介護業界でもはや必要不可欠である看護師のお仕事。医療の専門職として需要が高く人気の資格ですが、仕事内容、人間関係、職場環境…さまざまな理由があり、「辛くて辞めたくなる」という声を聞きます。
残念ながら、まだまだ看護師に対して万全な体制が整っていない施設も多くあるようです。
また、人をケアする上で1人だけで働くことができず、チームの一員としての連携が必要ですし、責任の大きい仕事の大変さゆえの悩みがありますよね。
施設看護師が辞めたくなる理由
施設で働く介護士との人間関係
介護施設の看護師が一番悩むと言われているのが、施設で働く介護士との人間関係です。病院勤務では介護士=看護助手であるため、介護士は看護師の仕事をサポートする立場にあります。
しかし介護施設では介護士の人数が看護師よりも圧倒的に多く、介護士の仕事は看護師と同じ『専門職』として確立されます。
また、看護師は介護士の仕事を手伝うことはできますが、介護士は看護師の仕事を行うことができません。それが時に仇となり、ベテラン介護職員が看護師に“ちょっと仕事手伝って”と言われると断りづらく、介護士が行う仕事を手伝うことによって、本来やらなければならない看護師の仕事ができないため残業するというトラブルが多く、不平等すぎて辞めたいと考えるケースが多いです。
逆に看護師が介護士を下に見て命令口調で指示することで、介護士が看護師に対して不満をもち、お互いがギクシャクすることも。仕事の役割分担をあいまいにしないように、お互いの仕事内容を尊重しながら思いやりを持って関わることが大切です。
給料が低い
介護施設では医療行為が少ないので、病院勤務の看護師よりも手当が少なく、給料が少し下がる傾向にあります。
また、介護施設は夜勤がなく日勤業務であることが多いので、病院勤務をしていた時に夜勤手当をもらっていた場合に比べると少なく感じ、同じ看護業務をしているのに給料が少ない…とガッカリして辞めたくなるケースがあるようです。
そのかわりに、病棟よりも緊急を要する患者が少なく、仕事内容もバイタルチェック・経管栄養…など基本的な医療行為が主なので基本的な技術があれば働きやすい職場です。ブランクのある看護師さんが復帰する場合は安心して働ける環境だといえます。
技術力の低下
介護施設で働く看護師は基本的な医療技術があれば働けるため、病院勤務のような難しい技術はあまり必要がなく、今まで病院勤務で経験した技術を発揮できず物足りなくなり、技術力が衰えることが不安になり、辞めたくなるケースとして挙げられます。
特に新人・新卒看護師はまず病院で経験し、技術を習得してから介護施設で働くことをオススメします。
判断力が必要でプレッシャーになる
介護施設では医師が常駐していないことが多いため、緊急なことが起きた場合、救急搬送するかどうかなど難しい判断を任されることが多く、直接施設の評価につながる場合があります。
介護施設は看護師の配置も少ないので、一人の看護師にかかるプレッシャーは大きくなります。これらのプレッシャーに耐え切れず辞めたくなる理由として多くあります。しかし、この経験を何度もすることで、頼りにされる看護師として一目置かれるメリットもあります。
訪問看護師が辞めたくなる理由
高いスキルが求められて不安になる
訪問看護は一人で利用者の自宅に行き、医療処置を行うことが仕事です。そのため、病院勤務の経験で技術を習得した高いスキルが求められます。自分の技術に不安がある人がそのプレッシャーに耐えられず辞めたくなるケースがあります。先輩看護師などにアドバイスをもらいながら、仕事に慣れながら技術を磨くことが大切です。
また、学校卒業したばかりの新人看護師や経験の浅い看護師には少しハードルが高いのが現状です。
職場の人間関係に悩む
訪問看護は限られた人数で情報交換を行い、職員同士で連携をしなければなりません。特に小規模の訪問看護ステーションではどんな上司がいるかによって全体の雰囲気が変わり、自分と合わない人だった場合は仕事をする上での関係を作るのにストレスがたまり、辞めたくなるケースが多くあります。
人の合う合わないはそれぞれなので一概には言えませんが、就職する場合はできるだけ大きな病院や施設がバックにある訪問看護ステーションを選ぶことで、同じ人との密接な関わりが少なく、部署内の異動など検討することが多いのオススメです。
利用者との関係に悩む
訪問看護は利用者と一対一で密接に関わるため、相性の問題が自然と出てきます。
病院などの大きな施設内だと、苦手な患者がいてもずっと同じ空間にいる時間というのは限られており、何かあってもすぐに仲間と共有することができます。しかし、訪問看護は処置が終わって家を出るまでずっと同じ空間にいなければならず、利用者から第一印象が悪いと終始重たい空気になりますし、利用者からクレームが入る場合もあります。
一生懸命仕事をしているはずなのに、相性の問題で嫌な思いをしたり、訪問するのが辛くて辞めたくなるケースが多いと言われます。仕事が辛くなってしまう前に、上司に胸の内を伝えることが大切です。
いざ何かあった場合に守ってくれますし、自分の気持ちも楽になります。柔軟な事業所であれば訪問先を変えてくれるなどの対応も行われるので、相談してみましょう。
1人で判断しなければならずプレッシャーになる
訪問看護は基本的に一人で訪問します。病院では何か緊急を要する患者がいた場合は看護師や医師がいるので安心ですが、もし訪問看護の途中で緊急事態が起こった場合に、看護師としての判断が試されます。
そのため、1人で判断することがプレッシャーになり辞めたくなるケースがあるようです。判断に迷った場合、どのような対応を取ったらいいのか、事業所のマニュアルなどを確認するとスムーズに仕事をすることができます。
『辞めたい』は変革のチャンス!
介護業界で働く看護師さんがどのようなことで悩んで辞めたくなるのか?主なケースをまとめてご紹介しました。
みなさん責任の重さと職場の人間関係が辞めたくなる理由として挙げられていましたね。辛い環境に居ながらも、”もうちょっと頑張ってみようかな?”と思うのであれば、これからも看護師として必ず一歩ずつ成長している証拠です。
また、”違う環境で頑張ってみようかな?”と思うこともありますよね。それは、違う環境でキャリアアップできるチャンスが訪れたのかもしれません!
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