「リトミック指導員」の資格を最短で取得する方法を徹底解説【音楽遊びから自ら成長する力を】

リトミック指導員

保育現場では、毎日のように子どもたちの楽しそうな歌声や、音楽に合わせて踊るかわいらしい姿を見かけますね。

子どもたちは、身近にある音や音楽から多くのことを感じ取り、それを自分なりに表現しようとしています。

ただ恥ずかしさや怖さ、音楽的な表現力に不安があるとうまくできません。

保育士は子どもたちが音楽遊びを楽しめるような支援を行い、感じたことや表現したことを認めてあげることが大切です。

それによって、音楽遊びに対する不安が、楽しさや自信に変わっていきます。 

子どもたちが楽しく音楽遊びをするための支援を身につけることは、保育士としてのキャリアアップを考えるうえで重要です。

それを持っていることを認定する資格に、「リトミック指導員」という資格があります。

今回は、保育現場のなかで音楽遊びをする場面で役立つ「リトミック指導員」を紹介します。

リトミック指導員とは、どういう資格なの?

リトミック指導員は、子どもたちにリトミックを行う専門家です。

リトミックとはスイスの音楽教育家で作曲家のエミール・ジャック=ダルクローズが創始した音楽教育法で、「ダルクローズ音楽教育法」ともいいます。
エミール・ジャック=ダルクローズの写真
参照:エミール・ジャック=ダルクローズ – Wikipedia

リトミックは、歌唱法や楽器の演奏法を指導していく従来の音楽教育とは一線を画しています。

音を聴いたり感じたりしながら、「音楽に親しむ」ことを通して、子どもの感受性や集中力を育て、音楽的な素養や協調性も育成していきます。

音楽に合わせて歌ったり踊ったり、手遊びをしたりしながら、音楽表現を楽しんでいきます。

楽器で音を鳴らすだけでなく、子どもたちに身近な生活用品をつかって音を出すことで、音そのものに触れて楽しむことも大切にしているのが特徴です。

また感じ取った音や音楽を言葉や動物のマネで表現します。

音楽を感じとり、それを思うがままに表現する経験を通して、豊かな情緒や感性を育むことがリトミックの目的です。

リトミック指導員は子どもたちが音を感じたり表現したりするきっかけをつくります。

首がすわった0歳児から年長まで、子どもの発達段階に合わせて指導するリトミックの内容は細かく分類されています。

リトミック指導員は、子どもの発達段階の特徴、それらに適したリトミック指導方法を学びます。

リトミック指導員は取得しやすい民間資格

リトミック指導員は、国家資格ではありません。

民間資格として、いくつかの団体が認定を行っています。

※認定団体については後述の「リトミック指導員認定講座の申込み方法・問い合わせ先」で詳しく紹介しています。

じっくりと数年間、専門的な講座を受講することで認定を受けられる資格と、通信教育を中心に勉強を進め、手軽に取得できる資格があります。

リトミック指導員は、子どもが自由に音楽と触れ合える環境をつくります。

子どもたちは、母親や友達と一緒に音楽を楽しみながら、自己表現や協調性を学べるおすすめの資格ですよ。

リトミックを保育現場に取り入れることで得られる3つの効果

リトミック指導員の取得をとおして、子どもたちにリトミックを行うことができるため、保育スキルの幅を大きく広げることができます。

保育士として保育を学ぶだけでは気付けない視点で、子どもたちと一緒に音楽を楽しめることでしょう。

1.リズム感の成長と運動能力の発達を促す

保育現場では子どもたちと一緒に歌を歌ったり、楽器を演奏したり、音楽に合わせて身体を動かしたりする機会が多くあります。

ただ、音やリズムを感じることが苦手な子どもたちに対して、どうやったら音楽を好きになってもらえるのかと悩む保育士も少なくありません。

リトミックでは、活動のなかに音やリズムをたくさん取り入れます。

そのため子どもたちは音と触れ合って遊びながら、自然に音感やリズム感を伸ばすことができます。

とくに基本的な運動能力は、身体を動かして遊ぶだけでなくリズム活動でも成長していきます。

まずは子どもたちは音やリズムを感じ取ろうとして集中力が高まります。

さらに聴き取った音やリズムに対して動物のマネをしたり、自分なりの表現をしたりしながら、敏感に反応できるようになります。

2.表現力を身に付け協調性を育てる

自分だけではなく友達が出す音にも意識を向けながら、それに合わせて歌ったり踊ったりします。

友達に合わせようとすることで、自然と身に就くのが協調性や思いやりです。

リトミック指導員は、友達の音に意識を向けさせ、合わせるための支援をします。

自己表現が苦手な子どもでも、感じ取った音に対して自由に表現することで、自分らしい表現力を身につけます。

さらに、リトミック指導員がそれをほめることで、子どもは自己肯定感をもち、積極的に自分の気持ちや意見を出すようになります。

3.音楽を利用しながら、幅広い知識の定着へつなげる

リトミックは音楽を中心とする教育方法ですが、動物や植物などのイラストが描かれたカードや身の回りにあるものをつかうこともあります。

リズムに合わせてカード遊びをしながら、子どもたちに幅広い知識を習得させるプログラムも、リトミックに注目が集まるポイントです。

音楽を聴いて自由に表現したことをリトミック指導員から褒められると、子どもたちは自信をつけます。

自己表現が苦手だった子どもでも、進んで自分らしい表現ができるようになりますよ。

リトミック指導員が保育現場以外で役立つ場所とは

リトミック指導員は子どもや母親と一緒にリトミックをする専門家ですから、保育現場以外にも活躍の場があります。

むしろ母子が一緒に活動する機会が少ない保育園以外で、専門的な知識や技術を活用する機会が増えてきました。

1.音楽教室

もっとも活躍しているのが、音楽教室の講師です。

歌唱やピアノなどの楽器演奏を指導する音楽教室では、初歩的な指導のなかにリトミックを取り入れているところが多くなりました。

リトミックを行うことで、基礎的な音感やリズム感がスムーズに習得できます。

2.リトミック教室

母子で参加するリトミック教室でも活躍しています。

3歳未満の子どもは、お母さんと一緒にリトミックを行います。

リトミック指導員やお母さんのマネをしたり、発達段階に合わせた歌やダンスなどをしたりしながら、音楽で楽しく遊びます。

3.絵本教室や英会話教室など様々なジャンルの育児教室

3歳を過ぎると子どもは保護者から離れて、友達と一緒に音楽で遊びます。

子どもたちが自主性を活かした表現できるように、リトミック指導員はさまざまな音楽や身近にある音を取り入れた支援を行っていきます。

音楽教室のようにリトミックだけを専門的に行う教室もありますが、絵本の読み聞かせや子ども向けの英会話など、リトミックにくわえてほかの活動も取り入れる教室も増えてきました。

一人の講師が行うケースと、複数の講師が専門性を活かした指導をする教室もあります。

リトミックは自分の子育てに活かすために知識や技術を学びたい母親にも人気です。

とくに乳児期などは、母子での活動が中心になるため、家庭のなかで子どもと音楽遊びをしながら、感受性や自己表現力を育みます。

音楽は生活の身近にあるので、知識と技術があればすぐにリトミックを指導できます。

リトミック指導員が子どもやお母さんにリトミックを指導することで、家庭でもリトミックを楽しめるようになりますよ!

リトミック指導員の資格を最短で取得する方法

リトミック指導員の資格を取得するためには、それを認定している各団体の講座を受講する必要があります。

合格率は認定する団体によって異なります。

認定する団体によっては、取得希望者にリトミックを指導できる上級資格を取得することができます。

認定団体のうち「リトミック研究センター」や「国立音楽院」では、2年間の通学による講座を開講しています(それぞれの認定団体については次の段落で解説します)。

いずれも昼間部と夜間部があるので、保育士として働きながら講座を受講することが可能です。

また「リトピュア」では、メールを活用した通信講座を中心に学び、1度スクーリングをすることで資格を取得できます。

試験はスクーリングの日に行います。

0~3歳児向けのリトミックについて、短期間で指導方法を学びたい方に向いています。

最短で資格を取得したい時⇒「リトピュア」で受講する
時間をかけて深く体系的に学びたい時⇒「リトミック研究センター」「国立音楽院」で受講する

というように選択するのがよいでしょう。

リトミック指導員は、認定団体によって受講内容が異なります。

スキルアップしたい内容に沿った講座を受講しましょう!

リトミック指導員認定講座の申込み方法・問い合わせ先

気になる方、取得を検討している方に向けて、リトミック指導員を認定している各団体の問い合わせ先を紹介します。

リトミック研究センター

「リトミック研究センター」では、リトミック指導にかんする資格を取得できます。

難易度の難しい方から

  • ディプロマA資格
  • ディプロマB資格
  • 上級指導資格
  • 中級指導資格
  • 初級指導資格

と細かく分類されているのが特徴です。

【主な講座:教員養成校 2年コース(ディプロマA)】

受講期間 2年(年間約200時間)
受講費用 487,350円(税込、入学金・教材費等込、分割・クレジット払い可能)
受講条件 幼児教育に熱意のある18歳以上、大学・短大・専門学校在学者または卒業者

出典:特定非営利活動法人「リトミック研究センター

国立音楽院

「国立音楽院」では、幼児リトミック指導員やベビーリトミック指導員を取得できます。

またリトミックにかんする資格として、ステップアップリトミック指導員、英語リトミック指導員、若返りリトミック指導員などの取得も可能です。

【主な講座:リトミック本科】

受講期間 2年
受講費用 昼間部2,000,000円、夜間部1,650,000万円(別途、催事運営費として年間3万円)
受講条件 特になし

出典:「リトミック本科」 国立音楽院

リトピュア

「リトピュア」では、リトピュア式リトミック指導者を取得できます。

リトピュア認定教室を開設するためには、リトピュア式リトミック指導者取得後に、認定教室開設資格を取得することになります。

【主な講座:リトピュア式リトミック指導者資格講座】

受講期間 通信講座10回+スクーリング1回(試験はスクーリング時)
受講費用 59,800円(税込)
受講条件 特になし

出典:「リトピュア」 0歳~3歳からのリトピュア式リトミック

通学が必要な認定団体の講座を受講するときは、あらかじめ場所や曜日を確認しておきましょう。

勉強する時間や受講料のことなど、質問があれば各団体に相談してみてくださいね。

まとめ:リトミック指導員の資格を取得して、音楽から自主性を育てよう

以上、リトミック指導員の資格の概要や役立つ場面、最短で資格を取る方法等について紹介しました。

リトミック指導員は、音楽によって子どもたちの豊かな心を育てるスペシャリストです。

リトミック指導員は、子どもたちの身近にある音への興味を引き出すことで、集中力や協調性を育み、豊かな感性や情緒、子どもが自ら学ぼうとする力を育てます。

最近では、保育園や幼稚園の活動にリトミックを取り入れているところが増えてきました。

専門的な知識や技術をもっていることで、リトミックの中心的な役割を担うこともできます。

音楽で楽しそうに遊ぶ子どもたちの姿は、きっと保育士の大きなやりがいになるでしょう。

資格取得にかかる期間や費用は、資格を認定する団体によって異なります。

この資格を活かせる場面の多さを考えると、保育士のスキルアップに向いている資格です。

ただ受講する前に予算や勉強できる時間を確保する必要があるため、しっかりと準備してから受講しましょう。