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システムエンジニアの仕事にはどんなものがある?広義のSEの仕事は多岐にわたる!

システムエンジニアの仕事

システムエンジニア(SE)の仕事は多岐にわたります。システムエンジニアは和製英語であり、はっきりとした定義はありません。主に情報システムの設計・開発・テストに携わる職業を指しますが、広くIT関連の技術者を指すこともあります。SEの仕事は企業によっても異なり、さらに細分化されています。

そこで今回は、SEに分類される主な仕事について紹介していきましょう。しかしながら以下で紹介する内容について、これらはきっちりと線引きされるものでもなく、いくつかを兼ねることも多いです。

情報システムの設計士であるSEと大工であるプログラマー

システムエンジニアと言うと、多くはシステムの要件定義・設計・開発・テストを行う職業とされています。建設業に例えると、システムエンジニアが設計士であり、プログラマーが大工であると言われます。

アプリケーションエンジニア

SEは一般的に、このアプリケーションエンジニアのことを指すことが多いでしょう。アプリケーションエンジニアは、個別の情報システム開発に携わる仕事です。

業務の流れとしては、以下のようになります。

  1. システム開発の際に顧客へヒアリングを行う
  2. システムの要件定義をして設計書をまとめる
  3. 設計書に基づいて出来上がったプログラムのテストを行う
    (テスト計画についてまとめることもります。)

プログラマー

プログラム言語を使ってプログラムを作成する仕事を行います。この作業はプログラムのコードを作ることから、コーディングとも呼ばれます。

基本的にはSEがまとめた設計に基づいてコーディングを行う立場ですが、規模の小さい会社ではSEと兼業なケースもあります。プログラムの単体テストや結合テストも、プログラマーが行うことがあります。

専門的なITエンジニア

開発の規模が大きくなるほど、専門化、分業化が進みます。それぞれの分野のスペシャリストであるエンジニアも、広い意味ではシステムエンジニアと言えます。

サーバーエンジニア

サーバーの設計・構築および運用・保守を行うのがサーバーエンジニアです。しかし一口にサーバーエンジニアと言っても、その仕事は幅広く、主に以下のような業務に携わっていきます。

  • サーバー構成設計
  • 運用設計
  • 冗長構成設計
  • マシンの実際の配置、設計

 
また構築後の運用・保守もサーバーエンジニアの仕事であり、問題無く稼働するようメンテナンスを行います。もし障害が起こった際には復旧作業を行います。

データベースエンジニア

顧客や商品の情報といった業務に関わるデータを納めたデータベースの設計・構築・運用・保守を行うのがデータベースエンジニアです。ほとんどのシステムにデータベースは存在するため、大規模開発に必須の職種と言えます。

構築にあたってはパフォーマンスの最適化や、セキュリティ対策も行います。データベースのインフラやストレージサーバーの管理といったハードウェアに関わる仕事や、稼働中のデータベースを運用する仕事もあり、それぞれ必要なスキルが異なります。

ネットワークエンジニア

ネットワークシステムの設計・構築・保守を行うのがネットワークエンジニアです。例えば社内ネットワークの構築の際にサーバーや端末をルーターやスイッチなどに接続し設定を行い、要件どおりにデータ通信を行えるようにします。今はどこの会社でもネットワークを利用しているのでニーズの高い職種です。

セキュリティエンジニア

情報セキュリティ対策を行い、危険なマルウェアや不正アクセスあるいは内部からの情報漏洩など、さまざまな脅威からシステムを守るのがセキュリティエンジニアです。

防衛のためのソフトウェアを用意するだけでなく、事務所の環境や業務上の規則など、多岐にわたる場面で仕事をします。その性質上、ネットワークについて把握する必要があるので、ネットワークエンジニアを経てセキュリティエンジニアになるケースも多いです。

ミドルウェアエンジニア

OSとアプリケーションの間で処理をおこなうソフトウェアがミドルウェアで、この開発を行うのがミドルウェアエンジニアです。たとえばデータベースソフトや開発支援ツール、サーバーソフトなどがミドルウェアにあたります。OSとアプリケーション両方について精通している必要があります。

組み込みエンジニア

家電製品やカメラ、自動車など、特定の用途に特化した機器が組み込まれています。これらは組み込み機器と呼ばれ、そこで使われるソフトウェアを開発するのが組み込みエンジニアです。

パソコンなどが汎用用途に作られた機器に対し、特定の機能を果たすだけの機器が組み込み機器です。スマートフォンは汎用機器にあたりますが、その中に使われる部品は特定の機能だけを持つものがあり、それは組み込み機器になります。

組み込みソフトの開発にはJAVAが使われることが多いです。しかしハードウェアの制約により、パソコン上のJAVAのように何でもできるわけではありません。またBIOSなどの開発をすることもあり、ハードウェアの知識が必要です。

SEOエンジニア

SEOとは、Googleなどの検索エンジン対策のことです。現代のインターネット社会において、検索エンジンの結果表示上位に来ることは非常に重要です。そのために検索エンジンの研究を行い、クライアントの要望を把握して、SEOのための実行作業の指示や実務を行うのがSEOエンジニアです。他のITエンジニアにくらべ、コンサルタントに近い存在でしょう。

全体を見渡し管理する職種

システムの開発にあたっての管理職や全体を把握して設計する職種も、広くはシステムエンジニアと言うこともあります。具体的には以下のようなものがあります。

プロジェクトマネージャー

 
プロジェクトマネージャーは与えられた目標達成のためにチームを率いて、予算やスケジュール、人材や設備、物資などを調整し管理するプロジェクトマネジメントを行います。経営管理能力や統率力などが必要となります。

ITアーキテクト

 
ITアーキテクトとはITアーキテクチャ、つまりITシステム全体の構造を設計する技術者です。業務システム構築において、複数のシステムをまとめて全体像を把握し最適なシステムを構築します。要件定義、システムのあり方の提案、方向性、仕組み、運用や保守の要件まで提示することができる能力が必要とされます。

サーバーエンジニア、データベースエンジニア、ネットワークエンジニア等のスペシャリストが、システム全体を把握し設計できるようになってから、ITアーキテクトになることが多いようです。

提案や説明が中心の職種

システムの開発に直接関わるだけでなく、顧客に提案や説明を行う職種もシステムエンジニアに含まれることがあります。SEとITコンサルタントなどその仕事には重なっているところも多いです。

ITコンサルタント

 
企業のビジネスや経営課題に対して、ITを用いて解決策を提案したりするのがITコンサルタントです。SEの仕事と重なる部分がありますが、ITコンサルタントはより企業の経営課題の解決やビジネス目標達成を重視し、現状の分析や改善案を出し、顧客のニーズに沿ったシステムを提案します。SEは改善案をシステムに落とし込むため何が必要かをまとめて設計します。ただし、明確に線引きが出来るものではありません。

ITコーディネータ

 
ITコンサルタントと似ていますが、より経営者と近い立場で提案を行う存在です。経営コンサルタントに近いものがあります。ITコーディネータは経済産業省推進資格であり、試験に合格しないとなれません。

ITインストラクター

 
SE向けの研修、セミナーの講師がITインストラクターです。講師として説明を行うためには技術に精通している必要があり、エンジニア出身の人が多いです。企業の研修が多い4月にニーズが高まるので、現場のSEが短期でITインストラクターをつとめることも多いです

セールスエンジニア

 
営業と同行して、顧客に技術的な説明を行うのがセールスエンジニアです。IT製品や機器の説明は営業だけではカバーしきれない面もあるので、セールスエンジニアが同行して仕様などの詳しい説明を行いサポートします。その性質上、営業畑ではなく技術畑出身の人間がなるケースが大半です。

サポートエンジニア

 
IT製品に関する顧客からの技術的な問い合わせに対応するのがサポートエンジニアです。問い合わせの対応といってもコールセンターとは違い、実際の製品仕様など技術面に関して精通しているため、場合によっては検証なども行います。仕様などを理解しているだけでなく、それを分かりやすく説明する能力も必要です。

なお問い合わせ対応はメールや電話が多いですが、場合によっては客先に常駐してサポートを行うこともあります。

働くフィールドによっても異なる職種

働くフィールドによってもSEの職種は異なります。またシステムエンジニアとしての専門的な業務だけではなく、そのほかの幅広いスキルが必要となる場合も多いでしょう。

フィールドエンジニア

 
客先の訪問・常駐がメインとなるのがフィールドエンジニアです。コンピュータの保守・点検・修理や、サーバーなどの機器導入・メンテナンス、ソフトウェアのインストールや設定などを行います。

社内SE

 
社内の情報システムの管理などを行うのが社内SEです。詳しく言うと社内の情報システム、ネットワーク、仕様アプリケーションなどの企画や開発、保守、管理などを行います。通常のSEが顧客との打ち合わせにより要件定義をまとめるのに対して、社内SEは自らシステム企画に携わることが多いです。

大企業の多くは開発作業は外部のシステム会社に委託しますが、中小企業などは自社で行うこともあります。ただし社内SEといっても企業により業務内容はさまざまです。パソコン相談が主なこともあります。いずれにせよその会社の業務について把握していなければならないので、新人がいきなり社内SEになるケースはまれです。

ブリッジSE

 
最近はコスト削減のために人件費の安い海外に開発を委託するケースが増えており、これをオフショア開発と言います。そのオフショア開発において、現地と日本企業の間にたって業務を進めるための指示などをおこなうのがブリッジSEです。

プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトの進行を管理する能力だけでなく、語学力やコミュニケーション力が必要となります。

多岐にわたるSEの仕事を知り自分のキャリアプランを描こう

狭義のシステムエンジニアであるアプリケーションエンジニアから、各IT分野のスペシャリスト、プロジェクトの上流に立って全体を把握して管理を行う職種、顧客への説明がメインな職種など、いろいろな職種が広い意味でのSEに含まれます。

また、その仕事のフィールドも顧客の依頼に応じての開発、自社での開発、客先での保守管理や海外開発との橋渡しなど、多岐にわたります。

さまざまな仕事内容をざっと見てみることで、自分の求める方向性を知る手がかりにもなるのではないでしょうか。興味がある職種があればさらに調べ、自分のキャリアプランを設計してみることをおすすめします。