平均時給 | 平均年齢 | 男女比 |
---|---|---|
860円 | 24歳 | 4:6 |
受付から始まり、軽食やドリンクを買ってチケットのもぎりをしてもらって映画を楽しむ…。客として映画館を利用するときは、映画を鑑賞している時間の方が圧倒的に長く、スタッフと接する時間はほとんどないため、映画館でのアルバイトがどんな仕事をしているのか、はじめはイメージができない方も多いでしょう。ここでは、映画館でのアルバイトの仕事内容や、映画館でのアルバイトが楽しみになるようなうれしい特典もご紹介します。
映画館のアルバイトとは
仕事内容は、受付、チケットの確認、館内清掃、販売といくつかの職種があります。希望の職種があれば面接のときに伝えてみましょう。アルバイトの時給は800~900円前後で、深夜の時間帯は1000円を超えるところもあります。労働時間は早朝から深夜まであり、平日昼間は若いフリーターや主婦が多く、夕方以降と土日は授業のない学生がアルバイトをしているようです。また、レイトショーを上映している映画館では、深夜まで勤務できる人が求められます。家から近くて終電を気にしなくてよい人や電車以外で通勤する人なら時給が良い深夜勤務に挑戦してみてはいかがでしょうか。
映画館のアルバイトで見逃せないのは、何といっても映画を無料または割引価格で鑑賞できる好待遇です。これを目当てに映画館でアルバイトをする人もいるほど、魅力的な特典です。映像のチェックのために上映前の映画を見ることもあれば、映写室での仕事で見られる映画館もあります(最近ではデジタルで映写する映画館も増えてきているようですが、手作業で上映するところもあるようです)。どちらも映画を見ながらお金を稼げるので映画ファンにとっては楽しく仕事ができそうです。
そして、忙しい時間とそうでない時間がはっきりしているのが映画館の特徴。土日と夕方以降の時間帯が最も忙しくなります。学校が休みの土日や授業がない平日夕方から仕事ができる学生は採用されやすいかもしれません。また、年間を通して忙しいのはGW、お盆休みの時期は、目玉となる映画が集中する時期。世間が長期休暇の時期は、映画館のアルバイトは必ず出勤しなければならないと心得ましょう。
アルバイト体験談
[d_box type=”clip” color=”red”]マリさんのお仕事体験談(女性/アルバイト歴1年)
バイトをはじめたきっかけ
学生の頃、学校と家との間の駅周辺にある映画館がバイト募集しているのを見つけ、通勤に便利が良いと思ったのでバイト先を決めました。終電近くまで働きたいというのと、学校で実習などがあったため出勤日を相談で決めることができるというのが決め手です。ここで働く以前に厳しめの和食レストランでアルバイトしたことがあったので、接客業でお客さんに接するのも得意だと思いました。また、映画を見るのが好きで、社員割引で少し安く映画を見ることができるというのも魅力的に感じました。
身に付いたスキル
終電の関係で早めに終われるチケット販売の担当になり、初めてお金を触る仕事をしました。お金の扱い自体は慣れることができなかったのですが、お金を数える作業は早くできるようになったと思います。また、チケット販売はマイク越しで窓口でお客さんと会話をするのですが、人気の上映の前など映画館が混んでいるときにはマイク越しでもこちらの声がお客さんに聞き取りづらいことがあるらしく、お客さんに聞こえるように大きくはっきりと声を張って接客するのが得意になりました。笑顔での挨拶、接客も以前に増して得意になったと思います。
つらかったことや楽しかったこと
お客さんとお金の受け渡しをする仕事は初めてで、特に忙しいときなどは計算を間違えてしまったり、おつりの受け渡しを間違えてしまったりなどで、締めの計算をするときに金額が合わないことがたびたびありました。気をつけているつもりだったのですが、ついつい慌ててしまったりしてどうにも苦手でした。それで職場や社員さんに迷惑をかけてしまうのが本当に申し訳なかったです。スタッフ同士はとても仲良く、休憩時間など、他の部署のバイトの人たちと映画の話をしたりして楽しく過ごしていました。
これからアルバイトしようとしている人へのアドバイス
映画館はチケット販売だけでなく、グッズ販売や飲食物の販売、フロアでの案内やチケットのもぎり、映写など、色んな業種があります。私は勤務時間の関係上チケット販売でしたが、そういった制約がなければある程度希望を考慮してもらうことも可能です。休日などとても忙しいこともありますが、バイトの人数も多いのでたくさんの人と知り合うことができますし、映画を見るのが好きな人にはとても楽しめる職場だと思います。
綾子さんのお仕事体験談(女性/アルバイト歴1年)
バイトをはじめたきっかけ
10代の頃はたまに流行っている映画を友達と観に行く程度だったのですが、20歳位からミニシアター系の作品を中心に、映画が大好きになりました。20代の頃は毎年100本近く映画館で観ていました。この頃から何か映画に近づける仕事が出来たらいいな、と思っていましたがチャンスがありませんでした。30歳を過ぎて結婚をし、パートを探していました。すると、たまたま自分がよく通っていた映画館でアルバイトを募集していたため(普段はめったに募集をかけていません)、時給の安さは気にせず迷いなく応募していました。採用が決まった時はとても嬉しかったです。
身に付いたスキル
チケットのもぎるスピードの速さ、てきぱきと併設のカフェでサンドイッチとカフェラテを用意できること、この程度でしょうか。スキルとは全然呼べませんね。映写室へ入って何か作業をするわけでもなかったので、特別なスキルは何も身につかなかったです。日ごろから機敏に動くことを意識できるようになったのはよかったと思います。
つらかったことや楽しかったこと
アルバイト仲間は皆、映画大好きな人たちばかりで、最初はマニアックな映画の話ができることがとても嬉しかったです。これが楽しかったことですね。つらかったというか、少し嫌だなぁ、と思ったことがありました。話の合う彼女たちのある部分が、徐々に気になり始めるのです。彼女たちは、自分たちの好きな仕事しかやらないのです。次に公開する映画のPOP作りや接客。こればかり。やらなくてはいけない地味な作業はしないのです。清掃担当のパートさんがいるわけではないので、トイレ掃除は自分たちでやらなくてはいけないんですが、彼女たちは全くやらず私ともう一人のまじめな女性ばかりが掃除していました。
これからアルバイトしようとしている人へのアドバイス
私みたいなただの暗い映画オタクだと、少し接客の面で緊張することは多いかもしれません。人気のある作品はお客様でごった返すので、大きい声をだしてお客様を誘導しなくてはいけないし、上映前にも「上映中は携帯電話をマナーモードに、それではお待たせいたしました、最後までごゆっくりお楽しみください」などと、たくさんのお客様に向かって大きい声でスラスラとお話ししなくてはいけないです。接客能力やてきぱきと動けることが結構大事なので、映画大好き!でも人見知り…だとちょっと辛いかも、です。けれど、だんだん慣れると思います。
トモヤさんのお仕事体験談(男性/アルバイト歴2年)
バイトをはじめたきっかけ
私が映画館でアルバイトをしようと思ったきっかけですが、私は映画が大好きだったからです。さらには、映画館という空間がとても好きだったからです。映画を見に行く機会も多いですし、また映画が安く見ることができるという特典に魅かれて応募しました。また時給や条件なども良かったのがバイトをしようと思った理由の一つです。また自宅の近くの映画館が募集をしていたので、応募をすることにしました。
身に付いたスキル
映画館で働くことによって、接客のスキルなどが身に付きました。映画館では、さまざまなお客さんがこられますので、臨機応変に対応することが必要となります。または、失礼のないような対応を取らなければいけません。このため、接客スキルなどがかなり身に付いたのではないか、と思っています。また、映画館の仕組みや、またシステムなどを知ることができ、アミューズメント施設などの裏側について知識を深めたりすることが出来ました。
つらかったことや楽しかったこと
映画館のアルバイトは、まずとても忙しいのが特徴です。土日祝はすごい人になりますので、休む暇もなく人を捌いていかなければなりません。休憩などもなかなか取れずにいることがほとんどでした。また立ちっぱなしの仕事なので、足腰に負担がかかることも多かったですし、意外と体力を使うことも多かったです。しかし、映画館のアルバイトは、映画のことについて詳しく知ることが出来ましたし、バイト仲間と、映画について語り合うのはとても楽しかったです。
これからアルバイトしようとしている人へのアドバイス
映画館でのアルバイトに憧れているという方も多いと思いますが、映画館でのアルバイトは見た目とは違い、ハードな部分があります。また、さまざまな方に臨機応変に対応をしなければならないため、接客スキルやコミュニケーション能力が必要とされます。しかし、慣れればとても楽しいお仕事なので、映画好きの方にはとてもおすすめです。映画館のバイトは人気のため、採用条件が厳しい所も多いですので、見つけたらまずは応募してみることがおすすめです。
履歴書・面接のコツ
先述した通り、長期休暇中は1日中忙しく、普段は接客をしない事務スタッフや社員がヘルプに来るほど。特に夏休みと冬休みが子ども向けの映画の上映が多く、平日でも子連れファミリーが多く来館します。学生さんが応募する場合、長期休暇はアルバイトに専念できると面接で伝えましょう。反対に、お盆休みと年末年始に帰省や旅行の予定を入れたい人は、繁忙期にアルバイトを休むことになってしまうため、時期をずらした方がよさそうです。
長期休暇が終わった後の平日は空いているので、アルバイトの稼働人数も少なくなります。休み中は毎日のようにアルバイトをしていたのが、閑散期に入った途端にシフトを減らされる可能性がありますし、アルバイトの募集すらかけていない映画館もあります。もし映画館でのアルバイトを考えているなら、閑散期の応募は避け、長期休暇に入る前の時期に応募すると良いでしょう。
仕事・職場になじむコツ
上司や先輩は映画が好きな人が多いので、映画が好きな人はすぐに馴染めます。時給が高くないので、フリーターよりは学生のアルバイトが多いようです。同世代のスタッフが多ければ、映画の話を楽しみながらすぐに馴染めそうです。また、趣味が合うということは、恋愛関係に発展しやすい可能性も。映画鑑賞という同じ趣味の恋人ができるかもしれません。
映画館のアルバイトは、配属される部署によって仕事の内容が大きく異なります。客として利用するときに目立つのは受付とチケットのもぎりですが、他にもフードやグッズの販売などがあり他部署の人との接点がなさそうに見えます。しかし、控室が一緒だったり、暇な時間にちょっとした雑談ができたり、部署の垣根を超えてコミュニケーションが取れるようです。同じ部署の同僚はもちろんのこと、他部署の人も同じ職場で働いていることに変わりはありません。映画の話から仕事のわからないことなど、積極的に話しかけて馴染んでいくのも一つの方法でしょう。
やっぱり映画好きには好待遇のバイト!
・接客スキルを身に着けながら、無料または割引価格で映画鑑賞ができる。映像のチェックのために映画を見ることもあり、映画ファンにとってはおいしいと感じる仕事カモ。
・忙しいときとそうでないときの落差がとても激しい。ゴールデンウィークや夏休み、冬休みはファミリー層が多く、終日大忙し。なお、帰省や旅行は繁忙期を避けて行くほうが無難カモ。
・配属される部署によって仕事の内容が異なるものの、映画好きという共通の趣味を持つ人がほとんど。積極的にコミュニケーションをとって仕事や映画に関する知識を深めていこう。