カードローンを利用するためには審査に通る必要があります。
とはいえ、普通に生活していると、なかなか審査を受ける機会が無いため、どんな内容なのか、何を基準に行っているのかが気になるところです。
「カードローンの審査基準ってどんなものなの?」
「初めて申し込むけれど、審査が不安…」
といった方もいらっしゃるでしょう。
そこで当記事はカードローンの審査基準、審査項目、審査に落ちる原因などを詳しく解説していきます。
これからカードローンに申し込もうと思っている方や、審査に不安を感じている方は参考にしてください。
目次
カードローンの審査基準について
カードローンの審査基準は、各カードローン会社によって決められています。
また、審査基準は一般公開されているわけではなく、具体的な内容を知ることができません。
審査に通っても、落ちてしまっても、何がいけなかったのかを知ることができないことになります。
つまり、審査落ちになった場合は、その原因を自分で考え、改善点を自ら見極める必要がある、ということです。
とはいえ、審査基準は「貸付条件」「スコアリング」といった情報から、ある程度推測できますし、今はネットやSNSで審査の可否を調べられます。
これらを参考にすれば、審査通過のポイントを理解できるわけです。
カードローン審査に申し込む前に知っておくべきこと
次はカードローン審査に申し込む前に知っておくべきこと、チェックしておくべきことを紹介します。
ポイントは次の3点です。
- 貸付条件を満たしている
- 審査の方法はスコアリング
- 消費者金融と銀行のそれぞれの特徴
それでは各ポイントの内容をみてみましょう。
貸付条件を満たしている
貸付条件は、各カードローン会社が提示する、申し込む上で絶対にクリアしていなくてはならない条件のことを言います。
貸付条件を満たしていないと、審査を通過するどころか、申し込みそのものを受け付けてくれない可能性が高く、最初にチェックすべきポイントと言えるでしょう。
大手消費者金融および銀行カードローンの貸付条件をまとめると次の表のとおりとなります。
金融機関 | 分類 | 貸付条件 |
---|---|---|
プロミス | 消費者金融 |
・18歳以上74歳以下の方 ・安定した収入のある方 |
アコム | 消費者金融 |
・満18歳以上69歳以下の方 ・安定した収入のある方 |
アイフル | 消費者金融 |
・満18歳以上69歳以下の方 ・安定した収入のある方 |
SMBCモビット | 消費者金融 |
・20歳以上74歳以下の方 ・安定した収入のある方 |
みずほ銀行カードローン | 銀行 |
・満18歳以上66歳未満の方 ・安定した収入のある方 ・保証会社(株式会社オリエントコーポレーション)の保証を受けられる方 |
三井住友銀行カードローン | 銀行 | ・満20歳以上満69歳以下 |
このように、多くは次の2点を満たしていることが条件となっていることがわかります。
- 年齢
- 収入
「安定した収入」については「毎月決められた給料をもらっていること」が条件となっているケースが大半です。
そのため、必ずしも会社員(正社員)である必要はなく、バイトやパートといった、比較的年収の低い仕事で生計を立てている人でも大丈夫。
もし一定の収入以上が必要な場合は、貸付条件に「年収200万円以上」といった具合に記載されていることが多いです。
また「学生の申込みの可否」についても同様で、学生でも貸付条件を満たしていれば申し込み可能となります。
もし学生の利用を認めていないなら、貸付条件に「学生不可」と記載されるので、チェックしてみてください。
審査の方法はスコアリング
貸付条件を満たしていれば、申込みが受理され、次は審査が行われます。
審査で用いられているのは『スコアリング』という方法です。
これは申込者のプロフィール(属性)や信用情報に点数をつけることで信用力を評価する手法になります。
審査は何十項目ものポイントをチェックし、それらに細かく点数をつけます。
点数が高い人ほど信用力が高い=安心してお金を貸せる人、ちゃんと返済できる状況の人、と評価されるわけです。
スコアリングで見られる項目の詳細は、後述する「審査基準で重要になる2つのポイント」で紹介します。
スコアリングについては以下の記事でも詳しく解説しています。
消費者金融と銀行のそれぞれの特徴
カードローンは主に次の2つの金融機関を利用することになります。
- 消費者金融
- 銀行
それぞれに特徴があり、自分の利用用途・状況に合わせて、どちらに申し込むかを決めなくてはなりません。
例えば消費者金融は審査スピードが早いので「急いでお金を借りたい!」という人に適している、といった具合です。
各金融期間の特徴をリストアップすると次のとおりとなります。
- 審査スピードが早い
- 無利息期間などのサービス多数
- 総量規制の対象
- 金利が高め
- 専用の口座が必要な場合が多い
- 金利が低め
- 審査を慎重に行うため融資までの時間が長い
金融機関の分類 | 審査時間の平均 |
---|---|
消費者金融 | 最短30分~1時間 |
銀行 | 最短翌営業日~1週間 |
どちらが良いのか悩む…という方は、
- 「急いで借りたい」→消費者金融
- 「低金利で借りたい」→銀行
という判断基準で選べば良いでしょう。
審査基準で重要になる2つのポイント
審査基準で重要視されるポイントを大きく分けると、次の2つが挙げられます。
- 属性情報
- 信用情報
ここからは各審査ポイントの詳細をみていきましょう。
属性情報
属性情報は、申込者本人に関する情報のことで、いわば基本的なプロフィールだと考えてください。
具体的には次の5つの項目がチェックされます。
- 年収
- 職業
- 勤務先
- 勤続年数
- 居住形態など
いずれも「返済能力」に直結する項目が並んでいるのが分かりますよね。
当然、年収が多いほど返済に充てられる金額が増えるので、信用力がアップします。
勤続年数が長い人は、そうそうクビになることがなく、これからも勤め続けると判断できるので信用力アップ。
逆に年収が極端に低かったり、勤続年数があまりにも短いと、信用力が低く見られ、審査落ちの可能性が出てきてしまいます。
信用情報
信用情報は、カードローン、クレジットカードの利用歴のことを言います。
他社借入状況、現在・過去の返済歴、延滞歴などが該当。
具体的には次の3点が重要視されています。
主なチェック項目
- 借入残高
- 借入件数
- 返済履歴など
この信用情報は『信用情報機関』という機関によって記録・管理されていて、各カードローン会社はこれを参照できます。
そのため、他社の利用履歴に問題があった(借金の踏み倒しなど)ことが確認されれば「この人はちゃんと返済できない人」と判断され、審査通過もかなり難しくなってしまうでしょう。
他社借入が無い状態や、過去に滞りなく支払っているなら、特に問題になりません。
カードローンの審査の流れ
次はカードローンの審査の流れについて解説しましょう。
審査は次の6ステップで行われます。
- 審査に申し込む
- 仮審査の実施
- 本人確認の電話
- 在籍確認の実施
- 審査結果の連絡
- 契約の手続き
それでは各ステップの詳細をみていきましょう。
審査に申し込む
まずはカードローンの審査に申し込む必要があります。
各カードローン公式サイトから申込ページに移動して、申込者の基本情報を提出するために、必要事項を記入しましょう。
記入漏れや誤った情報があると、審査時間が延びてしまったり、あるいは審査結果に悪影響を及ぼす可能性があります。
必ず精確な情報を記入するように心がけてください。
仮審査の実施
申込み情報をもとに、仮審査が実施されます。
上述したスコアリングや信用情報の調査などはこの段階で実施。
審査スピードの速い消費者金融なら、最短30分程度で仮審査が完了します。
本人確認の電話
申込者本人の確認を取るために、固定電話または携帯電話に電話連絡が入ります。
カードローンに関する疑問や質問がある場合は、この段階で聞くようにしましょう。
在籍確認の実施
申込時に記載した勤務先で本当に働いているのかを確認するために「在籍確認」が行われます。
勤務先に電話をかけて、自分で電話に出れば、その勤務先で働いていることの証明となり、在籍確認は完了。
「〇〇様はいらっしゃいますか?」「〇〇は現在席を外しております」といったやりとりがあれば、それが在籍確認となります。
必ずしも自分自身が対応しなくてはならない、というわけではありません。
在籍確認についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
審査結果の連絡
審査結果の連絡は、会社によって異なりますが電話またはメールで行われます。
基本的に携帯電話に対して連絡が入るので、いつでも対応できるように準備しておきましょう。
契約の手続き
審査通過後は契約手続きに移行します。
パソコンやスマホなどWEB上で行うことができるほか、自動契約機や店頭窓口で直接手続きすることも可能です。
無事に契約手続きが完了すれば、カードローンを使った借入や返済ができるようになります。
審査に落ちる原因について
最初に解説しましたが審査に落ちる原因・理由に関しては、残念ながら教えてもらうことができません。
そのため、自分で何が原因だったのかを見つめ直す必要があります。
しかし、審査落ちの主な原因はある程度絞り込むことが可能です。
具体的には次の4つが挙げられます。
- 収入が安定していなかった
- 虚偽の申告がバレた
- 他社からの借入件数が多かった
- 金融事故を起こしていた
ここからは審査に落ちる原因の詳細をみていきましょう。
収入が安定していなかった
カードローンで最も重要視されているのは「収入が安定していること」です。
仮に得ている収入が大きかったとしても、収入のある月とない月があり、不安定だとみなされれば審査落ちとなる可能性が大いにあります。
また、短期間で勤務先をコロコロ変えたり、転職したばかりだと「安定した収入があるとはいえない」とみなされることも。
収入の大小ではなく、どれだけ安定して稼げているかが重要視されているため、毎月必ず給料をもらっていなかったり、仕事を変えたばかりの人は注意が必要でしょう。
注意点として、生活保護をはじめとした国や自治体から受給している給付金は収入として認められません。
これらを収入として申込むと審査落ちとなってしまうので覚えておいてください。
虚偽の申告がバレた
申込み情報に嘘があると、それが発覚した時点で審査落ちとなってしまいます。
例えば次の3つ。
- 氏名や生年月日など基本情報(他人に偽る)
- 勤務先や年収(すでに退職済み、そもそも働いていないなど)
- 他社借入状況
特に多いのは、他社借入があるにもかかわらず、借りていないように申し込んでしまうケースです。
しかしこちらは信用情報機関に参照すればすぐにバレてしまいます。
「少しでも審査を有利にしたい」という気持ちは分かりますが、虚偽の申告は絶対に行わないようにしてください。
他社からの借入件数が多かった
他社借入件数が多い、または借入総額が多いとみなされた場合も審査落ちの原因となります。
借入件数が多ければ、その分だけ月々の返済の負担が大きく、新規契約は難しいと判断されてしまうためです。
状況にもよりますが、2~3社からすでに借入がある人は厳しいでしょう。
金融事故を起こしていた
金融事故とは支払いの延滞や、踏み倒し、債務整理(自己破産や任意整理)などが該当します。
過去にこれらに当てはまる人は審査通過が非常に厳しいものとなるでしょう。
注意したいのが、カードローンだけでなく、クレジットカードの延滞もまた金融事故として扱われている点です。
携帯電話料金を割賦払いにしている人も注意しましょう。
まとめ
今回はカードローンの審査基準の内容や注意点などを紹介しました。
ポイントをおさらいしましょう。
- カードローンの審査基準は明確に提示されているわけではない
- 貸付条件やスコアリングの仕組みを知ることで審査通過の可能性を高められる
- 審査に落ちる原因を知ることで対策できる
以上3点が本記事の要点となります。
「カードローンの審査が心配」
「何がチェックされているのか気になる」
といった方はこの記事を参考にして、審査を無事に通過するための対策を立て、スムーズに契約できるよう準備しましょう!