、動物での毒性試験、製造方法、臨床試験の結果をまとめた「治験薬概要書」を作る必要があります。

新薬を作る過程で発生する文書を品質を保証した形で作成するのですが、分野があまりにも異なることから、臨床試験前と臨床試験をまとめる場合もあります。

実際に試験と臨床試験を行う部署は研究所と新薬開発部なのでそれぞれにメディカルライティング部門を設置している会社もあります。

メディカルライターが必要となった経緯

1996年治験の総括報告書の構成と内容に関するガイドライン

ICH(International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use:日米EU医薬品規制調和国際会議

で合意となり、公開されました。

そのガイドラインが案として開発されているときにこのガイドラインは治験の総括報告書だけのガイドラインだけではありませんでした。

第1相試験から始まり、第3相試験(検証試験)で終了する各試験における治験実施計画書のガイドラインにもなっていました。

つまり総括報告書ガイドラインに沿った治験の実施計画書を作らないと、総括報告書が作成することができないことが分かりました。

その段階ですでにアメリカではサイエンスライターとかメディカルライターと呼ばれる職種がありました。

日本でもその職種を導入する必要があるとの考えが広がり日本製薬工業協会が中心にメディカルライティングの仕事の定義から実際までの研究レポートが作成されました。

2006年には日本メディカルライター協会が設立されました。

日本ではメディカルライターは治験薬申請概要にまつわる文書の作成をするのが職能ですが、欧米では健康・医療に関する専門情報を咀嚼して、適切に国民に伝える職能としてメディアで活動しています。

ここでは製薬会社に転職することを意識している方が多いと思いますので、治験薬申請概要にまつわる文書の作成をするメディカルライターの仕事に関して紹介します。

メディカルライターの仕事

事実を客観的に記載することができることが必要です。しかも、研究者、CRA、DM、統計解析担当者と対等に話し合いをすることが必要ですので、各部門に関して広い知識も必要です。

その様な人はなかなかいないので、標準手順書の他に、文書のテンプレートを作成し、各部門に関して必要な事項を聞き取った後に、文書としてまとめる作業をすることによって、知識をつけながら仕事をこなしていくという形が多くなっているカモ。

実際に作成するのは、治験薬概要書(治験を行うために治験薬を紹介したもの)、治験実施計画書、症例報告書、治験総括報告書、治験薬の概要(申請資料)になります。

治験薬概要書はすべての試験管内実験、動物実験、動物による毒性試験が記載さえたものが最初で、臨床試験が終了するごとにその臨床試験の概要が追加されていきます。治験実施計画書、症例報告書、治験総括報告書は各臨床試験で作成します。

メディカルライターは文書を作る部門?

メディカルライターの仕事量は文書を作ることでほとんどが占められていますが、それが主ではありません。

第三者的に文書を作成するために、各部門の調整が大事になります。

例えば動物の毒性試験で予測できる副作用が、第1相臨床試験の治験実施計画書で測定する検査項目ですべて拾い上げることができるかどうかなどのチェックの上記載を行うことが必要です。

また、統計部門が対象症例数を計算により出してきた場合に、CRA部門がその例数は予定の期間では集められないとの意見を出すときがあります。

この場合には調整が終わらないと治験実施計画書は書くことができません。

また、臨床第2相試験の結果が、第3相に移れるような結果でもないに、第3相臨床試験の治験実施計画書を書くこともできません。

メディカルライターの待遇

メディカルライターは日本で意識されて20年弱の仕事です。そのため、当初は比較的高齢で外回りをすることよりも内勤を求め、CRAや治験責任者が行っていたことから、給与は比較的高額でした。

現在は入社時からメディカルライターとして採用された人が中堅からベテランになっています。

担当した治験薬が承認されると給与は上がり、そうでない場合は、給与の上昇は抑え気味なることがあります。

時間的には締切は決まっていますが、前もって準備しておくことは可能なことから、予定を定めて仕事をできる人は残業は少なく、休暇も取りやすいカモ

MW(メディカルライティング)の求人を人気の転職エージェントで検索してみた

実際にどのような募集があるのでしょうか?公開求人の数を調べてみました。

エリア 指定なし
職種 メディカルライティング
雇用形態 指定なし
その他条件 指定なし

職種名のみでの検索

DODAのMW(メディカルライティング)の求人

19件

○○株式会社

未経験歓迎/東京/メディカルライター

【学歴】大学院、大学卒以上
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マイナビエージェントのMW(メディカルライティング)の求人

10件

企業名非公開

【東京/大阪】 メディカルライター
【年収】※年齢、経験、能力を考慮のうえ、規定により決定

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パソナキャリアのMW(メディカルライティング)の求人

46件

○○株式会社

■メディカルライティング業務

【学歴】大学 卒業以上
【年収】350万〜700万 ※経験に応ず

社名非公開(CRO・SMO)

同社にてメディカルライティング業務をお任せ致します。

【年俸】400万〜600万 ※経験に応ず

→パソナキャリアで求人検索

非公開求人は登録しないとわからないので実際にはもっと多いのカモ。職種としては多い方ではないので、いくつかのエージェントに登録して自分の条件にあった求人があるか検索してみるといいよ。

メディカルライターに関するみんなの口コミ

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メディカルライターは、臨床試験の根幹を担っています。

年齢 38歳
性別 男性

Q. MW(メディカルライティング)のやりがいとは?

メディカルライターという仕事は、世間一般的にはほとんど知られていません。

しかし、臨床試験においては非常に重要な位置にいます。治験実施計画書であれば、企画部門や臨床部門と協議し、治験実施計画書を書き上げます。

治験薬概要書であれば統計解析部門から挙がってきたデータを確認し治験薬概要書に記載をし、そしてその整合性などを確認します。

また臨床試験終了時においては、治験総括報告書を記載する必要がありますが、治験総括報告書はその名前の通り総括したもので、当局に提出する重要な書類となります。

このような重要な仕事を請け負うことができることは大きなやりがいです。

Q. 業務を通して大変なことって何だと思いますか?

メディカルライターは、基本的に複数の仕事を持っています。1つの臨床試験だけに専属で従事しているわけではありません。

したがって、同じタイミングで複数の依頼が来ることは良くあり、その時々によって業務がかたよることが多々あります。

それに伴い残業や休日出勤などのように、予定外の対応が多くなります。また、基本的にメディカルライター職は不足しています。

したがって、業務がいつもあることは嬉湖とですが、その反面常に忙しいという現状があります。

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まとめ

メディカルライターの仕事は新薬申請に必要な治験薬概要を作成するのが第一で、それに伴う治験薬概要書、治験実施計画書、総括報告書を作成することが主になります。

机上での仕事だけでなく、データの解釈、規模などの各部門との折衝が必要になるカモ。

会社によってはそのため、メディカルライターを治験の中心=治験責任者に老いている場合もあります。これは文書を書くひとはアシスタントとして別におき、折衝をメインに行う人になります。

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