みなさんの持っている薬剤師免許、これがあれば病院でも薬局でも勤務することができます。
しかし私たち薬剤師は、さらに資格を取得できることをご存知でしょうか。
薬剤師のスキルアップに近い資格もあれば、薬剤師とはかけ離れた専門性ながら薬剤師としての勤務に役立つ資格まで、さまざまです。
薬剤師は高い専門性を持ちながらも、大変優遇された勤務条件で働くことが出来ます。退勤後に資格の勉強をする余裕がある職場が多く、多くの薬剤師は余暇を利用して更なる知識の向上に努めています。
今回は、薬剤師が取得すると、普段の業務に役立つオススメの資格を紹介していきます。
認定薬剤師の取得を目指す!
現場で働いていると、最近は「研修認定薬剤師」という言葉を聞くことが多くなって来ています。かかりつけ薬剤師になる要件の1つに「研修認定薬剤師であること」というものが組み込まれています。
研修認定薬剤師とは、一定単位数の研修を受け(研修後にシールがもらえます)申請を行うことで、認定を受けることが出来る制度です。
かみ砕いて言うと、「自己研鑽をしっかり行っている薬剤師」として認定を受けることが出来るのです。
かかりつけ薬剤師の契約を取ると、月給に直接影響してくる場合もあります。研修認定薬剤師を持っているだけで、毎月手当てがもらえる会社もあります。
それなので、「収入を上げたい!」「出世したい!」という希望があるなら、研修認定薬剤師の取得を目指してみるといいかもしれません。
ただ、かかりつけ薬剤師になるためには薬剤師経験3年以上であることなど、他にも要件がいくつか存在しますので、きちんと確認してから目指すようにしましょう。
認定薬剤師の単位の対象になる研修は、eラーニングから集合研修、学術大会などかなり多岐にわたります。
自分に合った学習スタイルを選ぶと良いでしょう。
漢方や健康全般についての資格を取ってみる
もし読者の方が、漢方を多く処方するドクターの門前薬局にお勤めの場合、漢方の資格を取得するのもいいかもしれません。
漢方については大学で学習する内容では不十分なこともありますし、現場で勤務していて疑問に思う事もあると思います。
プラスアルファの知識を得たい場合などは、中医師の資格なども視野に入れてみるといいかもしれません。
また、介護業界に興味がある場合、ケアマネージャーの資格を取得することが出来ます。薬剤師として実務経験が5年以上ある場合に受験資格が発生します。
高齢者が増加してきているため、薬の知識と併せて介護の知識を持った人材は大変重宝されますので、受験資格のある方は狙ってみるといいかもしれません。
サプリメントアドバイザーという資格もあります。これを取得すると、文字通りサプリメントについての知識を持った薬剤師になれます。
健康志向が高まってきている昨今、患者さんの中にも普段からサプリメントを摂取している方もいます。
サプリメントの中には、薬との飲み合わせの悪いものが存在しますし、逆に薬物治療と併用すると更に治療の効果が期待できるものも存在します。
それらのサプリメントについて解説・紹介できるようになるサプリメントアドバイザーは、薬剤師には必須の資格ではないでしょうか。
こんな変わり種も面白いかも!
薬学や健康とかけ離れた資格の取得も、普段の業務に活きてくる可能性があります。
王道ではTOEICへの挑戦があります。観光客を含めてたくさんの外国人が医療機関を訪れる可能性があります。
英語だけでも取得することが出来れば、海外から来た患者さんへの服薬指導が行いやすくなります。
TOEICは合格・不合格ではなくスコアでの評価になりますので、まずは自分の実力を試してみるのがいいかもしれません。
薬学以外の方向から健康にアプローチしたい場合は、アロマセラピーやカラーセラピーなども女性人気の資格です。
薬局のレイアウトや雰囲気づくりに役立つこともありますし、女性の患者さんとの話題にも使えます。
また、栄養士や薬膳、野菜ソムリエなどの資格もおススメです。生活習慣病の患者さんが増えてきていますので、食事療法をアドバイスする際に大変役に立つ知識です。
生活習慣病の患者さんを家族に持つ方に、調理方法のアドバイスをすることもできますので、興味があればぜひ取得してみてください。
薬剤師がプラスで取れる資格について
今回は、薬剤師が取得することのできるおすすめの資格について紹介しました。
薬学の知識があれば取得できそうなものから、全くの畑違いで1から勉強しなければならないものまでさまざまですが、薬剤師国家試験を通過できたみなさんなら、無理なく取得できるのではないかなと思います。
薬剤師であるためには薬剤師免許を持っていれば良いですが、それにプラスアルファの資格があれば、より専門性の高い、深い服薬指導に繋がると考えます。
時間に余裕のある皆さんは、気になる資格にチャレンジしてみるのも面白いかもしれませんね!