一昔前は、コンビニや飲食店のバイトあるあるとして、廃棄となったお弁当をもって帰ってきた、廃棄の食品をもらってきたといった話は一般的な話でした。
しかし、現状は弁当の廃棄品を持ち帰ることを禁止しているコンビニも多く、廃棄品をもらうということが難しい時代となっているというのが現状です。
あるインターネットの投稿に、居酒屋勤務のアルバイトが、ごみとして捨てる予定の店の廃棄品をつまみ食いをしたことが店にバレて、食べた分の金額を店側に支払わなければならないといった記事が投稿されていました。
果たして、店の廃棄品というのは手を付けてならないものなのか、それとも捨てるものなので問題はないのでしょうか。
廃棄品を無断で食べるのは違法か
まずは廃棄品を無断で食べることは違法なのか、という点ですが結論から申し上げると違法性が高いと言えます。
なぜなら廃棄品といえど、店のものであることには変わりがありません。まして、お店の授業員であるバイトにはそれを持ち出す権限は法的に持ち合わせていません。
従って、お店のものを無断で持ち出すのはいわば「泥棒」と同じ行為なので窃盗罪が成立し、懲戒解雇になる事由ともいえます。
ですので、お店のものは廃棄品であっても無断で持ち出してはなりません。魔がさし、軽い気持ちでやってしまった事だとはおもいますが、十分注意しなければなりません。
上述のようにこの件については、店側に食べた分お金を支払えば不問ということで話が収まりましたが、軽い気持ちでやったことが犯罪行為につながることもあります。
コンプライアンス
無断で店の廃棄予定品を食べたことは良くないことだとは思いますが、本件は一昔前なら見過ごされたことで、店側も「食べちゃえ」くらいの感覚でいたと思います。
しかし、なぜここまで厳しい措置が取られることになったのでしょうか。そのカギは「コンプライアンス社会」であることに起因します。
コンプライアンスは狭義だと「法令遵守」を指す言葉ですが、最近だと「倫理」というところまで範囲は及んでおります。
つまり、悪いことをやってはダメな社会だと思ってもらえたら良いでしょう。
では、なぜそんなにコンプライアンスに厳しくなってきたのでしょうか。その要因はインターネットの普及にあります。
そもそも悪いことをしたらダメだなんてそんなの当たり前だと思うかもしれませんが、これまでは周囲の共通意識で「ここまでは大丈夫」という許される範囲の悪いことが存在していました。
しかし、最近はインターネットが普及し、少しでも悪いことをしたらネットで攻撃される時代になりました。そのため、もともと「コンプライアンス」の概念はありましたが、さらに強まるようになりました。
企業活動に至っては、それがさらに強く、企業が少しでも悪いことをしたらインターネットで叩かれ、風評被害につながってきます。
そんなこともあり、許される範囲の悪いことが、許されないこととなってきました。今コンプライアンス社会になってきたのは、そういった警戒感が形になってきた代物といえるでしょう。
コンプライアンス社会を生きるということについて
なんだか生きにくい時代になりましたが、ITの活用は第4次産業革命を生み出すとも言われており、今まで以上にITが身近なものになってきます。
実際、車にITの機能を搭載し、自動運転、自動ブレーキが実現させるということを自動車メーカー各社は実用化に向け動いています。
アメリカではアマゾンが店内にIT機能をつけ、無人店舗を実験的に回転させるなど、ITは今私たちの社会を大きく変化させようとしています。
それは、第3次産業革命で石炭が石油に代わったのとと同じくらいの社会に対するインパクト与えていくでしょう。
そして、情報化社会の発達によって、あなたの情報も知らず知らず周囲に波及してくることにもなります。そのとき重要なのは、そのことをしっかり認識しておくことです。
人である以上、魔がさしたり、何かしら人に指をさされたりするようなことをしてしまうかもしれません。
そんな時には常に人に見られている意識を持っておくことで、自分の行動を戒めることができます。人に見られている状態で、堂々と悪いことができないように、常に周り目があると思えば自身の良くない行動を抑制する力になります。
まとめ
正直、コンビニの廃棄品、居酒屋の廃棄品をつまみ食いするくらい大したことではないですし、食べ物を無駄にするくらいであれば、従業員たちで共有するくらいでちょうどいいと思うも多いでしょう。
しかし、それを禁止されている以上は守らなければいけない、それがコンプライアンス順守であり、コンプライアンス社会の掟です。
そして、ネットの普及、情報があちこち回る時代になったことからコンプライアンス違反は常に監視され、守らなければ何らかの罰が下る、今はそんな時代です。この流れはもはや変えられないでしょう。
変えられない以上は適応する、適応するために悪いことをしないように意識して日々の生活を送ることが求められます。
人の目とネットの伝達力はあなたが思っているよりかなり強力です。その意識を決して忘れないようにして欲しいカモ。