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ブランク薬剤師向け「研修」の種類・カリキュラムについて

ブランクを抱えた薬剤師にオススメしたい研修の種類を紹介

結婚や子育てなどで一度退職を選んだ女性薬剤師の中には、「そろそろ現場復帰をめざしたい…」と転職を意識している方も多いのではないでしょうか。

しかし、長らく現場を離れることで薬剤の専門的な知識が薄れ、また新薬の動向などについて行く自信を失っているママも少なくはないでしょう。

今回は、そんなブランク薬剤師に向けて行われている研修の種類や、カリキュラムについてをわかりやすく説明します。薬剤師として再スタートを切るヒントにお役立てください。

研修を受けることでより効率よく学ぶことができる

ブランクのある薬剤師が再就職するためには、仕事を始める時に困らないように、勉強をしておく必要があります。

具体的には、調剤の基本やブランク期間に開発された新薬や薬剤、疾患について、薬歴管理の記入方法、薬事法や医療保険制度の改正の有無、調剤報酬点数の改定内容などは、最低限、勉強しておく必要があるでしょう。

こうした薬剤師としてのブランクを埋める勉強法もいろいろあり、書籍や専門雑誌を読んだり、e-ラーニングを活用するなど、独自で勉強をする人も少なくありません。

ですが、応募を受け付ける採用側の立場になって考えると、本人が独学で勉強していることをアピールしても、そのレベルや実際を確かめることができず、不安が残ります。

その点、復帰支援プログラムである研修を受けていれば、どんな内容をどれくらいの期間で学んだのかを、きちんと伝えることができます。

また、薬剤師の転職支援を行っているサイトで、薬剤師の復帰支援プログラムとして、OJTやOFF-JTを行っているところもあります。

座学だけではなく、実務も経験できた方が、復帰をイメージしやすくなるはずです。

そう考えると、正社員としての復帰を希望する場合は特に、独学ではなく研修を受けることをおすすめします。

大手求人の紹介が多い、転職サイト

それでは、研修がある企業の求人はどんなものがあるのでしょうか?大手の求人が多めの転職サイトを紹介していきます。

マイナビ薬剤師

人材会社として圧倒的な知名度を誇るマイナビグループが運営している、薬剤師向けの転職エージェントです。

転職サポートを行うコンサルタントは、求人元となる企業や職場へ直接足を運び、ヒアリングを行い、濃度の高い情報を入手しています。

雰囲気や人間関係など求人票には載っていない情報を手にいれるツールとしてもおすすめ。

ファルマスタッフ

日本調剤グループが運営する転職サイト。調剤薬局の求人はもちろんのこと、派遣やパートの求人も多く取り扱っている転職サイトです。

対応は電話とメール、直接個別相談を行なうことができます。時給が高い案件が多く掲載されていることから、一度求人を覗いてみようかなと考える方が多数いらっしゃいます。

リクナビ薬剤師

幅広い業界で就職・転職サポートを手がけてきた、大手人材会社リクルートによる、薬剤師のための転職サイト。コンサルタントの積極的なサポートで、スムーズな転職を後押しします。

企業による研修制度

薬剤師不足が問題視されている昨今では、たとえブランクを抱えていたとしても「薬剤師として復帰してほしい」と願う企業が数多く存在しています。

中には、企業が薬剤師としての再スタートをサポートするために研修を行っているケースも珍しくはありません。

いくら独学で頑張ろうとしても、専門性が高いうえに最新の知識や情報が次々と加わる薬剤師としてのノウハウや知識を、自力でカバーすることにも限界があります。

ブランク薬剤師のよりスムーズな復帰の手助けは、薬剤師本人にとっても、また企業側にとっても、双方にメリットの多い対処なのです。

研修の内容やカリキュラムは企業ごとに異なります。以下では、転職先としてメジャーな調剤薬局とドラッグストアーでしばしば行われる研修や学習の一部を紹介していくカモ

カリキュラム〜調剤薬局の場合〜

  • OJT研修…上司や先輩従業員の指導を受けながら、店舗での実務を行う研修のこと
  • OFF-JT研修…机上での学習や研修のこと
  • など

一般的に数週間から数カ月間のOJT研修を経て、本配属となるケースが目立ちます。またブランクを抱えた薬剤師に対しては個別研修が行われることも。

カリキュラム〜ドラッグストアの場合〜

  • OTC研修…サービス業としてのマナーや接遇、商品に関する研修など
  • 調剤研修…調剤薬局を兼ねたドラッグストアーの場合、企業内で調剤に関する研修が行われます
  • など

調剤薬局として、また小売業者として、様々な研修を受け多様なスキル・キャリアを伸ばすことが可能。上記以外にもマネジメント研修や、小売業へのキャリアチェンジを目指した研修を受けるケースもあります。

転職活動では「ブランクOK」のある求人に注目!

退職から数年経った薬剤師が復帰を目指す際、ブランクを埋める対策にはさまざまな研修が存在していました。もちろん、自分なりの努力で再スタートを志すことも大切です。

しかし再び薬剤師として働き始めるのなら、できるだけブランクを抱えた薬剤師に対して理解を示してくれる環境が好ましいものですね。

薬剤師の実務スキルは、数年単位で使えなくなるといわれています。ブランク期間を経て、薬剤師としての転職活動を始めても、なかなか希望通りに進まないのは、採用サイドが即戦力を求めていたり、勤務条件とスキルが折り合っていないと感じているからにほかなりません。

そのため、再就職前にこうした実習研修に参加し、ブランクを埋め、スキルアップをする努力を可視化することで、書類選考や面接をパスしやすくなるのが現実なのです。自分でどんなに努力しても、それが客観的に証明されないと、相手は認めてくれません。

その不安を払拭させる目安として、求人情報を収集するときには「ブランクOK」の有無に注目してみてはいかがでしょうか。この度紹介した研修制度は、すべての企業が取り組んでいるわけではありません。

より安心できる復帰を目指すのであれば、ぜひ研修の有無にこだわって情報収集を進めてみてください。

転職に失敗しないために覚えておきたいポイントとは

薬剤師が再就職するにあたって、ブランク期間は自分が考えている以上に、実務レベルが追い付かなくなっていることを自覚しておく必要があります。そのため、職場選びも慎重に行う必要があります。

大手の調剤薬局チェーンは社内研修が充実していますが、総合病院に近い門前薬局などに再就職すると、扱う医薬品の品目数の多さやしなければならない調剤業務の件数が多く、多忙を極める中で新人を育てる余裕がないことも考えられます。

また、雇用形態が正社員の場合、ブランクがあったとしても給料に見合う仕事を求められるので、慣れないことを言い訳にすることはできません。

そうした現実を踏まえた上で、自分のブランクをできるだけ埋める努力を惜しまないとともに、自分のキャリアとスキルの現実を踏まえた職場選びを行うようにしましょう。