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薬剤師による動物病院への転職について…

「薬剤師の転職先」として見た動物病院について、仕事内容や転職時のポイントなどを分かりやすく説明します

動物病院への転職を夢見る、動物好きの薬剤師の皆様へ!じつは、そもぞも「動物のための薬剤師」という職業は存在していません。

多くの場合は獣医が診察から処方箋の調剤までを行っているため、「憧れるけど、求人案件を見つけられない!」という方も多いのではないでしょうか。

しかしその半面で、近年では動物病院による薬剤師需要が高まりつつあるとも言われているのだとか…。実際に動物病院への転職を叶える薬剤師も、少なからず存在している様子です。

ここでは、「薬剤師の転職先」として見た動物病院についてを説明します。より自分らしい転職を叶えるためのヒントとしてご一読ください。

動物病院の薬剤師について、特徴と仕事内容

動物病院で働く薬剤師が行っているのは、その他の薬局で行われているのと同様に「医師の処方箋に基づいた調合・処方」、「服薬指導」などです。

とはいえ決定的に異なるのは、やはり「ヒト」ではなく「動物」を取り扱っているという点でしょう。動物病院でお薬の処方を行う薬剤師は、一般的な薬剤師とは全く異なる生態を持った動物たちの治療を行っているのです。

使われている薬剤は「人体薬」!?

「動物病院で使用されている薬剤って、動物専用のものなんじゃないの?」
「薬剤師が持っているヒトの薬剤の知識なんて、全く役に立たないカモ…」

とお考えの皆様へ!じつは、動物病院で使用されている薬剤のうち、なんと80%が人体薬だと言われています。

虫下し用の薬やフィラリアの予防注射など、一部は動物専用のものも存在していますが、取り扱われているもののほとんどがヒトと同じなのだとか…!

つまり薬剤師として培ってきた知識が全く無駄になってしまう転職先ではありませんので、「意味ないの…?」という心配は必要ないカモしれません。

とはいえ、動物病院は多岐にわたる種類の動物を扱っている上に、内科や外科、皮膚科、婦人科…と、来院の理由も様々。ケースバイケースで適切な調剤や説明を行わなければいけませんので、学び直す事も多く必要になるでしょう。

薬剤師が転職できる動物病院は?主な職場について…

結論から申し上げれば、動物病院による薬剤師求人はかなり稀な存在です。

動物病院では獣医師が薬剤師の仕事(処方まで)を行っているケースがほとんどでしょう。つまり、そもそも薬剤師を必要としていない動物病院も珍しくはない…ということ。

この傾向は規模が小さいほど強く、町で見かけるような個人経営の動物病院からの薬剤師求人はまず見かける機会がないでしょう。

しかし、規模の大きな動物病院(大学付属動物病院など)では、近年薬剤師を雇い入れようとする動きが見受けられるようになりました。

したがって、薬剤師として動物病院への転職を目指すのであれば、「規模の大きな動物病院」に狙いを定めた情報収集が成功へのヒントとなるカモしれません。

なぜ「規模の大きな動物病院」で薬剤師が求められるようになったの?

長らく続くペットブームや、「ペットは家族の一員」と言った世間のペット観の変化などから、動物病院の利用者が増加したためだと言われています。

これまで通り獣医が薬剤の処方までを行うよりも、獣医師や動物看護士、薬剤師などが、それぞれの専門性を活かしながら連携を取ることで、より効率的な診療を目指そうとするケースが増えてきました。

現段階ではまだまだ数の少ない動物病院の薬剤師ですが、ゆくゆくはさらに需要が膨らむと予想されています。

求められるスキルや資格

「動物」病院への就職・転職なので、大前提として「いきものが好きであること」という資質が求められるでしょう。

おそらくこの記事を興味深くご覧の読者の方のほとんどが、「動物が好きだから、動物と触れ合える職業に就きたい!」とお考えであるはずです。

しかし、動物病院で働く薬剤師に求められるものは、それだけではありません。以下では、動物病院への転職の際に必要とされるスキルや資格、資質についてを説明します。

幅広い知識と、学び続ける姿勢

動物病院へ患者として訪れるのは、ヒト以外の様々な動物たちです。種類が異なれば、病気の種類や薬品の用法・用量も違ってくるでしょう。

一般的な薬剤師は「ヒト」という限られた生き物を取り扱っている事に対して、動物病院では多岐にわたる動物の治療や薬物療法が行われています。

したがって、薬剤師資格保有者として持ち合わせている知識や技術はもちろん、さまざまな動物の生態や病気、使用する薬剤の種類や効能を幅広くカバーできるだけの知識が求められる事になるカモ。

また新たに勉強をし直すシーンも多く、「学び続けよう」とする志の高い姿勢も必須です。

患者であるペットのご家族の相談に乗る事も…!

医師に聞けなかった事を、薬剤師に相談してみる…。というシーンは、私たちヒトが利用する病院や薬局でもしばしば起こる事ですね。

服薬指導と同時に、そういった患者さんの不安や疑問へ答える事も、薬剤師が担う重要な業務の一つです。

これと同様の場面は、動物病院でもよくみられます。

お薬の服用方法や副作用、病気について、治療について…などなど、薬局の窓口でふと思い出して「そういえば…」と相談を切り出す飼い主さんも珍しくはありません。

したがって動物病院の薬剤師には、患者であるペットのご家族から受けた相談へ適切に受け答えられるだけの知識が求められるるでしょう。

患者である動物のご家族に寄り添える薬剤師であること

「いきものが好き!」という方の中には、動物への思いが強すぎて、飼い主さんの主張や望みなどを疎かにしてしまうケースがある様子。

確かに、動物病院での患者はヒトではありません。しかし動物病院に務める獣医や薬剤師も、結局はその動物の飼い主であるヒトを相手にする職業であることも忘れるべきではないでしょう。

家族のように愛するペットを心配しているご家族の心に寄り添い、最適な医療サポートを行うという面では、動物病院以外の職場で活躍する一般的な薬剤師に求められる資質と変わらないのカモしれません。

収入よりも「やりがい」重視な選択肢となる様子…

ヒトが利用する医療費とは異なり、動物病院では保険の適応がありません。

そのため薬剤師が受け取る事ができるお給料・年収も、一般的な薬剤師よりかなり少ない傾向がある様子。

したがって「転職によって収入アップを目指したいカモ!」という方よりも、「やりがいにウェイトを置いた職探しをしたいカモ!」という方におすすめな就職先であると言えるでしょう。

動物病院という特殊な職場で活躍することには、当然ですが他の薬剤師では得ることのできない経験や知識、そして「やりがい」に出会えるはずです。

しかし、自分が転職に何を求めているのかを冷静に把握しておくことも忘れるべきではありません。

動物病院への転職は高収入を期待することのできない選択肢であることを十分に理解し、ぜひ就職後の「こんなハズじゃなかった…!」の予防につなげて下さい。

どのような人が向いてる?

以上を踏まえて、動物病院への転職には以下のようなタイプが向いていると言えそうです。

  • 動物が好き
  • 幅広い知識を持っている
  • 常に学び続けようとする姿勢がある
  • 動物(ペット)のご家族に寄り添える
  • 収入アップよりも、やりがいを重視したい

動物病院での業務は、それまで一般的な薬剤師が経験してこなかった知識や技術が度々求められるでしょう。

「想像以上に、これまで培ってきたスキルやノウハウが活かせない…」と、理想と現実とのギャップにショックを受けてしまうリスクも考えられます。

動物好きという資質だけでは、乗り越えられないカモ…という可能性を十分に理解しておくことも、転職の際の重要なステップなのではないでしょうか。

動物病院で活躍する薬剤師を目指す方法とは…

以下では、動物病院への転職を目指す薬剤師が、いますぐスタートさせるべき具体的な対策についてを説明します。

抜かりない情報収集でチャンスをつかむ!

上記でも触れたとおり、動物病院から薬剤師求人が発生することはとても稀なケースです。したがって転職活動では、なによりもまず「求人案件に出会えるか否か」が非常に重要なポイントとなるでしょう。

貴重な動物病院からの求人をもれなくキャッチするためには、具体的に以下のような工夫が有効だと言えそうです。

  • あらかじめ目星の動物病院を見つけ、ホームページなどからこまめに求人情報をチェックする
  • 転職エージェントに「動物病院の求人を探している」旨を伝え、コンサルタントを情報収集の手段として活用する

重要なのは以上で紹介した手段のうち「いずれか」を実行するのではなく、「どちらも」並行して行うこと。数少ないチャンスを逃さないためにも、万全の体制で抜かりない情報収集を行ってください。

薬剤師の資格に頼った転職活動では、アピール不足カモ!

動物病院で使用されている薬剤の大半が人体薬であることは、上記でお話ししたとおりです。しかし、だからと言って「薬剤師免許が転職で頼もしい武器になる」ということにはつながりません。

そもそも動物病院からの求人数自体が圧倒的に少ないので、その分希望者は殺到しやすく、その中で採用を勝ち取るためには「薬剤師の免許がある」だけではアピール不足だと言えるでしょう。

これから動物病院への転職をこころさずのであれば、ぜひ薬剤師免許だけに頼らないアピールポイントを強化させておく事をオススメします。

薬剤師向けの転職エージェントは、「動物病院」の情報収集にも有効!

求人数の少ない動物病院への転職活動では、求人案件の情報収集がとても大切です。とはいえ、忙しい薬剤師が自力で行う情報収集には限りがあるカモしれません。

そんな時に活用したいのは、薬剤師向けの転職エージェントの情報網。

とくに膨大な求人案件を抱えている大手エージェントを活用すれば、一人ではチェックしきれないほど多くの求人の中から、自分の条件や希望にマッチした案件だけをピックアップして紹介しれくれます。

ほとんどのエージェントでは、登録直後に専任のコンサルタントによる転職カウンセリングが行われます。ぜひそこで、「動物病院の求人を探していること」を相談しておきましょう。

コンサルタントはカウンセリングから聞き出した情報から、薬剤師一人一人に最適な転職を無料サポートしています。ぜひこのようなサービスをかしこく利用して、貴重なチャンスをつかんでください。