ガソリンスタンドでバイトして車の技術や接客が学べた！

的確に車を誘導し、給油や窓ふきをてきぱきとこなすガソリンスタンドの店員は、実はかなりの肉体労働。給油以外にも洗車、タイヤ交換など、車に関する仕事を幅広くこなしていきます。いわば「体育会系」に近い職種ではありますが、お客様の大切な自動車に傷をつけないし、危険物を取り扱っているので丁寧な仕事が求められます。実際のガソリンスタンドのアルバイトの仕事についてご紹介します。

ガソリンスタンドアルバイトとは

ガソリンスタンドは自動車への給油・会計が主な仕事というイメージがあります。その他にも、来店した車の誘導、洗車、給油の間にフロントガラスと窓ガラスの拭き掃除や灰皿の交換といった仕事もあります。給油から会計までの時間にこれらの仕事をこなすのは意外と忙しく、てきぱきとした確実な作業が求められます。

年齢層は、高校生も募集をしていることから10代後半から20代前半の方が多いようです。地域や店舗にもよりますが、時給は平日昼間でも1000円前後。危険物を取り扱っているため、他の職種より比較的時給が高く設定されています。そして常に体を動かしている体育会家の仕事。それなりの対価が支払われていることがわかります。

給油を客に任せるセルフスタンドでも求人募集をしているところもあります。窓ふきや会計の必要もないのでセルフの方がラクだと思われるかもしれませんが、実際には給油に来た客に使用方法を教えたり、洗車やタイヤ交換の手伝いをすることもあります。洗車はともかく、普段からタイヤ交換・オイル交換をする人はほとんどいないので、プライベートで万が一のときもガソリンスタンドでのアルバイトの経験がとても役に立ちます。

また、お客様から給油がてら道を聞かれることも良くあるので、勤務するガソリンスタンドは土地勘のある場所を選ぶのがおすすめです。どこへの行き方がよく聞かれるか、上司や先輩などに聞いたり、自分で調べたりして正確に道案内ができるようにしましょう。土地勘のない場所なら、早く周辺地域の道路について理解し、わからないときは先輩に聞くようにします。

ガソリンスタンドバイトの体験談

川谷さんのお仕事体験談（男性/アルバイト歴1年）

バイトをはじめたきっかけ
私がガソリンスタンドでアルバイトをしようと思ったきっかけは２つあります。まず、１つ目は車やバイクが好きだったからです。車やバイクを見ながら、仕事ができるなんて最高だなーと。この仕事をしながら、免許を取れるだけのお金を稼いで、まずはバイクを買って……。と色々考えていました。そして、２つ目はシンプルな理由ですが、私の選んだスタンドは、他のバイトに比べて少し時給が良かったからです。もちろん、パチンコ屋等の方が高かったですが、車やバイクの近くで仕事ができる方がモチベーションも保てそうだったので、ガソリンスタンドにしました。

身に付いたスキル
機械の操作や、車を洗う技術等も身につけましたが、一番身に付いたと感じるスキルは、やはり接客ですね。毎日、沢山のお客様を相手にするので、接客については店長からも厳しく言われていました。ガソリンを入れる間等の、短い時間ではありますが、気持ちよくお客様に利用していただけるよう、元気よく大きな声で挨拶し、常にニコニコと笑顔での接客を心がけていました。

つらかったことや楽しかったこと
つらかったのは、やっぱり気候ですね。私の勤めていたスタンドでは車の出入りが頻繁にあったので、夏も冬も、基本的にはずっと外にいないといけない状態でした。それでも、冬は防寒具があるので、顔が特に冷たい以外はまだ大丈夫でしたが、夏はかなり厳しかったです。普段、帽子をあまりかぶる機会がなかったのですが、スタンドでアルバイトを始めたことで、直射日光を防いでくれる、帽子の偉大さをしりました。

楽しかったのは、バイトを始めたきっかけや、身に付いたスキルの部分ともかぶってくるのですが、１つは、カッコいいバイクや車を近くで見られたこと、そしてもう１つは、私が接客した方にお礼の一言をいただいたことですかね。
バイクや車を見ることで、しっかり働いて免許を取ろうという気持ちはさらに強くなりましたし、頑張って働いている分、お客様から感謝の言葉をいただけると、とても励みになります。

これからその業界でアルバイトしようとしている人へのアドバイス
アルバイトを始める理由は色々あるとは思うのですが、バイクや車の近くで働きたいという人にはオススメだと思います。また、お客様と近い位置でお話しする機会の多い仕事ですので、そういう仕事がしてみたいという方にも良いかもしれません。
[/d_box] [d_box type=”clip” color=”red”]

白雪さんのお仕事体験談（女性/アルバイト歴2年）

バイトをはじめたきっかけ
私は女性ですが、高校生の頃からバイクや自動車に興味がありました。なので、１６歳になってすぐに原動機付き自転車の免許を取得しました。欲しい原動機付き自転車がありましたが、買うお金がなかったのでアルバイトをしてお金を貯めてから買うことにしました。アルバイトを探し始めましたがなかなか思うような求人がなく、父親に相談したところバイクが好きならガソリンスタンドでアルバイトしてみてはどうかとすすめられたのがきっかけです。

身に付いたスキル
接客業の基本や、お客様にどうしたら喜んでいただけるかどうかを考えるということが身に付きました。また、給油の仕方や空気圧の調節など車に関することにおいては沢山身に付き、後々車を持ったときに役立ちました。

つらかったことや楽しかったこと
つらかったことは、とにかく大声を出さないといけなかったことと真夏や真冬が体調的にしんどいことが多かったことです。元々、声を張り上げることが苦手だったので大声を出すということに抵抗がありましたが、出勤する度に声を出していたら普段から声をうまく出せるようになりました。また、女性なので月のものがきたときに出勤日が重なるとお腹が痛くて辛かったです。

真夏や真冬でも、外に立ちっぱなしなので体調管理はしっかりしないとすぐに風邪をひいてしまいました。楽しかったことは、大好きなバイクや車に関わるお仕事ができたということです。働きながら、バイクや車について学んでいくことができました。また、一緒に働いている人もバイクや車が好きな人が多くて、好きなことが同じ人と知り合えたし、アドバイスを貰うことも多かったです。

これからその業界でアルバイトしようとしている人へのアドバイス
ガソリンスタンドのアルバイトは、体力を使う仕事です。真夏や真冬はしんどいこともあります。ですが、それ以上にバイクや車に関わることができるとても魅力的なアルバイトです。今は、セルフのガソリンスタンドも多いので自分がどういったことをしたいのかによって、有人なのかセルフなのか選ぶといいと思います。

レックスさんのお仕事体験談（男性/アルバイト歴2年）

バイトをはじめたきっかけ
ガソリンスタンドでバイトをしようと思ったきっかけですが、まずは勤務地が近いこと、あとはやはり車が好きだからですね。おそらくそういう人が集まるだろうなと思ったのでクルマ好き仲間が出来ると思ったし、ガソリンスタンドならいつも利用しているので勤務内容もだいたい想像出来たから、というのもあります。他にもガソリンスタンドで働くことでさらに車に詳しくなれるだろうという思いもありました。車について勉強しながら働けるなんてやはり一度はバイトしてみたいと思い応募しました。

身に付いたスキル
ガソリンスタンドで一番大切だと思ったのは接客スキルです。声を出す、お客様と積極的にコミュニケーションを取るなど接客のスキルは間違いなく身についたと思います。あとはやはり車の知識も増えました。ガソリンスタンドでは簡単な点検もやっています。作業は整備士の方が主導でやってくれるのですがどういうことをやるのかなど身近で見ることが出来るのでやはり勉強になりました。

つらかったことや楽しかったこと
ガソリンスタンドのバイトで楽しかったことはやはり車好きの仲間がたくさん出来たことです。バイトをやめた今でもその仲間たちとは車を持ち寄って遊んだりします。あとは店長などはやはり車に詳しいので色々な話を聞くことが出来ました。逆につらいことと言えばやはり夏の日も冬の日も外での作業が多いということです。うちのガソリンスタンドではなかったのですが、外でお客様を呼びこむ仕事があるところは本当に大変だと思います。あとはたまにですが態度の大きいお客様もいます、無理難題やいちゃもんをつけてくるお客様もいたのでたまにですがストレスが溜まる日もありました。

これからその業界でアルバイトしようとしている人へのアドバイス
車が好き！という人にはまず出来るバイトだと思います。時給もいいところが多いですし、車に詳しくない人でも基本的には難しい作業はないので誰でも始めることは出来ると思います。ただしガソリンの匂いが苦手、というひとだけにはオススメできません。あの匂いのなかひたすら働くのがガソリンスタンドでのバイトですのであれだけは慣れないといけませんね。それ以外は簡単な接客がメインになります。ガソリンの入れ方も簡単ですしおすすめのアルバイトですよ。

履歴書・面接のコツ

ガソリンスタンドでは会社から貸与された制服を着用して仕事をします。よって、面接では普段着でも良いと案内されるかもしれませんが、接客業の仕事ですので、基本的には清潔感のある服装が好ましいでしょう。また、大きな声を出してはきはきと仕事をしている人が多いので、面接では控えめにおとなしくするよりは、正々堂々とした態度で臨んだ方がよさそうです。

面接では体力の有無について聞かれると思います。体力に自信があることと、その根拠（今までスポーツ系の部活や習い事を続けていたなど）を説明して、体力勝負の仕事でも問題なくできることをアピールすると良いでしょう。また、ガソリンスタンドは屋外での作業が多いため、夏は暑く冬は寒い環境で仕事をすることになります。こうした環境下でも仕事ができるかどうかを聞かれる可能性があるので、こちらについても問題ないと伝えれば大丈夫です。

なお、セルフスタンドの場合、乙種第4類の有資格者が常勤していることが義務付けられています。セルフでなくても、国から危険物の取扱を正式に認められたこの資格は、採用されるときに非常に有利になるでしょう。

仕事・職場になじむコツ

ガソリンスタンドでアルバイトは、車が好きな若い人が多いです。空き時間に上司や先輩と好きな車の話で盛り上がるかもしれません。車の整備関連の仕事を目指している人もいて、車の整備についても教えてくれるかもしれません。

仕事をしていくうちに、難しいタイヤ交換や、面倒な洗車のやり方がわかるようになってきます。こうした役を買って出てくれる人が身近にいると、意外とうれしいものです。接客以外に車のことでいざというときに役に立つスキルが身に着けられるのはガソリンスタンドでのアルバイトならではでしょう。

もし仕事の幅を広げたい場合、危険物取扱者の資格を取得してみてはいかがでしょうか？先述した危険物取扱者乙種4類は、受験資格不要でセルフスタンドの監督員にもなれて、今まで以上に多くの仕事を任されるでしょう。店舗によっては資格手当として時給を上げてくれるところもあり、収入増にもつながります。