女性ならではのバイトの悩みとして、お客さんがストーカーになって自分がバイト先に毎度毎度お店に現れるなんてことがたまにありますよね。
どこで私のシフトを調べたのだろう、バイト仲間に私のシフトをリークした子がいるのではないか、なんて疑ったりしてしまいます。
また、お店の中で完結する話ならまだいいのですが、私がバイトを終わって家に帰る途中に家までつけていた、学校の近くに現れた。
朝出勤したら家の前にいたなど、恐ろしい話をあげたらキリがありません。
私の友人にそういう子も何人か知っています。
では、どう対処すればいいのでしょうか。
ここでは、ストーカー対策の方法とともに、自分の情報についてどうやって守っていくのか、ということについてお話をしていきます。
お客さんがストーカー化するのを事前に防止しよう
まずは、なぜストーカーのお客さんを生んでしまうか、についてお話をしたいと思います。
大前提として、ストーカー行為をする人間は歪んでいます。
自己愛が強い、完璧主義者、損をすることを嫌うなどの特徴があります。
そういう傾向のある人にあなたの情報を必要以上教えてはいけないということを最初にお話ししたいと思います。
「一方で、そんなこと見極められない」という方が大半だと思います。
そういう場合、基本的には自身のプライベートな情報を話してはいけません。
あなたの学校、あなたのフルネーム、スケジュールに至るまでそうです。
今のご時世、SNSが流行っていることから、いくらでもあなたの情報にたどり着ける可能性はあるのです。
お客さんがストーカー化する4つの前兆
相手との合意がないにもかかわらず、一方的な思い込みで付きまとうストーカー行為。
同級生など近い関係性であったり、芸能人に対する行為などでよく知られていますが、接客業においてはお客さんからそうした被害を受けることもあります。
そうしたお客さんがストーカー化してしまう前兆について紹介します。
1.積極的な接客サービスを自分に気があると勘違いしてしまう
接客の仕事では、できるだけお客さんに気持ちよく利用してもらえるように親切丁寧に対応するのが基本です。
しかしそれを時に、自分個人への好意と勘違いしてしまうお客さんもいます。
仕事なので誰に対しても分け隔てなく接しているのが現実ですが、ストーカーになりやすい人は自分だけにしているものだと思い込んでしまう傾向があるのです。
2.退勤時間まで店内に滞在する
もしも特定のお客さんが長い時間、店に滞在するようになったら注意を払うべきかもしれません。
ストーカーにとっては店にいることが一緒にいられる時間であり、密かに幸福感を味わっているかもしれません。
さらにこちらの退勤時間まで把握して、それまで居続けるようならば、かなり危険な兆候だと言えます。
退勤するということは仕事を言い訳にして逃げることができなくなるということであり、それを狙っているのかもしれないからです。
3.用事もないのに来店し始める
本来、お客さんはそのお店に用事があるから来店するわけですが、特に用事もなく、何となく立ち寄るようになったらまずは警戒しておくべきでしょう。
もちろんただの常連で、実際にある程度の好意は持っているけれでも無害という人もいます、しかし客観的にはストーカーの区別はつきづらく、自分が不快に思うようならばなるべく距離を保つようにしたり、同僚などに気にしてもらうようにしておいたほうがいいでしょう。
4.プライベートの話を細かく聞いてきたり、デートに誘われる
直接的な、いわゆる「口説く」に近いことをしてきた場合、こちらが拒否の態度を示しているにもかかわらずやめるなどの変化が見られないようであれば、ストーカー化する可能性は高いと言えます。
取り返しのつかない事態に発展してしまう前に対策をしておくことが大切です。
店長など上司に相談して、代わりに断ってもらったり、シフトを変えてもらうなどの対応をしてもらうようにしましょう。
ストーカー化するお客さんの心理
ストーカーといえば、一般的には元恋人や配偶者などが被害に遭うものというイメージを持つ人が多いと思います。
しかし中にはそういった関係性がないにもかかわらず被害に遭うケースも存在します。
そのひとつがお客さんが店員に対してストーカー化してしまうというものです。
そうしたお客さんの心理について解説します。
恋人や配偶者、あるいは同級生など、元からある程度の関係性がある場合には、ストーカー化した理由もある程度は推測することができます。
しかしそういった関係性を持たない状態でのストーカー化はやや複雑で、関係が薄いゆえに相手側、すなわちお客さん側の一方的な思い込みが原因であることがほとんどです。
たとえばたまたま見かけて以前の恋人に似ていた、好きなタイプだったなどのケースもありますが、特に接客業の場合には親切にされた、いつも笑顔を見せてくれるなど、接客業ならばごく当たり前の行動が、相手のストーカー化を引き起こしてしまうこともあります。
もちろん仕事としてしていることなので、バイトの従業員側に一切の落ち度はありません。
ストーカー行為に対して自分でできる5つの対策
お客さんがストーカー化してしまった場合、その行為に対して自分ができる対策は大まかに次の5つです。
- できる限り証拠を収集しておく
- 極力1人になるのを避ける
- 警察へ相談する
- バイトを辞める
- 引っ越す
可能な限り早く対策をし、自分の身を守るようにしましょう。
1.できる限り証拠を収集しておく
ストーカーに対して逮捕や起訴など強い対策を希望する場合には、客観的な証拠を集めておくことが最も重要になります。
被害にあっているという訴えかけだけでは中々警察は動いてくれないので、通話記録・LINEやメールのスクリーンショット・送り付けられた物などの物的証拠を、できる限り集めておくようにしましょう。
2.極力1人になるのを避ける
根本的な対策ですが、できるだけ一人になるような状況を作るのは避けるようにするのが賢明です。
夜道や人通りのない道を避けるのはもちろん、周囲に人のいる電車・バス・タクシーなどの公共交通機関を使うように心がけましょう。
3.警察へ相談する
警察へ相談するということに迷いや抵抗感がある方もいるかもしれませんが、何かがあってからでは遅いです。
ストーカーの被害を感じた時は、可能な限り早く警察などの専門機関に相談するようにしてください。
警察には事件性が低い場合に関しても相談に応じてくれる相談窓口があるので、必ず利用するようにしましょう。
4.バイトを辞める
ストーカーとの接点がバイト先のみという場合であれば、そのアルバイトを辞めてしまうというのも有効な対策です。
根本的なストーカーとの接点を断ってしまえば繋がりがなくなります。
ストーカーのせいでバイトを辞めることは心苦しいかもしれませんが、自分の身を守る手段の一つではあります。
5.引っ越す
引っ越しをして生活拠点を変え、物理的にストーカーから離れるというのも対策の一つです。
これも根本的な対策にはなりますが、個人情報が知られていないのならば物理的にストーカーが追ってこられない状況にすることで、完全に繋がりを断てることになります。
【具体事例】お客さんによる4つのストーカー行為とその対処法
では、お客さんがストーカーになって以下4つのような行為に及んできた場合について考えてみましょう。
- バイト先に押しかけて来る…。私生活には問題ないけど…
- 学校や自宅、帰宅途中に待ち伏せされるなど私生活に付きまとってくる
- LINE・SNSで執拗ないやがらせをしてくる
- 頼んでもいないのにプレゼントを渡してくる
上記のような行為に及んできた時の対処法について、それぞれ詳しく解説してきます。
1.バイト先に押しかけて来る…。私生活には問題ないけど…
これは本人の主観におまかせしますが、バイト先で明らかに自分のいる日をマークして来ている場合、以下の場合が考えられます。
- バイト先の誰かがあなたのスケジュールをリークしている
- 何曜日に勤務しているかというスケジュールを掴まれている
おそらく大半は後者のケースが多いでしょう。
そういう場合は意図的に時間や曜日などをうまくコントロールして、ストーカーのお客さんに自身のスケジュールを悟られないようにしましょう。
また状況に応じては、次のような対処法を取って、場合によってはバイト先の責任者にその状況を伝えて下さい。
- 店長や同僚にお客さんからストーカー行為があった事実を伝える
- 店長に相談して防犯カメラのデータを残しておく
- ランダムなシフトに変えてもらう
- 警察へ相談する
この時点ではあくまでもバイト先にとどまっている程度なのでストーカーと認定するのは尚早だと思います。
しかしながら、それでも自身のバイトの際、毎回毎回現れるのは決していい気がしないはずです。
早めに報告し、シフトをうまく調節してもらえるなど職場との協力関係を結んでおきましょう。
2.学校や自宅、帰宅途中に待ち伏せされるなど私生活に付きまとってくる
この状況が複数回続くようであればストーカー確定です。
- 防犯ブザー等防犯グッズを携帯する
- つきまとい、待ち伏せ行為のあった日時、場所、状況等をメモしておく
- コンビニや交番など人がいる場所、防犯カメラのある場所に逃げ込む
- 身の回りにGPS機器がないかをチェックする(スマホのGPS機能はOFFにする)
- 勤務先の会社に法的処理も含めて対処してもらう
- 警察へ相談する
必ず職場の責任者の方に相談しましょう。
基本的にあなたが最初に動く必要はありません。
もしも、そのお客さんに何かしらの手を打つなら、職場の責任者等を通じてお話してもらい会社を巻き込んで対応してもらうことがベストです。
それでもエスカレートするならば当局に動いてもらうことも重要ですが、絶対にあなたが単独で動かないこと。
その代わり、状況はつぶさに報告をすることが重要です。
ストーカーをされた場合、あなたは個人だと弱い立場になります。
大事なのは、しっかり状況を報告し、できるだけ大きな組織としてストーカーと戦う体制づくり、そしてあなたはそのストーカーとなるべき接点を持たないようにしましょう。
実際、私の知り合いはお客さんからストーカー行為を受け、インターネットの掲示板に名前を出されたり、自宅まで追跡されたりしました。
そのとき、彼女は会社に報告し、最後は本社の法務部まで動かして法的な処理をもってストーカーのお客さんから彼女を守りました。
そのためには、ストーカー対策として周囲に報告をすることが一番大事です。
3.LINE・SNSで執拗ないやがらせをしてくる
もしもLINEを交換していたりSNSを知られてしまっている場合には、そのアカウントに対して執拗ないやがらせをしてくる可能性があります。
ネットストーカーとも呼ばれるもので、しつこくメッセージを送ってきたり、常に行動を監視して、ことによっては住所なども特定されてしまうことも…。
対処法としては下記のようなことが考えられます。
- お客さんのアカウントはブロックせずに、メッセージが来ても返信しないようにする
- ストーカー行為に該当するメッセージのスクリーンショットを保存しておく
- しつこい場合、「証拠を保存したこと」「やめないと警察に届出ます」と伝えて、断固拒否する意思をはっきり示す
- 警察へ相談する
SNSを教えていなかったとしても、普段の生活や行動範囲などからアカウントを特定されてしまうケースもあります。
出来るだけ交換は避けるようにすることはもちろん、場所を特定されないよう行動に気を配ることも大切でしょう。
4.頼んでもいないのにプレゼントを渡してくる
接客業であれば、店員がお客さんからプレゼントをもらうこともそう珍しいことではないかもしれません。
しかしその頻度が異常に多かったり、いくらか拒否感を示しているにもかかわらず、喜んでいると思い込んでプレゼントを渡してくることがあります。
- 相手に対して「受け取ることはできません」「実は迷惑です」「エスカレートするなら警察に届出ます」と断固拒否する意思をはっきり示す
- 証拠を残すため、いつ、何をもらったか記録しておく
- 職場の責任者に事実を話す
エスカレートすると高価なものもプレゼントしてくるようになり、断りにくいからと受け取ってしまうと、好意を持っていると思われて深みに嵌ってしまう可能性もあります。
危険を感じるようであれば、早めにきっぱりと断るようにしましょう。
それも難しい場合には、店長や上司などに相談して間に入ってもらうのも効果的です。
まとめ
ストーカー問題は男性と女性がいる以上、必ずどこかで起きうる問題です。
従って、重要なことはそのリスクをあらかじめ認識しておくことです。
そして、そのリスクを分かったうえでやるべきことは、あなたの情報を必要以上に公表しないことです。
そしてそれでもストーカー行為に遭遇してしまったときは、ちゃんと周りに相談することです。
特に職場であるバイト先がきっかけで発生したストーカーについては、仕事にかかわる問題なので必ずバイト先の責任者に相談してください。
ストーカーはあなたが弱い立場であればエスカレートしますが、組織の問題として対処すれば、ストーカーは引かざるを得なくなります。
それでも引かない場合は最終手段として当局を周囲との相談のうえ動かすことになるでしょう。
ストーカーをするお客さんを弱い立場に持っていくためにも「相談」することを心がけて下さい。