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ディズニーランドのバイトがきつくて人手不足に陥っている!? 仕事内容やメリット・デメリットを解説

ディズニーが人手不足に陥っている背景と労働市場で起きていること

東京ディズニーランド・シーといえば、日本で最も来園数の多いテーマパークとして、また「夢と魔法の国」として知られています。

それは、観光先というだけではなく、アルバイト先としても憧れの的だと多くの方から認知されています。

ただ、実際に働いてみたいと思っても、

「時給の割にかなりキツイと聞いたことがあるけど…」
「働く舞台は華やかだけど実はブラックなの?」

と不安でバイトに応募するのに足踏みしているという方もいるはずです。

そこで今回は、ディズニーのバイトがきついのか、時給や仕事内容、人材不足に陥っているのかなどを詳しく調査したので解説していきます。

この記事を読むことで、ディズニーバイトの実態についてすべてわかるようになるので、働く前にぜひチェックしてみてくださいね。

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ディズニーバイトの仕事内容

ディズニーランド・シーのアルバイトについては「キャスト」という呼称で呼ばれます。

これはディズニーランド・シーのスタッフも、ディズニー内の登場人物の一人として位置付けられているということからきているようです。

仕事は非常に多岐にわたりますが、大きな分け方として「接客」と「非接客」の2種類に分類されます。

それぞれにどのような業務あるかは以下の通りになります。

接客
  • アトラクションキャスト:アトラクションの誘導係
  • フードサービスキャスト:ディズニー内の飲食店のスタッフ
  • マーチャンダイズキャスト:キャラクターグッズなどの商品販売
  • カストーディアルキャスト:清掃・ゲストの案内
非接客
  • カリナリーキャスト:調理作業、洗い場担当
  • クラークキャスト:一般事務
  • ディストリビューションキャスト:配送・荷物の保管

ディズニーバイトの時給

基本的には接客・非接客ともに「時給1000円~」となっています。

ただし、就業時間に関わる手当や、調整給を含めると、おおよその数値は1000円~1500円程度です。

職種ごとの時給は以下の表をご参照ください。

職種 時給 時間外手当を含む時給
8:00~19:00 7:00~8:00 19:00~22:00 22:00~1:00 1:00~7:00
アトラクションキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
インフォメーションキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ウィッグキャスト 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
カストーディアルキャスト 1,050 1,250 1,250 1,613 1,513
カリナリーキャスト 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
ガイドツアーキャスト 1,050 1,250 1,250 1,613 1,513
クラークキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ショーキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ショーイシューキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ショーサービスキャスト(ドライバー) 1,200 1,400 1,400 1,800 1,700
ショーサービスキャスト(操船) 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
セキュリティオフィサー 1,050 1,250 1,250 1,613 1,513
ソムリエキャスト 1,350 1,550 1,550 1,988 1,888
テラーキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ディストリビューションキャスト 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
ナースキャスト 1,450 1,650 1,650 2,113 2,013
パーキングロットキャスト 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
パークゲストサービスキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ファイアーキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
ファシリティキャスト 1,100 1,300 1,300 1,675 1,575
フードサービスキャスト 1,100 1,300 1,300 1,675 1,575
ヘアアンドメイクアップキャスト 1,150 1,350 1,350 1,738 1,638
マーチャンダイズキャスト 1,000 1,200 1,200 1,550 1,450
マーチャンダイズホテルキャスト 1,100 1,300 1,300 1,675 1,575
ワークルームキャスト 1,100 1,300 1,300 1,675 1,575

出典:時給一覧 | 東京ディズニーリゾート キャスティングセンター

ナースやソムリエなどの特殊技能を持ちあわせた働き方をしているキャストについてはこれ以上の時給になるようです。

ディズニーの週末の状況などを見ていると、労働の割に決して高い金額をもらえるというわけではないというのが現状です。

ディズニーバイトの募集について

ディズニーのアルバイトの募集は面接会という形式を採用しています。

100名以上もの応募者が面接会に参加します。

履歴書は特に必要なく、服装も自由です。

まず申込票に自分の情報を記入してから写真撮影、制服のサイズを確認する為に身体測定をします。

それらが終わった後に面接となるのですが、流れ作業のような形で次々と呼ばれ約10分ずつ1対1で面接をすることとなります。

面接で聞かれることは、志望動機や働く上での理念にかかわる質問が多いです。

具体的には以下のような質問をします。

  • どうして応募したのか
  • どんな志を持っているか
  • 働く上大事にしている事は何か

ディズニーの考え方・理念に合う人材を採用するというような趣旨のようです。

一方で、面接は応募者が多いので、とにかくせかせかして落ちついて自身の理念や考えを語ることができないようです。

全員受かるという訳ではなく、一定数の方は面接で落ちるため、上記のようなことを端的に話せるような準備が必要となります。

ディズニーバイトは時給は安いのに仕事がきつい

それではなぜディズニーが人材不足になったのでしょうか?

いくつかの要因はありますが、そのおおもととなる理由は1つです。

それは時給が安い割に仕事が大変だというのが大きな要因です。ディズニーランドの大半のキャストの時給はなんと「1000円」です。

この時給水準は都内だとコンビニと同じくらいの水準です。

コンビニのアルバイトはいろんな精算が多く、覚えることもたくさんあるという点では非常に大変なお仕事です。

しかし、コンビニのアルバイトだと夏は冷房が冬は暖房が効いた環境で非常に快適に働くことができます。

また、特定の時間帯に忙しくなることがあっても、割と落ち着いた環境で働くことができます。

一方で、ディズニーのアルバイトは、原則大変です。

外で働くキャストは夏の暑い中で、冬の寒い中で1日中接客をすることが求められます。

また、内勤のキャストは季節の厳しさに迫られることはありませんが、とにかくお客さんが絶えることはありません。

そのため、労働量はコンビニよりはるかに多く、率直な言い方をするならば割に合いません。

普通に働くのであれば居酒屋で1,200円、高いところなら1,500円くらい出るところもあります。

お金のことだけ考えるのであれば、どちらで働いたほうが得なのかは誰の目から見ても明らかです。

しかも、ディズニーのアルバイトで大変なのは労働だけではありません。

身だしなみや振る舞い、考え方に関しても非常に厳しいものが求められます。

例えば、ディズニーのキャストとして働くにはディズニールックという独自の身だしなみの基準を有しています。

加えて、そのキャラを演じるための接遇も重要で、ディズニーのキャストとして笑顔で1日中演じなければならないため非常に気を使います。

ディズニーバイトは人材不足に陥っている

実際ディズニーで働きたくてディズニーの面接に来る方はとても多く、高い競争率の中で採用枠「勝ち取る」アルバイトでしたが、今その状況が変わってきています。

2017年3月15日の日本経済新聞には「およそ2万人の非正規従業員を4月1日付けで組合員にする」といった、夢と魔法の国らしからない労働問題に関する現実的な報道がありました。

これまで正社員は賃上げや待遇改善などを労使で交渉してきたが、非正規従業員は対象ではなかった。組合員になることで、時給上限の引き上げや時短有給休暇制度の導入など、働きやすい労働環境に向けて交渉できるようになる。
出典:オリエンタルランド、非正規2万人を組合員に 人手確保: 日本経済新聞

この施策はディズニーランド・シーが人手不足に陥っていることを背景に、その対応策として実施されたものです。

では、なぜ観光先としても就労先としても人気を誇っているディズニーがこのような施策を講じなければならなくなったのでしょうか。

雇用情勢がディズニーの人員不足を生み出した!?

とはいえ、ディズニーの仕事が大変なのは今も昔も変わりません。

なぜ、今更人員不足となっているのでしょうか。

それは、雇用情勢の変化です。

今東京の有効求人倍率は減少傾向ですが、一時は2倍を超えるなど非常に高い有効求人倍率となっていました。

【完全失業率と有効求人倍率の動向】
有効求人倍率と完全失業率
出典:最近の雇用情勢、国の支援策 -東京労働局

有効求人倍率が2倍を超えるということが何を示しているのかというと、二人の求人募集に対し一人以下しか応募が来ない、という状態です。

今、東京全体で人手不足が起きているという状況なのです。

確かにディズニーであれば夢と魔法の国で働けるイニシアティブが働きますが、それ以上に負担の少ない形でお金を稼ぐことができる場所はいくらでもあります。

人手不足に陥っている業界・会社は、非正規雇用者の正社員化を推し進めて、人材流出を防ぐ施策も取られています。

すべての業界で、今まで非正規雇用で働いていた人も、正規雇用、すなわち正社員として働くチャンスも増えています。

それであれば、より良い条件で働くことを選ぶ人も増えてきているということです。

ディズニー側もパートタイマー職員を正社員化

ただし、ディズニー側もこのような人手不足の状況を静観しているだけではありません。

2019年2月に新たな雇用区分である「テーマパークオペレーション社員」を導入し、パート・アルバイトのキャストのうち一定基準を満たした人を「オペレーション社員」として正社員化すると発表しました。
ディズニーが「テーマパークオペレーション社員」の導入によって非正規雇用者を正社員化

これは人材不足による対抗策でもあり、優秀なキャストが長期的に安心して働けるようにすることが目的の取り組みです。

参照:新たな雇用区分「テーマパークオペレーション社員」の導入について | 株式会社オリエンタルランド

働くことはつまるところ、お金を稼ぐということなので安定的により高い賃金をもらうという選択肢をとる人も増えてきているのです。

今回、非正規従業員を正社員にするという、ディズニーを運営しているオリエンタルランドが発表したのも、その状況を受けての対応になります。

各業界で人材不足に陥り、今まで聖域といっても過言ではなかったディズニーのアルバイトでもその煽りを受けるようになったということです。

今の労働市場は人手不足で大変な状況なのでしょう。

ディズニーバイトの3つのメリット

その一方で、ディズニーで働くことで良いこともあります。

詳しく見ていきましょう。

1.職場自体に「夢」「魔法」「希望」が満ち溢れている

ディズニーのキャストは大変な仕事かもしれませんが、自分の職場環境が夢と魔法と希望に満ち溢れているというのは、この先体験できることではありません。

ディズニーはそういった環境がそろっており、何物にも代えがたい経験を得られるアルバイトとも言えます。

2.社会人として大切なことを学べる

ディズニーのような夢や希望を提供できる仕事はそうそうありません。

人に楽しんでもらえるようには、

・お客様にどう振る舞えばよいのか
・どのような考え方をすればいいのか

など常日頃から接遇を追求できる環境があります。

このように考えることは、将来社会人としてもっとも大事な振る舞いや仕事を長期でやっていくことの「考え方」を醸成できます。

あなたの人生における良い経験を積めるのが魅力です。

3.補助制度を活用できる

そのような高邁な精神だけではなく「キャストショップ」と呼ばれる、キャスト専用の限定品が買える売店を利用できたり、あなたの頑張りを評価してくれる「ファイブスタープログラム」という評価プログラムが備わっていてオリジナル記念品がもらえたりと具体的な利益も得られます。

その他にもお得な価格で使用できる「従業員食堂」やイクスピアリといった「近隣施設の利用優待」として割引を受けられたりします。

参照:特典 | 東京ディズニーリゾート キャスティングセンター

ディズニーバイトの3つのデメリット

夢の国で働くうえで、楽しいことやりがいも多い一方で、大変なこともいろいろ多く、時給もそんなに高いわけではないため割に合わないとやめる方も少なくはありません。

それでは、どのような点が大変なのか下記で列挙します。

1.常に行動が見張られている

キャストはディズニーランドの登場人物なので、ディズニーのイメージを壊しゲストをがっかりさせる行動を取ってはいけません。

そのために、笑顔と丁寧な言葉使い、誠実さが求められます。

実際、ディズニーランドに通い詰めている人から、「雰囲気に合わない」という意見を名指しで受けることもあるようです。

非常に行動に対してはシビアにみられます。

2.イベント時期の仕事、およびスケジュール対応が非常に大変

ハロウィン、クリスマス等、ディズニーランドでは色んなイベントが開催され、イベントの期間はゲストの数もかなり増えます。

そのため、イベント時期はかなり忙しくなり、ゲストへの対応も非常にタイトで厳しくなります。

そのため、休む暇もなくなってしまう上に、残業が増えることになります。

この時期は、週末だけの労働契約を結んでいても、平日の出勤を懇願されるケースも少なくありません。

このイベントの期間は、休みがとれずスケジュール的にも大変な状況となります。

3.従業員の意識が高すぎる

バイト中に、社員の方がキャストのゲスト対応についてチェックをしにきます。

至らない点があると事務所で「ここがダメ」というように、きつめの指導をしてきます。

その指導はゲストへ夢を与える為ではあるのですが、その指導に心が折れて、辞めてしまったバイトも結構います。

メンタルの強さと正社員並みの意識が必要なアルバイト先といえます。

ディズニーという夢と魔法の国でのアルバイトはその世界観を守るための意識や行動をアルバイトに求めます。

そのため、それに共感できない方には厳しいアルバイトとなります。

決してアルバイト代も非常に高いわけではないのでディズニーの世界観に共感できていることが必要カモ。

まとめ

ディズニーバイトの仕事内容や時給、人手不足の実態、メリット・デメリットなどを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

上述のようディズニーのアルバイトは決して楽ではありません。

長期で働きたいと思ったら、その世界観への共感や、それに伴うきっちりとした行動が求められます。

ディズニーの考え方、理念を理解し働くことができたら、あなたは人生において良い経験ができるはずです。

「どうしてもディズニーで働きたい!」
「憧れの場所で働きながら、ステップアップもしたい」

そんな方は、この記事を参考にしてぜひディズニーで働くために動き出してみてください。