ストレス社会とよばれる現代、3人に1人が何らかの心の病を抱えているといわれています。
病院だけではなく、教育現場や一般企業の中にもカウンセリングを行う専門家が入り、心の健康をサポートする機会が多くなりました。
心の病に関わる資格の中に、メンタルケア心理士という資格があります。この資格は、医療・福祉・教育・産業での相談援助、およびカウンセリング、コミュニケーションの向上で必要となる能力があることを証明する資格です。カウンセラーとして働く為の、入門資格と考えるとよいでしょう。この資格の勉強内容、メリットなどを詳しく説明しましょう。
メンタルケア心理士になるにはどんな勉強をするの?
この資格は心理学のような勉強をすると思いがちですが、精神解剖学の知識から病気の知識、薬に関する知識、カウンセリング基本技法、心理療法の基本と様々なことを勉強します。
心の病気なのに、解剖学や医学、薬学まで学ぶのが不思議という方もいるかもしれません。一概に心の病気といっても、身体の不調を伴うもの、体質から心理面に影響を及ぼすものもあり、薬の治療も欠かせません。多方面から患者さんに及ぼす影響を考えなければいけませんので、解剖学・医学・薬学も欠かせません。
また、試験には文章作成学科もあり、学科出題範囲、ガイドラインの事柄についての記述試験もありますので、こちらの勉強も欠かせません。
メンタルケア心理士を受験する方法は?
受験資格は4つあります。一つは、指定教育機関においてメンタルケア心理士講座を修了した者、こちらはスクールや通信でも受けれますので現在働いている人でも取得しやすい形となっています。
また、認定心理士・産業カウンセラー初級の資格を保有している、文部科学省で定める4年制大学心理学部、学科または心理隣接学部、学科卒業者の3通り受験資格があります。
独学での受験方法はありませんので、何かしら上記の受験資格を取得しなければいけません。
メンタルケア心理士の資格をとるメリットは?
こちらの資格は民間認定の資格であり、上の資格に臨床心理士という資格もある為、求人にはどちらかというと臨床心理士が多いようです。このメンタルケア心理士の資格一本で就職しようと思うとまだ現状は難しいようです。現状は+αとしての資格として考えておくのがいいです。
しかし、この資格は何も仕事だけでしか使えないものではありません。自身の仕事での人間関係、日常生活での人間関係でも知識が十分に生かされます。医学や薬学、生化学なども学びますので、医療や福祉の現場で働いている人には勉強した分自分の知識にプラスとなります。
カウンセラーとしてのスタート地点に立つことが出来ます。
この資格の合格率は40%前後と意外と低めです。講座を修了すれば受験資格が得られ、料金が安く試験回数も多いので受験しやすいので、あまり勉強せずに「試しに受けてみよう」と受験する人もいるようです。ですので、合格率があまり上がらない結果になっています。
この資格があればカウンセラーとして絶対に働けるわけではありませんが、カウンセラーという仕事について興味がある人は、スタート地点という意味で受験をしてみるのもいいでしょう。